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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. まちづくりのデジ タル・トランス フォーメーション実現ビジ ョン 〔 ver1.0 〕 2022/7/7 国土交通省都市局 まちづくりのデジタル・トランスフォーメーション実現会議

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. はじめに まちづくりのデジタル・トランスフォーメーション実現会議について 2 (1)本会議の趣旨 ⚫ コロナ禍を契機としたデジタル技術の進展やポストコロナの時代におけ る「人間中心の社会」への機運の高まりを背景に、「デジタル田園都市国 家構想」など、政府全体として、あらゆる分野でデジタル技術を活用し、 地域や社会の課題を解決するデジタル・トランスフォーメーションの推進 が求められている。 ⚫ こうした中、都市政策の領域では、PLATEAU(プラトー)をはじめとす るまちづくりDX施策が展開されているが、従来、これらの施策を中長期 的な観点から統合して推進するための計画は存在せず、各施策間の連携 や市場からみた政策展開の予見可能性に課題があった。 ⚫ このため、国土交通省都市局が推進するまちづくりDXの中長期的な展 開を議論し、アクションプランとして取りまとめつつ、地方公共団体やま ちづくり団体、民間企業、大学等の幅広いプレイヤーと連携してまちづく りDXを強力に推進していくためのビジョンを策定するため、各分野の有 識者を招聘した本会議を2022年4月に設置し、検討を進めてきた。 ⚫ 本会議は、全4回の議論を経て、2022年7月に「まちづくりのデジタル・ト ランスフォーメーション実現ビジョン(ver1.0)」を取りまとめた。今後は、 本ビジョンに基づき、関係機関と連携しつつ、まちづくりDXの実現に向け た施策を展開していく。 (1)まちづくりDXにより実現すべきビジョン ・多様な暮らし方・働き方を支える人間中心のまちづくりの実現に向け、ま ちづくりDXにより目指すべき都市の在り方をビジョンとして示す。 ・ビジョンを実現するための具体的な施策が考慮すべきまちづくり DXの共通原則を定義する。 (2)重点取組テーマ ・まちづくりDXにより目指すべき都市の在り方(ビジョン)を実現するため、 2030年を目途に重点的に取組む施策を整理する。 (3)ロードマップ ・重点取組テーマに基づき推進すべきまちづくりDX施策のロード マップを策定する。 ・第1回 4月 7日(木) ・第2回 5月12日(木) ・第3回 6月 7日(火) ・第4回 7月 7日(木) 検討事項 スケジュール 国土交通省都市局 都市政策課 事務局

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. はじめに 委員名簿 3 出口敦 東京大学大学院 社会文化環境学専攻 教授 古橋大地 青山学院大学 地球社会共生学部 教授 瀬戸寿一 駒澤大学 地理学科 准教授 重松眞理子 ( 一社)大手町・丸の内・ 有楽町地区まちづくり協議会都市 政策・ガイドライン部会長 宇野善昌 国土交通省 吉村有司 東京大学 先端科学技術研究センター 特任准教授 齋藤精一 パノラマティクス 主宰 水野祐 シティライツ 法律事務所パートナー 若井太郎 東京都デジタルサービス局 データ利活用担当部長 オブザーバ デジタル庁デジタル社会共通機能G/ 内閣府科学技術・イノベーション推進事務局 / 内閣府地方創生推進事務局(都市再生・未来技 術実装担当) / 内閣官房地理空間情報活用推進室 /経済産業省商務情報政策局 / 経済産業省製造産業局 / 総務省情報流通行政 局 / 大臣官房技術調査課、官庁営繕部整備課 / 総合政策局モビリティサービス推進課 / 不動産・建設経済局情報活用推進課、不 動産市場整備課、建設業課/ 住宅局建築指導課 / 自動車局技術・環境政策課 / 国土地理院企画部地理空間情報企画室

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 ⚫ 1-1 都市政策を取り巻く潮流 ⚫ 1-2 DXと「まちづくりDX」の定義 ⚫ 1-3 まちづくりDXの必要性 ⚫ 1-4 まちづくりDX原則の考え方 ⚫ 1-5 まちづくりDXの方法論と重点取組テーマ ⚫ 1-6 まちづくりDXに向けたオープン・イノベーションの創出と社会実装のエコシステム構築 ⚫ 1-7 まちづくりDXの役割分担とケイパビリティ強化 ⚫ 1-8 まちづくりDXの取組みモデル ⚫ 1-9 まちづくりDXの3つのビジョンとアーキテクチャ

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-1 都市政策を取り巻く潮流 [1/2] 5 (1)従来の都市政策の課題:拡大期におけるスプロール化対策 ⚫ 戦後から高度経済成長期にかけての我が国における都市政策上の最大の課題は、都市 部への急激な人口流入やモータリゼーションなど、拡大する都市への対応であった。こ のため、①受け皿となる市街地や都市基盤の整備とともに、②開発・土地利用コント ロールによる都市周縁部におけるスプロール化対策が都市政策のメインターゲットと なっていた。 人口拡大期 拡大する都市へ対応するためのインフラ整備、 開発コントロールによるスプロール化対策 戦後から 高度経済 成長期 人口減少・少子高齢化による縮退期 都市機能の拡散、中心市街地の空洞化等に 対応するための都市構造へのアプローチ - コンパクト・プラス・ネットワーク等 ハードの効用を最大化し、住民QoLの 向上を目指す都市活動へのアプローチ - エリアマネジメント、ウォーカブルシティ等 2000 年代 以降 (2)近年の潮流:縮退期における都市構造と都市活動へのアプローチ ⚫ 他方、2000 年代以降は、人口減少・高齢化の進展に伴う都市機能の拡散、中心市街 地の空洞化等が目下の課題となった。これに対応するため、都市政策の主眼は「集約型 都市構造」の実現へと転換される。すなわち、経済活動に必要な資金・人材・技術等を 集積することで経済活動の中核を担い、また、一定の人口密度を保つことで生活サー ビス機能を維持するといった、「都市の集積のメリット」を維持・発揮するための取組み が重視された。 ⚫ このため、①都市機能の一定エリアへの誘導と公共交通ネットワークの形成の促進(コ ンパクト・プラス・ネットワーク)や、②優良な民間都市開発の推進等による都市の国際 競争力の強化といった施策が都市政策の中心となってきた。 ⚫ また、このような都市構造に対するマクロのアプローチと並行して、都市空間における 人々の活動や生活に着目したアプローチも重視されるようになった。その背景には、単 にハード整備を進めるだけでは縮退期における住民のQoL向上を実現することは難し く、都市の活動や生活といったソフト面に着目してハードを如何に使うか、その効用を 最大化するかといったミクロのアプローチが求められるようになったことがある。

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-1 都市政策を取り巻く潮流 [2/2] 6 ポスト・コロナ/デジタル技術の進展 都市構造、都市活動の両面から デジタル技術を活用して市民QoLを 向上させる「サービス・アプローチ」 - まちづくりのDX 2020 年代 以降 ⚫ このため、①蓄積されてきた都市基盤や住宅等のストックの有効活用、②民間投資も 活用した都市の効率的な運営、③地域が主体となったエリアマネジメント、④まちなか の賑わい創出を官民が連携して取組むウォーカブルシティの推進などのソフト面に着 目した市民のQoL向上も都市政策の重要な柱となった。 (3)ポストコロナにおける新たな潮流:デジタル技術を活用した サービス・アプローチによる多様で豊かな生活の実現 ⚫ 2020年のコロナ禍は、人々のライフスタイルに大きな変化をもたらした。より豊かに 生活することや多様な暮らし方・働き方を実現することが重視され、「Well-being (心ゆたかな暮らし)」や「Sustainability(持続可能な環境・社会・経済)」など、「人 間中心の社会」への要請が一層高まっている。また、これを実現する有効な手法として、 デジタル技術の重要性が再認識され、あらゆる政策領域においてデジタル技術を活用 した課題解決/新たな価値創出が進められている(デジタル田園都市国家構想/ Society 5.0/DX)。 ⚫ 都市政策においても、「人間中心の社会」を実現するための新たな政策展開が求められ ている。このため、都市空間における人々の活動や生活に着目したアプローチを更に 進め、マクロとミクロ、ハードとソフトの両面からデジタル技術を活用して市民QoLを 向上させる「サービス・アプローチ」等の観点から、都市部・地方部双方において都市構 造の再編や都市活動の利便性向上等を図る新たな取組み、すなわち「まちづくりのデ ジタル・トランスフォーメーション」を推進する必要がある。

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-2 DXと「まちづくりDX」の定義 [1/3] 7 (1)デジタル・トランスフォーメーションの概念 ⚫ DX(Digital Transformation)とは、2004年にスウェーデン・ウメオ大 学のエリック・ストルターマン教授が提唱した概念であり、「ICTの浸透が人々 の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」※1と定義された。 ⚫ 政府の「第6期科学技術・イノベーション基本計画」(令和3年3月26日閣議決 定)においても、「サイバー空間とフィジカル空間の融合という新たな手法に人 間中心という価値観を基軸に据えることで、我が国や世界の直面する課題を 解決し、人々に真の豊かさをもたらす未来社会を構築する新たなコンセプト」 であるSociety 5.0がDXの実現する未来像と一致するものであるとされ、 災害対応DX、研究DX、教育DXなどが打ち出されている。 ⚫ 最新のICT技術等の動向をまとめる「令和3年版情報通信白書」(総務省)では、 DXは「デジタル技術の活用による新たな商品・サービスの提供、新たなビジネ スモデルの開発を通して、社会制度や組織文化なども変革していくような取組 を指す概念」とされている。 ⚫ ビジネス領域でもDXの必要性が認知されつつあり、2020年度からはIPA (独立行政法人情報処理推進機構)による「DX認定制度」が始まり、2021年 10月にはIPAから「DX白書2021」が発行された。同白書では、DXは「企業 がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧 客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するととも に、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位 性を確立すること」とされている。 ※1 In f o rma t io n Techno lo gy a nd The Go o d Lif e ( 2004, E rik S t o lt erma n Umea Un iv ers it y, Sweden ) 出所) 令和3 年版情報通信白書, 総務省

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-2 DXと「まちづくりDX」の定義 [2/3] 8 (2)今後のまちづくりの方向性 ⚫ DXという概念は多くの多義性を含むものの、その本質は単なる既存施策のデジタル化だけ ではなく、「デジタル技術の活用により既存の仕組みを変革」し、「新たな価値創出又は課題解 決」を図ることで、「生活の豊かさ」を実現することにあるといえる。それでは、まちづくりにお けるDXが目指すべき「生活の豊かさ」とはどのようなものか。 ⚫ 2019年に国土交通省都市局が開催した「都市の多様性とイノベーションの創出に関する懇談 会」では、今後のまちづくりの方向性として、「居心地がよく歩きたくなるまちなか」の形成によ り、「多様な人々の出会い・交流を通じたイノベーションの創出」や、「人間中心の豊かな生活」 を実現することで、「まちの魅力・磁力・国際競争力の向上が内外の多様な人材、関係人口を更 に惹きつける好循環が確立された都市の構築」を図るべきとされている。 ⚫ また、2021年に同都市局が開催した「デジタル化の急速な進展やニューノーマルに対応した 都市政策のあり方検討会」では、新型コロナ危機を契機とし、デジタル化の進展も相まって 人々の生活様式が大きく変化したことに伴い、「働き方」や「暮らし方」に対する意識や価値観 が変化・多様化したことを踏まえ、「人々のライフスタイルに応じた多様な働き方・暮らし方の 選択肢を提供していくことが必要」として、「人間中心・市民目線のまちづくりの深化」と「機動 的なまちづくりの実現」に向け、地域資源として存在する官民の既存ストック(都市アセット) を最大限に利活用し、市民ニーズに応えていくことが重要と提言されている。 ⚫ このように、近年のまちづくりはハードウェアのみならずソフトウェアを、利便性のみならず豊 かさを提供するものとして位置づけられている。まちづくりDXとしても、都市は様々な人々 のライフスタイルや価値観を包摂し、多様な選択肢を提供するとともに、人々の多様性が相互 に作用して新たなイノベーションを生み出すためのプラットフォームとしての役割を果たして いくものとして位置づけ、その実現を今後のまちづくりの方向性としていく必要がある。 都 市 の 多 様 性 と イ ノ ベ ー シ ョ ン の 創 出 に 関 す る 懇 談 会 ・ 中 間 と り ま と め ( 令 和 元 年 6 月 ・ 国 土 交 通 省 ) 出 所 ) デ ジ タ ル 化 の 急 速 な 進 展 や ニ ュ ー ノ ー マ ル に 対 応 し た 都 市 政 策 の あ り 方 検 討 会 ・ 中 間 と り ま と め ( 令 和 3 年 4 月 ・ 国 土 交 通 省 )

