Slide 1

Slide 1 text

2024/09/02 LangChain Meetup Tokyo #2 LangChainの現在とv0.3にむけて

Slide 2

Slide 2 text

自己紹介 大嶋勇樹(おおしまゆうき) https://x.com/oshima_123 株式会社ジェネラティブエージェンツ取締役CTO/Co-founder 大規模言語モデルを組み込んだアプリケーションやAIエージェントの開発を実施 個人ではエンジニア向けの勉強会開催やUdemy講座の作成など 勉強会コミュニティStudyCo運営 「ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築[実践]入門」(共著)

Slide 3

Slide 3 text

会社名 株式会社ジェネラティブエージェンツ (英文:Generative Agents, Inc.) 所在地 東京都港区 ※ 全社員リモート勤務 役員構成 CEO 西見 公宏 COO 吉田 真吾 CTO 大嶋 勇樹 設立年月 2024年3月14日 事業内容 AIエージェントによるBPaaSの提供/生成AIを活用し たソフトウェア開発/技術顧問、AIエージェントに関 わるコミュニティ運営、法人向けコンサルティング AIエージェントによるBPaaSの提供 複雑な業務管理を自律的におこなうLLMエージェントサービスを提 供します。独自のワークフローエンジンと複数プロフィールを設 定したマルチエージェントシステムが御社のワークフォースとし て業務を遂行します。 生成AIを活用したソフトウェア開発支援 AIエージェントの開発技術をコアに、生成AIを活用したソフトウェ ア開発をレンタルCAIO(最高AI責任者)として支援します。 株式会社ジェネラティブエージェンツ - 会社概要 AIエージェントが「ハブ」となり 人間とAIエージェントの協働が 当たり前になる世界を実現する

Slide 4

Slide 4 text

代表取締役CEO / Founder 西見 公宏 Masahiro Nishimi 事業会社の顧問CTOとして活動するソフトウェア開発のスペシャリス ト。AIエージェントを経営に導入することにより、あらゆる業種業態の 生産性を高めるための活動に尽力している。 「その仕事、AIエージェントがやっておきました。――ChatGPTの次に 来る自律型AI革命」(技術評論社)単著、Software Design「実践LLMア プリケーション開発」(技術評論社)連載。 主な著書 『その仕事、AIエージェントがやっておきました』 取締役COO / Co-founder 吉田 真吾 Shingo Yoshida AWS Serverless Heroとして日本におけるサーバーレスの普及を促進。 「ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築[実践]入門」(技 術評論社)共著、「Azure OpenAI ServiceではじめるChatGPT/LLMシス テム構築入門」(技術評論社)共著、「AWSによるサーバーレスアーキ テクチャ」(翔泳社)監修、「サーバーレスシングルページアプリケー ション」(オライリー)監訳、「AWSエキスパート養成読本」(技術評 論社)共著。ChatGPT Community(JP)主催 主な著書 『ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築[実践]入門』 『Azure OpenAI ServiceではじめるChatGPT/LLMシステム構築入門  エンジニア選書』 取締役CTO / Co-founder 大嶋 勇樹 Yuki Oshima 大規模言語モデルを組み込んだアプリケーションやAIエージェントの開 発を実施。 個人ではエンジニア向けの勉強会開催や教材作成など。オンラインコー スUdemyではベストセラー講座多数。 「ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築[実践]入門」(技 術評論社)共著。勉強会コミュニティStudyCo運営。 主な著書 『ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築 [実践]入門』 運営メンバー

Slide 5

Slide 5 text

LangChain公式エキスパート 株式会社ジェネラティブエージェンツは、日本企業初のLangChain公式エキスパートに認定されました LangChainを活用したLLMアプリケーションの開発支援サービスや教育プログラムの提供を 今後ますます拡大していきます https://www.langchain.com/experts

Slide 6

Slide 6 text

2024/8/16 LangChain Meetup Tokyo #2 LangChainの現在とv0.3にむけて

Slide 7

Slide 7 text

LangChainの現在

Slide 8

Slide 8 text

LangChainとそのエコシステム(2024年8月時点) LangChainではもともと「langchain」という1つのパッケージだけが提供されていましたが、 現在では多くのパッケージに機能分割され、公式が提供するエコシステムも拡充されています

Slide 9

Slide 9 text

langchainパッケージからの分割 langchainパッケージの機能と依存関係が多すぎる状態を解消するため、 v0.1の前後でlangchain-core・langchain-openaiなどのパッケージに分割が進められました langchain-core コアとなる抽象基底クラスや 後述するLCELを提供 langchain-openaiなど OpenAI APIなどの インテグレーションを提供

Slide 10

Slide 10 text

LCEL(LangChain Expression Language) LLM・PromptTemplate・RetrieverなどにRunnableという統一的なインタフェースが実装され、 自由自在なChainを組むことが可能になりました RAG(検索+生成)の定番の処理のChainから さらにカスタマイズしたChainなど自由に実装可能 LCELで実装したChainを実行すると、 トレースがLangSmithにシームレスに連携

