Slide 1

Slide 1 text

「デザインは反復である」ということを メンバーに理解してもらっておこう - 具体と抽象 - Fumihiro Nakahara @711fumi 2020/03/03 UI/UXデザイナーLT会 - vol.2

Slide 2

Slide 2 text

Fumihiro Nakahara スペースマーケット 株式会社スペースマーケットに在籍中。
 というプロダクトのデザイナーをやっています。 @711fumi UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi

Slide 3

Slide 3 text

デザイナー以外の方がイメージする開発の流れって、 こんな感じが多いのでは? UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi

Slide 4

Slide 4 text

UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi 設計フェイズ 開発フェイズ 細かい実装要件を詰めて、開発を進める 要件を洗い出し、体験や機能を決める UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi 要件の検討 機能設計 UIデザイン 実装

Slide 5

Slide 5 text

ですが、実際のデザイン工程は 一直線できれいに進むような作業ではありませんよね。 「抽象と具体」の反復作業 デザインは によって完成に近づいていきます。 UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi

Slide 6

Slide 6 text

抽象 具体 UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi 要件の検討 機能設計 UIデザイン ユーザーのしたいことやユーザーに提供したいことなどの 抽象的な「要件」から、具体的な機能やUIを考えていく。 また具体的な機能・インターフェースを考えていく中で 「こういうニーズがあるのでは?」 「こんなアプローチはどうか?」 などの新たな価値を発見する。 「抽象と具体」を行き来する このように ことが デザインをする上でベースとなるのかなと考えています。

Slide 7

Slide 7 text

「抽象と具体」の反復作業 この は、 デザインのワークフローだけにとどまりません。 UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi

Slide 8

Slide 8 text

抽象 具体 UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi モデル インタラクション プレゼンテーション ・システム化に必要なドメインオブジェクトの抽出
 ・オブジェクトの振る舞い・属性の定義 ・実際にユーザーが操作するインターフェース 例. OOUIの設計 アプリケーションの概念モデルから、 実際にユーザーが触るインターフェースの設計を 行き来することで理想の形を探っていく。 参考:
 オブジェクト指向UIデザイン──使いやすいソフトウェアの原理 上野 学さん

Slide 9

Slide 9 text

抽象 具体 UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi ユーザーインサイト 考察・分析 体験設計 機能設計 ユーザーの 実体験 インタビューなどから得られた事実(実際の行動) をもとに、考察・分析を行い
 ユーザー心理を導き出す。 例. ユーザーインサイトを考える ユーザーにとっての本質的な価値をもとに 提供する体験や体験を提供するための具体案を 設計する。 参考:
 インサイトをつむぐ強力なコンパス 「具体と抽象」思考をつかいこなそう 水野 太さん

Slide 10

Slide 10 text

反復しながらデザインを進めていく この 、という考え方が伝わっていないと 発生する変更でメンバーを不安にさせてしまう可能性があります。 プロダクトの品質を高めるための取り組み 不要な作業や手戻りとして受け止められてしまう デザイナーとしては をおこなっていたつもりが、 場合があるからです。 「また手戻り発生してない?」 「そこはもう仕様として決まったのになんで今さら?」 UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi

Slide 11

Slide 11 text

UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi 認識のズレを無くすためにできること

Slide 12

Slide 12 text

UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi ・今回図で示したような「反復して精度を高めていく」工程をあらかじめ共有しておく ・UIデザインだけでなく、抽象度の高い設計もアウトプットとして共有する  →最終的なUIデザインだけでなく、調査したデータやUI設計に向けて整理した情報も共有する  →インタビュー内容、XXマップ、XXXを整理した表… デザイナーの考え方を共有しておく 1.

Slide 13

Slide 13 text

UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi ・抽象度の高い話から進める場合には、具体例を考えるような問いを出してみる(これは普通か) →「具体的にはどんな機能が考えられますかね?」 ・具体的な話から進める場合には、抽象化するような問を出してみる →「どんななニーズが満たされるんでしたっけ?」 →「だれが嬉しいんでしたっけ?」 反復を促す「問い」を意識する 2.

Slide 14

Slide 14 text

UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi ・このような認識のズレが生まれてしまうのは「UIデザインは要件が固まった後に発生する工程」  と捉えられていることが多いからなのでは(多分)  →UIデザインも設計の一工程であり、UIデザインを行う中で機能設計や要件定義に   変更が発生することを理解してもらう必要があるのでは? UIデザインは「要件確定後の開発」ではなく「設計」と捉えてもらう 3.

Slide 15

Slide 15 text

UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi 今回の内容はあくまでプロダクトの質を高めるために反復を行うという話で、 「デザインのためには納期とかは関係ないぜ!」 「仕様がいつまでもFixしないのは当たり前!」 ということが言いたいのではありません、あしからず。 ※補足※

Slide 16

Slide 16 text

UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt Fumihiro Nakahara @711fumi お互いの考え方を理解し合って 前向きに開発を進めていきましょう!