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-2 DXと「まちづくりDX」の定義 [3/3] 9 (3)まちづくりDXの定義 ⚫ 前述の「今後のまちづくりの方向性」を踏まえ、本会議ではまちづくりDXを通じて実現を目指すべき目的を「豊かな生活、多様な暮らし方・働き方 を支える「人間中心のまちづくり」とする。 ⚫ また、本会議では、まちづくりDXを「基盤となるデータ整備やデジタル技術の活用を進め、まちづくりの在り方を変革することで都市における新た な価値創出又は課題解決を図ること」と定義する。 ⚫ さらに、この定義から敷衍して、「まちづくりDX実現ビジョン」の検討事項として、本会議では「まちづくりDX原則」、「重点取組テーマ」、「ビジョン」 の3つの課題を検討することとする。 「人間中心のまちづくり」の実現 基盤となるデータ整備 ・オープンデータ化 政策領域における デジタル技術の活用 新たな価値創出/課題解決 まちづくりDXの基本的構造 具体的な政策目的を設定するため、「人間中心のまちづくり」というグランド・ ビジョンをブレイクダウンした「まちづくりDXのビジョン」を検討 「新たな価値創出/課題解決」につながる政策を「重点取組テーマ」として検討 「基盤となるデータ整備・オープンデータ化」及び「デジタル技術の活用」を都市 政策の領域に取り込み、徹底するための基本原則(まちづくりDX原則)を検討 本会議における検討事項 手段 目標 目的 まちづくりDX原則 重点取組テーマ まちづくりDXのビジョン

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. まちづくりの領域に関連するDXの遅れ 1.まちづくりDXの意義 (1)まちづくりのデジタル化の現状 ⚫ デジタル・トランスフォーメーションがデジタル技術を用いた既存の仕組みの変革であるのに対し、狭 い意味での「デジタル化」は既存プロセスの電子化やオンライン化を意味する※1。DXはデジタル化の いわば発展的な概念であるため、DXの検討の前提として、デジタル化の現状について分析する必要 がある。 ⚫ デジタル化は、業務や施策のプロセスにICT技術を導入することで、効率化、利便性向上、生産性向 上、データ活用等を図る取組みであるといえる。例えば、「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民 データ活用推進基本計画」では、「Society 5.0時代にふさわしいデジタル化の条件」として、国民 の利便性向上、効率化の追求、データの資源化と最大活用等を掲げている※2。 ⚫ まちづくりの領域では、都市インフラのデジタル化、関連手続きのオンライン化、施策立案のデータ活 用、官民のデジタル人材の育成等が該当する。 ⚫ 国際経営開発研究所(IMD)・シンガポール工科大学「Smart City Index 2021」 ※3では、東京 は世界スマートシティランキング84位となり、ガバナンスやモビリティ、労働環境等に関するテクノロ ジーの普及は総じて平均以下の評価である。また、OECD調査(2018) によれば※4、我が国のオン ライン行政手続利用率は調査対象30ヵ国中最下位となっている。 野村総合研究所が開発した都道府県別のデジタル度を測る指標「デジタル・ケイパビリティ・インデッ クス(DCI)」によれば※5、コネクティビティ(通信インフラ整備度や市民の情報端末保有度)やデジタ ル公共サービス等の指標で大都市圏とそれ以外の地域の差が依然大きい。 民間企業の取組みについては、情報通信総合研究所によれば※6、まちづくり領域に関連する「建設 業」、「運輸業」、「不動産業」等におけるDXへの取組状況は他産業と比べて高いとは言えない。 ⚫ このように、まちづくりの領域におけるデジタル化は未だ十分とは言えず、DXの取組と合わせて早 急にキャッチアップする必要がある。 1-3 まちづくりDXの必要性 [1/2] ※1 「デジタル化」の概念には、「デジタイゼーション」及び「デジタライゼーション」の二つの概念が含まれているとされる。「デジタイゼーション」とは「既存の紙のプロセスを自動化するなど、物質的な情報をデジタル形式に変換する こと」と、「デジタライゼーション」とは「組織のビジネスモデル全体を一新し、クライアントやパートナーに対してサービスを提供するより良い方法を構築すること」と定義されている(「令和3年版情報通信白書」総務省,79P)。デジ タル化の議論は主に「デジタライゼーション」を意味することが一般的であり、我が国初のICT国家戦略である「e-Japan戦略」(2001年、IT戦略本部)でも、例えば「電子政府の実現」として、業務のオンライン化による「行政事務 の簡素化・効率化、国民・事業者の負担の軽減を実現」がその目的として掲げられている。 / ※2 「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」(令和2年7月17日閣議決定)、5P / ※3 IMD Smart City Index 2021 (full report) https://www.imd.org/smart-city-observatory/home/ / ※4 OECD stat 2018 F1C: Individuals using the Internet for sending filled forms via public authorities websites - last 12 m (%) https://stats.oecd.org/# / ※5 野村総合研究所「DCI(デジタル・ケイパビリティ・インデックス)にみる都道府県別デジタル度」(2021) https://www.nri.com/jp/knowledge/report/lst/2021/cc/1122_1 / ※6 情報通信総合研究所 「デジタル・トランスフォーメーションによる経済へのインパクトに関する調査研究の請負 報告書」(総務省提出) https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei//linkdata/r03_02_houkoku.pdf 東京はスマートシティランキングにおいて テクノロジー面で低い評価 IMD「Smart City Index」(2021) 青:東京、白線:平均 情報通信総合研究所「デジタル・トランスフォーメーションによる 経済へのインパクトに関する調査研究の請負 報告書」(2021) 10

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 都市空間のデジタルツインを活用することで 将来シミュレーションに基づくサステナブルな都市開発が可能に 1.まちづくりDXの意義 11 (2)まちづくりのDXの必要性 ⚫ 少子高齢化、生産性・国際競争力の強化、都市と地方の格差、新型コロナウイルス危機、災 害の激甚化、Well-Being志向の高まり等、都市を巡る課題はますます複雑化、深刻化し ている。従来のまちづくりの手法にデジタル技術を取り入れるだけでは 、これらの課題に 対応し、都市の役割を果たしていくことは難しい。 ⚫ 都市が様々な人々のライフスタイルや価値観を包摂し、多様な選択肢を提供するとともに、 人々の多様性が相互に作用して新たな価値を生み出すためのプラットフォームとしての役 割を果たしていくためには、単にこれまでのプロセスの効率化や利便性向上等を図るだけ でなく、従来のまちづくりの仕組みそのものを変革し、新たな価値創出や課題解決を実現 する必要がある。 ⚫ DXによる変革には多様な側面があるが、まちづくりDXでは、インターネットやIoT、AI、 デジタルツイン技術等を活用してまちづくりに関する空間的、時間的、関係的制約を超えて、 従来の仕組みを変革していく観点が重要である。 • 空間制約の変革:物理的距離や空間的限界を所与とせず、都市部と地方部やフィジカル 空間とデジタル空間をシームレスに活用する • 時間制約の変革:事前確定的、長周期・定期的なまちづくりのみならず、リアルタイム性や パーソナライズ指向を持つまちづくりを目指す • 関係制約の変革:硬直的、一方向的な官民の関係から、平面的、双方向的な官民連携を 実現する ⚫ このように、今後のまちづくりの方向性である 「豊かな生活、多様な暮らし方・働き方を支 える「人間中心のまちづくり」を実現するためには、都市における生活の質や活動の利便性 を向上させる「デジタル化」からさらに踏み込み、「既存の仕組みの変革」を伴うデジタル・ト ランスフォーメーションが必要である。 1-3 まちづくりDXの必要性 [2/2] 「車」中心から「人間」中心へ転換してきた都市インフラの整備を、 さらに自動運転やMaaS等への最適化に向けて再構築する Project PLATEAU 次世代都市交通サービスに対応したインフラ再構築の推進

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-4 まちづくりDX原則の考え方 12 7層:新たな価値の創出 6層:社会実装と業務改革 5層:ルール(データガバナンス/トラスト基盤等) 4層:利活用環境 3層:連携基盤(ツール) 2層:データ 1層:インフラ 包 括 的 デ ー タ 戦 略 の ア ー キ テ ク チ ャ デ ー タ 環 境 整 備 データ駆動型 サービス・ アプローチ 官民連携 Open by Default 地域主導 ま ち づ く り D X 原 則 重点取組テーマへの取り組み ⚫ まちづくりDXの方法である「基盤となるデータ整備」及び「デジタル技 術の活用 」を都市政 策の領域に取り込み 、 徹 底 す る た め 、 ま ちづくり DXの基本原則を検討する。 ⚫ 我が国におけるデータ戦略の理念、その理念に基づき目指すべき社会 のビジョン、およびそのビジョンを実現する基本的行動指針を定める 「包括的データ戦略」(令和3年6月)では、データに関わる全てのプレ イヤーが共有すべきデータアーキテクチャとして、「包括的データ戦略 のアーキテクチャ」を定めている。 ⚫ このアーキテクチャを参考に、これからのまちづくりDX実現に向けた、 以下の、5つの「まちづくりDX原則」を設定した。 対応 都市空間における人々の活動や生活に着目したまちづくりのアプロー チを拡大し、マクロとミクロ、ハードとソフトの両面からデジタル技術を 活用して、市民QoLを向上させる。 まちづくりの各フェーズにデータを積極的に取り入れ、科学的な政策 立案を行う。都市政策のKPIは、物的環境評価のみならず、データに基 づくQoL評価(ユーザ利便性、事業価値向上)に基づき行う。 まちづくりDXは地方公共団体、まちづくり団体、市民等が共にイニシ アティブを持ち、地域の特性や利用可能な資源を踏まえつつ「出来ると ころから」はじめる。 サービスの提供は民間企業のUI/UXやITサービス活用を基本とする (GtoBtoC)。基盤となるオープンデータは、産・官・学・市民がそれぞ れの貢献・連携によって提供し、発展させる。 まちづくりに関するデータはコモンズ(共有財)であるとの認識のもと、 データモデルを標準化した上で、オープンデータ化原則※に基づき、 Open by Default(常に利用可能な状態)とする。 ※オープンデータ化原則:①営利、非営利目的を問わず二次利用可能、②機械判読に適応、③無償で利用可能

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. デジタル・インフラの整備・オープンデータ化 • 3D都市モデル等のデジタル・インフラの整備 • 都市計画決定情報等まちづくりデータの オープンデータ化 • IoTデバイス等の整備促進による まちづくりデータの収集 • デジタル・ケイパビリティ強化のための人材育成 等 デジタル技術を活用した都市サービスの提供 • デジタル技術を活用した エリアマネジメントのバージョンアップ • 3D都市モデル等のデジタル・インフラを活用した 社会課題を解決するための多様なソリューションの創出 • デジタル技術を活用したパークマネジメント等のインフラ マネジメントの高度化 • XR活用等による住民参加・合意形成の高度化 等 現実の都市空間・施設の整備 • 道路・公園、面整備等のインフラ整備 • コンパクト・プラス・ネットワークの実現 • オープンスペース・ウォーカブル空間の創出 • 防災まちづくり 等 都市活動の質/都市生活の利便性向上 • エリアマネジメントの推進 • モビリティによる回遊性向上 • パークマネジメント • 住民参加・合意形成 等 1.まちづくりDXの意義 1-5 まちづくりDXの方法論と重点取組テーマ 13 ⚫ まちづくりDXの目標である、まちづくりの在り方を変革する「新たな 価値創出/課題解決」につながる政策を「重点取組テーマ」として検討 する。 ⚫ 従来の都市政策は、フィジカル空間における基盤整備による都市構造 再編と既存ストック活用やエリアマネジメント推進等による都市活動 の質の向上を主な領域として展開。 ⚫ まちづくりDXでは、デジタル技術を活用して 「新たな価値創出/課題 解決」を図る観点から、①デジタル技術を活用した都市サービスの提 供と、②まちづくりに関するデジタル・インフラの整備・オープンデータ 化を都市政策の新たな領域として定義する。 ⚫ 従来の領域と新たな領域を組み合わせることで新しい価値や課題解 決を可能とする代表的な分野として、「都市空間DX」、「エリマネDX」、 「オープンデータ化」、「Project PLATEAU」を「重点取組テーマ」と して設定し、取組みを進める。 フ ィ ジ カ ル サ イ バ ー アプリケーション/サービス層 エリマネDX デジタル技術の活用による、地域単位でのきめ細かい住民 ニーズの把握と高度な都市サービスの提供を実現 オープンデータ化 まちづくりに関する官民の多 様なデータのオープンデータ 化を進め、市場創出/オープ ン・イノベーションを実現 Project PLATEAU まちづくりDXのデジタル・イ ンフラとしての役割を果たし ていくため、3D都市モデルの 整備・活用・オープンデータ化 のエコシステムを構築 ハード・ソフトの連携に よる都市マネジメント 都市空間の整備と既存ストッ クの有効活用の連携により、 都市機能を高める都市マネジ メントを推進 インフラ/データ層 都市空間DX データに基づく予測、解析、検証や都市サービスへ の対応等により都市空間の最適な再構築を実現

