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© for Startups, Inc. 上手くいかないことから学んだ、 DevExの可視化とカイゼン 〜メンバーレイヤーでも始められる開発者体験サーベイ〜 フォースタートアップス株式会社 テクノロジーグループ エンジニアリングマネージャー 八巻 裕貴 / @hachimaki37 2025.03.06

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1 © for Startups, Inc. 自己紹介 八巻 裕貴 @hachimaki37 ■略歴 ・2015年 - 2019年  ・株式会社Sun terras ・2020年 - 2022年  ・オーマイグラス株式会社(Rails, Vue.js) ・2022年4月 -  ・フォースタートアップス株式会社 (Rails, Vue.js, React) ■ざっくり ・Biz → SWE/SM → EM(2024年10月〜) ・最近はもっぱらDevExに興味あり ・球蹴り / 芋焼酎 / 読書 / SQLが好きです

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2 © for Startups, Inc. お話しすること - DevExを推進する前に上手くいかなかったこ と - DevExを推進してからやってきたこと - DevExプロジェクトでの具体的な取り組み - 課題とカイゼン - DevExの向上に取り組んだ結果 - まとめ - 宣伝 本日の内容 お話ししないこと(時間の都合上 ..) - 前提知識 - DevExや開発者体験 - 開発生産性を高める必要性 - 開発生産性の3つの階層 - など - DevExを推進するに至るまで - サーベイの設問設計 - サーベイの実施概要

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3 © for Startups, Inc. DevExを推進する前に上手くいかなかったこと

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4 © for Startups, Inc. 「〇〇やってみましょう!」といった、 How先行で開発生産性や開発者体験の改善が始まる。しかし、ある 日突然、自分は何のために改善を続けているのか、ふと疑問に思い足が止まった。 エピソード 1

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5 © for Startups, Inc. 開発生産性の数値改善が目的化。すると開発者体験が低下し、その結果、開発者のエンゲージメント低 下に繋がった。 エピソード 2

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6 © for Startups, Inc. 開発生産性や開発者体験の改善を一人で推進しようとする。すると、他のエンジニアの関心が薄れ、や がて改善の必要性を感じにくくなった。 エピソード 3

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7 © for Startups, Inc. そもそも開発以外の活動が組織で進めにくい。その結果、革新が生まれづらく改善の文化も根付かな かった。 エピソード 4

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8 © for Startups, Inc. DevExを推進してからやってきたこと ※DevExを推進:開発組織・チームの開発生産性向上を目的としたプロジェクトを指す

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9 © for Startups, Inc. 「〇〇やってみましょう!」といった、 How先行で開発生産性や開発者体験の改善が始まる。しかし、ある 日突然、自分は何のために改善を続けているのか、ふと疑問に思い足が止まった。 ▶ やったこと:Whyを定義する。つまり、何のために改善を行うのかという目的。 エピソード 1

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10 © for Startups, Inc. エピソード 2 開発生産性の数値改善が目的化。すると開発者体験が低下し、その結果、開発者のエンゲージメント低 下に繋がった。 ▶ やったこと:開発者体験の可視化を行う。開発者体験サーベイで各課題を特定する。

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11 © for Startups, Inc. 開発生産性や開発者体験の改善を一人で推進しようとする。すると、他のエンジニアの関心が薄れ、や がて改善の必要性を感じにくくなった。 ▶ やったこと:推進メンバーをスモールチームで構成しはじめてみる。 エピソード 3

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12 © for Startups, Inc. そもそも開発以外の活動が組織で進めにくい。その結果、革新が生まれづらく改善の文化も根付かな かった。 ▶ やったこと:うまく社内の仕組みを活用する。( Mgr以上の方が)仕組みを構築する。 エピソード 4

