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その"インサイト"、本当に意味ありますか? 〜Think N1な深いインサイトの見つけ方〜 SmartBank, Inc.   Product manager 稲垣慶典 | inagaki

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本日のテーマ 良質なインサイトを掴むためには 恐れず、N1に深く向き合うこと なんだか煽りっぽいスライドタイトルですみません …

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SmartBank, Inc.  Product manager 稲垣慶典 | inagaki @InagakiKay 新卒でDeNAに入社し、ゲームやヘルスケア・ 医療の領域でプロダクトマネジメントや新規事業 立ち上げに従事。薬局スタートアップを経て 24 年1月より現職。 プロダクトマネージャーとしての知見や学びを発信しています 自己紹介

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なぜ今インサイトの話?

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背景 AI技術の著しい進化によって、 プロダクトづくりは根本的に変わりそう

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AIの進化でプロダクトづくりが大きく変わる ソフトウェアを作ることが障壁ではなくなる XXがあれば 便利なのに… 自分では 作れない… じゃあ、 作ってみよ

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急激に増えるものと、そうでないものがありそう ニーズが顕在化しているものほどプロダクトが爆増しそう HOWレベルでニーズが顕在 ニーズが潜在的 ソフトウェア プロダクトの数 そこまで変わらない? 爆増?

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「何をつくるか」という問いの重要性が増す “1.5歩先”の欲しいものを見つけることがより重要に HOWレベルで認識しているニーズ 言われれば認識できる潜在ニーズ 言われても想像できない 使えばわかる潜在ニーズ

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だからこそ今、改めてインサイトに注目 ユーザーが本当に欲しいものを描く力が よりPMに求められる そのために重要なのがインサイトを掴む力

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インサイトとは何か?

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インサイトとは何か? ユーザーの言動の裏にある”原理”に関する発見のこと 行動 感情 原理(インサイト) 前提 環境 経験 関係 顕在 潜在

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インサイトとは何か? 表面上の言動の裏に、思わぬ発見がある なぜか朝に ミルクシェイクが 売れる なぜか1人客が 買って帰る 車で来店する人 が多い 運転中の ”気晴らし”ないかな… 有名なアメリカのミルクシェイクの話

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インサイトとは何か? 解釈を通じて抽出するものであり、データ≠インサイト 📊定量データ 💬定性データ 解釈 💡インサイト これはインサイトではない 最初はあくまで仮説

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良いインサイトとは何か?

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想像でき、納得でき、 アイデアを膨らませられる発見 良いインサイトとは何か?

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次のアイデアが生まれてくることに意味がある 「〜だから、これもあるかも!」が出てくるインサイト 解像度が高い インサイト 想像できる 予想できる 共感できる アイデアが 湧きやすい チームを 巻き込める

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(参考)『ワンバンク』ペアカードでのインサイト例 「わかる…」「それありそう…」という共感が生まれるか “2人のお金のことだから、自分と同じように、 相手にも気にしてほしい” “こっちばっかり立て替えてない? かと言ってあまりカドを立てたくない…” 同棲したてのカップル 既婚夫婦・歴の長いペア

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どうやって良いインサイトを見つけるか

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どうやって良いインサイトを見つけるか スマートバンクではN1にこだわってきた

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参考:SB社でのインサイトを捉えるためのリサーチ活動 序盤に「理解フェーズ」を設け、インサイトを捉えにいく 理解フェーズ 仮説検証フェーズ インタビュー データ分析 インタビュー データ分析 インタビュー データ分析 WHATを定義 HOWを定義 WHAT 仮説 WHAT 仮説 HOW 仮説 重点的にインサイトを 捉えに行くフェーズ プロト リリースしちゃう マーケット選定 市場調査

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参考:SB社でのインサイトを捉えるためのリサーチ活動 定量・定性ともに活用しつつ、インタビューを軸に Askワンバン 抽象化 抽象化 抽象化 抽象化 抽象化 抽象化 抽象化 抽象化 定性 定量 一つのテーマで5~6名程度にインタビュー

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補足:「Askワンバン」とは 横断的なデータ分析ができる社内AIエージェント 詳細はこちら 👇 https://blog.smartbank.co.jp/entry/ask

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いろいろやっているが、大事なことは まずは、インタビューでN1を深掘る

