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中山間地域における 地形3D化を通じた事前復興への提言 中山間地域における 地形3D化を通じた事前復興への提言 静岡県立天竜高等学校 静岡県立天竜高等学校   池村咲紅  竹内秀幸  二橋稀平  池村咲紅 竹内秀幸 二橋稀平

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静岡県浜松市天竜区 静岡県浜松市天竜区

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浜松市天竜区は、その約91%が森林という豊かな地域 山間部特有の過疎化、高齢化といった課題に加え、 大雨による災害や地震による土砂崩れの心配も抱えている

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01. 探究の背景と課題認識 嘯月橋(しょうげつばし)の崩壊 2022年9月 台風15号による大雨の影響により橋の橋脚が傾き崩壊

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橋の再建案を検討できるような ワークショップで活用できる カードゲームを提案 01. 探究の背景と課題認識 昨年の取り組み そもそも地域の安全の根本に関わる 地形の理解が圧倒的に不足している

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01. 探究の背景と課題認識 アンケート結果 意識していると 回答したのは わずか約25%でした 災害リスクの非当事者化 「日常で、防災について意識していますか?」 232件の回答 いいえ 75% はい 25%

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01. 探究の背景と課題認識 RESASより 地域の知恵を口伝で伝える担い手が失われている 地域の教訓の断絶 【出典】RESAS 人口マップ―人口構成分析(総務省「国勢調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」)

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02.研究課題の設定 ①複雑な地形の可視化 地形を体感できる形にすることで、 「災害リス クの非当事者化」を防ぎ、リスクを「自分ご と」として捉えられるようにする必要がある。 ②地形と歴史の関連性の解明 地形と歴史の繋がりを解明し、 「なぜ人々はそ こに住み、なぜ災害が発生したのか」という地 域の知恵や脆弱性を若い世代に実感をもって伝 える必要がある。

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03.解決手法 地形模型とプロジェクションマッピング 3D地形模型の製作 国土地理院のデータを基に、手で触れて立体的に理解できる細密な地形模型を3Dプリンタを活 用して製作します。 プロジェクター投影による情報の重ね合わせ 制作した3D地形模型に情報を投影し、地形とリスクの関係を視覚的かつ体感的に示します。

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①震災復興伝承館のジオラマ(東北視察)    04.事例調査 閖上が震災を経てどのように再生したかを視 覚的に表現するジオラマは、復興の現状と課 題を伝える強力なツールでした。 ②「仙台BOSAI-TECH」での実証実験     防災コンテンツへの心理的な壁を軽減し、防 災接点を「身近」にできることが検証されて います。 【出典】仙台BOSAI-TECH Future Awards 2023実証実験成果報告書(フロッグス株式会社)

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05.モデル地区選定 【出典】仙台BOSAI-TECH Future Awards 2023実証実験成果報告書(フロッグス株式会社) 天竜区二俣町二俣 天竜区の交通・経済の拠点 天竜川・二俣川の谷底低地に位置する 山間部と浜松市中心部を結ぶ動脈 選定地区 洪水と地震による液状化の複合リスク

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05.モデル地区選定 土砂・風水害リスク(最も喫緊の課題) 中 央 構 造 線 が 通 る 複 雑 な 地 質 構 造 を 持 つ、土砂災害が起こりやすい地域。 令和4年:嘯月橋の落橋や区役所裏の斜面 崩壊が発生。 令和7年:船明地区で床上浸水と床下浸水 が合わせて約60件という大きな被害が発 生。 低地の地震リスク 堆積した砂地盤は地震に非常に脆弱。 東南海地震(1944年) :液状化の記録が残 されている。液状化による堤防沿いの地 盤沈下の危険性も内包している。

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06.地形模型の制作 国土地理院のデータ変換 国土地理院地図のデータをダウンロード STL形式に変換 アプリ上で造形物の精度などを設定 最終的にはA1ほどの大きさに

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07.投影データの設計 複合リスクを可視化 ハザードマップと衛星写真を重ねる。 歴史的記録のプロット

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07.投影データの設計 行動変容支援レイヤー 地域の情報発信拠点である森のマルシェ きころを出発点とし、模型の標高差に基 づき、安全な高台へ向かう最適な避難ル ートを色分けして投影

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08.現状の3D模型とプロジェクションマッピング プロジェクションマッピング 3D模型

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09.まとめ・展望 研究で明らかになったこと 公的資料に基づく地域固有の災害記録とGIS 分析によって、天竜区の複雑な地形リスクを 若い世代に当事者意識を持って伝える有効な コミュニケーションツールを提案 二俣が「複合リスク」を抱えている 3次元地形構造と投影データの関連性 若年層の防災意識を「自分ごと」に変える可能性