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13 © for Startups, Inc. - フォースタートアップスで働く開発者が楽しく、イキイキ、ワクワクしながら開発できる環境を作りたいなと思った こと。理由は単純で、(自分を含め)つまらない環境で働きたくなかったから。ライトに何かできないかと考えて いた際に、DevEx: What Actually Drives Productivity に出会う。 - せっかくやるならプロダクトチーム横断で推進をしたいと思い、開発組織・チームの開発生産性向上を目的とし たプロジェクト(DevExプロジェクト)を2024年5月に立ち上げ、私を含めた 2名(有志)で推進するようになった (現在プロダクトチームが 2つ、4名で推進)。 ▶ やったこと:推進メンバーをスモールチームで構成しはじめてみる。 ▶ やったこと:うまく社内の仕組みを活用する。 - DevExプロジェクトで実現したいこと - 開発者体験の向上(より開発現場に近い課題の発見、それに基づく改善)。 - エンゲージメントの向上(長く活躍していただける環境、仕組みづくり)。 - 早期戦力化(新しくジョインされた方々が、素早く生産性をあげられる仕組みづくり)。 ▶ やったこと:Whyを定義する。つまり、何のために改善を行うのかという目的。 取り組みのきっかけと背景

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14 © for Startups, Inc. - フォースタートアップスで働く開発者が楽しく、イキイキ、ワクワクしながら開発できる環境を作りたいなと思った こと。理由は単純で、(自分を含め)つまらない環境で働きたくなかったから。ライトに何かできないかと考えて いた際に、DevEx: What Actually Drives Productivity に出会う。 - せっかくやるならプロダクトチーム横断で推進をしたいと思い、開発組織・チームの開発生産性向上を目的とし たプロジェクト(DevExプロジェクト)を2024年5月に立ち上げ、私を含めた 2名(有志)で推進するようになった (現在プロダクトチームが 2つ、4名で推進)。 ▶ やったこと:推進メンバーをスモールチームで構成しはじめてみる。 ▶ やったこと:うまく社内の仕組みを活用する。 - DevExプロジェクトで実現したいこと - 開発者体験の向上(より開発現場に近い課題の発見、それに基づく改善)。 - エンゲージメントの向上(長く活躍していただける環境、仕組みづくり)。 - 早期戦力化(新しくジョインされた方々が、素早く生産性をあげられる仕組みづくり)。 ▶ やったこと:Whyを定義する。つまり、何のために改善を行うのかという目的。 取り組みのきっかけと背景

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15 © for Startups, Inc. 取り組みのきっかけと背景 - フォースタートアップスで働く開発者が楽しく、イキイキ、ワクワクしながら開発できる環境を作りたいなと思った こと。理由は単純で、(自分を含め)つまらない環境で働きたくなかったから。ライトに何かできないかと考えて いた際に、DevEx: What Actually Drives Productivity に出会う。 - せっかくやるならプロダクトチーム横断で推進をしたいと思い、開発組織・チームの開発生産性向上を目的とし たプロジェクト(DevExプロジェクト)を2024年5月に立ち上げ、私を含めた 2名(有志)で推進するようになった (現在プロダクトチームが 2つ、4名で推進)。 ▶ やったこと:推進メンバーをスモールチームで構成しはじめてみる。 ▶ やったこと:うまく社内の仕組みを活用する。 - DevExプロジェクトで実現したいこと - 開発者体験の向上(より開発現場に近い課題の発見、それに基づく改善)。 - エンゲージメントの向上(長く活躍していただける環境、仕組みづくり)。 - 早期戦力化(新しくジョインされた方々が、素早く生産性をあげられる仕組みづくり)。 ▶ やったこと:Whyを定義する。つまり、何のために改善を行うのかという目的。

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16 © for Startups, Inc. DevExプロジェクトでの具体的な取り組み

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17 © for Startups, Inc. 開発者体験サーベイ DevEx: What Actually Drives Productivity という論文を基に、開発者体験に関するサーベイを DevEx プロジェクトで設計し、フォースタートアップスの開発組織を巻き込み 「開発者体験に関するアンケート調 査」を実施。 ※開発者体験が改善されることで、組織パフォーマンスの成果向上に繋がる。

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18 © for Startups, Inc. 開発者体験サーベイ DevEx: What Actually Drives Productivity という論文を基に、開発者体験に関するサーベイを DevEx プロジェクトで設計し、フォースタートアップスの開発組織を巻き込み 「開発者体験に関するアンケート調 査」を実施。 ▶ やったこと:開発者体験の可視化を行う。開発者体験サーベイで各課題を特定する。 ※開発者体験が改善されることで、組織パフォーマンスの成果向上に繋がる。

