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プロダクトマネージャーのしごと 第2版 12章 優先順位づけ:すべてのよりどころ 1

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本スライドについて はじめに 本スライドの利用方法 本スライドは、 『プロダクトマネージャーのしごと 第2版 ―1日目から使える実践ガイド』Matt LeMay 著、永瀬 美穂、 吉羽 龍太郎、原田 騎郎、高橋 一貴 訳 の輪読会のために作成したものです https://www.oreilly.co.jp/books/9784814400430/ ▶ 元本は1〜16章の広範な内容を扱っています。本スライドでは一部の章を扱います(12章) ▶ 対象読者:プロダクトマネジメントの実践に対する理解を深めたいすべての人 ▶ 初心者には、日常業務の現実的なイメージを提供する - 経験者には、課題と障害への対処法の指針を提供する - その他の人には、プロダクトマネージャーの役割の理解を促進する - 広範な良本をつまづくことなく読み進められるように、副読本としての利用を推奨します ▶ 2

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12章 優先順位づけ:すべてのよりどころ プロダクトマネージャーのしごと 第2版 3

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優先順位づけの重要性と複雑性 重要な意思決定プロセス:何を作るか、どこまで作るか、成功の定義、何を切り捨てるかを決定 ▶ 完全な情報がない中での決断が必要 ▶ 考慮すべき複雑な要素:会社、チーム、プロダクト、ユーザーのゴール、戦略、指標など ▶ 「層になったケーキ」のメタファー:各要素が層を形成し、必ずしもきれいに並んでいない ▶ 最適な「ひと口」 (意思決定)を選ぶことが重要 ▶ 優先順位づけのフレームワーク(インパクトエフォートマトリクス、MoSCoW分析など)は主観的な概念を含むため、過 度に依存せず適切に使用する ▶ 4

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トレードオフとしての優先順位づけ すべての意思決定にはトレードオフが存在する ▶ 例:ある種のユーザーに価値を提供すると、別のユーザーを不満にさせる可能性 ▶ 新機能追加vs既存機能の改善のバランス ▶ トレードオフを認識し、明確に説明することが重要 ▶ コストの認識:明示的なコストだけでなく、隠れたコスト(チームの時間など)も考慮する ▶ 5

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効果的な優先順位づけのアプローチ 小さく始める:大きな計画を小さく分割し、フィードバックを得て軌道修正 ▶ ユーザーセグメントやペルソナの考慮:異なるユーザー群のニーズを理解し、セグメント別に優先順位をつける ▶ 仮説の文書化:意思決定の背景にある仮説を明確にし、チームと共有して検証可能にする ▶ ユーザー体験全体の考慮:個々の機能ではなく、ユーザージャーニー全体を見る ▶ チーム間の連携が必要な改善が最も影響力が大きいことを認識する ▶ 「機能の製造工場」に陥らないよう注意する ▶ 6

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新しいアイデアと「緊急」の要求への対応 新しいアイデアへの対応: ▶ 反射的に拒否せず、背景にある動機や興奮の理由を理解する - 学習や探求の機会として捉える - 「スパイク」 :時間を限定して新しいアイデアを探求する手法を活用 - 「緊急」の要求への対処: ▶ テンプレート化した受付フォームを用意(問題の内容、報告者、影響を受けるユーザー数、全社的なゴールへの影響、短 期・長期的な影響、担当者など) - 組織や状況に応じてフォームをカスタマイズ - 緊急要求の頻度を減らし、影響を評価する仕組みを構築 - 7

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組織のゴールと戦略に基づく優先順位づけ 同じ項目でもゴールや戦略が変われば結果が変わることを理解する ▶ ゴール、戦略、指標の整合性を取ることの重要性 ▶ 例示: ▶ ユーザー数増加重視の場合の優先順位(新規ユーザー獲得施策、ユーザー体験改善など) - 収益増加重視の場合の優先順位(広告システム改善、有料機能追加など) - 組織の現状と目指す方向性を常に意識し、それに基づいて優先順位を調整する ▶ 8

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まとめ 9

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まとめ:志は大きく、スタートは小さく 完璧な情報や確信は得られないことを受け入れる ▶ 大きな計画を小さく分割し、フィードバックを得ながら進める ▶ 必要に応じて方向性を微調整する柔軟性を持つ ▶ 常にユーザーとビジネスの価値を中心に据えた優先順位づけを心がける ▶ チーム全体で優先順位づけのプロセスを共有し、透明性を保つ ▶ 定期的に優先順位を見直し、変化する状況に適応する ▶ 10