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📣このセッションは以下の悩みに答えながら進行します 1. 既存サービスの進化はどこから始めればいいの?
 2. 能力を証明した!って言える状態ってどんな状態?
 3. 次のステージへの誘いが来るのはどういう人?
 4. 同じ事業で新しい技術に挑戦する熱意の持ち方は?


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目次 1. 自己紹介 ⋯ てぃば(CHIBA Reimi)について
 2. 主管プロダクト紹介 ⋯ 既存サービスの可能性を広げる
 3. 今回話す実践の話
 3-1.事前調査編
 3-2.機械学習モデルで解決編
 4. 能力の証明は再現性を獲得できてこそ


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1.自己紹介

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こんにちば、てぃば@rechiba3です! https://www.rechiba3.net/ https://speakerdeck.com/rechiba3 | https://twitter.com/rechiba3 | てぃば@rechiba3 https://www.slideshare.net/re_3_19 感想受付中 #落選お披露目
 Webディレクション生まれ、ベトナムオフショア育ち、オープンソースの精神持つ奴だいたい トモダチなLIFULL HOME'Sのサービス企画✌ pmconf運営もやってます✊ プライベートでは動画編集を趣味に、 3児の母として日々の育児記録を YouTubeチャンネ ルで発信しています。現在育休中。

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2011年
 経歴
 Webサイト・スマホアプリの受託制作会社 に新卒入社。Webディレクターやプロジェクト マネージャーとしてベトナムオフショア開発 案件に取り組む
 2014年
 株式会社LIFULL入社 。国際事業部で海外展開に携わり、ローカライゼーションの SEO・Webサイト改善 を担当
 2017年
 LIFULL HOME’S事業本部へ配属。 賃貸領域のWebサイト改善、ユーザー行動・アクセ ス分析を担当
 2019年
 ユーザー向けLINE・メールのリテンションマーケティング を担当。「住み替えシナリオ配 信」、「新着物件通知」等の LINE新機能実装を手掛ける
 2009年
 高校卒業後、宮城県仙台市から東京へ。 日本電子専門学校Webデザイン科入学 


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2.主管プロダクト紹介

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LIFULL HOME'Sで物件を探しているユーザー向け機能「新着物件通知」、問合せ後のユーザーにその 後の住替え状況に合わせたメールを送る「シナリオメール」などをLINE・メールをプラットフォームに提供 しています。
 https://www.docswell.com/s/LIFULL/549DGK-LINE%E6 %96%B0%E7%9D%80%E7%89%A9%E4%BB%B6%E 9%80%9A%E7%9F%A5%E3%83%AA%E3%83%AA% E3%83%BC%E3%82%B9/1 https://corp.lifull.com/n/n134b32d6d770 https://youtu.be/_F2OJpUfg6g 🔽ふだんの仕事内容がわかる登壇・インタビュー記録 2022年~
 LINE・メール配信のユーザーナーチャリング 施策に携わりながら、 Webシステムの移管 や機械学習モデルを構築してのレコメンドアルゴリズム改善 に取り組む


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3.今回話す実践の話 3-1.事前調査編

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LINE通知メッセージ 問合せ完了メール 引用: LINEみんなの使い方ガイド オプトイン
 1日目 2日目 3日目 7日目 物件レコメンドや引越に必要な情報 ユーザーが物件に問合せた後に提供する機能

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LINE通知メッセージ 問合せ完了メール 引用: LINEみんなの使い方ガイド オプトイン
 1日目 2日目 3日目 7日目 物件レコメンドや引越に必要な情報 ユーザーが物件に問合せた後に提供する機能

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私たちが送るLINE・メールに掲載されている物件レコメンドは、本当にユー ザーの希望条件に近しいものを勧めているか?
 仮説

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既存のレコメンドロジック 同じ市区町村
 同じ駅や近い駅
 専有面積が似てる
 起点物件の条件と一致した物件をおすすめ
 レコメンド結果に違和感ないか、起点物件との乖離を検証してみた🔍


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希望していた駅と、駅徒歩分数を無視したレコメンドが生成されていた。
 結論 レコメンド結果に違和感ないか、起点物件との乖離を検証してみた🔍
 「池袋駅徒歩10分」の条件で探して問合せた 物件の「似た条件のおすすめ物件」の住所が 赤羽や川口など市区町村がまたいじゃうって こと


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希望していた駅と、駅徒歩分数を無視したレコメンドが生成されていた。 
 結論
 レコメンド結果に違和感ないか、起点物件との乖離を検証してみた🔍
 「池袋駅徒歩10分」の条件で探して問合せた 物件の「似た条件のおすすめ物件」の住所が 赤羽や川口など市区町村がまたいじゃうって こと
 いや待ってありえない!
 LIFULL HOME'Sには200万件近い物件が掲載されてるんだよ!?


