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AWSパートナー7社合同 re:Cap2025 in 九州 2026/01/24 George Yoshida Amazon ElastiCache の コスト最適化を考える

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⾃⼰紹介 2 ● 名前 : George Yoshida ● ロール : ソリューションアーキテクト ● 元AWSリセールのビリングシステムのデータエンジニア ● Japan AWS Top Engineers ○ 2024 Database ○ 2025 AI/ML Data Engineer ● 会社ブログ : https://dev.classmethod.jp/author/quiver/

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re:Inventは過去4回参加 3

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AWSパートナーソリューションアーキテクトのおしごと 4 お客様のAWS活⽤をお⼿伝い ● お客様システムのコンサルティング‧構築 ● AWSの新機能‧アップデート情報の提供 ● コスト最適化の⽀援

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本⽇のテーマ : 2026年1⽉版ElastiCacheのコスト最適化 5 1. ElastiCache Redis 4/5を2026年2⽉以降も使い続けると、延 ⻑サポート料⾦が発⽣ 2. ElastiCacheはRedisだけでなくValkeyというはやくて安い選 択肢もある 3. ⻑期契約のコスト最適化はReserved Instanceだけでなく Savings Plansという選択肢もある 4. Database Savings PlansはServerlessと相性が良い

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アジェンダ 6 1. Amazon ElastiCacheとは 2. Valkeyという選択肢 3. ⻑期利⽤を⽀えるAmazon RDS延⻑サポート 4. 延⻑サポートとの向き合い⽅ 5. ⻑期契約(RI/SP)による利⽤費の割引 6. まとめ

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1. Amazon ElastiCacheとは

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Amazon ElastiCacheとは 8 ● AWSが2011年から提供するフルマネージドのインメモリデー タストア ● セッション管理などに利⽤ ● マイクロ秒レベルのレイテンシ ※ RDBのような永続性はない

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Amazon ElastiCache シリーズ 9 ● Redis プロトコル系 ※ 本資料のスコープ ○ Redis OSS ○ Valkey ● Memcached プロトコル系

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Amazon ElastiCacheの構成 10 ● 2016年に登場したクラスターモードはシャード分割可能 ● 2023年末にサーバーレス型登場 構成タイプ / モード ノードベース サーバーレス 非クラスターモード 利用可能 ― クラスターモード 利用可能 利用可能

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2. Valkeyという選択肢

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Valkeyとは? 12 ● 2024年に登場したRedis互換のLinux Foundations後援のOSS ● Redis 7.2をフォーク ● ElastiCacheは 7.1 まで Redis OSS、7.2 から Valkey で提供 ※ https://www.youtube.com/watch?v=iUw1d4bUNJk

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Valkeyの性能メリット 13 項目 Redis OSS比 スループット 最大230%向上 レイテンシー 最大70%低減 メモリ使用量 最大41.4%削減

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Valkeyの価格メリット 14 項目 Redis OSS比 ノードベース 20%低価格 サーバーレス 30%低価格 ● Redis OSSを互換性のあるValkeyにするだけでコスト削減

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Amazon ElastiCache シリーズ 15 ● Redis プロトコル系 ※ 本資料のスコープ ○ Redis OSS ○ Valkey ● Memcached プロトコル系

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3. ⻑期利⽤を⽀えるAmazon RDS延⻑サポート

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延⻑サポート(Extended Support)とは? 17 ● 標準サポート終了後も最⼤3年間利⽤を継続できる仕組み ● 延⻑サポート期間中はセキュリティ‧不具合修正を提供 ● ただし、延⻑サポート費⽤が発⽣

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RDS/Auroraはすでに提供済み 18 ● 2024年3⽉からMySQL 5.7、PostgreSQL 11向けに提供開始 ● 直近の延⻑サポート開始予定 ○ PostgreSQL 13(RDS/Aurora) : 2026/03/01から ○ MySQL 8.0(RDS) : 2026/08/01から

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ElastiCache向け延⻑サポートは2025年夏に予告 19 ● Redis OSS 4系と5系が対象 ※ https://aws.amazon.com/blogs/database/introducing-extended-support-for-amazon-elasticache-version-4-and-version-5-for-redis-oss/

