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Rの環境構築と R言語の基礎 Tokyo.R #112 2024年4月20日 @bob3bob3

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目次 ● RとRStudioのインストール ● RStudioの基礎 ● R言語の基礎 ○ コマンドの実行 ○ 四則演算 ○ 代入演算子 ○ データの型 ○ ベクトル ○ データフレーム ○ パッケージのインストールと呼び出し ○ 外部ファイルの読み込み ● r-wakalang

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想定初心者 ● 興味はあるがまだRをさわったことがない。 ● Rをインストールしたがどうやって使うものか分からない。 ● 厳密に言うと正確ではない記述が出てきますが、ベテラン勢にはお目こぼしいただ きたい。理解しやすさを優先しています。 ● Windows前提で書いています。Macもこれに準じた形で大丈夫なはずです。

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R

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RStudio

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RStudio エディター
 コンソール
 ファイラー、
 グラフ出力、
 パッケージ一覧、
 ヘルプ
 etc.
 オブジェクト一覧
 etc.


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R(base)インストール 1. 公式サイト(CRAN)からインストール用の実行ファイルをダウンロード。 a. Windows: https://cran.ism.ac.jp/bin/windows/base/ b. Mac: https://cran.ism.ac.jp/bin/macosx/ 2. ダウンロードしたファイルを実行。 a. 基本的にはデフォルトの設定で「次へ」を押して進めれば OK。 3. インストール後 a. 「マイドキュメント」の中などに Rの作業用フォルダを作成しておくと便利。 ここ!

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RStudioインストール 1. RStudio はRのIDE (統合開発環境、Integrated Development Environment)。便利 な機能が満載。 2. 公式サイトからインストール用ファイルをダウンロード。 a. https://posit.co/download/rstudio-desktop/#download 3. そのまま実行して素直に進めれば完了。 Windowsはここ! Macはここ!

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R言語の準備 1. まず、RStudioを立ち上げます。 2. 次にプロジェクトを作ります。プロジェクトは分析をフォルダごとに管理する仕組みで す。実務では、分析対象タイトルごと、あるいは分析対象イベントごとなどでプロジェ クトを管理すると便利です。メニューバーの以下のアイコンをクリックします。

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4. New Project を選択します。 R言語の準備 3. New Directory を選択します。

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R言語の準備 5. ディレクトリ名を付けます。 Create Project を クリックすればプロジェクトの出来上がりで す。 6. RStudioの右上にプロジェクト名が表示され ていることを確認してください。ここでプロジェ クトを切り替えます。

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R言語の準備 7. 新しいRのファイルを作成します。メニューの 左端のアイコンからR Scriptを選びます。こ れで準備完了です。 8. 左上のエディター部分に Rのコマンドを入力 して実行します。 1 + 1と入力して Ctrl + Enter (Macは Command + Enter)を押すとその行が実行されます。 実行結果は下の Console に表示されます。 このようにしてRと対話してゆきます。

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関数とパイプ演算子 Rに何かをさせる場合、関数を使います。 例えば平方根の計算をさせるには sqrtという関数 を使います。Excelの関数と同様に後のカッコ内に 処理したい値を入れます。 エディターにsqrt(4)と入力し、Ctrl + Enter (Mac は Command + Enter)を押して実行してみましょ う。 コンソールに 2 と表示されるはずです。 また、以下のような書き方でも同じことが実行でき ます。 4 |> sqrt() この「|>」は右向きの矢印を模しています。「 %>%」 が使われる場合もあります。これはパイプ演算子と 呼ばれ、左の値を右の関数に与えるという意味に なります。1つの値を複数の関数で連続して処理す る場合に便利です。 なお、?関数名 を実行すると関数のヘルプが表示 されます。試しに ?sqrt を実行してみましょう。関 数を選択してF1キーを押してもOKです。

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オブジェクトと付値 x <- 1 y <- 2 x + y このコマンドを実行すると 3 と返っています。 ここでの x や y はオブジェクトと呼ばれるデータや 処理の容れ物。 <- でオブジェクトにデータや処理を入れることが できます。左向きの矢印を模しています。 x <- c(1, 2, 3, 4) y <- c(4, 3, 2, 1) x + y このコマンドを実行すると 5 5 5 5 と返ってきま す。 c() はベクトルと呼ばれる 1次元のデータを作る関 数。 ベクトルは文字、数字などといった型を持ち、異な る型のデータを同じベクトルの中に混在させること はできない。

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データフレーム ベクトルを束ねたものが データフレーム。Rでもっ ともよく使うデータの形式です。 データフレームは data.frame関数で作ります。以 下のコマンドを実行してみましょう。 df <- data.frame( ID = 1:6, Q1 = c(1, 3, 3, 3, 4, 5), Q2 = c(2, 2, 3, 3, 5, 5), Q3 = c("みかん", "りんご", "みかん", "り んご", "みかん", "りんご") ) RStudioの右上にこの表な表示が出ます。 Rが保 持しているオブジェクトを示すエリアです。右の格 子のアイコンをクリックするとこのように内容が表 示されます。

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パッケージのインストールと呼び出し RはR本体(base)から、パッケージと呼ばれる外 部のプログラムを呼び出すことで多彩な手法を使 うことができます。 パッケージは1度インストールすれば、あとは使うと きに呼び出すだけで OKです。 パッケージのインストール RStudioの右下の Packagesタブから行えます。 ここではデータ操作のためのパッケージ tidyverse をインストールしてみます。 RStudioの右下の枠で「Packages」タブを開き、 Installアイコンをクリック。 Packages欄に「tidyverse」と入力しInstallをクリッ ク。インストールが完了するまで少し時間がかかり ます。 インストールしたパッケージを実際に利用するに は、library関数で呼び出しておく必要があります。 library(tidyverse)

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外部データの読み込み 分析したいデータは外部のファイルとして存在する ことが多いと思います。 Rで取り込めるデータは csv か tsv(タブ区切り)が 無難ですが、エクセル( xls、xlsx)なども取り込み可 能です。 また、ネット上にあるファイルや Googleドライブ、各 種データベースからの取り込みも可能です。 ここではよく使われる csv形式のファイルの取り込 み方を紹介します。 まず作業中のディレクトリを確認しましょう。 getwd 関数で現在のディレクトリを確認できます。 プロジェクトを作成したフォルダになっているはず です。このフォルダに分析したいデータの入った csvファイルを置きます。

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外部データの読み込み ここでは penguins.csv というファイルを読み込 むことにします。 今回はtidyverseパッケージに入っている read_csv関数を使います。 library(tidyverse) pen <- read_csv("penguins.csv") これでオブジェクトpenにpenguins.csvのデータ がデータフレーム形式で格納されました。 取り込まれたデータを確認しましょう。 右上のEnvironmentタブにpenが増えているのでこ こで確認できます。 またglimpse(pen)としても内容の確認ができます。 ここまでがR言語の基礎の基礎です。 続けてデータハンドリング、可視化とがんばってく ださい!

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RユーザーSlack 日本のRユーザーが集まっているSlackが「r-wakalang」です。 こちら↓から参加してください。参加時にメールアドレスの登録を求められます。 https://github.com/TokyoR/r-wakalang いくかチャンネルがありますが特に初心者対象の #r_beginners で質問するのが良 いと思います。 もちろん完全にオープンな場なので情報流出にはご注意を……