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マネジメントが嫌われる理由から推察するEMの楽しさ EM OASIS 登壇資料(2023/09/04) 株式会社ビットキー 佐藤 正大( @m3hiro3 )

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佐藤 正大 株式会社ビットキー - VP of Engineering - Manager of bitkey platform @m3hiro3 | まさひろさん

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3 EM OASIS(エンジニアリングマネジメントコミュニティ)の記念すべき第一回! 👏 お題は「EMやってて楽しかったこと」 introduction 本日の「お膳立て」

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4 ちょっと、会場にアンケートを。 1. 私は、エンジニアリングマネージャーだ 2. 私は、エンジニアリングマネージャーではない 3. ちょっと、いまよくわかってない introduction 本日の「お膳立て」

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5 EM OASIS(エンジニアリングマネジメントコミュニティ)の記念すべき第一回! 👏 お題は「EMやってて楽しかったこと」 そんなみなさんに、あえて確認しましょう。 introduction 本日の「お膳立て」

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6 EM OASIS(エンジニアリングマネジメントコミュニティ)の記念すべき第一回! 👏 お題は「EMやってて楽しかったこと」 そんなみなさんに、あえて確認しましょう。 わざわざ「楽しいこと」を言わないといけないぐらい「辛い仕事なの?」(笑) introduction 本日の「お膳立て」

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7 1. EMの定義を参照する 2. EMが嫌われる理由を考察する 3. EMに関する私見を共有する 4. さぁ、何が楽しいのか? agenda 本日の「お品書き」

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8 1. EMの定義を参照する 2. EMが嫌われる理由を考察する 3. EMに関する私見を共有する 4. さぁ、何が楽しいのか? agenda 本日の「お品書き」

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9 - どんな書籍? - インテル 元CEOが、後進の起業家・経営者・マネー ジャーにむけてマネジメントを語った書籍 - さまざまなEM系の書籍で参照されています - 『エンジニアリングマネージャーのしごと』 - 『エンジニアのためのマネジメント入門』 - 『エンジニアのためのマネジメントキャリアパス』 1. EMの定義を参照する ①『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』

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10 - 定義は? マネージャーのアウトプット  ≠ 自分自身のアウトプット  = 自分の組織のアウトプット  + 自分の影響が及ぶ隣接諸組織のアウトプット - 例え話 - コーチやクォーターバックだけでは、タッチダウンの 得点が取れるわけではなく、ゲームに勝つものでもな い。こういった人たちが参加し、指揮指導することに よって、チーム全体が勝利を収めるのである。 - 直接の監督下にないグループでも、彼らを管理する 人々を観察したり、提案したりなどして、影響を与え ることができる。 1. EMの定義を参照する ①『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』 「自組織と隣接諸組織の成果に責任」があるのがマネージャー

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11 - どんな書籍? - 2023年3月 発売 - マネジメントの基礎知識や実践的なトピックを扱い、 エンジニアがマネージャーとして働くための第一歩を 解説する書籍 1. EMの定義を参照する ②『エンジニアのためのマネジメント入門』

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12 - 定義は? エンジニアリングマネージャー  = ①広木大地の”エンジニアリング”の定義  + ②ドラッカーの”マネジメント”の定義 - つまり? - エンジニアリングとは、 「不確実なものを効率よく削減していく」 - エンジニアリングマネージャーとは 「エンジニアリング組織の成果に責任を持つ者」 1. EMの定義を参照する ②『エンジニアのためのマネジメント入門』

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13 - 何をするのがエンジニアリングマネージャー? - 4つのマネジメントドメインが主だった要素 - プロジェクトマネジメント - プロダクトマネジメント - テクノロジーマネジメント - ピープルマネジメント - エンジニアが初めてマネージャーになることは、今までと違 う世界へ足を踏み入れる必要があり、転職すると言っても過 言ではないでしょう。エンジニアリングとマネジメントは、 まったく異なる分野です。 1. EMの定義を参照する ②『エンジニアのためのマネジメント入門』 「転職するほど異なるスキルが必要」なのがエンジニアリングマネージャー

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14 - どんな書籍? - 2021年11月発行 - Google社内の多様なベストプラクティスを、 文化、プロセス、ツールの側面からこの一冊に凝縮 - ”第5章 チームリーダー入門”において リーダーシップの役割 として、 EM(Engineering Manager) TM(Tech Lead) の役割を説明している 1. EMの定義を参照する ③『Googleのソフトウェアエンジニアリング』

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15 - 定義は? - チームが担当する製品がビジネス要件を満たすこと を保証しつつ、その上でTLを含むチーム内の全ての 人員の成績、生産性、満足度に責任を持つ - ビジネス要件と個々のチームメンバーの要求とは必 ずしも相容れないため、このことがマネージャーを 難しい立場に置く可能性がある場合が多い 1. EMの定義を参照する ③『Googleのソフトウェアエンジニアリング』

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16 ビジネス要件と個々のチームメンバーの要求とは必ずしも相容れない

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17 ビジネス要件と個々の チームメンバーの要求と は必ずしも相容れない 本日、お集まりの皆様は、「ああ、わかるな・・・」という心境ではないでしょうか