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ぜんぜんありえる、だって条件は絞るもの 提案できる数が少ない地方都市に行けば行くほどレコメンドが見当違いになっている、 つまり、
 レコメンドでズレなくて良い条件まで可変している
 都道府県 市区町村 路線 駅 家賃上限 家賃下限 専有面積上限 専有面積下限 🔽いわゆる条件一覧

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3.今回話す実践の話 3-2.機械学習モデルで解決編

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上司に検証結果を報告したある日の1on1 レコメンドアルゴリズムを変更したい、しかしどのような手段でやるか決まっていない、開 発リソースの確保をどうする?などなど考えながら相談しました。
 BigQuery MLに挑戦してみない?
 知らねぇやつだ、ググるか 


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引用: Google Cloud 公式ブログ BigQuery導入済みならばすぐ使える、良さそう すでに導入運用済み システム間の移動をしなくていい一気通貫

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ユーザーごとに検索条件のレーティングをして「ユーザーが将来検索する条件を予測す る」モデルを構築しました。
 BigQueryMLでやったこと 都道府県 市区町村 路線 駅 家賃上限 家賃下限 専有面積上限 専有面積下限 🔽これらの条件をユーザーごとにレーティング +5千円ぐらい許容
 -5千円ぐらい
 +5平米ぐらい許容
 -5平米ぐらい
 もっとあらゆる視点でモデル開発をしましたが、詳細は秘匿 🤫
 BigQuery MLはモデルとデータの適合性をスコアリングしてくれるので(すばらしい…)この機能を活用してモデ ルのチューニングをおこないました。 


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引用: note - LIFUL Product Growth 同じ職種の同僚 に説明
 戦歴

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同じ職種の同僚に説明 あまり理解されていないことがわかった。
 敗因「てぃばの施策」として認知されていてグループで取り組む課題にできなかったこと 😣


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4.能力の証明は 再現性を獲得できてこそ

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能力の真価を示したと言い切れる結末 ①わたしの仕事が終わる ②ナレッジを残す(仕事をやる気にさせる、 着手しやすい状態のドキュメントで) ③わたしがいなくてもプロダクトの 価値が持続される 畑を耕して終わりにしたら、次の収穫は見込めない。 一人で仕事をしてるわけではない以上、他人にとっての「やりやすさ」があってよう やく組織が自律する。良いパフォーマンスが発揮しやすい土嚢を整えるところまで やってようやく伝播の義務が果たせたと言える。

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反省、開発中にも発表形式で紹介すればよかった 新技術、完全に理解してから動くってほぼないですよね。
 開発しながら理解を深めていくので、整理しないとすっぱり抜けてしまう。途中でお披露 目すると「ちゃんと理解してから喋ろ」って批判もあるかもしれないけれど、怖がらないで ほしい。おれが信じるWeb業界はそうじゃない。
 Aさん「こうやって開発しています」 
 Bさん「いまいち理解できませんでした、◯◯は必要なのか?」 
 Cさん「【Bさん向けの説明】だと理解しやすいかも、どうだろ」 
 Bさん「めっちゃわかった」 
 🔽おれが信じるWeb業界はこういう技術ブログのコメント欄的なやり取り

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「自分はこれをやり遂げた!」の賞味期限は以外と短い 過去の栄華を振りかざせる期間は限られているので、能力再現の機会を取りにいきた い。
 じゃあ、事業のシーンで以下のような機会に選ばれる人はどんな人?
 ● 既存事業の運用、グロース、フェーズを変えた挑戦
 ● 新機能の開発
 ● 極秘新規事業プロジェクト
 「こいつに任せたら問題ないな」って実績がある人だけ。
 ここまでの熱意を維持できているのはなぜ?


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きっと、次の仕事も未経験分野の新技術だと思います きっと、次に私に訪れるミッションは未経験分野の新技術だと思います。
 前回と同じBigQueryMLのレコメンドモデルのチューニングとか、機械学習の新鮮なデー タを手配するとか、技術知識の再現ではない気がしています。
 評価されたのが、「個人の能力に依存させず、他者でも再現させ られた成果」だから。 他メンバーでも実践できるようになるまでの引き継ぎや、他チームへの知見共有こそが 本当に開花した成果だと思っています。だからきっと別領域の活躍をもらえる気がして いる。(ここまで言い切って、これでまた同じ感じだったらウケるね)

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そんな毎回新技術勉強してしんどくない?

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スライドには書けない、転職のきっ かけになった10年前の話 熱意の対象に気づけたエピソード

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私の情熱対象⇢誰かの暮らしのワクワクを想像する 引用:Google検索結果 引用:http://m.homes.co.jp/

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好きな業界で仕事ができている安心感 コンフォートゾーン
 ラーニングゾーン
 パニックゾーン
 パニックゾーンの内側めちゃくちゃ広い

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📣今回話したこと
 1. 能力の証明は再現性を認められてから
 2. 伝播の義務を果たして仲間を増やそう
 3. 実績を積み上げた人にしかステージへの誘いはこない
 4. 愛せる業界と分野じゃないとサバイブできない
 準備万端じゃないと声はかからないし機会は現れない
 あらゆる分野、フィールドで試せてはじめて会得した、と言える
 未経験分野に挑戦し続けるためには揺るがない情熱対象を選ぶ
 自分以外の人も巻き込んでみんなのプロダクトにするべき


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準備ができている人間でいるための覚悟 現在、出産に伴い育休中🤱
 1年近く休むことになります。私の実績はその 間、更新されない。
 だから開発の現場から離れてもQiitaコントリ ビュートや社外登壇で打席に立ち、マミート ラックに乗らない選択ができることを自らの仕 事っぷりで体現しています。
 https://youtu.be/yr6jH3Ao9bM?si=mM73rUodi-3ssQch マミートラックとは、女性が子育てによってキャリアのコースから外れてしまう状態のこと。
 望んで人生の荷重をコントロールできることが一番なので、「子育て層は働きたいけど働けない、出世から外れるのが当たり前」だっ たスタンダードをもう止めにするために積極的に活動しています。そう、私は怒りを原動力にできる人間。


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さいごまで聴いてくれてありがとうございました!
 https://www.rechiba3.net/ https://speakerdeck.com/rechiba3 | https://twitter.com/rechiba3 | てぃば@rechiba3 https://www.slideshare.net/re_3_19 感想受付中 #落選お披露目