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-6 まちづくりDXに向けたオープン・イノベーションの創出と社会実装のエコシステム構築 ⚫ 都市は多様な人、価値、モノ、情報、データが行き交うプラットフォームと しての役割を担っており、様々な分野を横断・越境・接続し、相互作用の 中で新しい価値や文化を生み出すオープン・イノベーションの基盤である。 ⚫ まちづくりDXを実現していくためには、このプラットフォームとしての 都市の役割を更に引き出し、オープン・イノベーションの創出とその社会 実装を促進していく必要がある。 ⚫ そのための施策展開のキーワードとなるのが、コモンズ、コモンセンス、 コモンプラクティスの「3つのコモン」である。 ⚫ これら「3つのコモン」を育て、相互に連携していくことで、都市における オープン・イノベーションの創出とその社会実装のエコシステムを構築す ることを目指す。 14 コモンセンス /common-sense コモンズ /commons オープン・イノベーションの創出と 社会実装のエコシステム コモンプラクティス /common-practice 「3つのコモン」の考え方 - コモンズ/commons:従来、まちづくりにおけるコモンズ(共有 財 ) の 概念 は地 域コミュニ ティが 共同 で管 理し利 用 する 「場 ・ 空 間」を意味していた。まちづくりDXでは、官民のまちづくりに関 するデータもコモンズとして捉え 、これをオープンに利用してい くことを目指す。 - コモンセンス/common-sense:地域 の課題をデジタル技術 によって解決するための共通の感覚をコモンセンスと定義する。 まちづくりDXでは、課題発見・定義、データ活用、技術の利用・ 組合せなどの各フェーズにおける「勘所を押さえる」センスやリ テラシーを地域の多様なプレイヤーが共有していくことを目指す。 - コモンプラクティス/common-practice:地域の主体がまち づくりの実践を共有することをコモンプラクティスと定義する 。 まちづくりDXでは、地方公共団体、まちづくり団体、市民等によ る創意工夫や社会実装の取組みを失敗も含めて蓄積し 、これを オープンに共有していくことを目指す。 施策例 - 地理空間情報や都市計画基礎調査等の標準化、 オープンデータ化促進 - エリア内外のデータ連携促進 - インキュベーション施設等の場の整備 施策例 - 行政・まちづくり団体等の人材の育成、デジタル ケイパビリティの強化 - 外部人材との協働 - シビックテック団体と共同した研修等 - まちづくり教育の推進 施策例 - データ活用のベストプラクティスの創出と横展開 - リビングラボ等の市民参加型まちづくりの促進 - 地域ハッカソンやアクセラレータープログラムの 推進 - 地理空間情報を活用したわかりやすい情報発信

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-7 まちづくりDXの役割分担とケイパビリティ強化 15 ⚫ スマートシティやエリマネDXなどまちづくりDXの取組を持続可能な形で実 現していくためには、官民の多様なステークホルダがデータや技術を結集し 、 それぞれの役割分担を明確化した上で連携する必要がある。 ⚫ この際は、地方公共団体、まちづくり団体、民間企業、市民等の各主体が担う 役割を明確化した上で、官民が協調して取組むべき領域における役割分担 論を、受益者負担の観点から地域内で議論し合意することが重要。 参照:「スマートシティ・ガイドブック(第1版) 」(内閣府R3.4.9) ⚫ 特に官民協調領域における取組みは 、まちづくり団体等による様々な主体 を繋ぎ合わせる役割、地方公共団体による公共空間のマネジメントの役割、 市民による課題整理、フィードバック、アイディア創出等の役割を連携・協働 させる共同経営の観点から役割分担を議論することが重要となる。 ⚫ エリア内で利用されるデータの提供・管理・活用に際しては、公共によるデー タ提供と民間による活用、という一方向ではなく、どのようなデータの提供 や活用がエリア価値の向上につながるかを共同して設計していく必要がある。 また、アカデミズムや民間企業がデータ活用のベストプラクティス創出の役 割を担うことも重要。 ⚫ 国はデータモデル標準化、データ利用ルールの整備、データ整備の財政的支 援や法的課題整理のための制度的支援、ベストプラクティス創出等の役割を 担う。 ⚫ 国、地方公共団体、まちづくり団体、市民が、まちづくりDXにおける役割を 果たしていけるよう、人材育成、ガバナンス、官民ネットワーク強化を通じた デジタル・ケイパビリティの強化も必要。 地方公共団体が担う領域 [公共サービスとして実施すべき取組み] 民間主体が担う領域 [民間サービスとして実施すべき領域] 官民協調領域 〔公共性と市場性を併せ持つ共益的な取組み〕 市民 ・対価性のある都市 サービスの提供 ・売上・事業価値向上 に資するDX施策 等 データ サービス ・建物データや敷地内 センサーデータ等の 地域内利用 等 ・公共性のある都市 サービスの提供 ・都市生活の利便性・ 快適性向上 ・行政サービスDX施策 ・安全安心の確保 等 データ サービス ・公共データの整備・オー プンデータ化 等 空間整備・リデザイン ・公共空間の最適な 再構築 等 ・共益的な都市サービスの提供 ・マネタイズモデル構築 ・エリア価値向上/地域ブランディングに 資する取組み 等 データ サービス ・地域内データガバナンス/地域内 データ循環の確立 ・データ連携基盤の構築 ・センサー等の設置・管理 等 ま ち づ く り D X に お け る 役 割 分 担 モ デ ル 民間主体 サービサー 立地企業 ・市民 データ保有者 データの個別利用 空間整備・リデザイン ・官民空間の一体的な利活用 等 立地企業・市民 土地・建物所有者 データ保有者 データの地域内循環 サービサー 地方公共団体 市民 公共サービス 提供 市民参加 民間サービス 提供 ニーズを フィードバック まちづくり団体等 地方公共団体 市民 協働 土地・建物 所有者

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-8 まちづくりDXの取組みモデル [1/2] 16 ⚫ 地方公共団体等がまちづくりDXを具体的な施策として実装していくため の推進フレームワークについて、 政策立案プロセスの各フェーズにおける 取組みモデルとして右図のとおり示す。課題整理、目標設定、施策立案、施 策実施の各フェーズにおいて、本ビジョンを活用することが有効である。 参照:「スマートシティリファレンスアーキテクチャ ホワイトペーパー」(内閣府戦略的イノベーション 創造プログラム(SIP)、2020年3月31日(第2版)) ⚫ また、各フェーズにおいて質の高い検討を行うためには、庁内外の適切な 人材の参画が不可欠である。庁内横断的なチームビルディングや経験豊富 な外部人材とのネットワーキングなど、施策検討の前提となる体制構築に ついても政策立案と同程度に注力する必要がある。 ⚫ まちづくりDXは、地方公共団体のほかに、まちづくり団体、民間企業、大 学、産官学の地域協議会等が主導するケースが想定される。取組みエリア の単位や地域のリソース等に応じて各主体がそれぞれの役割分担を明確 にし、フラットに連携することが重要である(1-7参照)。 スマートシティ戦略策定のフレームワーク -スマートシティの目標設定に活用可能 参照:「スマートシティリファレンスアーキテクチャ ホワイトペーパー」 まちづくりDXの推進フレームワーク 地域課題の整理 地域における解決したい課題や実 現したい価値を整理する。 この際、「まちづくりDX原則」の観 点から検討する。 例:都市政策の立案はデータ駆動 型となっているか? 政策目標の設定 課題整理に対応した実現したい目 標を設定する。 この際、「まちづくりDXビジョン」 をキーワードに検討する。 例:官民連携した持続可能なエリアマ ネジメントを実現する 施策の立案 目標を実現するための具体的な施 策を立案する。 この際、「まちづくりDXの重点取組テー マ」をモデルとして検討する。 例:デジタル・インフラとしての3D 都市モデルの導入 施策の実施 中長期的計画と短期的なPoC(実 証実験)やリビングラボを組み合わ せたアジャイル手法を検討し、実装 を加速 国 家 的 課 題 の 設 定 目 標 の 階 層 化 と K P I 設 定 国 の 支 援 等 の 利 用 国 の ガ イ ド ラ イ ン 等 の 利 用 各フェーズにおける適切な担い手による協働 地方公共団体 民間 研究機関 ・ 政策企画、スマートシティ推進、 DX推進等の担当部局職員の参 画による全庁横断的な検討 ・ 都市計画部局や情報政策部局等 のデジタル技術に詳しい職員の 参画による企画やPM ・ やる気のある若手職員等の参画 による庁内アイディアコンペや民 間企業とのネットワーキング 等 ・ 都市計画からデジタル技術まで を幅広くカバーするコンサルや SIerの参画による企画やPMの 支援 ・ 自治体、地元企業、大学等の地域 ネットワークを持つエリマネ団体 やシビックテック団体等の参画に よる地域課題の洗い出し、幅広 いステークホルダとの連携 等 ・ 都市計画、情報処理、データサイ エンス等の専門家の参画による 企画支援、技術ホルダの紹介、基 礎知識の勉強 ・ 大学発のエリアマネジメント団体 (UDC等)の参画による住民の 巻き込み 等 産学官の連携による人材育成によるデジタル・ケイパビリティの強化 スマートシティ評価指標のKPI・ロジックモデルの構成 -スマートシティのKPI設定に活用可能 参照:「スマートシティ施策のKPI設定指針」

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-8 まちづくりDXの取組みモデル [2/2] ⚫ まちづくりDXの推進フレームワークを利用した取組みイメージを 右図のとおり示す。 ⚫ また、まちづくりDXは従来の環境的制約や慣習的方法論を変革 し、デジタル技術やデータを用いた新たな価値創出を目指すもの であるため、庁内や関係者の理解や調整等にハードルがあること が一般的であり、まちづくりの領域における全面的な実施は容易 ではない。 ⚫ 具体的な取組みを実際に進めていくためには、アジャイル手法の 導入による意思決定プロセスの効率化や合意形成コストの圧縮、 実施エリアの限定によるステークホルダ調整の簡素化といったロ ジスティクス面における工夫・変革を進めることも重要である。 まちづくりDXの取組みイメージ データ駆 動型 官民連携 サービス・ アプローチ Open by Default 地域主導 • まちづくり計画にデータを活 用できていない • 物的環境評価のみで政策を 評価している • スマートシティやエリアマネジ メントのイニシアティブを民間 企業に依存 • 何から手を付けていいかわか らない • 市民向けサービスやオンライ ン手続の使い勝手が悪い • データをオープン化している が更新/利用されていない • 何に役立つかわからないので オープンデータ化していない • 過去の公共データがオープン データ化原則を満たさない • まちづくりの分野でデジタル 活用が進んでいない • 市民QoL向上の観点から新 規施策を打ち出せていない • スマートシティ実現のための ビジョンの策定 • デジタル技術を活用した都市 サービスの提供 • 計画策定プロセスにおける データ活用による持続可能な 都市経営の実現 • Well-beingに着目した政策 評価指標の策定 • 計画策定プロセスにおける 3D都市モデルやシミュレー ション技術等の導入 • QoLに着目した新たな政策 評価指標の導入 • 官民の役割分担の明確化、フ ラットなパートナーシップ構築 • 地域のデジタル・ケイパビリ ティの強化 • UI/UXのユーザビリティ改善 • 「使われる」オープンデータ化 によるオープン・イノベーショ ン創出 • 公共データのオープンデータ 化の推進によるオープン・イノ ベーション創出 • ビジョン策定のためのスマー トシティ官民協議会の設置 • 防災アプリやMaaSの導入 • まちづくり団体等と連携した 官民コンソーシアムの設置 • 国の人災育成プログラムや人 材派遣制度の活用 • 既存サービスやオープンソースを利 用した市民向けサービス実装 • 産・官・学・市民が連携した オープンデータ化との整備・ 更新・活用スキームの導入 • Open by DefaultやOpen by Designの洗い出し、徹底 • 標準化されていない過去デー タであっても準オープンデー タとして公開 ま ち づ く り D X 原 則 地域課題の整理 施策の立案 政策目標の設定 まちづくりDXビジョン 重点取組テーマ まちづくりDXにおけるアジャイル手法の導入イメージ ウォーターフォール型の政策立案: 各フェーズを段階的に進めていくため、事業開始から成果確認まで時間がかかり、途中でやめ たり変更したりしづらい 計画 実施 評価 改善 アジャイル型の政策立案: 各フェーズを小さい単位のサイクルで繰り返して最終目標実現を目指す。事業開始(PoC)や 成果確認が短期間で可能であり、途中評価に基づき施策の軌道修正が容易 計画 実施 評価 改善 計画 実施 評価 改善 計画 実施 評価 改善 計画 実施 評価 改善 17

