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 テクノロジー分野のジェンダーギャップとその取り組みについて  みんなのコードは、「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」をビジョンに掲 げ、2015年の団体設立以来、小学校・中学校・高等学校及び地域において、プログラミ ング教育を起点に情報教育の発展に向け活動してきました。  私がこの活動を始める時に「みんなのコード」と名付けたように、果たして「誰も」に届 けられているか、ということを常に問いながらビジョンの実現を目指しています。  私たちは、この問いをもとにさまざまなギャップを埋める取り組みを行っています が、特にテクノロジー分野においては大きなジェンダーギャップが認められるため、み んなのコードの、重点取り組み事項としています。  本資料は、現状と課題、私たちが大切にしているアクションと考え方を改めてまとめた ものです。  テクノロジー分野のジェンダーギャップ解消に向けては、みんなのコードの活動だけで なく、関係各方面の協力が必要不可欠です。本資料にご賛同いただける皆様のご支援 やご協力を心よりお願い申し上げます。 特定非営利活動法人みんなのコード 代表理事 利根川裕太 ©2024 特定非営利活動法人みんなのコード 


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 団体概要 法人名 特定非営利活動法人みんなのコード 設立 2015年7月 代表理事 利根川 裕太 事業概要 情報・テクノロジー教育の普及 拠点 横浜オフィス(神奈川県横浜市) コンピュータクラブハウス加賀(石川県加賀市) ミミミラボ(石川県金沢市) てくテックすさき(高知県須崎市)

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 活動内容  みんなのコードは、「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」というビジョンを掲げ、学校教育・社会教育の両面 から情報教育にまつわるさまざまな格差に取り組んでいます。

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 受賞歴 2023年 第6回リカジョ育成賞「奨励賞」を受賞 第18回マニフェスト大賞「グッドアイデア賞 優秀賞」を受賞 D&I AWARD2023「スタンダート認定」を取得 2022年 「BIG LOVE ACTION powered by MINI」にて、第1期 Winnerに選出 2021年 第7回企業ボランティア・アワード「大賞」を受賞 「Beyond Sustainability 2021」Next Coming部門にノミネート 「リモートワーク × 健康AWARD」大賞受賞

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 目次 1. テクノロジー分野のジェンダーギャップに関する課題 2. みんなのコードが取り組む理由 3. みんなのコードのアクション  1. 学校教育に関わるアクション  2. 子どもの居場所事業に関わるアクション  3. 情報教育に関わるアクション  4. 登壇ポリシー  5. 組織づくり

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 1. テクノロジー分野のジェンダーギャップに関する課題 ©2024 特定非営利活動法人みんなのコード 


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 テクノロジー分野における日本の状況 ジェンダーギャップ指数*1 125/146位 STEM分野入学者女子比率*3 OECD 加盟国中最低 情報サービス産業における ITエンジニアの女性比率*2 15.8%  ジェンダー平等の観点で、日本は全体的に立ち遅れており、テクノロジー分野におけるジェンダーギャップも国際的に見 て大きな課題がある。 *1: 世界経済フォーラム「 Global Gender Gap Report 2023」*2:情報サービス産業協会「 2022年版情報サービス産業基本統計調査」 *3 内閣府:「Society 5.0の実現に向けた教育・人材 育成に関する政策パッケージ」 ジェンダー平等の観点で 世界の中で著しい立ち遅れ テクノロジー分野においても ギャップが認められる 高等教育の入口から ジェンダーギャップが発生

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 2011 2016 2021 理・工学分野における女子比率に偏り みんなのコード「国内の大学における情報系学部・学科の実態調査」(2022)  高等教育機関の理・工学分野における女子学生比率は、他の分野と比較して少ない。また、理・工学部への進学を志望す る女子比率はこの10年間で微増している一方、情報系の志望者数女子比率は微減している。 【 大学・大学院学生に占める女子学生の割合 】 文部科学省「学校基本統計」(令和2年度)より内閣府作成 【 国公立大前期日程志望者数の女子比率推移 】

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 初等中等教育段階における児童・生徒の意識差 みんなのコード「「2022年度 プログラミング教育・高校「情報Ⅰ」実態調査」  プログラミングの継続的な学習意欲や職業選択の見通しについて、初等中等教育段階において、どの学校段階でも性別 による意識差が認められる。 【 プログラミングをもっと学んでみたいと思うか 】 【 将来、プログラミング関連の仕事に就くと思うか 】

