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AI時代を生き抜くエンジニアキャリアの築き方 2025.09.10

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2 JAESOON JEONG 󰏮 freee K.K. AI Driven Development ジョン・ジェスン 経歴 ○ 2013.10 ~ 2019.07 : 大韓民国陸軍中士(日本の2等陸曹相当・6 年) ○ 2022.02 : 大学卒業(Web Database専攻)(準学士) ○ 2022.04 ~ 2023.10 : 株式会社LIFULL(新卒採用) ■ 不動産アーカイブ ■ 住まいインデックス ■ Generative AI プロダクト開発室 ○ 2023.11 ~ : freee K.K. 入社(中途採用) ■ freee 会計債権 / 請求書 ■ freee 会計 DB 基盤 ■ AI Driven Development ○ 2025.04 ~ : 大学生(Computer science 専攻)(学士) 趣味:#Apple、#デスク、#AI、#LLM

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freeeは「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、 統合型経営プラットフォームを開発・提供し、 だれもが自由に自然体で経営できる環境をつくっていきます。 起業やビジネスを育てていくことを、もっと魅力的で気軽な行為に。 個人事業や中小企業などのスモールビジネスに携わるすべての人が、 じぶんらしく自信をもって経営できるように。 大胆にスピード感をもってアイデアを具現化できるスモールビジネスは、 今までにない多様な価値観や生き方、 新しいイノベーションを生み出す起爆剤だと私たちは考えています。 スモールビジネスが大企業を刺激し、社会をさらにオモシロク、 世の中全体をより良くする流れを後押ししていきます。 Mission スモールビジネスを、世界の主役に。

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  4 だれもが自由に経営できる 統合型経営プラットフォーム。 だれもが自由に自然体で経営できる環境をつくるために、「統合型経営プラットフォーム」を開発・提供します。 バックオフィス業務を統合することで、自動化と業務全体の効率化。さらに経営全体を可視化することで、 これまでにないスマートかつ最適なアクションまで実行できるプラットフォームへと進化させていきます。 また外部サービスとも連携したオープンプラットフォームとして、多様なビジネスニーズに対応。 ユーザーネットワークの中における相互取引の活性化も強化していきます。 プラットフォームの提供のみならず、スモールビジネスに携わる人の環境そのものを より良くしていく取り組みを行うことで、世の中の変化を促します。 Vision

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5 freeeのAIエージェントは、認証/認可やUIも含め、freee の各 SaaS プロダクトと完全統合。 プロンプトやAIエージェントの振る舞いを継続評価&改善できる、本番品質のAIエージェント基盤。 あらゆる業務・業種で、freee 自ら質の高い顧客体験を素早く丁寧に磨き込んでいく。 freee AI プラットフォーム やるべきことが自動で 見たいデータを見たい粒度で やるべきことがひとつに 機能 AIエージェント 「freee AI(β)」 統合 flow Communication
 flow
 Work flow
 Data flow
 ※ 開発組織発 AI駆動経営 - AI×開発組織Summit|2025年9月2日(火)

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6 毎日のように出てくる新しい AI/LLM 技術やツールの中で、 ● 自分自身はエンジニアとしてはどう向き合っていきたいのか ● キャリアを積む中でぶつかる壁を、どうやって乗り越えていきたいか 話すこと ● AI/LLM の技術やモデルの性能比較 ● 技術 A, B, C をどう使えばうまくいくかといった How to 話さないこと ※ ここで話すのはあくまで個人の考えであり、freee を代表する公式な意見ではない

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7 アジェンダ 01. エンジニアとしての挑戦 02. 開発現場での AI 駆動開発 03. AI 活用の方向性をどう描くのか 04. AI 駆動開発での挑戦 05. まとめ

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8 職業軍人 (職業軍人を志すきっかけとなった、人生初のプログラム開発に挑戦) 教育機関で訓練を受ける時

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9 大学生 (専攻授業を超えて、色々なチーム開発に挑戦)

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10 社会人 (Full-Stack Engineer として、幅広い技術領域に挑戦)

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11 AI/LLM 技術で拓く、エンジニアとしての新たな挑戦

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12 AI-Native 時代、エンジニアという道は 「最大の挑戦の場」となる

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13 アジェンダ 01. エンジニアとしての挑戦 02. 開発現場での AI 駆動開発 03. AI 活用の方向性をどう描くのか 04. AI 駆動開発での挑戦 05. まとめ