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 1.まちづくりDXの意義 1-9 まちづくりDXの3つのビジョンとアーキテクチャ 18 (1)まちづくりDXの3つのビジョン ⚫ 人口減少・少子高齢化の進展による地域の活力の低下や、「働き方」や「暮らし方」に対する 意識や価値観が変化・多様化といった今日の課題に対し、まちづくりDXは 「豊かな生活、 多様な暮らし方・働き方を支える「人間中心のまちづくり」」の実現を目指していく(前述1-2)。 ⚫ この「まちづくりDXの目的」を、これまでの都市政策を包含するまちづくりの具体的な共通 目的として定義するため、3つの政策目的を定め、これを「まちづくりDXのビジョン」と呼 ぶ。具体的には、「持続可能な都市経営」、「一人ひとりに寄り添うまち」、「機動的で柔軟な 都市設計」を3つのビジョンとして提示する。 ⚫ 「持続可能な都市経営/Sustainability」は、「働く」、「暮らす」、「学ぶ」、「遊ぶ」といった ライフスタイルそのものを提供する場である都市を長期的に持続可能とすることで、「人間 中心のまちづくり」の基盤を維持・発展させていくためのビジョンである。 ⚫ 「一人ひとりに寄り添うまち/Well-being」は、多様なライフスタイルを包摂し、各地域固 有の魅力や価値を発掘・最大化していくといった、都市が提供する「生活の豊かさ」を発展さ せていくためのビジョンである。 ⚫ 「機動的で柔軟な都市設計/Agile-Governance」は、様々な人々のインタラクションか ら生まれるイノベーションやリビングラボによる課題解決といった、都市が提供する「プラッ トフォームとしての価値」を発展させていくためのビジョンである。 (2)まちづくりDXのアーキテクチャ ⚫ 以上をまとめると、まちづくりDXのアーキテクチャは右図のように表すことが出来る。 ⚫ すなわち、理念・目的として「3つのビジョン」を策定し、これを実現する目標として「重点取 組テーマ」を推進する。さらに、「重点取組テーマ」を含めて都市政策の関係者が則るべき基 本原則として「まちづくりDX原則」を提示する。 ※202 0 年度「 デジ タル 化の急速な 進展やニューノーマル に対応した 都市政策のあ り方検討会」の中間とりまとめにお ける整理を 踏襲。

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 2. 3つのビジョン ⚫ 2-1 持続可能な都市経営/Sustainability ⚫ 2-2 一人ひとりに寄り添うまち/Well-being ⚫ 2-3 機動的で柔軟な都市設計/Agile-governance

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 2. 3つのビジョン 2-1 持続可能な都市経営/Sustainability 将来を見据えた都市計画、都市開発、 まちづくり活動により 長期安定的な都市経営を実現する 官民連携したエリアマネジメント 官民の体制強化や役割分担の明確化等を図ることで、都市サービス提供や 官民空間活用等のエリアマネジメントを持続可能にしていく 施策例 官民の主体が取得する多様なデータソースを活用した 3D都市モデルの更新とオープンデータ化の推進 オープンデータ化 Project PLATEAU オープンデータとイノベーションの好循環 都市に関する様々なデータを官民が連携してオープンデータとして整備 、 提供、更新していくことで、オープン・イノベーションを創出し、地域経済の 持続的な発展を図る 施策例 官民が連携した自動運転等の次世代都市交通サービスに適応した 都市空間再構築と、それを利用したモビリティサービスの提供 エリマネDX 都市空間DX 最適かつユニークな都市空間再編 データに基づく将来予測等の技術を活用するとともに 、データを用いたわ かりやすい住民参加や合意形成を図ることで、「そのまちにとって」の持続 可能な空間再編を進める 施策例 3D都市モデルと人流データ等を組み合わせた将来の土地利用 シミュレーションに基づく最適な空間設計や住民参加(シビックテック)の推進 都市空間DX オープンデータ化 1 2 3 20

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 2. 3つのビジョン 2-2 一人ひとりに寄り添うまち/Well-being 住民ニーズを的確にとらえ、 多様な選択肢を提供する オンデマンド都市を実現する 21 市民が自ら創るまちづくり シビックテック団体との協働やノーコードツールの利用など、デジタル技術 を活用することで市民参加の環境を整え 、地域課題の洗い出し・ニーズ把 握や市民発のソリューション実装などまちづくりへの市民参加を促進する 施策例 意見交換プラットフォーム等の新たなサービスを活用して市民のアイデアや意 見を集約・討議し、市民自らが課題解決を生み出すリビングラボを推進 エリマネDX デジタル技術を活用した魅力ある地域づくり・地方創生 デジタル技術や都市空間データを活用した地域固有の魅力や価値の発掘 ・ 最大化や柔軟な都市アセットの利活用等を進めることで 、住民一人ひとり のニーズに合わせた高度な都市サービスを提供する 施策例 オープン・イノベーション拠点の整備や 3D都市モデルを活用した 地域課題解決型ユースケースの実装 都市空間DX Project PLATEAU 3 2 1 オープンデータ化 都市における住民QoL評価手法の発展 都市の物的環境評価(道路整備率や時間短縮効果等)のみならず、データに 基づく住民等のQoL評価(ユーザ利用数、事業価値向上、利便性向上等)を 都市政策の評価手法に取り入れる 施策例 住民等のQoL評価手法やそのモニタリング手法の開発 オープンデータ化 エリマネDX

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 2. 3つのビジョン 2-3 機動的で柔軟な都市設計/Agile-governance 社会情勢の変化や技術革新に 柔軟に対応し、サービスを 深化させ続ける都市を実現する アジャイル型の課題解決手法の推進 市 民 参加 の 中で地 域課 題 の解 決 を討 議 し 、生 活 の中 で実証 を行う 仕組 み (リビングラボ)や実証実験におけるOODAループの取込みなど、都市にお けるアジャイル型の課題解決・価値創造手法を推進する 施策例 エリアマネジメントにおける高度な都市サービスの実証から実装までの 一体的支援や公園等の公共空間における社会実験の円滑化 エリマネDX 都市空間DX まちづくりにおける短周期データの活用 従 来 の 長 周 期 デ ータ の 活 用 に加 え 、 セ ン シ ン グ データ やト ラ ン ザ ク シ ョン データ等の短周期データを活用することで、まちづくりに自律改善サイクル を取り入れる 施策例 スマートシティにおけるIoTデータ等のビッグデータ収集・解析や これを活用したデータ駆動型プランニングの推進 都市空間DX Project PLATEAU 3 2 1 22 コモンズとしてのデータの地域内循環 エリア内のデータをコモンズ(共有財)として捉え、エリア価値を向上させる サービス、地域の課題解決、住民のQoL向上につながる取組みに活用する など、データの地域内循環を推進する 施策例 街路空間におけるセンシング機器の設置や そこから取得されたデータの地域内マーケティングへの活用 オープンデータ化 エリマネDX

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 3.まちづくりDX実現のための重点取組テーマ ⚫ 3-1 都市空間DX ⚫ 3-2 エリマネDX ⚫ 3-3 まちづくりデータの高度化・オープンデータ化 ⚫ 3-4 3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化の推進(Project PLATEAU)

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 3.まちづくりDX実現のための重点取組テーマ 3-1 都市空間DX 24 ⚫ 施策目的 変化・多様化する住民ニーズに対応するサステナブルな都市を実現するため 、データを用いたシミュ レーションや解析技術を取 り入れた最適 な空間再編や 、デジタル技術を用いて地域の魅力をさらに 引 き 出 す 地 方 創 生 の 推 進 、高 度 な サ ー ビ ス 提 供 を イ ン フ ラ サ イ ド で 支 え る た め の 空 間 整 備 DX な ど の「都市空間DX」を推進する。 ⚫ 施策概要  デジタル技術を活用した魅力ある地域づくり・地方創生 (1-1) スマートシティの社会実装の加速とサステナブルな実行体制の構築支援 (1-2) デジタル技術を活用した地方都市と大都市の交流・連携の促進による都市再生の推進(地方都市と 大都市を最先端技術〈5G等〉で繋ぐオープンイノベーション拠点やテレワーク施設等の整備) (1-3) 全国各地域のまちづくりDX推進にあたってのURによる支援  データに基づく最適な空間再編 (1-4) データを活用した都市アセットの柔軟な利活用等による人間中心のウォーカブルな公共空間への再編推進 (1-5) 動的データを活用した空間設計・事後評価を推進するためのまちなかにおける センサー設置等の支援 (1-6) 公園管理におけるデジタル技術導入の推進(パークマネジメントDX) (1-7) XR技術等を活用した地域の景観形成における住民参加の促進 (1-8) 都市の緑化空間等の定量的把握と効果分析へのデジタル技術の活用 (1-9) 災害に対するデジタル技術を活用した防災まちづくりの推進  高度なサービスに応える空間整備DX (1-10) 自動運転等の次世代都市交通サービスに対応したインフラ再構築の推進 (1-11) 市街地整備と合わせた3D都市モデル等の都市空間基盤データ整備の推進 (1-4) ウォーカブル デジタル技術を活用した 取組の計画段階からの 支援 (1-1) スマートシティ (1-10) インフラ再構築 具体的洗い出し 街丸ごとスマートシティの 形成に向けた取組 先進的事例の横展開、 全国普及 モデルプロジェクトの 推進 実証実験・サービス開発の実施、事例の横展開、都市インフラの整備 モデルプロジェクトの推進 モデルプロジェクトにおける実装事例の拡充 実装地区の拡大(2025FYまでに100地域) 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY ⚫ 主なロードマップ

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 3.まちづくりDX実現のための重点取組テーマ 3-2 エリマネDX 25 ⚫ 施策目的 住 民 ニー ズ を 的 確 に と らえた き め 細 か い 都 市サ ービ スを 継 続 的 に提 供し ていく た め 、 ネ イ バー フ ッ ド(身近なエリア)におけるまちづくり活動(エリアマネジメント) へのデジタル技術の導入によるエリ マネ高度化を図る「エリマネDX」を推進する。 ⚫ 施策概要  エリマネを担うまちづくり団体の体制強化 (2-1) エリマネDXの主体となるまちづくり団体のデジタル・ケイパビリティ強化のためのガバナンスの仕組み構築 (2-2) デジタル技術の導入・活用を図るエリマネ活動を進めるまちづくり団体への マネタイズ支援(財政支援、ビジネスモデルの横展開等) (2-3) 住民QoLに着目したまちづくり活動の評価手法の開発 (2-4) まちづくり団体によるエリマネ活動の見える化の支援  高度なエリマネサービスの社会実装 (2-5) 多様な人材の参画と新たなサービス創出に向けたリビングラボの推進 (2-6) 面整備・施設整備や都市再生と合わせた都市サービス開発・高度化の一体的支援 (2-7) まちづくり団体等によるデジタル技術を活用した都市サービスの実装支援(公共空間の管理、 駐車需要マネジメントシステム、シェアモビリティ導入、災害ダッシュボード構築等) (2-8) 面的エネルギーネットワーク構築とエネルギーマネジメントのDXによる 地域単位でのエネルギー利用の効率化  地域内のデータ循環促進 (2-9) エリア内外の官民データ連携やサービス創出を図るためのデータ連携基盤の構築等の仕組みの構築、支援 (2-10) 駅まち空間におけるリアルタイム利用状況の見える化(駐車場満空情報、 バス・タクシー待ち行列、駅や駅周辺の混雑状況、イベント時の混雑予測等)の推進 横展開の推進 (2-6) 整備とサービス 開発の一体的支援 先進事例のとりまとめ (2-1) ガバナンスの 仕組み構築 (2-2) マネタイズ支援 支援の検討 ガイドラインの策定等の 推進 先進的事例の横展開、全国普及 導入箇所の拡大 ビジネスモデルの横展開、全国普及 仕組みの検討 支援の実施 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY ⚫ 主なロードマップ