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 児童・生徒が学校から無意識に受け取るメッセージ 独立行政法人国立女性教育会館 「「学校教員のキャリアと生活に関する調査」報 告書」(2018)より作成  22.8%の教員が「理数系の教科は、男子の方が能力が高い」と考えており、教員の「好意的性差別発言」や学校における 「隠れたカリキュラム」によって、女子の理系科目への学習意欲が低減している可能性がある。 内閣府「男女共同参画の視点を取り込んだ 理数系教科の授業づくり ~中学校 を中心として~」(2021) 【 理数系の教科は男子児童生徒の方が能力が高いと思うか 】 【 好意的差別発言 と 隠れたカリキュラム 】

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 家庭・学校・社会から受け取る役割意識の違い 性別ごとに分かれている おもちゃ・児童書 「女の子にはピンクの人形」 「絵本で活躍するのは男の子」 周囲のアンコンシャスバイアス ・ステレオタイプ 「女の子は女の子らしく」 周囲のアンコンシャスバイアス・ステレオタイプ 「女の子は理系が苦手」「理系は男性のもの」 好意的差別発言 「女の子なのにプログラミングが得意なんてすごい」 隠れたカリキュラム 「分からなかったら男の子に聞いて」 身近なロールモデルの不在 「男性が教えるコンピュータは、自分とは関係ない」 親の期待 「安定した分かりやすい職業に」 周囲のステレオタイプ 「プログラマーは男性の職業」 身近なロールモデルの不在 「IT職で働く姿が想像できない」  発達段階の様々な場面で社会・学校・家庭から受け取る偏った認識により、無意識に自身の選択肢を狭めている可能性 があるのではないか。

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 必要なアクション 内閣府「男女共同参画白書 令和元年版」 Google「女性が情報科学を専攻するきっかけ」(2014) 1. 社会的な奨励 情報科学分野に進むことに対する、家族や仲間からの積極的 な応援 2. 自己認識 パズルや問題解決への関心や、そのようなスキルが職業の成 功につながるという考え 3. 情報科学と接する機会 情報科学に関する体系的な授業(学年別の勉強など)、非体系 的な授業(放課後プログラムなど)への参加の機会 4. 職業の認識 情報科学への理解と、情報科学が多様な応用性と社会にプラ スの影響を与える大きな可能性を持つ職業につながるという 認識 【 女性が情報科学の学位取得を目指すための4つの要因 】 【 理数教員の性別と女子生徒の文理傾向 】  理数系の科目の教員が女性の場合、「自分は理系タイプだと思う」という女子生徒の割合が増加する。ロールモデルの存 在など、ジェンダーギャップ解消のための必要なアクションが提唱されている。

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 2. みんなのコードが取り組む理由 ©2024 特定非営利活動法人みんなのコード 


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 社会の課題が社内に ”あった”  テクノロジー分野におけるジェンダーギャップの課題が認識される中、ジェンダーの偏りによる課題が社内にも存在す ることに気づき、自分たちの在り方に大きな疑問を持ちました。

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 みんなのコードのアプローチ  学校教育事業・子ども居場所事業において取り組んだ内容を、政策提言を通じて学習指導要領等の仕組みに働きか けることで、全国で実施されるよう動いていることが、みんなのコードの特徴です。

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 3. みんなのコードのアクション 1. 学校教育に関わるアクション 2. 子どもの居場所事業に関わるアクション 3. 情報教育に関わるアクション 4. 登壇ポリシー 5. 組織づくり ©2024 特定非営利活動法人みんなのコード 


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 小学校女性教員向けプログラミング教育の養成プログラムを提供  プログラミング教育において小学校の女性教員の積極的な参画を促進することで、最終的には学校教育における 「ITや理系は男性が選択するもの」といった無意識の思い込みやジェンダーギャップの解消を目指します。 <受賞歴> 日産財団 第6回リカジョ育成賞「奨励賞」受賞 <パートナー企業> - 2021年度 アドビ株式会社 - 2022年度 Google - 2024年度 Yahoo!基金(予定)  実際、小学校の先生は6割が女性にも関わらず、みんなのコー ドが主催したプログラミング研修会の参加者は8割以上が男性 でした。この気づきから、2021年より小学校女性教員向けに養 成プログラム及びコミュニティを運営しています。

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 テクノロジー分野で社会に貢献する力を培うカリキュラムの開発連携  中学校段階からのジェンダーギャップを解消するために、日本女子大学附属中学校のプログラミング・生成AIを含む カリキュラム策定、授業支援を行っています。2030年代の情報教育をインクルーシブなものにするために、2024年度 より始まる次期学習指導要領の議論に向けて、いま取り組む必要があります。 (関連記事)日本女子大付属中とみんなのコードが連携、中学段階からITのジェンダーギャップ解消へ(日経クロステック/日経コンピュータ)

