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©2024 特定⾮営利活動法⼈みんなのコード 文科省生成AIガイドラインVer.2.0 入門編 ※ 文部科学省「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver. 2.0)」を もとにみんなのコード作成

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2 ガイドラインが改訂されました

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3 目次 どんなガイドラインか 生成AIの現在地 学校現場での基本的な考え方 利用主体・場面ごとのポイント 1. 教職員の校務利用 2. 児童生徒の学習活動 3. 教育委員会のポイント 参考資料「それで、どこが変わったの?」 ガイドラインVer2.0の目次 本資料の目次

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4 どんなガイドラインか 1. 読み手は、学校教育関係者(教職員・教育委員会など) 2. 生成AIの適切な利活用を実現するための参考資料 3. 内容は3つ a. 生成AIの概要 b. 基本的な考え方 c. 場面・主体ごとのポイント 読み手が明確に なった!

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5 生成AIの現在地 ● 異なる情報(文章・動画・音声)をまとめて扱う ● 人間の反応と同じようなスピードで応答可能 など ● 標準仕様ブラウザ・学習支援ソフトウェアなどにも生成AIが組み込まれる ○ ○ ハルシネーション・バイアス再生成などのリスク ○ リスクを軽減する技術も進展 AIにできることが増えて、学校にも浸透している。 リスクもあるが、軽減策も進展しているようだ。 1. 急速な普及・技術革新 2. 学校現場にも浸透 3. リスクと技術的対策

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① 人間中心の原則   生成AIは、人間の能力を補助、拡張し、可能性を広げる道具になり得る   最後は人間が判断 ② 児童生徒の学びと生成AI   資質・能力の育成、教育活動の目的達成に効果的か吟味 ③ 教師の役割と生成AI   教師(=学びの専門職)の役割がより重要に 6 学校現場での基本的な考え方 1. 人間中心の利活用 2. 情報活用能力の育成 ● 意識的に育てる姿勢が重要 ○ 生成AIの仕組みの理解、学びに生かす視点、使いこなすための力 ● 生成AIが社会生活に組み込まれる → 情報活用能力の育成を充実 キーワードは「人間中心」と 「情報活用能力」

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7 利用主体・場面ごとのポイント ー校務編ー ● 働き方改革につなげることが期待 ● 生成AIを知ることは、児童生徒の学びの高度化にも重要 ● 内容が判断できる範囲で、積極的な利活用は有用 1. 利用規約を守る 2. 原則、成績情報は入力しない 3. 個人情報保護法、著作権侵害に注意 4. バイアスを理解、最後は教職員が判断 5. 管理職は、適切な利活用か確認 ポイント 授業準備 ● 教材・確認テスト問題のたたき台 ● 児童生徒の授業感想の集約 ● 発問への回答シミュレーション相手 ● 授業のワークシート・振り返り内容を基にテスト問題たたき台 ● 校外学習の実施行程作成のたたき台 部活動 ● 過去の練習メニュー一覧を読み込ませ、毎日の練習メニュー案 生徒指導 ● 生活実態の調査のためのアンケート案 教務管理 ● 時間割・授業時数案 情報発信 ● お便り(学年/学級/給食/保健だより等)・通知・案内文たたき台 ● 学校行事に関するHP掲載文・報告記事のたたき台 校内研修 ● 校内研修の資料たたき台 ● 研修・講演会の録画を読み込ませ、要約・議事録案 外部対応 ● 保護者会・授業参観・保護者面談の日程調整 ● 外部向け講演会の挨拶文たたき台 教務管理 情報発信 ● お便り(学年/学級/給食/保健だより等)・通知・案内文たたき台 ● 学校行事に関するHP掲載文・報告記事のたたき台 校内研修 具体的な利活用例

