Slide 1

Slide 1 text

今やWeb制作者じゃなくなった
 私の仕事実態 伊原 力也 / BA 2017.01.18 @ たまキャリ #1 #tamacareer

Slide 2

Slide 2 text

@magi1125 • 所属 • BA(ビジネス・アーキテクツ)
 シニアインフォメーションアーキテクト • 他の所属 • HCD-Net 評議委員/認定人間中心設計専門家 • ウェブアクセシビリティ基盤委員会 WG1委員 • 国際ユニヴァーサルデザイン協議会 移動空間PRJ副主査 • クリエイティブユニット mokuva

Slide 3

Slide 3 text

私の17年間

Slide 4

Slide 4 text

1999~2016 フロントエンド 情報設計/UI設計 ユーザー調査/分析 2007 2011 2009 2014

Slide 5

Slide 5 text

フロントエンド 1999:アルバイトでWeb制作(フルCSS) 2004:BA入社(マークアップデザインエンジニア) 2006:スタイルガイド設計・ガイドライン執筆 2008:案件規模拡大&グローバル化 2011:スマホサイト対応 2014:要件定義、QA(パフォーマンス、アクセシビリティ)

Slide 6

Slide 6 text

No content

Slide 7

Slide 7 text

情報設計/UI設計 1999:いわゆる「ホームページの立ち上げ」 2002:ガラケーの占い・待受サイト 2007:製品プロモーションサイト 2009:企業情報系、公共系、ECサイト 2010:イントラ、シミュレータ、ポイントシステム 2011:グローバル、SNS、マルチデバイス 2014:スマホアプリ(ハイブリッド)

Slide 8

Slide 8 text

No content

Slide 9

Slide 9 text

ユーザー調査/分析 1999:ヒューリスティック評価 2005:アクセスログ分析 2009:プロトタイピング/ユーザビリティテスト 2010:アンケート 2011:ユーザーインタビュー 2012:ペルソナ/シナリオ 2014:ワークショップ

Slide 10

Slide 10 text

No content

Slide 11

Slide 11 text

No content

Slide 12

Slide 12 text

フロントエンドからの発想 ユーザー調査
 コンテキストの視点 情報設計
 イディオムの視点 フロントエンド
 マイクロインタラクションの視点 UI イディオム コンテキスト コンセプト

Slide 13

Slide 13 text

作れる=試せる、聞ける、推進できる • 誰かに頼まずともプロトタイピングできる • 流れや実現性を検討したり試したりできる • モノがあればプレゼンできる、主導権が握れる

Slide 14

Slide 14 text

受託側と事業側の両立

Slide 15

Slide 15 text

よく言われる「受託と事業会社の違い」 受託側 事業側 スタイル さまざまな業種や案件が
 並行して進む いちサービスに
 じっくり取り組む 進行 課題を受け、イチから作り、
 納期に追われる 課題を設定、少しずつ改善、
 目標に追われる アウトプット Webやアプリなど
 対象物が固定されがち サービス周辺の
 さまざまなものが対象 成果 知りにくい
 (納品で区切り、追いにくい) 逃げられない
 (区切りなく、追い続ける)

Slide 16

Slide 16 text

良いとこどりできないのか? • 受託の面白さ「視野の広がり」 • 様々な業種や案件を経験できる • 長年の歴史を短期間で吸収できる
 • 受託の弱い点「区切り」 • 結果がどうだったのか把握しきれない • 体験を高めるための Catch & Try ができない

Slide 17

Slide 17 text

No content

Slide 18

Slide 18 text

受託というスタイルは死ぬのか? • 「なにを受託するか」で生死が分かれそう • 単なる制作だけでは厳しい • UXデザイナーにおいては、さにあらず
 • 事業会社がUXデザイナーを抱えるハードル • よく知らないものを雇用する難しさ(※解消傾向) • 第三者の専門家的スタンスの重要さは健在

Slide 19

Slide 19 text

ファシリテーション プロトタイピング 以下あたりをパッケージとして ユーザー調査 情報設計 UI設計

Slide 20

Slide 20 text

「中に置いてみませんか?」の試み 受託案件A 20% 受託案件B 30% 事業会社常駐 50% • 半常駐スタイル(週2日) • ユーザー調査、コンセプト立案、
 プロトタイピング • 打ち合わせへの参加、
 ファシリテーション、立ち話 • 月2回リリースでの継続的な改善 • 他アプリレビュー、設計プロセス提案 • 月額定額制、1年半ほど継続中

Slide 21

Slide 21 text

早く帰るための選択と集中

Slide 22

Slide 22 text

私の生活 • 8時~17時で稼働 • こぼれたら自宅作業 • 休日稼働なし • 有給は月2日取る

Slide 23

Slide 23 text

No content

Slide 24

Slide 24 text

No content

Slide 25

Slide 25 text

効率の最大化 • 相性が良い案件のみに注力する • 場づくりと成果づくりに注力する • ワークフローを見直す • 必要十分なものだけを作る • 限られた時間で決める

Slide 26

Slide 26 text

相性が良い案件のみに注力する 自分が短時間で出せるアウトプットから案件を選択する
 • 大規模ガバナンスやツール系アプリを選択 • コンセプトを割とロジカルに反映できる • ダーティなプロトタイピングでも方針を示せる • 感性に寄りがちな「広告プロモーション系」は回避

Slide 27

Slide 27 text

場づくりと成果づくりに注力する 作業範囲が適材適所で明確なほうがお互いにハッピー
 • 中間資料はなるべく作らない • 社内承認、開発仕様、証跡といった資料作成は
 クライアント担当者にお任せする契約に • 受託側がやって千本ノックになるより、
 会社のルールを知る担当がやったほうが早い

Slide 28

Slide 28 text

ワークフローを見直す 要件が変化する、設計後に気づく、動かしてからわかる…
 • 調査→ホワイトボード→プロトタイピング→テスト • 合意形成の場そのものをメインに • 議論に必要なネタを集めたり作ったり • プロトタイプは「舵を取るための道具」

Slide 29

Slide 29 text

必要十分なものだけを作る Nice to have is not to have. あるとよい物はない方がよい
 • やりすぎず、必要なものを必要なだけ • 何が必要かを考える時間を大きく取る • 調査に正解はない、
 材料が多いから判断が適切なわけではない • 設計にも正解はない、
 妥当そうな案は作ってみて検討する

Slide 30

Slide 30 text

限られた時間で決める 持ち帰ると時間が伸びる→生活にしわ寄せ→家が怖い
 • とにかく「持ち帰らない」ために • どこまで決めたら良いのかを先に考える • ワイヤーフレームではなくラフデザインを作る • ホワイトボードとデザインツールで積極的に進行 • せめて「あと何があれば決まる」まで進める

Slide 31

Slide 31 text

Frontend ✕ IA / UX 市場 ✕ 生活 デザイン

Slide 32

Slide 32 text

副作用:少しずつ作れなくなる • 一見無駄な「大量のインプットと実践」こそが源泉 • フロントエンドの知見、3年前で止まっている • もうイマドキの「作れる人」ではない • ブラウザWeb以外の世界に対してどう対応する? • 学び直しが必要だが…

Slide 33

Slide 33 text

この先生きのこるには? 続きはトークセッションで! @magi1125