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 3.まちづくりDX実現のための重点取組テーマ 3-3 まちづくりデータの高度化・オープンデータ化 26 ⚫ 施策目的 まちづくりに関わる 官民の 主体が取得する多様 なデー タのオープ ンデータ化や高 度化 、データを扱 うこ とが出来 る人材育成 や 組織の強化 、オー プ ンデー タと他のデ ータの連携の推 進等を 進 め 、様々 な分野におけるオープン・イノベーションを創出する。 ⚫ 施策概要  オープンデータ化の推進 (3-1) 3D都市モデルのオープンデータに関するリーガル面の課題整理・グレーゾーン解消 (3-2) 都市計画基礎調査等の都市計画情報の高度化・オープンデータ化の推進 (3-3) 都市公園データのオープンデータ化・活用推進 (3-4) 大規模盛土造成地マップ等のオープンデータ化と活用等の推進 (3-5) 都市交通調査(パーソントリップ調査)の手法の高度化、オープンデータ化の推進 (3-6) 都市交通施設関係データのオープンデータ化・利用促進  デジタル・ケイパビリティの強化 (3-7) 3D都市モデルをはじめとするGISデータ活用のための人材育成プログラムの開発 (3-8) まちづくりデータの活用活性化のためのハッカソン、ピッチイベント等の開催  データ連携の推進 (3-9) 地籍調査等の多様なデータソースを活用した都市計画基本図の高度化に向けた検討 (3-10) 多様なデータと3D都市モデルの相互流通性確保に向けた「三次元空間ID」等との連携手法の開発 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY (3-7) 人材育成プログラ ム開発 プログラム開発のための 調査検討 (3-1) 3D都市モデルの 法的論点整理 関係機関との調整、 ガイドライン化 ガイドラインに基づく オープンデータ化の 推進 プログラム試行・改善 3D都市モデルの整備に合わせたオープンデータの 全国展開(全国約500都市) プログラムの定常化、全国の地方公共団体における デジタル・ケイパビリティ向上 (3-2) 都市計画情報の オープンデータ化 標準仕様の整備 オープンデータ化の促進、都市計画の法定図書のデジ タル化、過去の都市計画情報のアーカイブ化等の検討 多様な空間データとの 相互連携 ⚫ 主なロードマップ

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 3.まちづくりDX実現のための重点取組テーマ 3-4 3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化の推進(Project PLATEAU) 27 ⚫ 施策目的 3D都市モデルがまちづくりDXのデジタル・インフラとしての役割を果たしていくため、地方自治体 によるデータ整備 と民 間企 業によるユース ケース開発 が相互に連携し 、自律 的に 創造 さ れていくエ コシステムの構築を目指す。 ⚫ 施策概要  データ整備の高度化・効率化 (4-1) 土木構造物、地下構造物、動的データ、屋内モデル等の国際規格に基づく標準仕様の拡張 (4-2) 自動生成ツール等のデータ整備効率化に資する技術開発 (4-3) データ更新スキームの確立(多様なデータソースや公的データを利用した短周期の更新手法の研究・実装) (4-4) BIM/InfraBIM、ゲームエンジン、点群等とのデータ連携手法の確立 (4-5) 3D都市モデル作成のための測量手法の開発・普及  ユースケースの拡充 (4-6) ユースケース開発の拡充(自律型モビリティ、自動運転、カーボンニュートラル、防災、まちづくり、 メタバース等の多様な分野で先進的なユースケースを開発) (4-7) 地方自治体によるユースケース社会実装の支援  データ・カバレッジの拡大 (4-8) 地方自治体によるデータ整備の支援 (4-9) データ可視化・管理・連携システムの構築(PLATEAU VIEW改修) (4-10) デジタル技術を活用した復興まちづくりの推進 (4-11) i-都市再生(都市構造可視化)の取組と連携した自治体職員のデジタルスキルアップ支援 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY (4-3) データ更新スキー ムの確立 多様なデータソースを用 いたデータ整備実証 (4-1) 標準仕様の拡張 (4-8) データ整備支援 PLATEAU標準2.0の普 及及び3.0の開発 全国約100都市で整備 OGC CityGML3.0の導入検討 実証成果を踏まえた標準 スキーム化 全国約500都市でデータ整備 ユースケース等のニーズ に合わせたPLATEAU 標準の拡張 更なるデータ整備範囲 拡大・社会実装 短周期のデータ更新スキームの確立 ⚫ 主なロードマップ

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ ⚫ 4-1 都市空間DX ⚫ 4-2 エリマネDX ⚫ 4-3 まちづくりデータの高度化・オープンデータ化 ⚫ 4-4 3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化の推進(Project PLATEAU)

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-1 都市空間DX: デジタル技術を活用した魅力ある地域づくり・地方創生 29 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY 1-1 スマートシティの社会実装の 加速とサステナブルな 実行体制の構築支援 • 複数分野が連携したスマートシ ティの形成に向けた取組 • スマートシティ実装化支援事業 による先駆的取組への支援 • 重点分野のスマートシティモデ ル構築ガイダンス(仮称)の作成 ⚫ 「スマートシティ」の社会実装の加速に向けて、先駆的なまちづくりDXの取組を支援するとともに、内閣府(科学技術・イノベーション推進事務局、地方創生推進事務局) ・総務省・経 済産業省・デジタル庁とも連携し、都市OSによるデータ連携や、医療、農業、交通等の他分野との連携を進める。 • 実装地区の拡大(2025FYまでに100地域) • 重点分野のスマートシティモデル構築ガイダンス(仮称)に沿った先駆 的事例の構築推進 都市空間DX 1-2 デジタル技術を活用した地方都 市と大都市の交流・連携の促進 による都市再生の推進(地方都 市と大都市を最先端技術〈5G等〉 で繋ぐオープンイノベーション拠 点やテレワーク施設等の整備) • 先進的事例の横展開、全国普及 • 支援パッケージの検討 ⚫ 地方からデジタルの実装を進め、地方と都市の差を縮めることで都市の活力と地方のゆとりの両方を享受できる都市環境を整備するため、内閣府地方創生推進事務局等とも連携 しながら、医療・教育施設等の周辺環境の整備等を含め、地方都市と大都市を最先端技術〈5G等〉で繋ぐオープンイノベーション拠点やテレワーク施設等の整備等のデジタル技術を 活用した都市再生を推進する。これにより、物理的な都市空間を超越して、これまでにない多様な人々との交流や異分野のビジネスとの新たなネットワークの形成を可能とするな ど、地方都市と大都市の交流・連携を促進し、地域課題を解決するとともに、地方都市のイノベーション力とそれを支える大都市の国際競争力の強化を図る。 • 支援パッケージの実施 1-3 全国各地域のまちづくりDX推 進にあたってのURによる支援 • UR第5期中期目標(R6~R10)への位置付け • UR中期目標に基づくURの取組の推進(予算等) • URによる支援を推進 ⚫ 地域のまちづくりDXの取組みに対して、遠隔地であってもデジタル技術の活用により、 URが行う業務(まちづくりに係るノウハウ・人材等が不足する公共団体への支援・補完、ま ちづくりに民間事業者が参入するためのコーディネート等)を通じて、地域のまちづくりにおいて、多様なプレイヤーとの関係性を構築しながら、必要な支援を行う。

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-1 都市空間DX:データに基づく最適な空間再編 30 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY 1-4 データを活用した都市アセット の柔軟な利活用等による人間中 心のウォーカブルな公共空間へ の再編推進 • データを活用した人間中心の 公共空間の再構築 • デジタル技術を活用した取組 の計画段階からの支援 ⚫ 多様な主体が持つ既存ストック等を最大限活用し、まちなかや住宅地等の身近なエリアの価値向上に向け、計画段階からの支援や先進的事例の横展開等を推進することにより、デ ジタル技術を活用した官民一体の空間活用や機能連携を図り、多様化する人々の働き方・暮らし方に柔軟に対応したウォーカブルな空間へ再編する。 • モデルプロジェクトの推進 • モデルプロジェクトにおける実 装事例の拡充 • 先進的事例の横展開、全国普 及 • 先進事例のとりまとめ 都市空間DX 1-5 動的データを活用した空間設 計・事後評価を推進するための まちなかにおけるセンサー設置 等の支援 • 都市再生整備計画事業の評価マニュアルに盛り込み、全国展開 • 先進事例のとりまとめ • 新たな調査手法の検証 ⚫ まちづくりに関する計画の策定・事後評価において、センサーやカメラ等から取得した人流等のリアルタイムかつ高精度な動的データ等を活用した新たな調査手法の導入や計画策定を図る ための仕組みを導入することで、より効率的・効果的なインフラ整備・評価の実施を推進する。 • ガイドラインの策定等 1-6 公園管理におけるデジタル技術 導入の推進(パークマネジメント DX) • 平城宮跡歴史公園の取組成果・ 課題等のとりまとめ • 他の国営公園における技術実 証・導入推進テーマの検討 ⚫ 国営公園において、AI、IoT等の新技術により、リアルタイムの動的データ等を活用することで、管理運営の効率化やサービス向上を図る。 • 各国営公園における技術実証・導入の推進 • 国営公園の取組の自治体への周知 • 都市公園におけるデジタル技術活用や実証フィールドとしての国営公園の活用推進

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-1 都市空間DX:データに基づく最適な空間再編 31 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY 都市空間DX 1-7 XR技術等を活用した地域の景 観形成における住民参加の促進 • 全国的なXR技術等を活用した 景観協議等に向けた取組 • モデルプロジェクトの推進 ⚫ XR技術等を活用した景観協議や住民説明を行うことで、景観まちづくりの将来ビジョンの共有や開発計画等に対する景観形成・保全への合意形成の円滑化を図ることを目的に、 モデルプロジェクトを推進する。 • モデルプロジェクトの検証及び景観協議等における実装に向けた取組 1-8 都市の緑化空間等の定量的把握 と効果分析へのデジタル技術の 活用 • デジタル技術による都市の緑 地及び緑化空間の定量的把握 や効果分析の推進 • デジタル技術の活用に関する 実態調査 ⚫ 都市の緑地及び緑化空間の定量的把握と効果分析、都市の緑地や緑化空間によるグリーンインフラ施策の効果検証へのデジタル技術活用の推進に向け、他事例の活用状況調査、 有識者や地方公共団体等へのヒアリングを実施することで、導入の活用方策、妨げになり得る事項等について把握し、デジタル技術導入促進手法の検討を行う。 • デジタル技術による都市の緑地及び緑化空間の定量的把握や効果分 析等の試行及び可能性検討 1-9 災害に対するデジタル技術を活 用した防災まちづくりの推進 • シミュレーション等のデジタル技術に基づく避難施設整備の最適化や合 意形成の合理化、被災状況調査等の迅速化の先進事例収集と実態把握 • 収集した事例を検証し、デジタル技術の活用による施設整備に関す る支援要件の検討や一般的な合意形成手法として確立等を実施 ⚫ デジタル技術を活用し、避難施設等の整備の最適化を進めるとともに、浸水等の被災状況をビジュアル化して住民に示すことで、住民の防災意識の向上や防災まちづくりへの住民 参加を促す。これらの取組により、合意形成の合理化を推進し、より地域に最適な防災まちづくりへの変革を図る。

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-1 都市空間DX:高度なサービスに応える空間整備DX 32 都市空間DX 1-11 市街地整備と合わせた3D都市 モデル等の都市空間基盤データ 整備の推進 • 導入箇所の拡大 • 先進事例のとりまとめ ⚫ 都市のコンパクト化等の市街地整備を契機とした3D都市モデル等の都市空間基盤データ整備により、フィジカル空間とデジタル空間をシームレスに活用することで、まちなかへの 先端的都市サービスの導入や、データを活用したまちづくりを推進する。 • ガイドラインの策定等 • 横展開の推進 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY 1-10 自動運転等の次世代都市交通 サービスに対応したインフラ再 構築の推進 • 次世代都市交通サービスの実証実験・サービス開発の実施、事例の横展開 • デジタル技術を活用した次世代都市交通サービスに対応する都市インフラの整備 • デジタル技術を活用した次世 代都市交通サービスの検討 • 早期実装が見込まれる次世代 都市交通サービスの具体的な 課題の洗い出し ⚫ 自動運転等の次世代都市交通サービスの早期社会実装に向け、都市施設の構造、設備、安全性等に関する具体的課題の抽出を行い、自動運転技術に対応した都市インフラの再構 築等を推進することにより、デジタル技術とフィジカル空間の融合(効率的な接続)を図り、都市交通サービスの変革を実現する。

