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自然発症メタボリックシンドローム マウスの各臓器の遺伝子発現情報に 関する解析結果の報告 奥 牧人 (富山大学 齋藤グループ) 2023/02/13 合原ムーンショットプロジェクト 第19回進捗報告会 1 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 2 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 3 / 162

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ムーンショット研究の階層構造 階層 代表者 題目 目標 (プログラム) 祖父江先生 2050年までに、超早期に疾患の 予測・予防をすることができる 社会を実現 プロジェクト 合原先生 複雑臓器制御系の数理的包括 理解と超早期精密医療への挑戦 課題 齋藤先生 複雑臓器制御系の未病科学的 研究 4 / 162

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富山大グループの研究テーマ 大きく分けると3つ メタボリックシンドローム・糖尿病 妊娠高血圧・妊娠高血圧腎症 ラマン分光法 メタボとラマンの2テーマは、追加予算により大幅に拡充された ため、実際はさらに細かく分かれている。 5 / 162

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MS研究で扱うメタボ関連のデータ 今回は一番目のTSODマウスの話をします。 生物 系統 臓器 測定法 分画の有無 マウス TSOD 13臓器 RNA-seq - マウス C57BL/6 13臓器 RNA-seq - マウス C57BL/6 内臓脂肪 snRNA-seq 非分画 マウス C57BL/6 内臓脂肪 snRNA-seq, scRNA-seq 2分画 ヒト - 内臓脂肪 snRNA-seq 非分画 6 / 162

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TSODマウス TSODマウス Tsumura Suzuki Obese Diabetes の略 標準食でも自然にメタボリックシンドロームを発症する。 特定の遺伝子のノックアウトではない。 cf. ob/obマウス、db/dbマウス 先行研究 (Koizumi+, Scientific Reports, 2019) で使用 7 / 162

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先行研究との比較 先行研究 (Koizumi+, Scientific Reports, 2019) との比較 先行研究 本研究 動物モデル TSODマウス TSODマウス 臓器 eWATのみ 13臓器 計測法 DNAマイクロアレイ 次世代シーケンサー (RNA-seq) 時点 3, 4, 5, 6, 7 週齢 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10週齢 eWAT: 精巣上体白色脂肪組織、ヒトの内臓脂肪に相当 8 / 162

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13臓器 表記 説明 表記 説明 bat 肩甲骨間の褐色脂肪組織 kidney 腎臓 brain 大脳 liver 肝臓 ewat 精巣上体白色脂肪組織 lung 肺 gut 腸 muscle 後肢筋肉 heart 心臓 panc 膵臓 hypo 視床下部と脳下垂体の混合物 spleen 脾臓 iwat 鼠径部白色脂肪組織 eWAT: ヒトの内臓脂肪に相当、iWAT: ヒトの皮下脂肪に相当 9 / 162

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知りたいこと このデータの信頼性 先行研究の結果の再現性 他の臓器との関係 発現変動遺伝子 (DEG) との関係 10 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 11 / 162

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基本情報 TSODマウス、オス 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10週齢、計8時点 各時点で6匹ずつ 測定時にマウスを殺すので、異なる時点は異なるマウス 同じ時点の異なる臓器は、同じ6匹のマウスのもの 13臓器 (BAT、大脳、eWAT、腸、心臓、視床下部と脳下垂体、 iWAT、腎臓、肝臓、肺、筋肉、膵臓、脾臓) 総サンプル数: 8 × 6 × 13 = 624 RNA-seqで測定 体重、血糖値も測定 12 / 162

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データが欲しい方へ データはGakuNin RDMに置いてあります (PJメンバーのみ)。 富山大学データ: https://rdm.nii.ac.jp/cg9mp/ RNA-seqデータ: https://rdm.nii.ac.jp/gcxbt/ 体重、血糖値データ: https://rdm.nii.ac.jp/rfzt3/ DEG (時間変化) リスト: https://rdm.nii.ac.jp/fy52s/ DEG (時間変化) GO解析: https://rdm.nii.ac.jp/dg5ba/ DEG (臓器特異的) リスト: https://rdm.nii.ac.jp/tcyr3/ DEG (臓器特異的) GO解析: https://rdm.nii.ac.jp/wdm8n/ DNBのリスト: https://rdm.nii.ac.jp/efuw5/ DNBのGO解析: https://rdm.nii.ac.jp/st47x/ 13 / 162

