Slide 1

Slide 1 text

VSTePによるテスト観点のモデリング Sansan株式会社 技術本部 Quality Assuranceグループ 藤原 敬太 Q A O n l i n e # 1

Slide 2

Slide 2 text

スタートアップ企業で1⼈⽬のQAエンジニアとしてQA組織の⽴ち上げを数 社経験後、2020年4⽉にSansan株式会社に⼊社。 主にSansanモバイルアプリ、Webアプリケーションの品質向上に向き合い、 品質改善の施策の⽴案、テストプロセスの整備、改善に携わる。 最近ではモバイルアプリのテスト⾃動化に取り組んでいる。 藤原 敬太 Sansan株式会社 技術本部 Quality Assuranceグループ

Slide 3

Slide 3 text

2

Slide 4

Slide 4 text

Sansan株式会社とは 3 名刺管理から、営業を強くする 名刺でつながる、 ビジネスのためのSNS 請求書受領から、 ⽉次決算を加速する 設⽴年 2007年6⽉ 資本⾦ 63億33百万円 (2021年8⽉31⽇時点) 代表者 寺⽥親弘(代表取締役社⻑) 事業 働き⽅を変えるDXサービス (クラウド名刺管理サービス等)の 企画・開発・販売 拠点 表参道本社 Sansan One Sansan パラシオ 関⻄⽀店 福岡⽀店 名古屋⽀店 東京証券取引所市場第⼀部 グループ会社 Sansan Global Pte. Ltd. (シンガポール) Sansan Corporation (アメリカ) ログミー株式会社 上場証券取引所

Slide 5

Slide 5 text

Agenda - 現状と課題 - VSTePによるモデリング - モデリングしてみて - まとめ

Slide 6

Slide 6 text

現状と課題

Slide 7

Slide 7 text

- QAチーム⽴ち上げ当初 > 仕様書ができた段階で仕様書ベースで観点抽出、機能テストの設計をし ていた - 現在 > テスト分析でリスクを洗い出しテスト観点に反映するようにした > ユースケースを想定したテスト観点抽出を⾏うようにした テストプロセス テスト設計 テスト実施 テスト準備 テスト実施 テスト準備 テスト分析 テスト観点抽出 テスト計画 テスト設計

Slide 8

Slide 8 text

- 業務フローからユースケースを想定しテスト観点を抽出していく - テスト観点抽出後、QAチームでレビューをし、その後開発チームにもレビューをしてもらう - これらは担当者の頭の中で⾏われている - テスト観点の⼀例 現在のテスト観点抽出 アクター ユースケース シナリオLv1 シナリオLv2 シナリオLv3 名刺メーカー管理者 ⽀給名刺(⾃社名刺)の操作 ⽀給名刺を⼀括で作 成・編集できる ファイルアップロード できる 新規作成⽤ファイルを ダウンロードできる アップロード内容を確 認できる 参照画像が操作できる 参照画像を確認できる ⼀般ユーザー ⾃⼰名刺の設定ができること ⾃⼰名刺の設定が確認 できる オンライン名刺の設定ができること オンライン名刺の設定 が確認できる

Slide 9

Slide 9 text

- 観点抽出が担当者の頭の中で⾏われているため下記の不安がある > アクターのユースケースを出し切れているか不安 > ユースケースに対するシナリオLvの深掘りができているか不安 - 想定されるリスクを出し切れているか不安 - 担当者ごとに観点抽出のレベル感が揃わない 課題

Slide 10

Slide 10 text

VSTePによるモデリング

Slide 11

Slide 11 text

- VSTePとは? - 「テスト観点のモデリングを核としたテスト開発⽅法論である」とあります。いきなり細かく考えると抜け 漏れが発⽣しやすくなったり、全体像が⾒えにくくなるので、テストケースをざっくり考えてから具体化す る⽅法です(参考資料:VSTePによるソフトウェアテストの開発) - VSTePの流れ モデリング⼿法 テスト観点を思い 浮かべて線でつなぐ テストコンテナに まとめて並べる テストケースの雛形に 具体的な観点を⼊れる テストケースを テスト⼿順に具体化する 今回はテスト観点図を作ります テスト実施 テスト要求分析 テスト詳細設計 テストアーキテクチャ設計 テスト実装

Slide 12

Slide 12 text

課題のところで述べたように、観点抽出は担当者の頭の中で⾏われていて観 点の抜け漏れの不安がありました。 他にも「HAYST法」や「ゆもつよメソッド」なども検討しましたが、 VSTePのテスト観点図を作る⼯程が、今の課題である担当者の頭の中で⾏わ れていた観点抽出をテスト観点図として表現できるので、解決策としては⼀ 番近いのではと思ったのがきっかけでした。 今回は既にリリース済みの弊社サービス「名刺メーカー」をモデリングして みることにしました なぜVSTePにしたのか?

