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サメのお話(仮) 2024-05-16 ssmonline #42 @east_takumi

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Takumi Abe (X: @east_takumi)
 {  "普段" : {   "会社": "KDDIアジャイル開発センター株式会社 (24/02~)",   "職種": "Webバックエンドエンジニア",   "Skill": [ "Ruby", "Vue.js", "Java", "AWS", "Cloudflare"],   "ニックネーム": "あべたく",   "好きなAWSサービス": ["Step Functions", "Amplify"]  },  "コミュニティ活動": [   "AWS Samurai 2023"   "JAWS-UG おおいた",   "Cloudflare Meet-up Oita",   "AWS Comunity Builder(Serverless)",  ], } }

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初登壇!よろしくお願いします!

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福岡... サメ... ということで

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今日は「のうさば」の お話をします!

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なにやってんの? いくら福岡がごまさばで有名だからって さばの話なんてしたら、今日の趣旨とは合わないよ

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えっ、鯖のお話じゃないよ! サメのお話だよ! 「のうさば」って知らないの? 出典:https://jigokuno.jugem.jp/?eid=1168

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「のうさば」から紐解く サメの郷土料理のお話 2024-05-16 ssmonline #42 @east_takumi

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「のうさば」ってなんだ?

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「のうさば」 福岡県宗像市鐘崎で古くからお正月に食べられる郷 土料理 出典: https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/nousaba_fukuoka.html

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「のうさば」 福岡県宗像市鐘崎で古くからお正月に食べられる郷 土料理

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「のうさば」 福岡県宗像市鐘崎で古くからお正月に食べられる郷 土料理

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「のうさば」 福岡県宗像市鐘崎で古くからお正月に食べられる郷 土料理 →「鐘崎かずのこ」ともいわれる 出典: https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/nousaba_fukuoka.html

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「のうさば」 福岡県宗像市鐘崎で古くからお正月に食べられる郷 土料理 →「鐘崎かずのこ」ともいわれる 作り方: 天日干ししたホシザメ湯引き、鮫肌をとる →食べやすいサイズに切って調味料液に漬ける 出典: https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/nousaba_fukuoka.html

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「のうさば」 福岡県宗像市鐘崎で古くからお正月に食べられる郷 土料理 →「鐘崎かずのこ」ともいわれる 作り方: 天日干ししたホシザメ湯引き、鮫肌をとる →食べやすいサイズに切って調味料液に漬ける 出典: https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/nousaba_fukuoka.html

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「のうさば」 福岡県宗像市鐘崎で古くからお正月に食べられる郷 土料理 →「鐘崎かずのこ」ともいわれる 作り方: 天日干ししたホシザメ湯引き、鮫肌をとる →食べやすいサイズに切って調味料液に漬ける 出典:http://deepsealife.web.fc2.com/syasin-hosizame.html

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「のうさば」 福岡県宗像市鐘崎で古くからお正月に食べられる郷 土料理 →「鐘崎かずのこ」ともいわれる 作り方: 天日干ししたホシザメ湯引き、鮫肌をとる →食べやすいサイズに切って調味料液に漬ける 出典:https://jizakanavi-fukuoka.jp/sanchi/2020/12/post-152.html

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「のうさば」 福岡県宗像市鐘崎で古くからお正月に食べられる郷 土料理 →「鐘崎かずのこ」ともいわれる 作り方: 天日干ししたホシザメ湯引き、鮫肌をとる →食べやすいサイズに切って調味料液に漬ける 出典: https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/nousaba_fukuoka.html

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天日干しする理由 - 一般的にサメはアンモニア臭が強い(ホシザメも例外ではない - 食べる方法 - 死後、アンモニア臭が強くなる前にたべる(鮮度優先 - 水洗いや茹でたりなど(アンモニア臭を取り除く /減らす - (もう一つ)

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天日干しする理由 - 一般的にサメはアンモニア臭が強い(ホシザメも例外ではない - 食べる方法 - 死後、アンモニア臭が強くなる前にたべる(鮮度優先 - 水洗いや茹でたりなど(アンモニア臭を取り除く /減らす - 天日干し(アンモニア臭を取り除く/減らす

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天日干しする理由 - 一般的にサメはアンモニア臭が強い(ホシザメも例外ではない - 食べる方法 - 死後、アンモニア臭が強くなる前にたべる(鮮度優先 - 水洗いや茹でたりなど(アンモニア臭を取り除く /減らす - 天日干し(アンモニア臭を取り除く /減らす - 紫外線、熟成、酵素によるタンパク質の分解 - 約2週間ほどかかり、温度湿度によって変化する

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天日干しする理由 - 一般的にサメはアンモニア臭が強い(ホシザメも例外ではない - 食べる方法 - 死後、アンモニア臭が強くなる前にたべる(鮮度優先 - 水洗いや茹でたりなど(アンモニア臭を取り除く /減らす - 天日干し(アンモニア臭を取り除く /減らす - 紫外線、熟成、酵素によるタンパク質の分解 - 約2週間ほどかかり、温度湿度によって変化する - 熟成によるうまみの凝縮、日持ちを長くする - (冬にする理由) - アンモニア臭による虫のよりつき(ハエなど)を防ぐため (アンモニア臭の広がりが夏より狭くなったりするのもある

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天日干しする理由 - 一般的にサメはアンモニア臭が強い(ホシザメも例外ではない - 食べる方法 - 死後、アンモニア臭が強くなる前にたべる(鮮度優先 - 水洗いや茹でたりなど(アンモニア臭を取り除く /減らす - 天日干し(アンモニア臭を取り除く /減らす - 紫外線、熟成、酵素によるタンパク質の分解 - 約2週間ほどかかり、温度湿度によって変化する - 熟成によるうまみの凝縮、日持ちを長くする 出典: https://mainichi.jp/articles/20171228/k00/00e/040/218000c