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影響を受けるリソースはコンソールで確認可能 20

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ElastiCache for Redis OSS 4/5の延⻑サポートタイムライン 21

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● オンデマンド利⽤費を100としたイメージ ● オンデマンドをベースに延⻑1-2年⽬は80%、延⻑3年⽬は 160%の延⻑サポート費⽤が追加で発⽣ 延⻑サポートの利⽤費

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● ExtendedSupportYr1_Yr2-NodeUsage として計上 ● 延⻑サポート($0.014)はオンデマンド($0.017)の80% AWSコンソールでの⾒え⽅

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4. 延⻑サポートとの向き合い⽅

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延⻑サポートとの向き合い⽅ 25 ● 現状維持 ● メジャーアップグレードする

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現状維持 26 ● EOS間近のサービスを静かにクローズしたい場合 ● メリット ○ 何もしなくていい ○ お⾦で問題を先送りできる ● デメリット ○ 延⻑サポート費⽤が発⽣ ○ 3年間後には対応が必要 ○ 請求額が増えていることに気づかないケースも、、、

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メジャーアップグレードする 27 ● v6 系以上にアップグレード ● メリット ○ Extended Support料⾦を回避 ○ 新機能やパフォーマンス改善の恩恵 ● デメリット ○ アプリケーション互換性確認が必要 ○ 直接的な価値に転換しにくいことにコストをかける(予算 確保の難しいさ)

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メジャーアップグレードする(Valkey化) 28 ● モチベーション ○ Redis系は⾮常に互換性が⾼く、RDB系のようなシビアな 評価は多くの場合不要 ○ AWSもメジャーアップグレード先で最新バージョンを推奨 するほど、多段⾶ばしのメジャーアップグレードをしやす い ● アクション ○ v4/v5 系Redisを7.2以上のValkey まで上げてしまう

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メジャーアップグレードする(Valkey化) 29 ● メリット ○ Extended Support費⽤を回避 ■ Valkey化で従来より20%引き ○ 新機能やパフォーマンス改善の恩恵 ○ Valkey化 ■ スループット : 最⼤230%向上 ■ レイテンシー : 最⼤70%低減 ■ メモリ使⽤量 : 最⼤41.4%削減

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Valkeyのおかげで8割増える予定だった利⽤費が2割削減 30

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5. ⻑期契約(RI/SP)による利⽤費の割引

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● ElastiCacheの⻑期契約には2つの選択肢 32 ● Reserved Instance(RI) ○ 割引率が⾼いが硬直的 ● Database Savings Plans(SP) ※re:Invent 2025で新登場 ○ 割引率が低いがデータベース系サービス全般に柔軟に適⽤ ○ 割引率の⾼いものから適⽤される ■ Aurora Serverless v2(35%)、ElastiCache Serverless(30%)等が割引率上位

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RIとSPの違い 33 項目 Reserved Instance(通称RI) Savings Plan(通称SP) 適用対象 DBエンジン、インスタンスタイプ、 リージョンなど細かい データベースサービス群全体 割引率 高い 低い 購入計画 精緻な事前調査必要 分析レポートからざっくりかえる サーバーレス 非対象 対象 期間 1年、または、3年 1年 対象インスタンス 汎用的 T系や第6世代以前は対象外 ※ 単純化しています

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● Database Savings Plansの対象サービス 34 ● Aurora and RDS ● Aurora Serverless v2 ● Aurora DSQL ● DynamoDB ● ElastiCache for Valkey ● Amazon DocumentDB ● Neptune ● Keyspaces ● Timestream ● DMS

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● ElastiCacheの割引ルール 35 ● エンジンをRedis OSSからValkeyに変更 : -20% ● RI化 : -32%(1年契約) ● SP化 : -20%(ノードベース)/-30%(サーバーレス)

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● SPをElastiCacheで使う場合の特記事項 36 ● メリット ○ ノードベースとサーバーレスの両⽅で利⽤可能 ● デメリット ○ Redis OSS系は対象外 ○ T系(cache.t3)や第6世代(cache.r6g)以前は対象外