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-2 エリマネDX:エリマネを担うまちづくり団体の体制強化 33 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY エリマネDX 2-2 デジタル技術の導入・活用を図 るエリマネ活動を進めるまちづ くり団体へのマネタイズ支援 ⚫ デジタル技術の導入・活用を図るエリマネ活動を進めるまちづくり団体に対し、フィジカルとデジタル双方の都市アセットへのエリマネ活動領域の変革と財源化を支えられ るよう、持続的な財源確保に向けたマネタイズ支援策を検討する。 • 導入箇所の拡大 • マネタイズ支援策の検討 フィジカル・デジタル双方一体 マネジメントに係るテストベッ ドフィー等の仕組み • モデル地区における実証実験・ ケーススタディ • ガイドラインの策定等 • 横展開の推進 • エリマネ活動への適用・水平展開(適宜改善含む) 2-3 住民QoLに着目したまちづくり 活動の評価手法の開発 ⚫ デジタル技術等の活用により従来の都市評価に応じた効果だけでなく、多様なニーズに対応した効果を測定・分析する手法を開発することにより、きめ細かなデータに基づいたエ リアマネジメントのユースケースを提案し、エリア価値の向上や滞在者の快適性・利便性の向上に繋げる。 • エリアマネジメントの効果等の 事例調査 • 効果の測定手法に関する基礎 検討 • 評価指標の策定 • デジタル技術を含む評価手法 の検討 • 見える化方法の検討、構築 2-1 エリマネDXの主体となるまち づくり団体のデジタル・ケイパビ リティ強化のためのガバナンス の仕組み構築 ⚫ エリアマネジメントにおいて、地域で集めたデータを活用して、多様な住民ニーズを的確に捉えたきめ細やかな都市サービスを実現するため、まちづくり団体における公共及び民間 データの収集等を可能とするガバナンスの仕組みの構築や、データの地域循環等を担う人材の創出・強化等のデジタル・ケイパビリティ強化を進め、エリアマネジメントの 活動領域を変革する。 ・ モデル地区での実証実験 ガイドライン策定 ・ 人材育成支援 ・ ガバナンスの仕組み検討(デー タの整備、取得、管理等の ルール、官民の役割分担の明 確化等) ・ 人材創出・強化の仕組み検討 • 先進的事例の横展開、全国普及 • 人材ネットワーク強化・展開

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-2 エリマネDX:高度なエリマネサービスの社会実装 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY エリマネDX 2-6 面整備・施設整備や都市再生と 合わせた都市サービス開発・高 度化の一体的支援 • 導入箇所の拡大 • 先進事例のとりまとめ • まちなかにおけるエリマネDX のケーススタディ ⚫ 都市のコンパクト化に伴う施設整備や、都市の既存ストック利活用等と合わせたデジタル技術の導入により、リアルタイムな情報発信やシームレスな移動手段の提供等、都市サービ スの高度化を図り、地域が一体となって利用者の利便性向上や行動変容を促すエリマネDXを推進する。 • ガイドラインの策定等 • 横展開の推進 2-5 多様な人材の参画と新たなサー ビス創出に向けたリビングラボ の推進 ⚫ 多様なニーズを把握し地域主体の新たなサービスを実現するため、多様な人材が参画し、生活の場の中で、共に研究・実験・実証するリビングラボを推進することにより、住民・利用 者目線による合意形成・意思決定プロセスを変革する。 • 先駆的事例の調査 • 予算支援 • 先進的事例の横展開、全国普及 34 2-4 まちづくり団体によるエリマネ 活動の見える化の支援 ⚫ デジタル技術等の活用により、まちづくり団体が行うエリアマネジメント活動を分かりやすく見える化することにより、最適な情報をリアルタイムに発信することができるとともに、 エリアにおける企業や個人の参加促進を図り、エリマネ活動の効率化・活発化や裾野の拡大に繋げる。 • エリアマネジメントの活動等の 事例調査 • 活動状況の測定手法に関する 基礎検討 • 見える化方法の検討、構築 • 仕組みの検討 • エリマネ活動への適用・水平展開(適宜改善含む)

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-2 エリマネDX:高度なエリマネサービスの社会実装 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY エリマネDX 2-8 面的エネルギーネットワーク構 築とエネルギーマネジメントの DXによる地域単位でのエネル ギー利用の効率化 ⚫ 面的エネルギーネットワークの構築と合わせて、デジタル技術を活用した需要予測や、供給側・需要側のデータ連携等を支援することにより、リアルタイムかつ高精度なデータ活用に よる地域単位でのエネルギー利用の高効率化を図るとともに、データを活用した都市サービスの導入を可能とすることで、エリマネDXを推進する。 • 導入箇所の拡大 • 先進事例のとりまとめ • ガイドラインの策定等 • 横展開の推進 • 関係者と連携した横断的な支 援の実施 35 2-7 まちづくり団体等によるデジタ ル技術を活用した都市サービス の実装支援(公共空間の管理、駐 車需要マネジメントシステム、 シェアモビリティ導入、災害ダッ シュボード構築等) • 先駆的事例の横展開 • 予算支援 ⚫ まちづくり団体等によるシェアモビリティ等の地域交通の導入やエリア防災のための災害ダッシュボード構築等のデジタル技術を活用した都市サービスの社会実装を支援すること により、日常・非日常問わず、エリア内の多様なまちづくりの関係者に対し、これまでにない新たな価値創出や課題解決を実現する。 • 導入箇所の拡大、全国展開

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-2 エリマネDX:地域内のデータ循環促進 36 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY エリマネDX 2-10 駅まち空間におけるリアルタイ ム利用状況の見える化(駐車場 満空情報、バス・タクシー待ち行 列、駅や駅周辺の混雑状況、イベ ント時の混雑予測等)の推進 ⚫ 先進的技術や官民データの活用による、駅まち空間におけるリアルタイム利用状況の見える化について、関係者連携の場の構築や先進事例の横展開等を推進することにより、多様 な主体の連携による空間の共有や機能連携を図り、一体的で柔軟な活用が可能な駅まち空間の再構築を実現する。 • 先駆的事例の実態調査 • 関係者連携の場の構築 • 先進事例の横展開、全国普及 2-9 エリア内外の官民データ連携や サービス創出を図るためのデー タ連携基盤の構築等の仕組みの 構築、支援 ⚫ エリマネDXの導入促進を図るため、エリア内外の官民データ連携やサービス創出を図る仕組みの構築を進めるなど、デジタル技術を活用したエリアマネジメント活動の基盤整備を 促進し、エリア内外の多様な主体の連携によるエリマネDXを推進する。 • 仕組みの検討 • 仕組みの構築 • 先進的事例の横展開、全国普及

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-3 まちづくりデータの高度化・オープンデータ化: オープンデータ化の推進 37 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY まちづくりデータの高度化・ オープンデータ化 3-1 3D都市モデルのオープンデー タに関するリーガル面の課題整 理・グレーゾーン解消 • 3D都市モデルの整備に合わせたオープンデータの全国展開(全国約 500都市) ⚫ 3D都市モデルをオープンデータ化する際の個人情報や著作権等との関係について、グレーゾーンを解消し、地方公共団体における課題を解消することで、行政・民間等の様々な主 体における活用を促し、これを活用したイノベーションの創出を図る。 • 個人情報保護法、著作権法、商 標法、地方税法等の各種法令 に関する論点を関係機関とと もに整理し、ガイドラインとして とりまとめる • ガイドラインに基づくオープン データ化の推進 3-2 都市計画基礎調査等の都市計画 情報の高度化・オープンデータ化 の推進 ⚫ 土地・地図等に関するあらゆる空間データの整備・オープン化が進展する中、都市計画に関する空間データである都市計画情報(都市計画基本図、都市計画決定情報、土地や建物の 属性情報を含む都市計画基礎調査)についても、都市計画決定のための基礎データとしての利用などの従来の活用を超えて、防災や環境など様々な分野における都市のマネジメン トのための活用が広がりつつある。この動きをさらに加速するため、都市計画情報の高度化・オープンデータ化を進め、内閣官房地理空間情報活用推進室、個人情報保護委員会、総 務省、国土交通省不動産・建設経済局と連携し、各種データとの連携によるイノベーション創出を図る。 • 多様な空間データとの相互連 携が可能となるオープンデータ 化の実現と、まちづくりに限ら ず不動産、防災等の多分野での イノベーション創出の実現を図 る • 都市計画基礎調査の調査手法 の高度化の検討 • 地方公共団体における都市計画 GISに関する活用事例・マニュア ルや、データの標準仕様の整備 • 各地方公共団体における都市計画情報のオープンデータ化の促進 • 不動産ID等の多様な空間データとの連携・活用方策や、都市計画情報 の高度化手法(都市計画の法定図書のデジタル化、過去の都市計画情 報のアーカイブ化等)の検討 • 用途地域等の都市計画決定情報の全国データのオープンデータ化・見える化(国土数値情報での公開等) • PLATEAUと連携した都市計画情報の整備・オープンデータ化 • ベース・レジストリ(住所(アドレス)、地図(電子国土基本図)、不動産登記情報)や不動産ID等の空間データの整備・オープン化の流れ • (ベース・レジストリ:2025⇒初期のベースレジストリの整備完了、2030⇒ベースレジストリ間のデータ連携等(ベース・レジストリ・ロードマップ (2020.12))

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-3 まちづくりデータの高度化・オープンデータ化: オープンデータ化の推進 38 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY 3-4 大規模盛土造成地マップ等の オープンデータ化と活用等の推 進 • 大規模盛土造成地マップ等の 更新・高度化等、オープンデー タ化の検討の実施 • 自治体による大規模盛土造成地マップの更新の容易化 • オープンデータ化に関する取組の横展開 ⚫ 大規模盛土造成地マップ等の更新、オープンデータ化等を実施することにより、官民の多様な主体が宅地における安全性評価等に活用可能な情報を新たな課題解決に活用する。 まちづくりデータの高度化・ オープンデータ化 3-5 都市交通調査(パーソントリップ 調査)の手法の高度化、オープン データ化の推進 • 新たな都市活動調査の手引きに基づき、第7回 全国都市交通特性調 査(2026年頃)や各都市圏等で都市活動調査等を実施 ⚫ テレワークやECの普及により、人々の場所にとらわれない活動が増加してきており、活動場所の多様化が進展している。このような状況を十分に把握するため、人の移動データだ けでなく、移動を伴わない活動状況も把握する新たな調査手法の検討を進め、人々の新たな生活実態を把握したEBPMによるまちづくりの促進を図る。 • 有識者検討会(座長:筑波大学谷 口守教授)のご意見を踏まえ、ビッ グデータ等と連携し、人々の活動 を把握可能な都市活動調査体系の 方向性等について提示 • 提示した方向性等に基づき、各都市 圏等で都市活動調査等を実施 • 有識者検討会を継続して開催し調査 手法等の体系の構築に向けて検討 • 新たな都市活動調査の手引き公表 3-6 都市交通施設関係データのオー プンデータ化・利用促進 • 先進的事例の横展開、全国普及 ⚫ 駐車場や駅前広場、自由通路等の都市交通施設についてのオープンデータ化及びデータの利用方策について検討し、先進事例の横展開等を推進することにより、官民双方のデータ 提供・利活用の促進を図り、都市交通施設間等の連携を通じた新たな価値・サービスを創出する。 • 先進事例の取りまとめ • 仕組みの検討 3-3 都市公園データのオープンデー タ化・活用推進 • 都市公園データのオープンデー タ化の先進事例収集・ニーズ把 握 • オープンデータ化に向けた対応 方針等の検討 ⚫ 全国の都市公園の整備現況等に関する調査結果や、各都市公園の施設概要等のオープンデータ化を進め、イノベーションの創出に向けて、行政・民間等の様々な主体における活用を推進する。 • オープンデータ化に向けた仕様の検討、システムの構築 • オープンデータ化の実施と横展開 • 公園管理情報の高度化手法等の検討 • オープンデータ化の推進、各主 体におけるデータの活用