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リード数 一般的な目安は2000万 (2×10 ) 以上、所々下回っている。 ただし、ヒートマップで確認すると、リード数の少ない箇所が 特に変ということは無かった。 7 14 / 162

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RNAの品質 RQN (分解の程度を表す、値が高いほど良い、推奨7以上) 腸と膵臓で低い。 15 / 162

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褐色脂肪組織のヒートマップ 16 / 162

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大脳のヒートマップ 17 / 162

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eWATのヒートマップ 18 / 162

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腸のヒートマップ 19 / 162

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心臓のヒートマップ 20 / 162

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視床下部と下垂体のヒートマップ 21 / 162

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iWATのヒートマップ 22 / 162

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腎臓のヒートマップ 23 / 162

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肝臓のヒートマップ 24 / 162

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肺のヒートマップ 25 / 162

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筋肉のヒートマップ 26 / 162

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膵臓のヒートマップ 27 / 162

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脾臓のヒートマップ 28 / 162

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臓器別の各指標のまとめ RNA品質の悪かった膵臓は multi-mapped read が多い。 腸もRNA品質が悪かったが、こちらは unmapped read が多い。 29 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 30 / 162

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元データの各統計量 右上の図で、中央値と75%点が全然揃っていない。 31 / 162

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TPMを再計算 TPM (Transcripts per million, 正規化法の一つ) の内容 1. 各転写産物の発現量をその長さで割る。 2. 各サンプルについて、総和で割り1Mを掛ける。 2番目は「比率」に変換する処理なので、極端に大きな値のもの がいた場合、他の値が全体的に小さくなる。 実際に、75%点の位置は、上位1%の占める割合 (前ページの図 の右下) と、真逆の動きをしていた。 総和を、刈り込み平均 × 遺伝子数に変更 刈り込み率として5%, 10%, 15%, 20%を試し、最もデータ がよく揃った10%を採用 32 / 162

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転写産物の種類 さらに、使用する転写産物の種類を絞った。 Gbkey 個数 Gbkey 個数 mRNA 92486 tRNA 422 ncRNA 28118 J_segment 94 misc_RNA 10559 rRNA 64 exon 5480 D_segment 24 precursor_RNA 1228 C_region 21 V_segment 527 33 / 162

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転写産物の選択 exon, VDJ組み換え関係 (抗体とTCR), tRNA, rRNAは除くとし て、ncRNAで迷った。 併記されていたRefSeqのIDを確認したところ、ncRNA, misc_RNA, precursor_RNAはいずれもNRまたはXRから始まる 非mRNAだった。何を基準に区別しているかは不明。 mRNAならNMまたはXM, それ以外はNRまたはXR これらの中にはmiRNAやsnoRNAなどの短いものも多く含まれ、 TPM正規化のステップ1において誤差増幅効果があると考え、 除外することにした。 結局、mRNAのみを使用した。 34 / 162

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修正後のデータ 中央値と75%点がある程度揃った。 35 / 162

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0の扱い DNAマイクロアレイとRNA-seqの大きな違いは、データが0を 含むかどうか 0は対数を取れない。 色々と検討 (pseudo-countを足す、arsinh変換、0を除く最小値 で置き換えなど) したが、後述する主成分分析やヒートマップに よる確認で全然ダメだった。 具体的には、幾つかの臓器でランダムノイズ (昔のTVの砂嵐) のような感じになった。 結局「臓器毎に0を含む行を解析から除外する」ことにした。 除外されるのは約半分 36 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 37 / 162

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主成分分析 (全体) 概ね臓器別に分かれており、関連する臓器は一部重なった。 38 / 162

