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ソフトウェア開発と マネジメント ドメイン駆動設計のためのマネジメント入門 2023.06.13 佐藤 大典/daisuke sato ※このページは削除して構いません USE TEMPLATE Click

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自己紹介 株式会社Showcase Gig VPoE 1986年北海道生まれ。2010年より、音楽ス タートアップ企業でソフトウェア開発や新規 事業立ち上げに携わる。その後、大手Eコ マース企業やOMOスタートアップ企業にて、 マネジメントや組織開発に従事。『エンジニ アのためのマネジメント入門』著者。 🐦@dskst9 佐藤 大典/daisuke sato

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エンジニアのための マネジメント入門 エンジニアリングマネージャーの入門書。 本書で、マネジメントの基礎的・基本的な知 識と技能を学ぶ。本書を入り口として興味の ある分野を専門書で探求する、という読み方 がおすすめ。

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本書の構成 第1章 こんにちは、マネージャー 第2章 対話の基礎を学ぶ 第3章 チームをエンジニアリングする 第4章 組織のマネジメント 第5章 戦略実現のためのマネジメント 第6章 人材の成功にコミットする 第7章 技術と私のマネジメント 本書で取り上げている主なマネジメント 活動は: ● 企業の戦略から実行 ● 実行するためのチーム作り ● 人のマネジメント

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本日のポイント

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本日のポイント マネジメントの基礎的・基本的な知識は、ソフトウェア開発においても役に立つ! ソフトウェア開発は事業を実現する手段の一つであり、事業とマネジメントは切っ ても切れない関係である。これを次の観点でみてみよう。 1. ソフトウェア開発と組織 2. ソフトウェア開発と事業

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ソフトウェア開発と組織

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最高のソフトウェアを 作るぞ!

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プロジェクトマネジメントは私 がやるね! UI/UXは任せろ!

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原材料を仕入れる! お客様の声が大事!

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請求処理やるよ! 人事評価のシーズン ですよ!

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製品を購入します!

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一人であげれられる成果は 限られる ● ソフトウェアエンジニア ● デザイナー ● プロダクトオーナー ● プロジェクトマネージャー ● マーケター ● セールス ● カスタマーサポート ● コーポレート ● … これらの活動によって、顧客に価値が届 けられる。 ソフトウェア開発と組織

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価値連鎖

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「全体論」で考えると: 全体論とは、ある系(システム)全体は、その部分の算術的総和以上のものであ る、とする考えのこと。 システム全体(組織全体)のアウトプットは、ソフトウェア開発組織のアウトプッ トと他の組織のアウトプットを単純に加算したものではない。

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「制約理論」で考えると: 制約理論とは、「どんなシステムであれ、常に、ごく少数の要素または因子によっ て、そのパフォーマンスが制限されている」という仮定から出発した、包括的な経 営改善の哲学および手法のこと。 ソフトウェア開発組織のアウトプットが高くても、他の組織によってパフォーマン スを制限されることがある(逆もまた然り)。

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組織の生産性 生産性とは、生産諸要素の有効利用の度合い。生産物の値(産出量)を投入した生 産要素(投入量)で除算する。 生産要素とは: ● 土地: 生産過程で使用される土地・土壌・鉱物といった財のこと。 ● 労働: 技術力・生産力を持つ労働者という財のこと。 ● 資本: 労働力を投入して形成された財のこと。 エンジニアリング組織の生産性は、企業の生産性の一部でしかない。

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個からチームへ ● 1人だけで開発できるものは多くない。 ● チームで開発する力がなければ、プロジェクトの成果にはならない。 ● 大きなプロジェクトになれば、複数のチームと協働する。 部分最適でなく、全体最適をしなければならない。 個からチームへ、チームが組織へとアウトプットを高めることが大事。

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ソフトウェア開発と事業

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ソフトウェア開発のアウトプットは何 定義書?設計書?仕様書?アーキテクチャ?ソースコード?フィーチャー? 顧客の要求を実現すること…?

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ソフトウェア開発のアウトカムは何 成果指標?カスタマーのフィードバック? 顧客に価値を提供すること…?

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アウトカムの先 ● 企業の戦略実現 ● 企業の売上アップやコストダウン ● ミッションを果たしビジョンを実現する アウトカムを得たら終わりでは ない

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「売上」が上がると: 消費したリソース(費用)より多く売上が上がると利益になる。 ソフトウェア開発は、企業が利益をあげる要素の一つ。 利益は、企業が事業を継続・発展させていくための条件ともいわれる。利益がない と給与原資もなくなるだけではなく、いつかは倒産してしまう(!)

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主要パートナー 主要活動 価値提案 顧客セグメント コスト構造 収益の流れ 主要リソース 顧客との関係 チャネル

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ビジネスもさまざま ● 自社プロダクトの場合 ● SIerの場合 ● フリーランスの場合 ソフトウェア開発を利益につなげることは、ビジネスモデルによって方法が異な る。ビジネスモデルが同じでも、企業によって戦略は違う。

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戦略 ● 企業戦略: 企業全体を俯瞰した企業と しての戦略。 ● 事業戦略: プロダクトやロケーション など事業ごとの戦略。 ● 機能戦略: 技術や物流、マーケティン グなど機能ごとの戦略。 戦略は、組織がビジョンへ到達 するための道筋

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戦略の実現 ● 売上アップ: 売上を上げるための開発 をする。売り上げを作るフィーチャー を開発するなど。 ● コストダウン: 費用を減らすための開 発をする。運用効率化をするなど。 これらの数字をブレイクダウンして、組織 の目標が作られる。 戦略は、予算や目標を伴う

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まとめ

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ソフトウェア開発と組織と事業 ● ソフトウェア開発は、組織と事業に密接な関係がある。 ● ソフトウェア開発の成果は、組織の成果に繋がっている。 ● 個人ではなくチームとして、チームだけではなく組織として成果をあげる。

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マネジメントはソフトウェア開発に役立つスキル マネジメントを身につけることで: ● ソフトウェア開発の成果を最大化する。 ● ソフトウェア開発の選択肢を広げる。 ● 事業状況に合わせたソフトウェア開発ができる。

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事業を作るエンジニアへ マネジメントの基礎的・基本的な知識は、ソフトウェア開発においても役に立 つ! ソフトウェアを「どう開発するか」は、常に変化する。少ないコストと多くの価値を 考えて、企業の成果があがるためには何が必要かを考える。 ビジネスを知ることで、事業を作るエンジニアになろう。

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エンジニアのための マネジメント入門 本書もよろしく!

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ご静聴ありがとうございました。