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19 © for Startups, Inc. - サーベイ設計 - サーベイは、DevExの3つの側面(「フロー状態」「フィードバックループ」「認知負荷」)に焦点を 当てた設問を中心に構成しています。 - また、「雇用形態」「所属」「役職」「勤続年数」などの属性情報を加えることで、サーベイ結果を 詳細に分析できる設計としました。 - 設問構成 - サーベイは、5段階評価による27問と、自由回答形式の5問で構成しています。 - 目的と背景 - 開発生産性レベル1の向上です。開発現場に近い課題の発見を目的としています。 - 実施背景は、開発者にとってより良い作業環境を整備することを目指し、開発組織およびプロダク トチーム毎の開発者体験を可視化するために実施しました。 概要

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20 © for Startups, Inc. - サーベイ設計 - サーベイは、DevExの3つの側面(「フロー状態」「フィードバックループ」「認知負荷」)に焦点を 当てた設問を中心に構成しています。 - また、「雇用形態」「所属」「役職」「勤続年数」などの属性情報を加えることで、サーベイ結果を 詳細に分析できる設計としました。 - 設問構成 - サーベイは、5段階評価による27問と、自由回答形式の5問で構成しています。 - 目的と背景 - 開発生産性レベル1の向上です。開発現場に近い課題の発見を目的としています。 - 実施背景は、開発者にとってより良い作業環境を整備することを目指し、開発組織およびプロダク トチーム毎の開発者体験を可視化するために実施しました。 概要

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21 © for Startups, Inc. 概要 - サーベイ設計 - サーベイは、DevExの3つの側面(「フロー状態」「フィードバックループ」「認知負荷」)に焦点を 当てた設問を中心に構成しています。 - また、「雇用形態」「所属」「役職」「勤続年数」などの属性情報を加えることで、サーベイ結果を 詳細に分析できる設計としました。 - 設問構成 - サーベイは、5段階評価による27問と、自由回答形式の5問で構成しています。 - 目的と背景 - 開発生産性レベル1の向上です。開発現場に近い課題の発見を目的としています。 - 実施背景は、開発者にとってより良い作業環境を整備することを目指し、開発組織およびプロダク トチーム毎の開発者体験を可視化するために実施しました。

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22 © for Startups, Inc. 時間の都合上、設問設計を始めサーベイの実施概要などは、割愛させていただきます。 詳細につきまして、QRコードを載せておりますので、 お手数ですがぜひこちらをご覧いただけますと幸いです。 詳細

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23 © for Startups, Inc. カイゼンの材料となる数値を可視化できた。 開発者体験サーベイの成果結果(開発組織全体) ※フロー状態・フィードバックループ・認知負荷の設問に対して、 3.5/5 ポイント以上の回答結果が得られ、弊社で働く開発者の開発者体験は、「 比較的良い状態である 」と いうことがわかった。

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24 © for Startups, Inc. 課題とカイゼン

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25 © for Startups, Inc. サーベイ結果の分析を通じて、課題が見えてきた。 最適解を考え、次の課題を定義した。 ※最適解とは:テクノロジーグループに複数名の新規参画が想定されていたため、メンバーが増えても生産性を維持できる仕組みを整えること。 課題とカイゼン

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26 © for Startups, Inc. 1. フロー状態: - 設問:途切れることなく日々継続的に開発に集中できる 2. 認知負荷: - 設問:プロジェクトのソースコードを理解するためのドキュメントは十分である - 設問:プロジェクトのソースコードは、明確且つシンプルで理解しやすい 課題 ※テクノロジーグループの課題

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27 © for Startups, Inc. 1. フロー状態: - 設問:途切れることなく日々継続的に開発に集中できる ▶ やったこと:中断頻度の軽減を狙い、分散していた MTGを意図的に寄せる。 ▶ やったこと:成果結果を持って当時のMgrにエンジニアの席配置を直談判する。 2. 認知負荷: - 設問:プロジェクトのソースコードを理解するためのドキュメントは十分である ▶ やったこと:属人化の解消を狙い、ドキュメントの充実化を実施する。 - 設問:プロジェクトのソースコードは、明確且つシンプルで理解しやすい ▶ やったこと:技術的負債を減らすことを狙い、モブレビュー会を実施する。 課題に対するカイゼン(一例)