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t-SNE ほぼ臓器別に分かれた。 39 / 162

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もっと広がらないのか? 通常のt-SNEの図はもっと点の分布が広がるので、何かが変。 説明文を読むと、"early exaggeration" というパラメータを小さ くすると広がるらしいが、指定可能な最小値にしてもダメだっ た。 UMAPではパラメータを調節したら広がった。 40 / 162

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UMAP (色は臓器別) ちゃんと臓器別に分かれ、そこそこ広がった。 41 / 162

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UMAP (色は週別) 各臓器で大まかに時間順に並んでいる。 42 / 162

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肺が2群に分かれている? UMAPでは何故か肺が2群に分かれた。 乱数の種やパラメータを色々変えても発生する。 後のスライドにあるヒートマップを見ても、肺はほぼ連続的に 変化しているように見える。 むしろ他の臓器で不連続な変化があるのに、UMAPでは繋がって いる。 結局、よく分からない。先に進む。 43 / 162

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主成分分析 (臓器別、DEGのみ) 44 / 162

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DEGのみにした理由 最初、普通に臓器別で主成分分析をかけたところ、大脳などで 異なる時点がごちゃごちゃに混ざってしまった。 加えて、iWATなどで複数の外れ値が出てきた。数が多いため、 それらのサンプルを全て解析から除外することは避けたかった。 色々と検討し、DEGのみで進めることにした。 倍率変化と標準化平均差を比べ、後者を採用した。 ただし、DNB解析にはDEGのみでなく全遺伝子を用いた。 標準化平均差: 平均値の差を標準偏差で割ったもの 45 / 162

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褐色脂肪組織のDEGのヒートマップ 46 / 162

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大脳のDEGのヒートマップ 47 / 162

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eWATのDEGのヒートマップ 48 / 162

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腸のDEGのヒートマップ 49 / 162

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心臓のDEGのヒートマップ 50 / 162

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視床下部等のDEGのヒートマップ 51 / 162

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iWATのDEGのヒートマップ 52 / 162

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腎臓のDEGのヒートマップ 53 / 162

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肝臓のDEGのヒートマップ 54 / 162

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肺のDEGのヒートマップ 55 / 162

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筋肉のDEGのヒートマップ 56 / 162

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膵臓のDEGのヒートマップ 57 / 162

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脾臓のDEGのヒートマップ 58 / 162

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batだけ変 bat以外の12臓器では、時間とともに単調に増加または減少する 遺伝子ばかりだった。 batでは8wで急に増加/減少し、9w以降で戻る動き方をした。 8wと10wの取り違え? 関連資料を調べてみたが、特に問題は見つからなかった。 ヒートマップの上の方に、単調に増加する遺伝子もいる。 おそらく取り違えではないと考えている。 59 / 162

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前処理が不適切? 通常、増加群と減少群がほぼ同数出てきたり、それらが対称的な 動き方をしたりするとは限らない。 ほぼ全ての臓器でそうなっているのは不自然。 前処理でTPM値を計算した際、列毎に刈り込み平均で割っている (比率のようなものに変換している) せいかもしれない。 → ハウスキーピング遺伝子が一定になっているか確認 60 / 162

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ハウスキーピング遺伝子の確認 概ね一定であり、前処理が不適切という訳ではなさそう。 61 / 162

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真のハウスキーピング? 全ての臓器で±50%以内に収まった遺伝子が7個いた。 62 / 162

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メタボ関連遺伝子の確認 先行研究と同様の結果だった。 Ccl2 は早期に増加、Tnf, Il6 はほぼ変化なし。 注. Slc2a4 は GLUT4 の遺伝子、Ppargc1a は PGC-1α の遺伝子 63 / 162

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TSODマウスに特有の現象? 先行研究 (Koizumi+, 2020) でも、TSODマウスの脂肪組織で、 多くの遺伝子が防風通聖散の有無で 真逆の動き をしていた。 詳細は不明だが、TSODマウスにはシーソーの関係にある遺伝子 群がいるのかもしれない。 64 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 65 / 162

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発現変動遺伝子解析 解析1. 各臓器で、時間と共に増加または減少するもの 解析2. ある臓器で他の臓器よりも特に高い/低いもの 66 / 162