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-3 まちづくりデータの高度化・オープンデータ化:デジタル・ケイパビリティの強化 39 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY まちづくりデータの高度化・ オープンデータ化 3-8 まちづくりデータの活用活性化 のためのハッカソン、ピッチイベ ント等の開催 • データ活用活性化の新たな展開を検討 ⚫ 3D都市モデルをはじめとするまちづくりに関する各種オープンデータの活用を活性化させるため、ハッカソンやピッチイベント等を開催し、データ活用のすそ野を広げる。官民の多 様な人材のまちづくりデータの利活用の機運を惹起することで、まちづくりへの参画を促し、平面的・双方向的な官民連携によるまちづくりの実現を目指す。 • ハッカソン、ピッチイベント、アプリコンテスト、LT大会等の開催 • 3D都市モデルのみならず、都市局がオープンデータ化するまちづくり に関する各種データを順次対象に追加 3-7 3D都市モデルをはじめとする GISデータ活用のための人材育 成プログラムの開発 • プログラムの定常化、全国の地方公共団体におけるデジタル・ケイパビ リティ向上 • 人災育成に関する課題の整理 や国内外の事例調査等を通じ たプログラム開発のための調 査検討 ⚫ 3D都市モデルをはじめとする様々なGISデータを活用できる官民の人材を育成するためのプログラムを開発・実施する。地方公共団体におけるデジタル・ケイパビリティを向上さ せることで、官民の多様な人材の参画を促し、平面的・双方向的な官民連携によるまちづくりの実現を目指す。 • 前年度調査を踏まえた人材育 成プログラムの試行及び試行 結果を踏まえた改善

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-3 まちづくりデータの高度化・オープンデータ化:データ連携の推進 40 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY まちづくりデータの高度化・ オープンデータ化 3-10 多様なデータと3D都市モデル の相互流通性確保に向けた「三 次元空間ID」等との連携手法の 開発 • 「三次元空間ID」等との連携手法の確立による3D都市モデルと他の データの流通性向上と多様なユースケースの社会実装 ⚫ 「三次元空間ID」や「不動産ID」、ベース・レジストリなどの各種IDと3D都市モデルの連携方策を確立することで、データの流通性を向上させる。これにより、各種ID等の多様な データと3D都市モデルを活用した官民のイノベーションの創出を図る。 • 前年度の実証調査を踏まえた 3D都市モデル標準仕様への反 映の検討 • 更なるユースケース開発の拡 充 • 「三次元空間ID」と3D都市モデ ルの連携ユースケースの開発 実証 • 「不動産ID」等と3D都市モデル を紐づけるための技術検証及 びユースケース開発実証 3-9 地籍調査等の多様なデータソー スを活用した都市計画基本図の 高度化に向けた検討 • 不動産登記所備付地図を活用した都市計画基本図の整備・更新手法 の確立 ⚫ 公共座標系が付与された地籍調査等に基づく高精度の不動産登記所備付地図が今後公開されることを踏まえ、これを利用した都市計画基本図の整備や更新等の手法を開発し、高 度化したデータを活用した官民のイノベーションの創出を図る。 • 不動産登記所備付地図の活用 方法についての基礎研究 • 不動産登記所備付地図を活用 した都市計画基本図の整備・更 新の試行

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-4 3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化の推進(Project PLATEAU) :データ整備の高度化・効率化 41 4-1 土木構造物、地下構造物、動的 データ、屋内モデル等の国際規 格に基づく標準仕様の拡張 • ユースケース等のニーズに合わ せたPLATEAU標準の拡張 ⚫ 内閣府地方創生推進事務局と連携し、 3D都市モデルの国際標準規格であるOGC CityGML2.0のうち、PLATEAU標準が未定義のオブジェクトの標準仕様への取込みを進める とともに、新たなCityGML3.0の採用検討を進めることで、サイバー空間上で新たなオブジェクトの再現が可能となり、デジタルツインの実現への取組を加速化させる。 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY • 2021年度に策定したPLATEAU 標準2.0の普及を図るとともに、 屋内モデル、地下構造物、土木 構造物等の未定義地物を取り 込んだPLATEAU標準3.0を開 発し、実装 • OGC CityGML3.0のPLATEAU標準への導入を検討するためのデータ 作成実証、ユースケース開発、国内外の市場動向調査等 4-2 自動生成ツール等のデータ整備 効率化に資する技術開発 • 多様なデータソースを用いた自動生成技術の開発・実装 • 自動生成対象工程の拡大・完全自動化 ⚫ LOD2以上の3D都市モデルの整備費用低廉化や迅速化を図るため、AI等の技術を用いた自動生成ツールを段階的に開発し、OSS化を進める。これにより、官民の幅広い領域で 3D都市モデルの利活用が促進され、新たな価値の創出や社会課題の解決を図っていく。 • LOD2の3D都市モデル(建物) の工程の一部を自動化する自 動生成ツールの開発・OSS化 • LOD3建物モデルやその他オブ ジェクトの自動生成のための技 術検証 • LOD2建物モデル自動生成ツー ルの対象工程の拡大 • LOD3建物モデルやその他オブ ジェクトの自動生成ツールの開 発・OSS化 3D都市モデルの整備・活用・オープン データ化の推進(Project PLATEAU)

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-4 3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化の推進(Project PLATEAU) :データ整備の高度化・効率化 42 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY 4-4 BIM/InfraBIM、ゲームエンジ ン、点群等とのデータ連携手法 の確立 • 多様なプラットフォーム上での3D都市モデルのネイティブ利用の実現 ⚫ BIM/InfraBIM、ゲームエンジン、点群等の多様な空間記述フォーマットとの相互互換性を確立するためのデータ交換要件の定義、コンバータの開発・OSS化、連携ユースケース 開発等を進める。これらの取組により、GISのみならずXR等の多様な分野の人材が3D都市モデルの活用が可能な環境が整備され、PLATEAUの利用のすそ野拡大、オープンイノ ベーションを促進する。 • BIMモデルを活用した3D都市 モデル(LOD4建物モデル)の作 成・更新手法の技術実証 • ゲームエンジンとの互換性確保 のための技術実証 • ゲームエンジン向けSDKの開発 • BIM/InfraBIM、ゲームエンジン、 点群等の多様な空間記述 フォーマットとのデータ交換要 件のドキュメント化 • 互換性を活かしたユースケース の開発 4-5 3D都市モデル作成のための測 量手法の開発・普及 • 地方公共団体による標準的な測量業務の一部として3D都市モデル整 備を位置づけ ⚫ 高LODの3D都市モデルを整備するためには従来の二次元の都市計画基本図を作成するための測量手法では不十分な場合がある。3D都市モデルを地域のデジタル・インフラとし て標準的に整備していくため、国土地理院と連携し、3D都市モデルに対応した地方公共団体が実施する標準的な測量手法を開発し、普及を図る。 • 2021年度に策定した「3D都市モデル整備のための測量マニュアル」の 普及 • 同マニュアルの標準化に向けた課題整理・関係機関との調整 3D都市モデルの整備・活用・オープン データ化の推進(Project PLATEAU) 4-3 データ更新スキームの確立(多様 なデータソースや公的データを 利用した短周期の更新手法の研 究・実装) • 3D都市モデルの更新サイクルの短周期化の実装(1年~3年程度のサイ クルを目指す) ⚫ デジタル庁と連携し、航空写真測量成果のみならず、モビリティに搭載されたLiDAR等で取得される点群データやiPhone等で取得されるクラウドソーシング型データ、地方自治 体が保有するインフラ系台帳データや工事施工データ等、多様なデータを複合的に利用した3D都市モデル更新手法を開発し、データ更新サイクルの短周期化を図る。 • インフラ系台帳等の公的データ を用いた3D都市モデルの更新 実証 • クラウドソーシング型データを 用いた3D都市モデルの更新実 証 • 対象データソースを拡大するた めの技術検証 • 多様なデータの複合的利用に 関する技術的手法の確立・標準 作業手順への取込み

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-4 3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化の推進(Project PLATEAU):ユースケースの拡充 43 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY 3D都市モデルの整備・活用・オープン データ化の推進(Project PLATEAU) 4-7 地方自治体によるユースケース 社会実装の支援 • 全国における多様なユース ケースの社会実装による地域 課題の解決 ⚫ 地域の課題解決や新たな市場創出に資する3D都市モデルのユースケースを社会実装するため、地方自治体によるユースケース開発の財政的支援及び技術的支援を進める。これ により、デジタル・インフラとしての3D都市モデルの利活用が全国に展開することで、各地方自治体でのまちづくりのあり方を変革する。 • 全国約100都市でハザードマッ プの三次元可視化等の基礎的 なユースケースを社会実装 • 全国約100都市で基礎的な防災ユースケースを社会実装 • 全国約50都市で防災、モビリティ、カーボンニュートラル等の先進的な ユースケースを社会実装 4-6 ユースケース開発の拡充(自律 型モビリティ、自動運転、カーボ ンニュートラル、防災、まちづく り、メタバース等の多様な分野 で先進的なユースケースを開 発) • 市場ベースの多様なユースケー スの開発とビジネス化のエコシ ステムを構築。 ⚫ 3D都市モデルを用いた地域の課題解決や新たな市場創出のポテンシャルを検証するため、関係省庁と連携し、モビリティ、カーボンニュートラル、XR(リアルメタバース)など先進 的な技術を取り入れたユースケース開発によるリーディングケースの創出を進める。3D都市モデルの活用ポテンシャルを引き出すことで、官民の様々な領域での3D都市モデルの 利活用を促進し、平面的、双方向的なまちづくりの実現を目指す。 • モビリティ、カーボンニュートラ ル、XR (リアルメタバース)な ど先進的な技術を取り入れた ユースケース開発によるリー ディングケースの創出(50件程 度)。 • 更に多様な領域におけるユースケース開発を推進し、リーディング ケースを創出。 • 市場ベースの自律的なユースケース開発・ビジネス化の推進。

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 4. まちづくりDXのロードマップ 4-4 3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化の推進(Project PLATEAU):データ・カバレッジの拡大 44 2028-2030FY 2022FY 2023FY 2024-2027FY 4-9 データ可視化・管理・連携システ ムの構築(PLATEAU VIEW改 修) • 地方自治体向け3D都市モデル管理の汎用システムとしてPLATEAU VIEWを確立するための検討を進める ⚫ 地方自治体による3D都市モデル管理の利便性を向上させるため、PLATEAU VIEWを改修し、データの可視化やコンテンツ管理、API連携等の機能を付加する。 • データ登録、品質管理、コンテ ンツ管理等の機能を PLATEAU VIEWに付加し、 フィジビリティスタディを行う • 更なるPLATEAU VIEWの改修 を進めるとともに、地方自治体 等の業務利用に向けた検討を 進める 3D都市モデルの整備・活用・オープン データ化の推進(Project PLATEAU) 4-11 i-都市再生(都市構造可視化)の 取組と連携した自治体職員のデ ジタルスキルアップ支援 • データ活用の全国への展開を図りつつ、引き続き各自治体の特性に応 じた、デジタル人材の育成・実務への導入に関する手法の開発を進め る ⚫ 内閣府地方創生推進事務局と連携し、3D都市モデル等のデータ活用に係る研修の充実を図ることにより、自治体の人材育成・実務への定着を進める。地方自治体におけるデジタ ル・ケイパビリティを向上させることで、自治体における3D都市モデルの利活用を促進し、これまでのまちづくりのあり方を変革する。 • 自治体実務における3D都市モデルの活用に係る研修の充実 • 各自治体の特性に応じた3D都市モデル等のデータ活用の浸透・定 着事例の収集・分析 4-10 デジタル技術を活用した復興ま ちづくりの推進 • 3D都市モデル等のデジタル技術を活用した(事前も含む)復興まちづ くりの先進事例収集と実態把握 • PLATEAUと復興まちづくりの連携に向けた検討 • 収集した事例におけるデジタル技術活用の課題や問題点を検証し、実 際に災害が発生した際の最適な復興まちづくりの早期化を図るため の改善等を実施 ⚫ 2Dでは表現しきれない被害想定や復興後のまちの姿を、3D都市モデルにより可視化し、共有することにより、住民と一体となった計画作成が進められることで、復興まちづくり のプロセスの変革を図る。 4-8 地方自治体によるデータ整備の 支援 • 更なるデータ整備範囲拡大・社 会実装 ⚫ 3D都市モデルのデータ・カバレッジを全国に拡大していくため、地方自治体によるデータ整備の財政的支援及び技術的支援を進める。これにより、デジタル・インフラとしての3D都 市モデルが全国に展開することで、各地方自治体でのまちづくりのあり方を変革する。 • 3D都市モデル整備地域を全国 約100都市に拡大 • 3D都市モデル整備地域を全国約500都市に拡大