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14 開発現場での AI 駆動開発 AI Agent / Tool が誰でも安全に・効率よく利用できるように 対策状況 ● 社内 LLM 基盤上に独自の Proxy Server を構築(Input / Ouput が安全に管理可能) ● 社内 MCP Server 基盤を Binary file で Deploy 可能に(AI Agent の機能拡張を安全に実現) ● AI 特区で AI Agent / Tool の先行検証(リスク洗い出し & 多様なツール検証をスピーディに) ● 全社開放に向けた対策・ガイドライン整備(誰でも安心してツールを上手く活用できるように) ※ 参考記事 - AIエージェントCline、freeeはどうやって全社導入した? - AI駆動開発へ。freee は開発環境をどう進化させているか?- 前編 Raw Output Raw Input Safe Input Safe Output Proxy PC Model Provider

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15 開発現場での AI 駆動開発 AI Agent / Tool の利用状況を可視化し、課題把握ができるように 対策状況 ● Proxy Server の Log を通して Observability を実現(把握できた課題を改善するためのサイクルを回す)

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16 開発現場での AI 駆動開発 AI Agent / Tool の多角的な活用を推進し、AI Literacy が高くなるように 対策状況 ● 社内 Slack / Confluence / 勉強会 / LT などによる知見共有 ● チームごとの強制 AI Day の実施(まずはみんなで集まって、気軽にワイワイ使ってみる ⇒ AI と仲良くなる) ● 熟練者との Mob Programming や Live coding

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17 開発現場での AI 駆動開発 AI Agent / Tool の活用は、主に生産性向上の文脈で語られている 最近話題の Keyword ● Context-Engineering ● 仕様駆動開発(Spec Driven Development) 実際の活用事例 ● PRごとのテスト生成を支援するJust in Time Testという仕組み ● Coding Agent へのタスク依頼を最適化する方法: Pull Request 作成 Workflow ● Devindabot: Devinで実現するライブラリの脆弱性自動対応システム ● 展開した脆弱性診断 with AIエージェント ● git worktree を活用して実装タスクを並列で行う ● Jira のチケット作成・タスク管理等を MCP Server を活用して自動化 ● …などなど

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18 開発現場での AI 駆動開発 AI Agent / Tool の活用は、主に生産性向上の文脈で語られている 最近話題の Keyword ● Context-Engineering ● 仕様駆動開発(Spec Driven Development) 実際の活用事例 ● PRごとのテスト生成を支援するJust in Time Testという仕組み ● Coding Agent へのタスク依頼を最適化する方法: Pull Request 作成 Workflow ● Devindabot: Devinで実現するライブラリの脆弱性自動対応システム ● 展開した脆弱性診断 with AIエージェント ● git worktree を活用して実装タスクを並列で行う ● Jira のチケット作成・タスク管理等を MCP Server を活用して自動化 ● …などなど 🤔 本当にそう言い切れるのか? AI 駆動開発 == 生産性向上

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19 開発現場での AI 駆動開発 AI 駆動開発 == 生産性向上? 必ずしもそうとは限らない エンジニアリングで AI を上手に活用するには、 一定の時間と努力、そしてノウハウが必要になる

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20 開発現場での AI 駆動開発 AI 駆動開発 ⇒ 生産性向上? 必ずしもそうとは限らない エンジニアリングにおいて AI をうまく活用できるようになるには時間がかかる そして、「AI のおかげで生産性が上がった!」としても… ワクワクしますか?

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21 開発現場での AI 駆動開発 AI 駆動開発 ⇒ 生産性向上? 必ずしもそうとは限らない エンジニアリングにおいて AI をうまく活用できるようになるには時間がかかる 🤩 Engineering は解きたい問題に挑戦し、 自ら解決できるからこそ楽しい

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22 アジェンダ 01. エンジニアとしての挑戦 02. 開発現場での AI 駆動開発 03. AI 活用の方向性をどう描くのか 04. AI 駆動開発での挑戦 05. まとめ

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23 💡 Paradigm Shift AI 活用 == 新しい挑戦の機会

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24 AI 活用の方向性をどう描くのか ソフトウェア開発の構成要素 上流工程 ● 要求分析、機能・非機能要件の定義 ● アーキテクチャ・システム設計 下流工程 ● 実装 ● コードレビュー 運用工程 ● Deploy・Release ● Monitoring ● 保守・改善

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25 AI 活用の方向性をどう描くのか AI 活用が最も盛んな要素 上流工程 ● 要求分析、機能・非機能要件の定義 ● アーキテクチャ・システム設計 下流工程 ● 実装 ● コードレビュー 運用工程 ● Deploy・Release ● Monitoring ● 保守・改善 👈 ここ