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18 これは辛いって…笑

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19 - 定義は? - チームが担当する製品がビジネス要件を満たすこと を保証しつつ、その上でTLを含むチーム内の全ての 人員の成績、生産性、満足度に責任を持つ - ビジネス要件と個々のチームメンバーの要求とは必 ずしも相容れないため、このことがマネージャーを 難しい立場に置く可能性がある場合が多い 1. EMの定義を参照する ③『Googleのソフトウェアエンジニアリング』 「ビジネスとメンバーに挟まれる」のがエンジニアリングマネージャー

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20 1. EMの定義を参照する 2. EMが嫌われる理由を考察する 3. EMに関する私見を共有する 4. さぁ、何が楽しいのか? agenda 本日の「お品書き」

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21 2. EMが嫌われる理由を考察する なぜ辛い・嫌われてしまうのか? 自組織と隣接諸組織の成果に責任 転職するほど異なるスキルが必要 ビジネスとメンバーに挟まれる 一人では完結しえない 新しく学ぶことが増える アンビバレンツなストレス

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22 なぜこ んなに 辛いの か?

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23 先ほどの書籍『エンジニアのためのマネジメント入門』を参照してみると、 (エンジニアからマネージャーに役割を変えると)求められる能力は大きく変わりますが、転職するほど の覚悟を持って、マネジメントの道に踏み込む人は稀です。上司に頼まれてマネージャーになるケース が、ほとんどではないでしょうか。 2. EMが嫌われる理由を考察する なぜ辛い・嫌われてしまうのか? あれ、この上司が…!?

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24 先ほどの書籍『Googleのソフトウェアエンジニアリング』を参照してみると、 通常、TLM(TMとEMを兼任する小規模のリーダー)は、より熟練したTLMからの高度なメンタリングと 支援を必要とする。新しくTLMになった者に勧めるのは、この主題に対してGoogleが提供する複数の講 習の受講に加え、役職に慣れていく際に、定期的なアドバイスをくれるシニアなメンターを探し出すこと である。 2. EMが嫌われる理由を考察する なぜ辛い・嫌われてしまうのか? シニアなメンター!!

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25 結局のところ、一人で頑張ろうとするから、辛いのかもしれない?

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26 『エンジニアのためのマネジメントキャリアパス』 - 第8章 経営幹部にて、CTOとVPoEについて説明 - ”自己診断用の質問リスト”がある(以下一部を抜粋) - あなた(CTO)は社費もしくは自費でプロのコーチの指 導を受けていますか?たとえ「自腹」でも賢い投資と 言えます。コーチは助言も直言もしてくれますし、友 達と違ってあなたのどんな言葉にもきちんと耳を傾け てくれます。 - コーチの指導を仰ぐ以外に、社外で助け合える仲間の ネットワークを持っていますか?他社のあなたと同じ 分野の経営幹部の中に、親しい人がいますか? - (上記以外の章で、どのキャリアラダーでもメンターの重要性が繰り返し記載) 2. EMが嫌われる理由を考察する なぜ辛い・嫌われてしまうのか?

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27 EM OASIS という場を活用して、仲間が増えると嬉しいですね…!

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28 1. EMの定義を参照する 2. EMが嫌われる理由を考察する 3. EMに関する私見を共有する 4. さぁ、何が楽しいのか? agenda 本日の「お品書き」

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29 3. EMに関する私見を共有する 嫌われる理由から、考えを深めると、、、 自組織と隣接諸組織の成果に責任 転職するほど異なるスキルが必要 ビジネスとメンバーに挟まれる 一人では完結しえない 新しく学ぶことが増える アンビバレンツなストレス

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30 3. EMに関する私見を共有する 嫌われる理由から、考えを深めると、、、 自組織と隣接諸組織の成果に責任 転職するほど異なるスキルが必要 ビジネスとメンバーに挟まれる 一人では完結しえない 新しく学ぶことが増える アンビバレンツなストレス これらが EM の特徴だとしたら、 本質はここにあるのかもしれない 私見としては…

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31 3. EMに関する私見を共有する 嫌われる理由から、考えを深めると、、、 自組織と隣接諸組織の成果に責任 転職するほど異なるスキルが必要 ビジネスとメンバーに挟まれる 一人では完結しえない 新しく学ぶことが増える アンビバレンツなストレス 一人では成し得ないことを チームの力で実現する

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32 3. EMに関する私見を共有する 嫌われる理由から、考えを深めると、、、 自組織と隣接諸組織の成果に責任 転職するほど異なるスキルが必要 ビジネスとメンバーに挟まれる より大きなスコープで物事を動かせる より多様な物事に対応できるようになる 多くの感情と、多くの感動に触れる 抽象的には、こんなことを楽しめるのが、エンジニアリングマネージャーかもしれない

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33 1. EMの定義を参照する 2. EMが嫌われる理由を考察する 3. EMに関する私見を共有する 4. さぁ、何が楽しいのか? agenda 本日の「お品書き」

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34 「一人では成し得ないことをチームの力で実現する」 ということ、そのもの。 1. より大きなスコープで物事を考える ★課題解決というゲームを楽しむ 2. より多様な物事に対応できるようになる ★さまざまな視点と知見を味わう 3. 多くの感情と、多くの感動に触れる ★感動を分かち合える 4. さぁ、何が楽しいのか? あくまで、私にとっての楽しさではありますが、エンジニアリングマネージャーの楽しさとは 抽象的には、こんなことを楽しめるのが、エンジニアリングマネージャーかもしれない

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35 0. Approach I hope you have a wonderful engineering life !