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N1×インタビュー形式で深ぼることの良さ 最初こそ、まずN1で話を聞くことに意味がある N1でも実存することに 意味がある 同期的に、多面的に 情報を集められる インサイトはあくまで解釈 想像で始めない 最初はわからないこともわ からない

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N1×インタビューの扱いの難しさ でも、N1のインサイトって意味あるインサイトなの? ● 「それってその人だけの話では?」問題 ● 定性情報だけだと恣意的な解釈にならない? ● インタビューで聞いたことだけでは、判断しきれない ● 引き出し切れなくて、結局不完全燃焼になる

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N1の罠を回避する必要がある だからこそ、N1インタビューはファクト収集と言語化がカギ 意見や感想ではない ファクト収集の場 そう、だから 言語化と検証を繰り返す 定性データって 主観でしょ? 1人の話で 判断できなくない?

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深くN1と向き合いインサイトを見つけるために N1インタビューで良いインサイトを見つけるための工夫 抽象化 抽象化 1. 背景情報をとにかく集める 2. Think N1シートでストーリーとしてまとめる 3. 相対比較で再現性のある原理を見つける 抽象化 抽象化

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工夫1:対象者の背景情報をとにかく集める インタビューの9割は背景情報(=ファクト)の収集 - 年齢、家族構成、居住地 - 職業、職歴、家族の職業 - 平日/休日の過ごし方 - 賃貸/分譲、自家用車の有無 - 趣味や過去1年間の大きな支出歴 - 利用しているクレカ・銀行口座・資産運用 - 1ヶ月の家庭内のお金の流れ - TVやSNSなどの利用状況 - 今利用しているアプリ TOP3の利用状況 など 背景情報 イントロ アウトロ 追加質問 アンケートと違って その場で質問を追加できる

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工夫1:対象者の背景情報をとにかく集める 脳内で映像として再生し、曖昧な部分を深ぼる 周囲の解像度を上げる 前後の解像度を上げる

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工夫1:対象者の背景情報をとにかく集める 違和感にインサイトのヒントがある 矛盾 独特な表現 や行動 口調の変化

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工夫2:Think N1シートでストーリーとしてまとめる ストーリーとして仮説を言語化するフォーマット 詳細はこちら 👇 https://blog.smartbank.co.jp/entry/thnink-n1

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工夫2:Think N1シートでストーリーとしてまとめる 分解して言語化すると曖昧な部分や無意識な仮定がクリアに 誰が どんなときに どうしたいが 何が障壁で インサイト ✅クリア 🌀曖昧 ✅クリア 🌀曖昧 重点的に把握しにいく 重点的に把握しにいく 定性データ・定量データ

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工夫3:相対比較で再現性のある原理を見つける 実査後にもマッピング・比較して再現性のあるインサイトを インタビュー実施 個人差があるもの それでも共通するもの 誰に話を聞くか

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N1×インタビューで良いインサイトを見つけるために N1の罠は、ファクト集めと徹底した言語化で回避する インタビュー ファクト 意見 感想 解釈 インサイト - Think N1シート - マッピング・比較 等 定量 - 徹底して背景情報 等

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まとめ

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まとめ ● 作りやすくなったからこそ、何を作るかの問いが重要に ● 潜在的なニーズを見つけるためにインサイトを掴む ● N1レベルで深ぼって良いインサイトが見つける ● インタビューは徹底的にファクトを集める場である ● インサイトは解釈(≒仮説)だから、徹底的に検証する 「何を作るか」の問いのために、インサイトを見つける

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余談ですが… インサイト発見からモック作成まで自動化AIの実験してみた データ インサイト抽出 PRD 課題定義 価値定義 施策要件定義 情報整理 Figma モック 完全自動でモックまででき た! なんかそれっぽい! けど…なんか違う…

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AI自動化実験を通じた学び 良いインサイトは、非合理な解釈から生まれる? ● 情報の要約やエッセンスの抽出は見事だった ● 一方でAIが選定したインサイトは、外してはないけど ”なんか違う”もの ● 人間が選んだものは非合理で、やや決めつけっぽい (もしこれをAIが提案してきたら承認しないかも…)

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まとめ いくらAIで開発しやすくなったところで、 人間は自分が欲しいものがわからない

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まとめ 今こそThink N1力を磨く

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告知1:スマートバンクのリサーチャーの書籍

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告知2:プロダクトマネージャー募集中です👋