Slide 11

Slide 11 text

LangSmith LangSmithはトレースだけでなく、プロンプトの管理や評価の機能も持っています 評価に関する機能のアップデートも多数 https://blog.langchain.dev/dataset-schemas/ https://blog.langchain.dev/dynamic-few-shot-examples-langsmith-datasets/ 公式ドキュメントも充実してきており、 LLMアプリの評価の学習リソースとしてもおすすめ https://docs.smith.langchain.com/tutorials/Developers/rag

Slide 12

Slide 12 text

LangGraph LangGraphは、LangChain社が提供するAIエージェントを実装するためのパッケージです LangChain・LangSmithとシームレスに統合されています LangGraphの最近のトピック ● v0.2のリリース ○ チェックポイント機能が別のパッケージに分割されました https://blog.langchain.dev/langgraph-v0-2/ ● LangGraph Cloud(Beta) ○ LangGraphのマネージドホスティングサービスが提供され始めました https://langchain-ai.github.io/langgraph/cloud/ ● LangGraph Studio(Beta) ○ LangGraphの可視化・デバッグに利用可能なソフトウェアが提供され始めました https://github.com/langchain-ai/langgraph-studio

Slide 13

Slide 13 text

LangChainに関する情報源 ● Blog ○ https://blog.langchain.dev/ ● X ○ https://x.com/LangChainAI ○ https://x.com/hwchase17 ● Changelog ○ https://changelog.langchain.com/

Slide 14

Slide 14 text

LangChain Blogの最近のトピック)UX for Agentsシリーズ 1. 定番のチャット形式のエージェント 2. バックグラウンドで長時間動くエージェントが 適宜人間にフィードバックを求める 3. スプレッドシート(表データの操作) Generative UI(UIの生成) Collaborative UX(エージェントとの共同作業) https://blog.langchain.dev/ux-for-agents-part-1-chat-2/ https://blog.langchain.dev/ux-for-agents-part-2-ambient/ https://blog.langchain.dev/ux-for-agents-part-3/

Slide 15

Slide 15 text

LangChain v0.3にむけて

Slide 16

Slide 16 text

v0.1からのリリースポリシー LangChain v0.1からは、安定性を重視することが明言され、Beta機能を除いて破壊的変更が入る際は マイナーバージョン(2桁目)が更新されることになりました また、ある時点でdeprecatedとなった機能は、その時点と次のマイナーバージョンでは維持され、 その後削除されます(たとえば、v0.1.xでdeprecatedとなった機能はv0.3で削除されます) https://python.langchain.com/v0.2/docs/versions/release_policy/

Slide 17

Slide 17 text

LangChain v0.1とv0.2のふりかえり ● v0.1(2024年1月) ○ リリースポリシーの策定 ○ langchain-core・langchain-[partner]などのパッケージへの分割 ○ LCELの推奨 https://blog.langchain.dev/langchain-v0-1-0/ ● v0.2(2024年5月) ○ langchainパッケージからlangchain-communityパッケージへの依存の排除 ○ マイナーバージョンごとのドキュメントの提供 https://python.langchain.com/v0.2/docs/versions/overview/ https://blog.langchain.dev/langchain-v02-leap-to-stability/

Slide 18

Slide 18 text

v0.3の計画(2024年9月予定) 公式ドキュメントには、すでにv0.3の計画が記載されています We’re planning a breaking release (0.3.0) sometime between July-September to upgrade to full support of Pydantic 2, and will drop support for Pydantic 1 (including objects originating from the v1 namespace of Pydantic 2). https://python.langchain.com/v0.2/docs/versions/overview/#whats-coming-to-langchain 7月から9月の間に、Pydantic 2の完全サポートにアップグレードするための破壊的リリース(0.3.0) を計画しています。このリリースでは、Pydantic 1のサポートを終了します(Pydantic 2のv1名前空 間由来のオブジェクトも含みます)。 Claude 3.5 Sonnetによる翻訳

Slide 19

Slide 19 text

v0.3で削除予定の機能 v0.1.xからdeprecatedだったいくつかの機能がv0.3で削除予定のため、一部紹介します https://python.langchain.com/v0.2/docs/versions/v0_2/deprecations/#code-targeted-for-removal LLMChain・RetrievalQAなどのレガシーChain ● LCELかcreate_xxx_chainに移行してください ● create_xxx_chainはカスタマイズが難しいことも多く、まずはLCELでの実装がおすすめです initialize_agent・AgentType ● LangGraphに移行してください ● LangChainのAgentExecutorはv0.3の削除予定に含まれませんが、すでにレガシーとされています ● 単純なエージェントは、LangGraphのcreate_react_agentへの移行をおすすめします

Slide 20

Slide 20 text

まとめ

Slide 21

Slide 21 text

まとめ ● LangChainとそのエコシステムは、機能の豊富さ・使いやすさの面でますます進化しています ● 公式ドキュメント・ブログ・Xなどの情報を追っていると面白い話題も多いです ● もうすぐv0.3がリリースされそうなので、削除予定の機能には対応していきましょう 今後もLangChainのアップデートや使い方のコツを発信していきます!よろしくお願いします!

Slide 22

Slide 22 text

LangChain Community(JP)、LangChain Meetupを運営する仲間を探してます!

Slide 23

Slide 23 text

ご清聴ありがとうございました