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 ガールズデーの開催  みんなのコードが運営する子どもの居場所「コンピュータクラブハウス加賀」は、長らく利用者に占める女子比率が10% 以下の状態が続いていました。2022年から女の子限定のガールズデーを月1回開催するなど継続的に取り組んだ結果、 2023年4月に来館者に占める女子比率が30%を超えました。

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  やさしい日本語に関する社内研修を実施し、子どもの 年齢や読める文字・母語等による理解度の違いを考慮 した表現を模索しています。 誰もが過ごしやすいと思える環境づくり  女の子の居場所でもあるというメッセージを伝えるた め、生理用品を無償設置。子どもが受け入れやすいデザ インになるよう工夫しています。

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 プロダクト開発プロセスにおけるジェンダーバランスの改善  みんなのコードは、プロダクトの作り手であるエンジニア、届け手である研修講師のジェンダーに偏りがあることを認 識し、開発プロセスにおけるジェンダーバランスの改善に取り組んでいます。  この取り組みから、誰もが楽しみながらコンピュータの基本的な仕組みを学べる授業教材「プログルラボ」が生まれま した。  特に、「お絵描きコース」と「ひみつの手紙コース」は、 女性社員が小学校時代に楽しんだアイロンビーズや手紙 交換をアイディアに取り入れて開発しました。これによ り、ネーミングも、当初予定していた「シーザー暗号コー ス」から「ひみつの手紙コース」に変更されるなど、児童・ 生徒が親しみやすい教材になりました。 <パートナー企業> みてね基金 (関連記事)2030年のプログラミング教育を 学びの歴史的転換期に挑む「みんなのコード」

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 政策提言による課題提起 <提言実績> - 経済産業省「デジタル関連部活支援の在り方に関する検討会」にて、 運営・審査員等関係者におけるジェンダーバランスを考慮したい旨 を言及 - 2022年6月に発表した「日本国内の大学における情報系学部・学 科の実態調査」の中で情報系学部における女子比率が減少している ことを課題提起 - 2023年7年に発表した『文部科学省「初等中等教育段階における 生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」への見解』において は、実践や議論の際のジェンダーバランスを改善することを課題提 起  私たちは、全国の学校現場、先生方、教育行政、学識経験者、企業、地域の方々と共に、未来の日本の情報教育を創る存 在でありたいと考えていますが、社内外において、テクノロジー分野及び情報教育を取り巻くステークホルダーが男性に 偏っていることを認識しています。政策に関する各種調査・会議においてジェンダーギャップが認められる場合は、その課 題を共有できるよう具体的なアクションをはかっています。

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 自社開催イベントのジェンダーバランスの改善  テクノロジー分野や情報教育に関するイベントは、登壇者の大多数を男性が占めています。みんなのコードでは、主催す るイベントのジェンダーバランスに留意しています。また、招待いただいた機会についても、ジェンダーバランスに課題があ るものは主催者に改善されるよう依頼し、必要あれば他の候補者を推薦しています。 (参考)2023年度に開催した自社イベント例

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 生成AIに関する女性対象イベントを開催  最新のテクノロジーに関するイベント等の話者のほとんどが男性であることに課題意識を持ち、女性登壇者による女性 のための生成AI体験イベントを開催。計160名の女性に参加いただきました。 (関連記事)生成AIの話題にイマイチついていけない感の正体 〜Stability AIさんと イベントをやってみて気づいたこと〜 (関連記事)静かに自信を失っていくメンバーを見て、女性向けChatGPTイベントを やってみた話

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 メッセージングの見直し  みんなのコードでは、報告書やイベント等のビジュアルやキーメッセージに、無意識の偏りが生じていないか気を配って います。TEEN SUMMIT KAGA2023では、女の子が参加したいと思える機会にしたいという強い思いでイベント設計 を行いました。 (関連記事)【テクノロジー分野のジェンダーキャップ】女子参加率を上げたい!注力した3つのこだわり

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 ビジョン  私たちがビジョンを実現するために大事にしている問 いは、果たして「誰も」に届けられているか、ということで す。 - 全国すべての学校で。 - 地域や家庭の事情によらず。 - 性別や母語などを越えて。  みんなのコードは、すべての子どもがテクノロジーで自 身の可能性に気づき、新たな価値を創る姿あふれる国を つくります。

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 バリューのアップデート  みんなのコードは、多様性に関するバリュー「気づきに行こう」を掲げています。組織の多様性を認識することから一歩進 め、私たちが見落としている多様な視点を取り入れ、事業を通じて社会に届けることを目指したいという思いからです。  「誰も」に届けるアクションができているか、自分たちから気づきに行ける組織づくりに注力します。 みんなのコードの4つのバリュー

