Slide 1

Slide 1 text

© 2019 catabira Inc. X-Tech meetup #03 ブロックチェーン x データの課題と可能性 株式会社catabira 代表取締役CEO 池内 孝啓

Slide 2

Slide 2 text

自己紹介 2

Slide 3

Slide 3 text

池内 孝啓 / Takahiro Ikeuchi ● 株式会社catabira 代表取締役 CEO ○ 株式会社SQUEEZE 技術顧問 3 ITベンチャー数社を経て2011年に 株式会社ALBERT へ入社。ECサイト向け 商品推薦システムの開発やデータ活用クラウドプラットフォーム事業の立ち上げ などに従事。執行役員として2015年に東証マザーズ上場を経験後、独立起業。

Slide 4

Slide 4 text

ソフトウェア・エンジニアとして Python や Go、React などによる アプリケーション開発のほか、 ブロックチェーンやビッグデータ領域、Webデザインなどを広く手がける 4

Slide 5

Slide 5 text

コミュニティ活動 - Python x Data

Slide 6

Slide 6 text

株式会社catabira / catabira Inc. ● 設立 : 2015年8月4日 ● 代表取締役 : 池内 孝啓 ● 本社 : 東京都新宿区新宿7丁目26-7 ビクセル新宿1F 6 創業時よりスタートアップ企業やエンジニアのための B2B SaaS を開発・運営。 2018年よりブロックチェーン領域へ進出。 2019年1月、ブロックチェーン特化型データアナリティクス・プラットフォーム catabira.com をローンチ。

Slide 7

Slide 7 text

社名の由来とロゴについて 社名である catabira (カタビラ) の由来は鎖帷子(くさりかたびら)。 ブロックチェーンの鎖を想起させるとともに、人々の結びつきが織りなす ネットワークを表します。帷子は日本の伝統的な衣服でもあります。 7 ロゴは、人とテクノロジーの未来を示す "羅針盤" という企業理念を反映し、 航海に用いるコンパスをモチーフとしてデザインされました。 明るい未来への期待と調和への願いが込められています。

Slide 8

Slide 8 text

市場状況 8

Slide 9

Slide 9 text

ブロックチェーン・マーケット概況 9 ● 2018年末までに市場が広がったのは仮想通貨およびその周辺サービス ● 専門領域の人材紹介、受託開発、コンサルティングビジネスも成長 ● 供給不足により人月単価が高騰

Slide 10

Slide 10 text

その他競合・類似カテゴリサービス 10 ● 分析 ○ https://www.chainalysis.com/ ○ https://www.neutrino.nu/ ○ https://amberdata.io/about ○ https://ciphertrace.com/ ○ https://crystalblockchain.com/ ● 犯罪対策 ○ https://www.elliptic.co/ ○ http://www.jcis.co.jp/ ● Explorer ○ https://etherscan.io/ ○ https://www.etherchain.org/ ○ https://ethstats.io/ ● Dapps ランキングサイト ○ https://dappradar.com/ ○ https://www.dapp.com/ranking ○ https://dapp.review/ ○ https://nonfungible.com

Slide 11

Slide 11 text

ビジネスへの適用例

Slide 12

Slide 12 text

仮想通貨 x データ分析

Slide 13

Slide 13 text

catabira.com の例 ブロックチェーン・サービスのためのデータアナリティクス・プラットフォーム 第一弾としてモニタリング機能を SaaS として提供 13

Slide 14

Slide 14 text

ブロックチェーン・データを可視化 暗号通貨のトランザクション量や残高情報など重要なメトリクスを 時系列チャートとして可視化。日々の変動や傾向が一目瞭然に。 14

Slide 15

Slide 15 text

15 ● 対象メトリクスや集計方法・期間を 柔軟に指定可能 ● 意図しない取引や残高の減少を検知 ● チャットサービスへの通知や Webhook によるシステム連携に対応 異常検知を リアルタイムに通知

Slide 16

Slide 16 text

ブロックチェーンにおける異常検知の例 16

Slide 17

Slide 17 text

ブロックチェーンにおける異常検知の例 17 意図したトランザクションか? 値は適正か?

Slide 18

Slide 18 text

NFT x データ分析

Slide 19

Slide 19 text

補足 : Non Fungible Token ● Non Fungible Token (NFT) = 代替不可能性を持つトークン ● シリアルナンバー付きトレーディングカードのようなイメージ 19 https://www.cryptokitties.co/

Slide 20

Slide 20 text

Dapps ゲームの台頭 20

Slide 21

Slide 21 text

NFT マーケットプレースの成長 21 Decentraland の例 : ● 累計 9万ユニークアセット ● 平均価格 5ETH = 約9万円 ● 1週間で 360 ETH が動く ※ NFT Market OpenSea の取引状況 ※ 2019年4月時点

Slide 22

Slide 22 text

分析事例 NFTマーケットをブロックチェーンデータから分析する https://medium.com/catabira-japan/nft-market-analytics-c6f0428a973

Slide 23

Slide 23 text

トークン・アナリティクスの可能性 23 ● サービスやアプリケーションの成長にともない、アナリティクスの 需要が大きく高まると予測 ● デジタルアセットの“価値”の時系列遷移、トークンの流通状況などを 明らかにすることで、サービスやアプリケーションの発展を支援

Slide 24

Slide 24 text

データ分析の実際

Slide 25

Slide 25 text

データに関する考え方の最大の違い ● 取り引き = トランザクションのデータを誰でも入手・検証可能 25 https://www.etherchain.org/tx/314a3040cfc68c7955eb766d760b92dd03bd4715ed14fa0c41c128bb4ba58c74 ※ あくまでパブリックチェーンの場合。実装により入手可能範囲は異なる

Slide 26

Slide 26 text

Ethereum のトランザクションデータ例 26 { "hash": "0x0f76fc0f553109cd15af3590b97095f1a755202f1bd1cb5d26fc6fe4fc753763", "block_height": 7043200, "from": "0xe16f7bafe5d23f196dd8f0e5c00a85134c3c47bd", "to": "0xc6b805f5f9e3bc3b94d24e789850399aca3eee04", "gas": 25200, "gas_price": 20100000000, "timestamp": 1547135599, "value": 800000000000000, "nonce": 2084 }

Slide 27

Slide 27 text

ブロックチェーン領域の データ分析ビジネスをやる上で考えるべきこと ● データがパブリックアクセス可能なので、データを保有していること だけでは価値にならない。付加価値をどう見出すか ● (オンチェーンだけでは)個人情報とは結びつかない。どう深掘りするか ● サイドチェーン技術や匿名技術が普及した場合のリスクをどう考えるか ● スケーラビリティ問題が改善した場合のデータ管理コストをどう見積もるか ● データの流通量がまだ少ない、プレイヤーが少ない市況をどう捉えるか

Slide 28

Slide 28 text

何を付加価値とするか ● データはパブリックだが : ○ 現象を理解するにはドメイン知識必須 ● 単純なようで難しいデータ構造 : ○ UTXO データ構造への理解、ERC721 などの規格への理解必須 ● 進化の早さへの追従 : ○ 複数のチェーンをカバーしておく