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DEG同士の重複 (up と down 両方) 全体的に重複が少ない。Jaccard指数は最大でも0.3程度。 67 / 162

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DEG同士の重複 (up 同士) 68 / 162

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DEG同士の重複 (down 同士) 69 / 162

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DEG同士の重複 (up-down 間) ほぼ重複なし。無作為に選ばれている訳ではなさそう。 70 / 162

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DEGのエンリッチメント解析 (up群) 脾臓とeWATで免疫応答、炎症など 多くの臓器で脂質代謝 71 / 162

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DEGのエンリッチメント解析 (dn群) 腎臓、肝臓、脾臓で細胞分裂 (細胞周期も共起) 心臓、肺、筋肉で細胞外基質 (細胞接着も共起) 72 / 162

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発現変動遺伝子解析 解析1. 各臓器で、時間と共に増加または減少するもの 解析2. ある臓器で他の臓器よりも特に高い/低いもの 73 / 162

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臓器特異的遺伝子の選択 各臓器について、全ての時点とマウスのサンプルのデータを平均 化した。 対象臓器の平均値が、他のどの臓器の平均値と比べても2倍より 大きい遺伝子をup群とした。 対象臓器の平均値が、他のどの臓器の平均値と比べても1/2倍よ り小さく、かつ、平均化する前の全てのサンプルで0でない値が 入っている遺伝子をdown群とした。 こうしないと0だらけの遺伝子ばかり選ばれてしまうため 74 / 162

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臓器特異的遺伝子の個数 注. ewat と iwat が少な過ぎるので、両方合わせた場合も調べた。 75 / 162

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注意 ここから先の14枚のスライドでは、スペースの都合上、遺伝子名 とGO注釈を同じ表に入れたが、行毎の対応関係はない ので注意 単に、遺伝子の上位数個、GO注釈の上位数個をそれぞれ並べた だけ 76 / 162

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褐色脂肪組織の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 LOC115486519 lipid metabolic process Ucp1 multicellular organism development Cidea fatty acid metabolic process Gldn fatty acid biosynthetic process Tmem74bos intracellular signal transduction Atp4b brown fat cell differentiation Tcl1 positive regulation of MAPK cascade Defb30 77 / 162

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大脳の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Ascl5 signal transduction Smim43 multicellular organism development Psmb11 cell differentiation Cer1 nervous system development Clrn2 ion transport Tbx22 transmembrane transport Arr3 chemical synaptic transmission Padi6 intracellular signal transduction 78 / 162

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eWATの主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 S100a7l2 spermatogenesis Prss46 inflammatory response Col6a5 positive regulation of gene expression Dppa3 cellular response to tumor necrosis factor Epyc spermatid development Pspn Serpinb12 H1f8 79 / 162

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eWAT+iWATの主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Gm5460 signal transduction Mageb18 cell adhesion Faiml cell differentiation Bpifb6 lipid metabolic process Il13 extracellular matrix organization Gsc inflammatory response Olfr733 proteolysis Olfr735 80 / 162

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腸の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Defa31 cell differentiation Defa35 innate immune response Defa30 lipid metabolic process Defa5 proteolysis Defa27 immune system process Defa24 ion transport Enpp7 apoptotic process Defa3 defense response to Gram-positive bacterium 81 / 162

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心臓の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Nppb heart development Mybpc3 cardiac muscle contraction Nppa negative regulation of transcription from RNA polymerase II promoter Pln cell differentiation Gm30302 ion transport Lrrc10 sarcomere organization Mov10l1 transmembrane transport Myh6 regulation of heart rate 82 / 162

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視床下部等の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Prl regulation of transcription from RNA polymerase II promoter Fshb regulation of transcription, DNA-templated Cga signal transduction Pou1f1 cell differentiation Gh multicellular organism development Npvf positive regulation of transcription from RNA polymerase II promoter Pou4f2 negative regulation of transcription from RNA polymerase II promoter 83 / 162