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28 © for Startups, Inc. 課題に対するカイゼン(一例) 1. フロー状態: - 設問:途切れることなく日々継続的に開発に集中できる ▶ やったこと:中断頻度の軽減を狙い、分散していた MTGを意図的に寄せる。 ▶ やったこと:成果結果を持って当時のMgrにエンジニアの席配置を直談判する。 2. 認知負荷: - 設問:プロジェクトのソースコードを理解するためのドキュメントは十分である ▶ やったこと:属人化の解消を狙い、ドキュメントの充実化を実施する。 - 設問:プロジェクトのソースコードは、明確且つシンプルで理解しやすい ▶ やったこと:技術的負債を減らすことを狙い、モブレビュー会を実施する。

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29 © for Startups, Inc. DevExの向上に取り組んだ結果 ※様々な変数が考えられるため、あくまで参考値

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30 © for Startups, Inc. 以下、2024年8月1日〜2025年1月31日(6ヶ月) ※「オープンからレビューまでの平均時間」と「レビューからアプルーブまでの平均時間」の 2つのスタッツを「市場全体の上位 10%」に目標を置き、2024年9月ごろから改 善に取り組んでおります。 改善傾向にあり! Findy Team+の数値変動(テクノロジーグループ)

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31 © for Startups, Inc. 期待付加価値の生産性(テクノロジーグループ) 昨年対比:138%成長 ※開発生産性レベル 2:期待付加価値の生産性(期待される価値がどの程度リリースできたか)。 ※昨年対比の計算式:( 2024年の数字÷2023年の数字)×100。稼働人数(平均値)の昨年対比: -25%。マージ済みプルリク数 /人の昨年対比:+111%

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32 © for Startups, Inc. まとめ

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33 © for Startups, Inc. 1. How先行で改善が始まり、何のために改善を続けているのかを見失う。 ▶ Whyを定義する。つまり、何のために改善を行うのかという目的。 2. 開発生産性の数値改善が目的化し、開発者体験とエンゲージメント低下につながる。 ▶ 開発者体験の可視化を行う。開発者体験サーベイで各課題を特定する。 3. 一人で改善を推進しようとし、他のエンジニアの関心が薄れ、改善の必要性を感じにくくなる。 ▶ 推進メンバーをスモールチームで構成しはじめてみる。 4. そもそも開発以外の活動が組織で進めにくく、革新や改善の文化が根付かない。 ▶ うまく社内の仕組みを活用する。( Mgr以上の方が)仕組みを構築する。 上手くいかないことから学んだこと

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34 © for Startups, Inc. 1. Howからではなく、Whyの定義と現状把握と課題の定義 から始める。 2. 開発者体験をカイゼンすることも Whyの定義によって良否が変わり、課題の定義によって カイゼン の手段が変わるため、まず現状把握から始めることが重要。 3. 開発者体験サーベイは、誰でも簡単かつ気軽に始めて推進できる! DevExの可視化とカイゼン

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35 © for Startups, Inc. 宣伝

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36 © for Startups, Inc. 技術情報を発信しておりますので、フォローして頂けますと大変嬉しいです! 最近は、投稿頻度増です! 宣伝 for Startups Tech Blog メンバーレイヤーが考えてみた『開発生産性』と『開発 者体験』(正編) 開発者体験サーベイで始める可視化とカイゼン(続編) ※設問設計、実施概要はこちらから Slackワークフローを使って、開発のオンボーディング プロセスを効率化してみた

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37 © for Startups, Inc. 会社概要

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38 © for Startups, Inc. データベースを軸にした スタートアップ支援( 成長産業支援)の仕組みを強みとしております タレントエージェンシー(ヒト)の支援、オープンイノベーションの支援(エコシステムの構築) 、インベストメント(カネ)の 支援を行っています サービス

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39 © for Startups, Inc. サービス一覧

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40 © for Startups, Inc. 成長産業に特化したプラットフォーム、人材紹介サービス事業を支える基幹システムのプロダクトなど、 現在、大きく4つのプロダクトを展開 プロダクト(一部)

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41 © for Startups, Inc. わたしたちは、ともに働く仲間を募集しております! 職種の一例としては... 1. エンジニア(TypeScript, Next.js) 2. SRE など、様々なポジションで募集中です! ご興味があれば右のQRコードまたは、 直接私に声をかけて頂ても問題ございません! ぜひご連絡ください! We Are Hiring!

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