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天日干しする理由 - 一般的にサメはアンモニア臭が強い(ホシザメも例外ではない - 食べる方法 - 死後、アンモニア臭が強くなる前にたべる(鮮度優先 - 水洗いや茹でたりなど(アンモニア臭を取り除く /減らす - 天日干し(アンモニア臭を取り除く /減らす - 紫外線、熟成、酵素によるタンパク質の分解 - 約2週間ほどかかり、温度湿度によって変化する - 熟成によるうまみの凝縮、日持ちを長くする 出典: https://www.asahi.com/articles/photo/AS20171219004178.html?iref=sp_photo_gallery_next_arrow

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「のうさば」の成り立ちは? そもそも何でお正月? そもそもなんでサメ? 数の子とはどういうこと?

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そもそもなんでサメ? - ホシザメはある漁の副産物

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そもそもなんでサメ? - ホシザメはある漁の副産物 - 鐘崎地区では冬に鯛縄漁やふぐのはえ縄漁が行われる

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そもそもなんでサメ? - 鐘崎地区では冬に鯛縄漁やふぐのはえ縄漁が行われる - →ホシザメその縄に引っかかった副産物 鯛やふぐ 出典:https://soso-gyokyo.jp/landnews/931

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そもそもなんでサメ? - 鐘崎地区では冬に鯛縄漁やふぐのはえ縄漁が行われる - →ホシザメその縄に引っかかった副産物 鯛やふぐ あっ! 美味しそうな魚が!

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そもそもなんでサメ? - 鐘崎地区では冬に鯛縄漁やふぐのはえ縄漁が行われる - →ホシザメその縄に引っかかった副産物 鯛やふぐ あっ! 美味しそうな魚が! ….パク! あぁぁぁ!!!!!

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そもそもなんでサメ? - 鐘崎地区では冬に鯛縄漁やふぐのはえ縄漁が行われる - →ホシザメその縄に引っかかった副産物 鯛やふぐ あっ! 美味しそうな魚が! これが彼の姿を見た最後の...アッ

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そもそもなんでサメ? - ホシザメはある漁の副産物 - 鐘崎地区では冬に鯛やふぐのはえ縄漁が行われる - →ホシザメが好む餌が↑の漁に使われる餌を同じものが多い - →↑の漁の枝縄などに引っかかってしまう

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「のうさば」の成り立ちは? - 「のうさば」の語源 - 「のう」:はえ縄漁に使う針掛けの通称 - 「さば」:「さみ(砂身、サメの語源) → さば」のように訛ったもの

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「のうさば」の成り立ちは? - 「のうさば」の語源 - 「のう」:はえ縄漁に使う針掛けの通称 - 「さば」:「さみ(砂身、サメの語源) → さば」のように訛ったもの - 「鐘崎かずのこ」とは?

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ときはあるお正月....

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数の子が高すぎて おせちに入れられない

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数の子が高すぎて おせちに入れられな い そういえば、サメ釣れてたよね? サメって神様の遣いとも言われたよう な👀

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サメ(のうさば)を 数の子の代わりにしよう! (縁起物の話)

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「のうさば」の成り立ちは? - 「のうさば」の語源 - 「のう」:はえ縄漁に使う針掛けの通称 - 「さば」:「さめ → さみ(砂身)→ さば」のように訛ったもの - 「鐘崎かずのこ」とは? - 正月の数の子が手に入らなかったときに、数の子用の調味液につけて食べた - サメは手に入りやすく、高値の取引は当時少なかった - 当時、さめは神様の遣いと言われていた - →数の子の代わりの縁起物として食べられる をという歴史からきた別名

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「のうさば」はどこで食べれるの?

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「のうさば」はどこで食べれるの? - 現在でも郷土料理として鐘崎地域で振る舞われる郷土料理として存続している - 宗像市の道の駅などでも販売している 出典:https://www.michinoekimunakata.shop/shopdetail/000000000548/

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それで、 のうさば食べてきたの?

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それで、 のうさば食べてきたの? 結論:食べれなかった泣

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それで、 のうさば食べてきたの? 結論:食べれなかった泣 道の駅も生産者にも 問い合わせたけどだめだった ... お話を伺いに行った日は めちゃ雨だった

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「のうさば」を食べるために把握しておくこと - 郷土料理であるが、お正月に食べられる&&水揚げ自体も冬にかけてが多いため - 毎年12月中旬ごろからホシザメの天日干しがみられるとのこと 出典:https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20211203-OYTNT50062/

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ほかの地域のサメ料理

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ほかの地域のサメ料理 - 鮫のすくめ(津軽地方) - 湯がいたサメの頭の身をほぐし、大根 or キャベツと酢味噌で和える料理 - さめなます(伊勢志摩) - 湯通し&&冷水で締めたサメの身を、発酵 &&塩分の強い味噌ダレにつける - モロの煮付(栃木県) - モウカザメ(モロ)の身を醤油や砂糖でやわらかく煮付けた料理 - ワニの刺身(広島) 出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/31_10_tochigi.html              https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/42_1_hiroshima.html)

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まとめ ● 「のうさば」は福岡県宗像市で現在でも食される、数の子の代わりが成り立ち のお正月料理 ● 多くのサメが「サメが目的の漁」よりも、他の漁にひっかかった副産物が多かっ た ● サメは昔、安価&&高タンパク&&保存がしやすいため、山間部で食べられる ケースが多かった ● 種類にもよるがアンモニア臭をどう解決するかに様々な手法がもちいられ、そ れが地域のやり方として定着している傾向が強い ● サメは日本人のなんでも美味しく食べる精神がとても実感する食材だと思った 👀