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iWATの主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 H2-M11 signal transduction Csn3 proteolysis Cma2 Mrgprb13 Mrgpra4 Olfr734 Olfr731 Vax2 84 / 162

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腎臓の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Defb29 transmembrane transport Akr1c21 ion transport Cyp2j11 multicellular organism development Slc34a1 lipid metabolic process Kap kidney development Bsnd positive regulation of transcription, DNA- templated Cldn16 Tmem52b 85 / 162

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肝臓の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Cyp2c54 lipid metabolic process Cyp2c50 steroid metabolic process Cyp2c37 xenobiotic metabolic process Sult2a8 cholesterol metabolic process Cfhr1 proteolysis Cyp1a2 immune system process Cyp2c29 innate immune response Cyp2c39 fatty acid metabolic process 86 / 162

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肺の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Scgb3a2 multicellular organism development Scgb1a1 cell differentiation Cxcl15 cell adhesion Sftpb positive regulation of cell proliferation Sftpc spermatogenesis Cxcl17 cell projection organization 4930562C15Rik cilium assembly S100z 87 / 162

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筋肉の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Tppp2 multicellular organism development Ppp1r27 regulation of transcription from RNA polymerase II promoter Atp1b4 regulation of transcription, DNA-templated Myf6 positive regulation of transcription from RNA polymerase II promoter Myh8 cell differentiation Actn3 ion transport Myoz3 positive regulation of transcription, DNA- templated 88 / 162

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膵臓の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Amy2a2 proteolysis Prss1 multicellular organism development Try10 protein transport Amy2a5 Prss3 Ins1 Gm5771 Amy2b 89 / 162

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脾臓の主な遺伝子とGO注釈 遺伝子記号 GO注釈 Cldn13 cell cycle Oosp2 cell division H2ac1 cellular response to DNA damage stimulus Ms4a3 immune system process Olfr67 DNA repair Hemgn negative regulation of transcription from RNA polymerase II promoter Tmem270 innate immune response Asb17 nucleosome assembly 90 / 162

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臓器特異的遺伝子の解釈 全体的に、一般的な知見とよく合う結果が得られた。 BAT: UCP1、脂質代謝 脳: シナプス伝達、イオン輸送 腸: 抗菌ペプチド (Defensin)、自然免疫応答 視床下部と下垂体: 各種ホルモン 腎臓: トランスポーター 肝臓: 代謝酵素 (Cytochrome P450) 肺: 線毛 筋肉: アクチンとミオシン 膵臓: 分解酵素 (アミラーゼ、トリプシンなど)、インスリン 脾臓: 細胞分裂、免疫応答 91 / 162

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臓器特異的遺伝子の解釈、続き 意外な点 eWATに精子形成の注釈が出ている。隣接するから? コンタミ ではないと思うが、共通する遺伝子が多面的な機能を持って いるのかもしれない。 iWATに嗅覚受容体が何故か沢山いる。 このデータの品質が十分良いことと、エンリッチメント解析の やり方は適切だろうということが確認出来た。 92 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 93 / 162

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先行研究で取れた遺伝子 先行研究 (Koizumi+, 2019) で 取れた147個の遺伝子について 調べた。 ewatの6週 の1つのサンプルで バースト的に高発現していた。 詳しくは後述する。 94 / 162

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動的ネットワークバイオマーカー解析 二段階法 (Oku, TBIO, 2019) で遺伝子を選択 MAD比の閾値は2 相関係数の閾値は自動調節 実験群: 各臓器の各時点のデータ (サンプル数6) 対照群: 同じ臓器の他の時点のデータをプールしたもの (サン プル数42) 最小クラスタサイズ: 10 最大クラスタ数: 3 MAD: median absolute deviation, 中央絶対偏差。標準偏差より外れ値に強い。 95 / 162

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スコア 個別スコア (井村スコア) 各遺伝子の同期性揺らぎの強さを表す。 選択遺伝子のみに関する共分散行列の支配的固有ベクトルの 絶対値 集団スコア 遺伝子集団全体の同期性揺らぎの強さを表す。 選択遺伝子のみに関する共分散行列の最大固有値 それぞれ、比較しやすいよう、対照群の集団スコアで割るなどの 正規化をした。 支配的固有ベクトル: 最大固有値に対応する固有ベクトルのこと 96 / 162