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 働くメンバーの多様性 やらされ感の教育がなくなること|ワーキングマザーが知恵やノウハウをシェア するようなコミュニティを作りたい|子育て|子供も大人も今が一番楽しいと思 える世の中にしていきたい|他拠点生活|高齢者の豊かな人生をサポート|アト リエをつくる|自給自足生活|もっとプログラミングの勉強をする|幼児教育に 関わる|まだ見ぬ可能性を最大化する構造をつくりたい|ペンション経営|スト レスフリーに生きたい|Diversity is Strength 小学校校長|小学校、中学校、高校教員|ベンチャー企業エンジニア|地域活性 化|求人広告営業|総合電機メーカー|企業役員|行政 など 人生でやりたいこと 前職  みんなのコードには、さまざまなバックグラウンドや思いを持ったメンバーが集まっています。

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 応援し合う組織文化  ソーシャルセクターは、直面している社会課題に立ち向 かい、関係機関を巻き込みながら未来を切り開いていく 役割を担っています。多くの複雑な社会課題が解決され ていくためには、ソーシャルセクターに志を持った人が今 以上に増える必要があります。  みんなのコードは、関わる人たちの思いを応援し合う組 織文化のより多くの社会課題に取り組む組織をつりたい と考えています。 (関連記事)みんなのコードは、社会起業家が集まるNPOになります。〜関わる人たちの 思いを応援し合い、より多くの社会課題に取り組む組織をつくります。〜

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 違和感からアクションが生まれる関係づくり  応援し合う組織文化は、一朝一夕に醸成されるものではありません。”これまでの当たり前”に違和感を持ち、議論できる 土台をつくるために、関係性をつくり、ダイバーシティに関する共通言語をつくることから始めました。

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 意思決定層の多様性  私たちは、働くメンバーの属性や年代のダイバーシティを考慮しながら組織を拡大してきました。  特に、全職員における女性比率は21%(2019年)から57%(2024年)へ、経営チームにおいては25%(2019年)か ら66%(2024年)へと増加しました。今後は、職種における多様性の観点からも取り組みます。 ※2023年までは7月末日時点、2024年は1月末日時点

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 取り組みへの思い 杉之原 明子 | COO 私自身、既存の景色や構造に違和感を持つまで、ずい ぶん時間がかかってしまいました。インクルーシブな情 報教育そして子どもの未来をつくる団体でありたい。 気づきに行ける組織をつくります。 安藤 祐介 | CTO テクノロジーの重要性は高まっていく一方でまだまだ 女性の進出が十分ではありません。指導者やロールモ デルの育成、インクルーシブな教材づくりなど全面的 に取り組んでいきます。 田嶋 美由紀|情報教育研究員 何かを仕組みにする際に、それは果たして「誰も」に届 くだろうかという視点を、最初からもつこと・もち続け ることの重要性を感じています。共感の輪を広げられ るよう、まずは自分が「誰も」の視点をもち続けたいと 思います。 釜野 由里佳| 未来の学び探究部 「ちょっとしたきっかけ」「原体験」が、その人自身の選 択肢や将来を大きく変えうると、自分自身の経験や学 校教育に関わる中で感じました。 角度を変えた視点も持てるような行動を意識して、今 後も取り組んでいきたいです。 竹谷 正明|未来の学び探究部 ICT 関係の研修会参加者は男性に偏っています。そこ に違和感をもてるようになったのは今の学べる環境が あったからです。自分自身も引き続き見る眼を育てつ つ、周囲に働きかけていきます。 古岡 史帆 |コンピュータクラブハウス加賀 石川県に移住し、気付かぬうちにバイアスの中にいる と感じました。子どもや保護者と対話する中での、小さ な言葉遣いや気遣いの積み重ねがギャップ解消に繋 がると信じて行動しています。

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 おわりに  本資料を閲覧いただきありがとうございました。いかがでしたでしょうか。  私たちも、最初から出来たわけではありません。2019年頃のみんなのコードは「男性が情報教育やプログラミングに ついて語るマニアックなカルチャーだった」と言われました。いま思えば、全員男性のチームが開発したサービスを男性が 届けていましたし、私がその中心にいました。  本資料でご紹介したような、小さな「やってみよう」を積み重ねながら、私も学んでいます。  子どもが見る景色は、1社で変えることは出来ません。  同じ思いを持つ教育現場、行政、学術機関、企業の皆さまとつながり、その輪を広げていけたらと考えています。何かご 一緒できることがあれば、ぜひご連絡お待ちしております。  (連絡先)[email protected]  みんなのコードは、今後も、ジェンダーギャップの解消に向けた取り組みを続け、テクノロジー分野における多様性を向 上することで、新しい価値を、子どもにとってより良い未来を築くことに貢献してまいります。 特定非営利活動法人みんなのコード 代表理事 利根川裕太 ©2024 特定非営利活動法人みんなのコード 


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