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8 利用主体・場面ごとのポイント ー児童生徒の学習活動編ー ● 発達段階・情報活用能力の育成状況に留意、リスク対策して利活用を検討 ● 教育活動の目的達成に効果的か ● 生成AI自体を学ぶ / 使い方を学ぶ / 各教科等で積極的に用いる 1. 教師の指導監督下で 2. 教育情報セキュリティポリシーを守る 3. 個人情報は入力しない、著作権侵害もNG 4. バイアスを確認 5. 保護者にも情報提供 ポイント 具体的な利活用例 生成AIの 特徴・意義・ 使い方 ● 誤りを含む出力を教材に、性質・限界に気付く ● 生成AIに関する社会的論議の素材 ● 文章の修正過程・結果を提出させる 協働的な学び ● グループの考えをまとめる、アイデアを出す途中で 足りない視点を見つけ議論を深める 英語 ● 英会話の相手 ● 自然な英語表現への改善 ● 一人一人の興味関心に応じた単語・例文リスト作成 外国人児童生徒対応 ● 日本語学習・学習場面での補助 プログラミング ● 児童生徒のアイディアを実現するプログラム制作 パフォーマンステスト ● 生成AIを利活用した問題発見・課題解決能力を 積極的に評価する観点 個別最適な学び ● 個々の進度で理解するため、解説・イメージを出力、 深い理解を生み出す助けに

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9 利用主体・場面ごとのポイント ー教育委員会編ー ● 教育委員会が主導して制度設計・方向性を示す ● 一律禁止・義務付けはNG ● ノウハウ共有・研修実施など 1. 各学校の実態を踏まえた柔軟な対応 2. 教育情報セキュリティポリシー策定・見直し 3. 個人情報の取扱い・著作権侵害リスク低減に必要な措置 4. 情報提供・研修などが可能な体制整備・知見の収集 5. 保護者負担に配慮 ポイント

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それで、どこが変わったの?? 10 ©2024 特定⾮営利活動法⼈みんなのコード

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11 何が変わった?(みんなのコード目線) ① 原理原則の整理 人間中心の 原則 情報活用 能力との 関連 - 生成AIと人間を対立的に捉えない、必要以上に不安に思わない - 人間の能力を補助、拡張し、可能性を広げる道具になり得る - 出力結果は「参考の一つ」 → 最後は人間が判断 - 生成AIの役割・影響などを科学的な理解に裏打ちされた形で理解、問題発見・ 解決に生成AIを適切・効果的に利活用し、情報社会に主体的に参画する態度を 身に付けることが期待 - 生成AIがさらに社会に組み込まれることを考慮し、情報活用能力の育成を充実 AIは、人々の能力を拡張し、多様な人々の多様な幸せの追求を可能とするために開発・展開・ 活用されるべき

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何が変わった?(みんなのコード目線) ② 場面・主体ごとのポイントを明確化 ● 教員(校務)・児童生徒(学習活動)・教育委員会 に分けて整理 ○ チェックリストも校務・学習活動を用意 ● 特に、教育委員会に期待される役割を明確化 ○ 先行事例の周知・研修実施・環境整備など ○ 生成AIを学校現場で利活用する際、教育委員会が主導して制度設計や利活用の方向性 を示すことが重要 ● 留意点は5点共通 ① 安全性を考慮した適正利用  ② 情報セキュリティの確保  ③ 個人情報やプライバシー、著作権の保護 ④ 公平性の確保        ⑤ 透明性の確保、関係者への説明責任 12

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13 何が変わった?(みんなのコード目線) ③ 1年半の進捗を反映 ● 生成AIの技術的進化・サービスの広がり ○ 児童生徒が、学校外・意図しない形で生成AIを使う可能性 ○ リスクを軽減する技術の進展 ● 生成AIの議論・知見の集積 ○ バイアスの記述が充実 ○ 「一度で求める出力がなされることを期待せず、複数回の対話の中で求める出力 に近づけていく」 ○ パイロット校などでの知見 → 参考資料の充実

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14 ⑤ 教師・学びの在り方にも言及 ④ パイロット校以外への広がり 教師(=学びの専門職)の役割は、生成AIが社会インフラの一部となる時代、より重要に 「学習課題やテストの内容によっては、児童生徒が生成AIを用いることで簡単にこなせる可 能性があることも前提に、(略)問題の本質を問うこと、深い意味理解を促すことを重視し た授業づくりを行うことも期待」 ● 限定的な利用から始めることが適切 ● 一部の学校において(略)パイロット的な取組を進め、成果・ 課題を十分に検証 ● (パイロット的な取組は)当面中学校以上で行うことが適当 全て削除 ※ 小学校段階の児童の直接利活用は、発達の段階等を踏まえ、慎重に見極め   教師が対話内容を提示し、基本的な事項を学ぶ、生成AIの体験を積み重ね、 生成AIへの冷静な態度を養うことが重要 暫定版 の記載 何が変わった?(みんなのコード目線)