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褐色脂肪組織のDNBのヒートマップ 97 / 162

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大脳のDNBのヒートマップ 98 / 162

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eWATのDNBのヒートマップ 99 / 162

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腸のDNBのヒートマップ 100 / 162

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心臓のDNBのヒートマップ 101 / 162

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視床下部等のDNBのヒートマップ 102 / 162

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iWATのDNBのヒートマップ 103 / 162

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腎臓のDNBのヒートマップ 104 / 162

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肝臓のDNBのヒートマップ 105 / 162

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肺のDNBのヒートマップ 106 / 162

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筋肉のDNBのヒートマップ 107 / 162

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膵臓のDNBのヒートマップ 108 / 162

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脾臓のDNBのヒートマップ 109 / 162

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DNB遺伝子のまとめ 個数を円の大きさ、特異性 (他の時点で揺らぎが小さいこと) を 色の濃さで表した。 110 / 162

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誤検出ではないか? 検出された箇所が多いため、誤検出ではないか調べた。 標準正規分布に従う乱数行列を用いた場合、何度試しても全く 検出されなかった。 実データを遺伝子毎にシャッフルして用いた場合も、同様に全く 検出されなかった。 全て本物のようである。 111 / 162

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先行研究との比較 先行研究 (Koizumi+, 2019) では、eWATの5wで147個のDNB 遺伝子が検出された。 今回、eWATの5wではDNB遺伝子が既定パラメータで検出され ず、3wと4wで多く検出された。 パラメータを調節して5wでも取れるようにした場合も、それらの 遺伝子群の揺らぎのピークは5wではなく3wや4wだった。 後のスライドに掲載する体重曲線を見ると、先行研究よりも今回 は早く体重が増えていたので、未病のタイミングも前にズレた 可能性が考えられる。 112 / 162

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DEGとDNBの重複 113 / 162

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DNBのエンリッチメント解析 (3w) 114 / 162

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DNBのエンリッチメント解析 (4w) 115 / 162

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DNBのエンリッチメント解析 (5w) 116 / 162

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DNBのエンリッチメント解析 (6w) 117 / 162

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DNBのエンリッチメント解析 (7w) 118 / 162

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DNBのエンリッチメント解析 (8w) 119 / 162

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DNBのエンリッチメント解析 (9w) 120 / 162

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DNBのエンリッチメント解析 (10w) 121 / 162

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エンリッチメント解析の解釈 全体的に、正直よく分からない。 先行研究 (Koizumi+, 2019) のときと同様、既存の知見に基づく エンリッチメント解析では、DNB遺伝子の機能を推定するのは 難しいのかもしれない。 122 / 162

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先行研究で取れた遺伝子 (再掲) 先行研究 (Koizumi+, 2019) で 取れた147個の遺伝子について 調べた。 ewatの6週 の1つのサンプルで バースト的に高発現していた。 他の臓器はほぼ変化なし。batの 6週で少し高い程度。 123 / 162

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先行研究で取れた遺伝子 124 / 162

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先行研究のデータ 125 / 162

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今回の結果との重複 先行研究の147遺伝子と今回の結果 (計5195種類) の重複数は 6個だけで、p値はほぼ1だった。期待値は約28個。 臓器 週 遺伝子記号 ewat 4 Cd55b ewat 8 Vmac gut 7 Slc22a23 hypo 3 Adam4 iwat 10 Sf3b3 spleen 9 Wdcp 126 / 162

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どう考えたら良いのか? eWATの未病のタイミングは、4wに前倒しになったのか、それと も6wに後ろ倒しになったのか? そもそもバースト性の発現が「揺らぎ」と呼べるかどうか、とい う論点がある。 それとは別に、バースト性の発現は検出漏れが起きやすい点にも 注意する。 例えば、6回に1回バーストする場合、6回の観測で1度もバー ストしない確率は約33% つまり、5週でバーストが観測されなかったからといって、 5週でバースト発生確率が低かったとは限らない。 個人的には「前倒し」説を支持したい。 127 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 128 / 162