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 5. 巻末資料 ⚫ 用語集 ⚫ 委員略歴

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 用語集 5. 巻末資料 用語 アーキテクチャ アジャイル • 要求仕様の変更などに対して、機敏かつ柔軟に対応するためのソフトウェア開発手法。アジャイル開発では、仕様や設計の変更があることを前提に開発を進めていき、徐々にすり合わせや検証を重ねて いくというアプローチをとる。 「俊敏な」「すばやい」という意味の英単語。(スマートシティ・ガイドブック第1版別冊(3)用語集(2021)) ウェルビーイング • 個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念。(スマートシティ・ガイドブック第1版別冊(3)用語集(2021)) エコシステム • 地域、ビジネス等の「生態系」を示し、企業や住民をはじめとする多数の要素が集結し、分業と協業による共存共栄の関係を指す。(スマートシティ・ガイドブック第1版別冊(3)用語集(2021)) エリアマネジメント • 特定のエリアを単位に、民間が主体となって、まちづくりや地域経営(マネジメント)を積極的に行う取組み。(内閣官房・内閣府総合サイト「地方創生」(2018)) • (一般論として)特定の目的を実現するための、「システムとその外界との関係」及び「システムを構成する要素間の関係性」を記述したもの。システムの動的/静的な構造を規定し、設計原則を表す。(ス マートシティリファレンスアーキテクチャホワイトペーパー(2020)) オープン・イノベーション オープンデータ ガバナンス • 「組織などをまとめあげるために方針やルールなどを決めて、それらを組織内にあまねく行き渡らせて実行させること」という意味で、「統治・支配・管理」という語に相当する。(スマートシティ・ガイド ブック第1版別冊(3)用語集 (2021)) ケイパビリティ シビックテック • Civic(市民)とTech(テクノロジー)を掛け合わせた造語。市民がテクノロジーを活用して、地域が抱える課題を解決しようとする取り組みや考え方。(スマートシティ・ガイドブック第1版別冊(3)用語集 (2021)) • デジタルデータに関しては、「1. 革新的な新産業・新サービス」の中で、公共データの民間開放(オープンデータ)を推進するとともに、ビッグデータを活用した新事業・新サービスの創出を促進する上で 利用価値が高いと期待される「パーソナルデータ」の利用を促進するための環境整備等を図るとしている。(令和3年版 情報通信白書 P7 (2021)) • 企業・組織等において、内部と外部のアイデアを組み合わせ、革新的で新しい価値=イノベーションを創り出すこと。 (IPA DX関連用語集(2021)) • 能力。ビジネスにおいては、企業の組織的能力や強み。(IPA DX関連用語集 (2021)) ナレッジ ノーコードツール パーソナライズ • 顧客全員に同じサービスやコンテンツを提供するのではなく、一人一人の属性や購買、行動履歴に基づいて最適な情報・サービスを提供する手法。(スマートシティ・ガイドブック第1版別冊(3)用語集 (2021)) ハッカソン プラットフォーム • 複数のインフラをシームレスにつなげ、サービスを提供しやすくするための共通基盤。(総務省 ICT産業におけるプラットフォーム機能について P3 (2005)) • 新しい技術を開発・理解構築するために必要なノウハウ。(令和3年版 情報通信白書 P17 図表0-1-3-1 (2021)) • あるテーマに対して、アプリケーション・サービス開発のアイデアを出し合いながら実際に開発し発表しあうイベント。特定のデータを対象にテーマを決めて短期間(例えば1日)で開催され、参加者は複数 のチームに分かれて、実際にアプリケーションの作成を行う。Hack(ハック)をMarathon(マラソン)のように行うことになぞらえて、2つの語を組み合わせた造語。(平成26年版 情報通信白書 P143(2014)) • プログラムのコード部品を組み合わせることで、プログラムコードを書くことなくソフトウェア開発をすること。(IPA DX関連用語集(2021)) ベストプラクティス • 画期的なアイデア、成功した連携体制構築等を含む、取組を行うにあたり参考となる事例。(国土交通省鉄道局 ベストプラクティス集(2004)) リビングラボ • オープンイノベーションを生活の場で実践する取組。具体的には、複雑な社会課題を解決するために、生活環境での実験を通して利用者と提供者が共創プロセスから実装と評価を重ね、そこからサービ スや商品を生み出す一連の活動を指す。(スマートシティ・ガイドブック第1版別冊(3)用語集(2021)) 標準化 • 各主体が収集するデータ内容の規格、データの技術的な規格等について、相互に交換、蓄積、分析が可能となるように揃えること。(文部科学省 教育データの標準化について (2022)) IoT • Internet of Things(モノのインターネット)の略。自動車、家電、ロボット、施設などあらゆるモノがインターネットにつながり、情報のやり取りをすることで、モノのデータ化やそれに基づく自動化等 が進展し、新たな付加価値を生み出すというコンセプトを指す。(スマートシティ・ガイドブック第1版別冊(3)用語集(2021)) 用語意味 UI/UX • UI:User Interface(ユーザーインタフェース)の略、UX:User Experience(ユーザーエクスペリエンス)の略。デジタルサービスをはじめとした多様なサービスが、様々な方・様々な状況で利用し やすくなるようにするため検討が必要な項目。(令和3年版 情報通信白書 P72 (2021)) 46

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 5. 巻末資料 委員略歴 47 出口 敦 古橋 大地 瀬戸 寿一 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 研究科長及 び社会文化環境学専攻 教授 東京大学工学部都市工学科卒業、1990年同大学院 博士後期課程修了(工学博士)。九州大学助教授、教 授を経て2011年東京大学教授に就任。専門は都市 計画学、都市デザイン学。 柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)センター 長、柏アーバンデザインセンター(UDC2)センター長、 信州地域デザインセンター(UDC信州)センター長、 一般社団法人UDCイニシアチブ 代表理事、(公益 財)都市づくりパブリックデザインセンター 評議員 (2018年度~)、日本都市計画学会 会長、柏市都市 計画審議会 会長等。 2020年度に都市局が主催していた「デジタル化の 急速な進展やニューノーマルに対応した都市政策の あり方検討会」の座長を務めた。 青山学院大学地球社会共生学部教授/東京大学 空間 情報科学研究センター 協力研究員/京都大学 防災研 究所 巨大災害研究センター 客員教授/和歌山大学 教育研究アドバイザー/3D都市モデルの整備・活用 促進に関する検討分科会座長 東京生まれ。東京都立大学で衛星リモートセンシング、 地理情報システムを学び、2001年に東京大学大学 院 新領域創成科学研究科 修士課程(環境学)修了。 マップコンシェルジュ株式会社 代表取締役社長、オー プンストリートマップ・ファウンデーション・ジャパン副 理事長、東京大学空間情報科学研究センター 特任研 究員、OSGeo財団日本支部理事。2015年4月より 青山学院大学 地球社会共生学部 教授に就任予定。 専門は地図学、森林リモートセンシング。 地理空間情報の利活用を軸に、Googleジオサービ ス、オープンソースGIS(FOSS4G)、オープンデー タ(OpenStreetMap)の技術コンサルティングや 教育指導を行なっている。 駒澤大学地理学科准教授/東京大学空間情報科学研 究センター客員研究員 駒澤大学文学部地理学科卒業。2004年東京都立大 学大学院都市科学研究科修士課程修了、2012年立 命館大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了、 博士(文学)。 立命館大学文学部実習助手・専任講師、東京大学空 間情報科学研究センター特任助教・特任講師を経て 2021年駒澤大学准教授に就任。専門は社会地理学、 地理情報科学で、参加型GISやシビックテック・オー プンデータに関する研究に従事。 「3D都市モデルの整備・活用促進に関する検討分科 会」委員、東京都における『都市のデジタルツイン』社 会実装に向けた検討会委員、国土地理院「測量行政懇 談会基本政策部会」委員、総務省地域情報化アドバイ ザー、OSGeo日本支部運営委員 (OSGeoFoundation Charter Member)、 Code for Japanフェロー等を務める。

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 5. 巻末資料 委員略歴 48 吉村 有司 齋藤 精一 水野 祐 東京大学先端科学技術研究センター特任准教授 愛知県生まれ、建築家。2001年より渡西。ポンペウ・ ファブラ大学情報通信工学部博士課程修了( Ph.D. in Computer Science)。バルセロナ現代文化 センター、バルセロナ都市生態学庁、カタルーニャ先 進交通センター、マサチューセッツ工科大学研究員な どを経て2019年より現職。ルーヴル美術館アドバイ ザー、バルセロナ市役所情報局アドバイザー。主なプ ロジェクトに、バルセロナ市グラシア地区歩行者計画、 バルセロナ市バス路線変更計画、Bluetoothセン サーを用いたルーヴル美術館来館者調査、機械の眼 から見た建築デザインの分類手法の提案など、人工 知能(AI)やビックデータを用いた建築・都市計画・ま ちづくりの分野に従事。近年公開した学術論文: 『街 路の歩行者空間化は小売店・飲食店の売り上げを上 げるのか、下げるのか?〜ビッグデータを用いた経 済効果の検証〜』『ビッグデータを用いた都市多様性 の定量分析手法の提案〜デジタルテクノロジーで ジェイン・ジェイコブズを読み替える〜』でアーバン・ サイエンスの最先端を提示し世界的に注目されてい る。 パノラマティクス主宰 神奈川県生まれ、東京理科大学理工学部建築学科卒。 建築デザインをコロンビア大学建築学科で学び、 2000年からニューヨークで活動を開始。 Omnicom Group傘下のArnell Groupにてク リエイティブ職に携わる。フリーランスのクリエイター として活躍後、2006年株式会社 ライゾマティクス 設立(現:株式会社アブストラクトエンジン)、2016 年よりRhizomatiks Architecture(現; Panoramatiks)を主宰し、俯瞰的な視点でこれま で繋がらなかった領域を横断し組織や人を繋ぎ、仕 組みづくりから考えつくるチームを立ち上げる。現在 では行政や企業などの企画や実装アドバイザーも数 多く行う。2018-2021年グッドデザイン賞審査委 員副委員長。2020年ドバイ万博 日本館クリエイティ ブ・アドバイザー。2025年大阪・関西万博 People’s Living Labクリエイター。 シティライツ法律事務所パートナー 弁護士(シティライツ法律事務所)。九州大学GIC客 員教授。Creative Commons Japan理事。 Arts and Law理事。慶應義塾大学SFC非常勤講 師。note株式会社などの社外役員。テック、クリエイ ティブ、都市・地域活性化分野のスタートアップから 大企業、公的機関まで、新規事業、経営戦略等に関す るハンズオンのリーガルサービスを提供している。著 作に『法のデザイン −創造性とイノベーションは法に よって加速する』、共著に『オープンデザイン参加と共 創から生まれる「つくりかたの未来」』など。

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. 5. 巻末資料 委員略歴 49 重松 眞理子 若井 太郎 宇野 善昌 一般社団法人大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり 協議会 都市政策・ガイドライン部会長 兼 スマート シティ推進委員会委員長 エリアマネジメントに係るまちづくり制度やビジョン 形成など、公民協調による取組を推進。 近年、NPO法人大丸有エリアマネジメント協会(リ ガーレ)事務局として道路空間活用に携わったほか、 エリア内のイノベーションエコシステムの形成 促進に向けた取組の立上、スマートシティの推進、エ ネルギーエリアビジョンの策定・推進に取り組んでい る。 東京都デジタルサービス局 データ利活用担当部長 平成3年 東京都庁に入都。 建設局河川部担当課長、道路管理部路政課長、三環 状道路整備推進部管理課長、総務局総合防災部防災 計画課長、議会局総務課長などを経て、令和4年4月 よりデジタルサービス局データ利活用担当部長として、 東京データプラットフォーム、デジタルツイン、オープ ンデータ等を担当。 国土交通省 千葉県出身。一橋大卒、89年建設省入省。住宅局住 宅政策課企画専門官、甲府市副市長、国交省都市局 都市計画課長、茨城県副知事、国交省道路局次長な どを経て、21年7月から都市局長。22年7月に大臣 官房長に就任。

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Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. Copyright © 2022 by MLIT. All rights reserved. まちづくりのデジタル・トランスフォーメーション実現ビジョン 〔ver1.0〕 2022/7/7 とりまとめ 国土交通省都市局 まちづくりのデジタル・トランスフォーメーション実現会議