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アジャイル開発しくじりあるある 石橋琢磨 2018.09.08 @XP祭り2018

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1 自己紹介 株式会社 野村総合研究所 bit Labs所属 営業企画グループマネージャー 認定スクラムマスター 40歳、3男児の父(4才、1才、1才) 趣味はスノーボード、テニス、ゲーム

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2 今日のゴール アジャイル開発を始める前に やることがある

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3 2017年度から本格始動しました https://bit-labs.nri.co.jp/

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4 新規事業開発をお手伝いしています

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5 「サービスデザインとスピーディな開発をコンパクトに繰り返す」 を基本フレームとしています サービスデザイン <機会領域の発見と具体化> 開発 <アイデアの高速な実装> 成功要因 KPI/KGI/KSF ビジネス仮説検証 サイクル 運用・分析 <コンセプト> “サービス要求事項” <デリバリー> “サービス” 効果計測 Agile Design Think Lean Startup

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6 昨年度はほとんどここ サービスデザイン <機会領域の発見と具体化> 開発 <アイデアの高速な実装> 成功要因 KPI/KGI/KSF ビジネス仮説検証 サイクル 運用・分析 <コンセプト> “サービス要求事項” <デリバリー> “サービス” 効果計測 Agile Design Think Lean Startup

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7 いろいろな案件のお手伝いをしてきました 案件 業種 お手伝いの内容 A 金融 アジャイル手法の導入 B 産業 システム開発(WF) C 流通 UX、システム開発(WF)、運用 D 産業 UX、システム開発(Agile) E 流通 UIデザイン F 通信 システム開発(Agile) G 産業 技術獲得 H 金融 システム開発(Agile) ...etc

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8 いろんな課題に直面してきましたが、その原因で圧倒的に多いのは 「事業価値の検討不足・仮説検証不足」です 案件 業種 結果 A 金融 メテオフォール→ジハード B 産業 撤退 C 流通 運用中(運用自体は移管) D 産業 中止 E 流通 中止 F 通信 継続中 G 産業 実行中 H 金融 中止 etc...

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9 いろんな課題に直面してきましたが、その原因で圧倒的に多いのは 「事業価値の検討不足・仮説検証不足」です その事業価値って弱くない? ターゲット顧客に話聞けてるの? 技術に頼り過ぎじゃない? 価値に対してどの程度お金払ってもらえる? その価値は意味有る? 取らぬ狸の皮算用では・・ 検証するまで3ヶ月って長くない?

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10 あるあるなんですね 新事業開発スタートブック 河瀬 誠 日本実業出版社 978-4534053053 4つの「戦犯」から考えるサービスづくりの失敗 市谷 聡啓 https://www.slideshare.net/papanda/4-81915497

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11 サービスを検討するところからお手伝いしたい、と。

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12 つまりここから サービスデザイン <機会領域の発見と具体化> 開発 <アイデアの高速な実装> 成功要因 KPI/KGI/KSF ビジネス仮説検証 サイクル 運用・分析 <コンセプト> “サービス要求事項” <デリバリー> “サービス” 効果計測 Agile Design Think Lean Startup

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13 リーンキャンバス Problem 課題 Solution ソリューション Key Metrics 主要指標 Unique Value Proposition 独自の価値提案 High Level Concept ハイレベルコンセプト Unfair Advantage 圧倒的な優位性 Channel チャネル Customer Segment 顧客セグメント Cost Structure コスト構造 Revenue Streams 収益の流れ

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14 バリュープロポジションキャンバス Products & Services Gain Creators Pain Relievers Customer Job(s) Gains Pains https://strategyzer.com/canvas/value-proposition-canvas

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15 王道以外にも 前提・仮説の 抽出と状態把握 成功要因の 抽出と定義 プロダクトの目的、Key Success Factorを定義 KGI/KPIを設定 前提・仮説となっている条件を抽出、状態把握 検証の優先順位を設定

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16 成功要因の抽出と定義 プロダクトの目的、Key Success Factorの定義 解決したい課題は、そのアイデアで解決可能なのか ▪課題を解決された場合の「状態」を因子とし、因果関係を分析 ▪因果関係の根っこを「ルート因子」として特定 各「ルート因子」の優先順位を定義 ▪プロダクトの目的、KSFを決定 ▪因子からKPI/KGIを設定 解決したい課題 ソリューション・アイデア 解決できるハズ ルート因子(複数) 抽出 解決できる? メンバー間の価値観の すり合わせも兼ねる

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17 前提・仮説の抽出と状態把握 前提としている条件がファクトなのか仮説なのかを把握 リーンキャンバスなどから各条件を分類 それぞれの状態(検証済/たぶん/未検証)を分析・共有 検証の優先順位を決定 分類 内容 ビジネス ビジネス条件 内部要因(強み・弱み)環境要因(チャンス・リスク) テクノロジー 事業アイデア・ユーザ体験の実現に関わる技術的な条件・使用など ユーザ ユーザの好み 利用の動機付け、期待、悩み コンテキスト ユーザの行動・態度・その時の気持ちなど

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18 検証の状態を可視化 かんばん的に見える化し、更新し続ける 検証状態 ビジネス テクノロジー ユーザー コンテキスト Validated 青信号 Probably 黄色信号 N.G. 赤信号  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------  ------------

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19 ときにはデザインスプリントも使いつつ プロダクトのコンセプトを検証 Google Venturesが開発 課題の理解・アイデア発想・プロトタイピング・検証までを高速・高密度に行う 基本は5日間のプログラム DAY 1 DAY 2 DAY 3 DAY 4 DAY 5 理解 発散 決定 プロトタイピング 検証

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20 詳しくはこちら デザインスプリント - プロダクトを成功に導く短期集中実践ガイド Richard Banfield, C. Todd Lombardo, Trace Wax オライリージャパン 978-4873117805

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21 UX,デザイン思考・・ 使えるものは何でも使ってコンセプトを固めます サービスデザイン <機会領域の発見と具体化> 開発 <アイデアの高速な実装> 成功要因 KPI/KGI/KSF ビジネス仮説検証 サイクル 運用・分析 <コンセプト> “サービス要求事項” <デリバリー> “サービス” 効果計測 Agile Design Think Lean Startup

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22 研修も作ってみました /w アトラクタ プロダクトオーナー育成研修 「プロダクトオーナー」に要求される体系的な知識領域・活動領域の全体感を 理解するための座学+ワークショップ形式のプログラム プロダクトオーナーから見たスクラム プロダクトオーナーの役割 ▪プロジェクトとプロダクト プロダクトビジョン ▪バリュープロポジションキャンバス、 リーンキャンバス、BSC プロダクトバックログの扱い方 ▪INVEST、受け入れ基準 ▪ユーザーストーリー プロトタイピング ▪仮説検証、潜在顧客インタビュー プロダクト価値評価 ▪ROI、NPVとリアルオプション プロダクトのライフサイクル ▪ロードマップ、KPI、KGI プロダクトオーナーシップ

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23 なにはともあれ 大切なのは 「ターゲットユーザーから直接フィードバックがもらえること」

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24 他にもいろんな課題がありますが・・・ Command & Control マネージャー アジャイル品質 コンポーネントチーム etc... 試行錯誤中

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25 今日のゴール アジャイル開発を始める前に やることがある

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26 おわり