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体重と血糖値の推移 体重は、先行研究 (Koizumi+, 2019) より早く増加していた。 先行研究では7wでも平均は40gに達していなかった。 血糖値は、先行研究では単調増加したが、今回は上下した。 129 / 162

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先行研究の結果 先行研究 (Koizumi+, Scientific Reports, 2019) の結果 130 / 162

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表現型と各遺伝子の相関 (ピアソン) 体重と強く相関する遺伝子は全臓器で沢山いた (交絡注意)。 血糖値の方は少ないが、肝臓、腸、脾臓で相対的に多かった。 131 / 162

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表現型と各遺伝子の相関 (スピアマン) スピアマンの相関係数の結果も同様だった。 上下方向の膨らみが大きいほど、相関遺伝子数が多い。 132 / 162

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なぜ脾臓? 肝臓と腸が血糖値と相関するのは当然と思われる。 脾臓が相関する理由は分からない。 今後、DEG解析などで調べる予定 133 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 134 / 162

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成長関連遺伝子の除外 陳先生より、成長関連遺伝子を除外してはどうかと助言頂いたの で、試した。 Gene Ontology Consortium (http://geneontology.org/) よ り、最新のGOリストおよびマウスの注釈リストを取得した。 Biological Processの直下にある"developmental process"の 注釈を持つ遺伝子はたった21個だけだった。 その下流、および、同じくBP直下の"growth"の下流を取得し た。 しかし、名前に"development"や"growth"が付いているにも関 わらず、選ばれていないものが半分近くいた。 GOの階層性の情報 (is_a属性) は不完全かもしれない。 135 / 162

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成長関連遺伝子の除外、続き 仕方がないので、自分自身または上流に"development"また は"growth"を含む注釈を取得した。 確認すると、"transforming growth factor" など固有名詞の一部 も含まれていたので、"growth factor"と"growth plate"はエス ケープした。 27941個のGO BPのうち、成長関係は5306個となった。 解析対象の遺伝子数は20828から14536 (約70%) になった。 意外にも、主成分分析、ヒートマップ、発現変動遺伝子、エンリ ッチメント解析の結果が ほとんど変わらなかった。 発現変動遺伝子に関しては、個数が約60%に減った。 136 / 162

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何故結果が変わらないのか? 成長関係遺伝子を除外したはずなのに、ほぼ 無作為に 遺伝子を 間引くのと同等の結果だった。 プログラムのミス? 除外した約6000個の遺伝子をエンリッチメント解析にかけて みたら、ちゃんと成長関係だった。 GO注釈が不正確? 少なくともDEG解析では納得感のある結果が得られている が、成長関係の注釈の信頼性は低いのかもしれない。 TSODマウスで変化しているのは実は成長関係ではない? そんなはずはないと思うが。 結局、よく分からない。 137 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 138 / 162

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臓器間ネットワーク 解析1. 解析対象の全遺伝子に関する臓器間の相関係数 解析2. 大きな変化の起きた順 解析3. 数理モデルのパラメータ推定 139 / 162

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相関ネットワーク 各週ごとに、解析対象の全遺伝子 (約2万個) の発現量について、 臓器間の相関係数を計算した。 最初に犬嶌先生が実施、本資料には奥が追試した結果を掲載 残念ながら、週による違いはほとんど見られなかった。 相関の強い臓器グループも、当たり前の結果だった。 BAT, eWAT, iWAT (全て脂肪組織) 大脳、視床下部&下垂体 (どちらも脳) 骨格筋、心臓 (心臓には心筋がある) 140 / 162