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オンデマンドとRIとSPの割引率⽐較:ノードベース編 37 構成タイプ / モード Redis OSS Valkey オンデマンド 100 80 RI 68.0 64.0 SP 対象外 56.0 ● オンデマンド利⽤費を100とした場合

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オンデマンドとRIとSPの割引率⽐較:ノードベース編 38 ● オンデマンド利⽤費を100とした場合

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オンデマンドとRIとSPの割引率⽐較:サーバーレス編 39 構成タイプ / モード Redis OSS Valkey オンデマンド 100 80 RI 対象外 対象外 SP 対象外 56.0 ● オンデマンド利⽤費を100とした場合

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オンデマンドとRIとSPの割引率⽐較:サーバーレス編 40 ● オンデマンド利⽤費を100とした場合 ● RedisサーバーレスはSPに対応していない

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RI‧SP購⼊時の指標 41 ● 全体コスト ○ RI/SP購⼊前後の総額の削減を最優先 ○ AWS の購⼊分析はここにフォーカスしてアグレッシブに勧める ● カバレッジ ○ 利⽤量のうちSP/RIでカバーされている割合 ○ カバレッジ低下 = 新しいワークロードが増加の兆候 ● 利⽤率 ○ コミットメントの消費状況 ○ 100%でない時期があっても、全体コストが削減されていればOK

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指標による購⼊イメージ 42 ● Conservative(⻘):利⽤率が100%となるような買い⽅ ● Max Savings(紫):利⽤率が100%を割る時期があっても、割引率は最⼤ ※https://www.youtube.com/watch?v=5tT38P-gWA0

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Savings Plans購⼊アナライザー 43 ● 購⼊済み、おすすめの追加購⼊分などをレポート ※https://www.youtube.com/watch?v=5tT38P-gWA0

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段階的に購⼊ 44 ● ⻘のセルのように、階段のように段階的にコミットメントを増やす ※https://www.youtube.com/watch?v=5tT38P-gWA0

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まとめ

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ノードベースユーザー向け 46 ● ElastiCache Redis v4/v5 を使っている場合 ○ 今すぐメジャーアップグレード ● Redis OSS系を使っている場合 ○ RIを使っている場合、切れたタイミングでValkey化 & RI/SP継続 ○ RIを使っていない場合、Valkey化 & RI/SP導⼊ ● 古いインスタンスタイプを使っている場合 ○ 性能改善や将来のSP購⼊を⾒越して、第7世代(cache.r7g等)以降へ移⾏ ● サーバーレス化のハードル ○ ElastiCache Serverlessはノード単位ではなく、クラスター単位でサーバー レス化されているため、クラスターの作り直しを伴う

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サーバーレスユーザー向け 47 ● RIではリーチできなかったサーバーレスの⻑期割引が Database Savings Plansの登場で可能になった ● Savings Plansの中でもサーバーレス系は割引率が特に⾼い ● Valkey化&SP購⼊でRedis OSSサーバーレス⽐とほぼ半額

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本⽇のテーマ : 2026年1⽉版ElastiCacheのコスト最適化 48 1. ElastiCache Redis 4/5を2026年2⽉以降も使い続けると、延 ⻑サポート料⾦が発⽣ 2. ElastiCacheはRedisだけでなくValkeyというはやくて安い選 択肢もある 3. ⻑期契約のコスト最適化はReserved Instanceだけでなく Savings Plansという選択肢もある 4. Database Savings PlansはServerlessと相性が良い

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re:Invent 2025 関連セッション

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50 ● re:Invent 2025で発表された データベースに特化した柔軟な 料⾦モデル ● サーバーレスで最⼤35%、プロ ビジョンド型で20%の割引 ● 9つの主要DBサービスをカバー ● RIに⽐べて圧倒的な柔軟性に優 れる DAT326 : Deep dive into AWS Database Savings Plans https://www.youtube.com/watch?v=5tT38P-gWA0

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DAT458 : Better, faster, cheaper: How Valkey is revolutionizing caching 51 ● Redis OSSをフォークした Valkey ● メモリ使⽤量を最⼤40%削減 ● マルチスレッドアーキテクチャ により最⼤230%のスケール https://www.youtube.com/watch?v=iUw1d4bUNJk

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