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26 AI 活用の方向性をどう描くのか 実装・コードレビューで AI と挑戦 「未知の技術をまず動かしてみる」ハードルを下げる
 過去の設計・コードベースを解析し、改善点を洗い出す
 過去の大規模 OSS コードと自分のコードを並べて分析
 パフォーマンスボトルネックを体験的に学ぶ
 複数の実装案を比較し、「より良い解決策」を選ぶ
 言語・Library・Framework の基本的な使い方
 設計思想・アーキテクチャの理解
 可読性・保守性を意識した書き方
 セキュリティ・パフォーマンスへの配慮
 エラー発生時のトラブルシューティング
 🤓 従来の学び 😎 AI 活用で挑戦できること

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27 AI 活用の方向性をどう描くのか 実装・コードレビューで AI と挑戦 「未知の技術をまず動かしてみる」ハードルを下げる
 過去の設計・コードベースを解析し、改善点を洗い出す
 過去の大規模 OSS コードと自分のコードを並べて分析
 パフォーマンスボトルネックを体験的に学ぶ
 複数の実装案を比較し、「より良い解決策」を選ぶ
 言語・Library・Framework の基本的な使い方
 設計思想・アーキテクチャの理解
 可読性・保守性を意識した書き方
 セキュリティ・パフォーマンスへの配慮
 エラー発生時のトラブルシューティング
 従来の学び AI 活用で挑戦できること 今までみれなかった新しい領域への 今までできなかった難しい領域への 挑戦ができる

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28 アジェンダ 01. エンジニアとしての挑戦 02. 開発現場での AI 駆動開発 03. AI 活用の方向性をどう描くのか 04. AI 駆動開発での挑戦 05. まとめ

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29 AI 駆動開発での挑戦 AI 駆動開発チームはどう AI 活用しているのかの例 社内 MCP Server の開発 - Spec Driven Development via Claude Code ★ 参考記事 : Claude Code: Best practices for agentic coding a. Explore : AI と Application Spec を決めて、SPECs.md を作成する。 b. Plan : AI と実装計画を立てて、TASKS.md を作成する。 c. Code : AI が計画通り実装を進める。必要に応じては DOCS.md を更新する。 ■ Sub-Agent を並列で実行して、実装スピードやトークン使用率の効率化を狙う ■ Auto-approve を適切に活用しながらも、人間による確認が必要な箇所に気づけるよう、hooks で通知設定 ■ 実装 ~ 検証 ~ 挙動確認を繰り返し、実装完了後の Error 発生率を下げる d. Commit : AI が実装を完了するとコミットする。 ■ 実装できた内容を確認し、AI と一緒に Code Review を実施 ■ 修正が必要な場合にも、AI にお願いする e. Complete:問題がなければ、AI に依頼して PR を作成する。 󰱢 A ~ B 段階が終わると、C ~ E 段階ではほとんど Editor を操作せず、手作業も発生しない → 生まれた余裕の時間を活用し、どのような新しい挑戦に取り組むかを工夫

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30 新しい価値探索が可能になる ● 社内 Slack や Confluence をエゴサして、困っていることや機能要望がないかを確認 → 要求分析 ● Newsletter や技術ブログを確認し、AI 駆動開発に関する情報収集を実施 → 機能・非機能要件 ● 別のアプリケーションの開発に必要な Explore・Plan を行う → 設計 ● 他チームのエンジニアから依頼が来ていたコードレビューを行う → コードレビュー ● Datadog のログを確認しながら、頻繁に発生している Error がないかを確認 → Monitoring AI のおかげで作業の負荷が減っている ● 以前は挑戦できなかったはずのところこに時間投資ができる ● もっと時間を割して集中することができる 👍 新しい挑戦が可能となり、AI 活用以前には得られなかった知識や経験を得ることができる → このような循環を生み出す仕組みを工夫 (限界を超えられる) AI 駆動開発での挑戦 メインタスクの開発を AI が進めている間に

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31 アジェンダ 01. エンジニアとしての挑戦 02. 開発現場での AI 駆動開発 03. AI 活用の方向性をどう描くのか 04. AI 駆動開発での挑戦 05. まとめ

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32 AI 駆動開発によって得られる価値は、生産性向上にとどまらない。 余裕の時間を活かし、新たな挑戦を行い、知識を得て、 さらに AI を活用するという循環が生まれる AI-Native 時代、エンジニアの道は「最大の挑戦の場」となる まとめ

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スモールビジネスを、世界の主役に。