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3週の臓器間の相関ネットワーク 141 / 162

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4週の臓器間の相関ネットワーク 142 / 162

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5週の臓器間の相関ネットワーク 143 / 162

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6週の臓器間の相関ネットワーク 144 / 162

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7週の臓器間の相関ネットワーク 145 / 162

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8の臓器間の相関ネットワーク 146 / 162

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9週の臓器間の相関ネットワーク 147 / 162

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10週の臓器間の相関ネットワーク 148 / 162

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相関係数の相対的な変動 各枝について、8時点の相関係数の相対的な変動も調べた。 残念ながら、ほとんどランダムノイズと同様だった。 もちろん、変動が大きいもののみとか、相関係数の絶対値が 大きいもののみとかでも調べた。 149 / 162

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臓器間ネットワーク 解析1. 解析対象の全遺伝子に関する臓器間の相関係数 解析2. 大きな変化の起きた順 解析3. 数理モデルのパラメータ推定 150 / 162

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大きな変化の起きた順 各臓器において、大きな変化が起きた時点を調べ、その前後関係 からネットワークを作るというアイデア 最初に犬嶌先生が実施、本資料には奥が実施したそれとは異なる 2つのやり方の結果を掲載 まず、各臓器において、DEGを、時間と共に増加するもの (up 群) と減少するもの (dn群) に分けた。 次に、各遺伝子をZスコア化し、各群で平均化 → 26×8 の行列 続いて、以下のいずれかを実施 方法1. ガウス過程回帰をかけ、微分し、ピークの位置を推定 方法2. up群のみを用い、自己共分散を計算 151 / 162

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ピーク位置の推定結果 152 / 162

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ピーク位置のまとめ 3wから5wにかけて、多くの臓器で変化が起こる。 一旦落ち着く。 5wから6wにかけて、再び変化が起こる。 up群: eWAT, iWAT, 膵臓 dn群: eWAT, 膵臓、心臓 7wから8wにかけて、BATが急激に変化する。 8wから10wにかけて、BATが逆方向に変化する。 153 / 162

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eWATにおけるDNBとDEGの考察 eWATのDNBが取れたのは、3, 4, 6, 8, 9週 DEGの動きが特に大きかったのは、3→4, 4→5, 6→7 未病のタイミングが4wにズレたと仮定すると、その直後の4→5 週の変化に影響している可能性が考えられる。 詳細な解析は今後の課題 154 / 162

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自己共分散のヒートマップ 自己共分散 (ある時点と次の時点の間の共分散) を計算 ewat, iwat, panc → bat という関係が見える。 155 / 162

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自己共分散のネットワーク 自己共分散行列をネットワーク図にした。 156 / 162

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補足 BATの8週で急激な変化が起きていたが、その手前でeWAT, iWAT, 膵臓の変化が比較的大きかったため、矢印が引かれたと 考えられる。 相関と因果の話、交絡の話も当然あるが、それら以前の問題とし て、「なぜBATが8週で急に変化したのか」が分からない以上、 解釈には慎重になるべきと思われる。 単に「ネットワーク図のイメージ」を共有するために紹介した。 157 / 162

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臓器間ネットワーク 解析1. 解析対象の全遺伝子に関する臓器間の相関係数 解析2. 大きな変化の起きた順 解析3. 数理モデルのパラメータ推定 158 / 162

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数理モデルのパラメータ推定 時系列データ (26変数、8時点) に対し、数理モデルを仮定して パラメータ推定を行う方法 最も単純な線形時不変システムを試したが、さすがに時点数が 少な過ぎてうまく推定出来なかった。 フリーランすると発散したり、観測期間内で単調増加してい るのに減少に転じたりして、明らかにおかしい。 159 / 162

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Outline はじめに 基本情報 データの前処理 主成分分析等の確認 発現変動遺伝子 動的ネットワークバイオマーカー 表現型との相関 成長関連遺伝子の除外 臓器間ネットワーク (予備的結果) まとめ 160 / 162

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まとめ TSODマウスの13臓器のRNA-seqデータ解析を実施した。 主成分分析、ヒートマップ、発現変動遺伝子解析等でデータの 信頼性を確認した。 DNB解析を実施し、全ての臓器で複数の時点でDNB遺伝子群を 検出した。 臓器間ネットワーク解析のイメージを持って頂くため、予備的な 解析結果を紹介した。 161 / 162

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ご清聴どうもありがとうございました! 162 / 162