Slide 13

Slide 13 text

「名刺メーカー」とは? Sansan名刺メーカーは、法⼈向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」上で名 刺の作成・発注申請ができる、名刺作成サービスです。作成された名刺は、オン ライン名刺としても活⽤することができます。 モデリング対象

Slide 14

Slide 14 text

システムの全体像を把握するために、名刺メーカーをテストするためのテスト観点になり そうな項⽬を出し、下記のようなテスト観点図を作りました 全体像のテスト観点図作成 ざっくり観点を出しボトムアップで観点をグルーピングしていく ここで上げた機能毎にテ スト観点図を作っていく

Slide 15

Slide 15 text

①ざっくりと観点を出していきます このあと、機能ごとにテスト観点図を作る時に詳細な観点を出していきます 全体像のテスト観点図作成 ざっくり観点を出す

Slide 16

Slide 16 text

②観点をグルーピングしていく 全体像のテスト観点図作成 グルーピングしていく

Slide 17

Slide 17 text

「⾃社名刺を作成する」機能をテストするためのテスト観点になりそうな項 ⽬を出し、下記のようなテスト観点図を作りました 機能毎のテスト観点図作成 観点やグルーピングのレビューを重ねる

Slide 18

Slide 18 text

①全体図より⼀段細かい観点を出していきます 機能毎のテスト観点図作成 全体図より⼀段細かい観 点を出す 全体図同様グルーピング していく

Slide 19

Slide 19 text

モデリングしてみて

Slide 20

Slide 20 text

既存⼿法では業務フローは把握しやすいが、観点漏れの不安があり、 VSTePではテスト観点図で観点漏れは防ぎやすいが、業務フローは把握できない など、それぞれにメリット/デメリットがあると感じました。 仕様書ベースでテスト観点抽出を⾏ったことがあればVSTePをそこまで抵抗なく 取り組めそうに感じました。 既存⼿法との⽐較

Slide 21

Slide 21 text

- メリット - テスト観点を階層的に記述することでテスト観点を把握しやすい - テスト観点を把握しやすくレビューがしやすい - テスト観点図を流⽤することで観点抽出のレベル感を合わせやすい - テスト観点図をテンプレート化して属⼈化を防げる VSTePのメリット/デメリット

Slide 22

Slide 22 text

- デメリット - 業務フローは把握できない - 観点出しの後グルーピングの⼯程があり時間は多少かかる - グルーピングを正確にしないと全体のレベル感がズレる - 観点出しの段階、グルーピングの段階とレビューの数が増える VSTePのメリット/デメリット

Slide 23

Slide 23 text

まとめ

Slide 24

Slide 24 text

- 現状のテスト設計⼿法だと属⼈化や抜け漏れの不安があり、VSTePを試し てみた - 既存のテスト観点抽出⼿法と⽐較して、明確な抜け漏れまでは検出できな かったが、属⼈的な要素は減らせそう - テスト観点図を作ることで観点抽出レベルを⼀定のレベルで保てそう まとめ

Slide 25

Slide 25 text

We are hiring! 新規事業開発 新規事業開発エンジニア ウェブアプリケーションエンジニア PdM(プロダクトマネジャー) コーポレート 社内SRE セキュリティーエンジニア (SOC、社内教育・監査) DSOC / 研究開発 インフラエンジニア ⾃然⾔語処理 研究員 社会科学分野 研究員 機械学習 研究員 OCR開発技術者 R&D DevOpsエンジニア データエンジニア サービス基盤エンジニア データサイエンティスト サービス開発 SETエンジニア サービス開発エンジニア ウェブアプリケーションエンジニア インフラエンジニア iOSエンジニア Android エンジニア ブランディング・マーケティング フロントエンドエンジニア 募集職種⼀覧はこちらから https://jp.corp-sansan.com/engineering/recruit/ 24

Slide 26

Slide 26 text

カジュアル⾯談 「もう少し話を聞いてみたい」という⽅へ。以下にてカジュアル⾯談を受け付けています。

Slide 27

Slide 27 text

テックカンファレンス「Sansan Builders Stage」開催 Sansanのエンジニア情報サイト「Sansan Engineering」 プロダクト、テクノロジー、カルチャーや採⽤情報など、Sansan株式会社のエンジニアリングに関するあらゆる情報を掲載しています。 Sansan Engineering ENTRY HERE

Slide 28

Slide 28 text

※ 登録の際、紹介コードの欄に「1 0 2 9 Q A 」と⼊⼒ください。

Slide 29

Slide 29 text

No content