Slide 1

Slide 1 text

「ブログを1年継続する」 という壁を越えるために 2018.06.02. WordCamp Osaka

Slide 2

Slide 2 text

*you 非IT企業のWeb担で、 業務アプリ作ってる人 娘がふたり( 7歳 & 3歳 ) ateitexe.com @ateitexe

Slide 3

Slide 3 text

こういう仕事をしてます Via: http://www.iconsdb.com/ 出荷管理 業務アプリ 管理部 生産管理システム 帳票出力 生産計画 工場 ゴリッゴリの Winユーザー! 製造部

Slide 4

Slide 4 text

WordPressとのかかわり • 会社のコーポレートサイト(一部WP)の保守 • 社内ネットワークにて社員向け情報ページの運営 • 自分のブログ(現在7年目) MS Office系の書籍を執筆しています • ブログがきっかけで、執筆業をはじめました • 今年の冬に5冊目の著書(初心者向けAccessマクロ本)発売予定です! ・2012年開設 ・現在347記事 ・約10万PV/月 ジャンル ・MSOffice/VBA ・WP ・子育て/裁縫 ・体験記

Slide 5

Slide 5 text

今日おはなしすること 1. どうしてブログが続かないのか 2. コンテンツの「性質」を見極めよう 3. 「良い記事」ってなに? 4. 「良い記事」を書くために 5. いちばんの読者は「自分」! 技術ではなく 「コンテンツ」の お話です! 私の主観や 体験談も含まれます _(:3 」∠)_

Slide 6

Slide 6 text

1どうしてブログが続かないのか • ブログの寿命「1年」説 • 開設して1年後には9割の人の更新が途絶えている? • 私自身、最初はつらかった • 1年目:開設して半年は鳴かず飛ばず、内容よりタイトル工夫してみたり迷走 • 2年目:昨年の結果が少しずつ見えて、ようやく「これでいいんだ」と思えるように • 3年目:PVを気にせず、書きたいものを書けるようになってくる • 4年目~:1, 2年目に書いた記事が未だに根強く生きてる

Slide 7

Slide 7 text

0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 私のブログのPV推移 106件 (週2~3) 60件 7件 21件 投稿数 産休 二女 出産 職場 復帰 28件 6年目 7年目 24件 (月1~2) 長女 小学校 入学 結果がついてくるのは 2年後くらいかな? 長女 1歳半 開設半年 つらかった 65件 (週1~2)

Slide 8

Slide 8 text

ブログが続かないのは:ネタがない? • 本当に? • あるけど自分でブレーキをかけてない? • 同じような内容のブログは他にもあるし… • 今更自分が書いても需要ないし… • それでも本当にないなら • インプットが足りていない • 体力・精神ともに余裕がないと書けない 私もそう思ってた! 休もう!

Slide 9

Slide 9 text

ブログが続かないのは:モチベーションが続かない? • アクセス数が伸びない • 誰も見てない • つらい • 飽きる • 「書いたものを読んでほしい」のはあたりまえの欲求 • だけどそこをなんとか乗り越えたい モチベーションを 他人に求めていないか? モチベーションは自分に求めないと続かない

Slide 10

Slide 10 text

2コンテンツの「性質」を見極めよう • 発信したいコンテンツの「性質」によって「読まれかた」が違う • フロー型 • ストック型 • 自分の「向き」「不向き」もある • 自分に無理のないスタイルを見つけないと続けられない • スタイルによっては「ブログ」にこだわる必要もない • 自分のブランディングに最適な形はそれぞれ違う

Slide 11

Slide 11 text

フロー型 • 旬な情報などを扱った短期集中型 • 掲載時のアクセスが多く、時間の経過とともに減少 • SNSなどが顕著 • 要点をまとめた短めの記事 • 画像などを使って目をひく仕組み • 更新頻度は高いほうが望ましい • 情報を追ってくれる読者(ファン)の獲得が大切 • 「このアカウントの発信する情報を継続的に見たい」と思わせる 参考: http://f-light.co.jp/seo/seo_time10/ ふつう最初から ファンはつかない

Slide 12

Slide 12 text

ストック型(私はこっち!) • そこそこボリュームがあって、時期を問わず検索される情報 • 爆発的にアクセス増加はしにくいが、時間が経っても安定して読まれる • 1記事ごとに独立した価値がつく • 同ブログでジャンルの違う話題を扱ってもわりといける(経験談) • ドメインの信頼性(ドメインパワー)を獲得するのに時間がかかる • ドメインパワーがあると検索順位が高くなりやすい • 時間経過と良質な記事数(地道に更新するほかない) • 競合ページと差をつける「自分にしか書けない情報」が必要 • 長く続けるつもりなら最初から独自ドメインがおすすめ 参考: http://f-light.co.jp/seo/seo_time10/ ふつう最初から 検索にひっかからない

Slide 13

Slide 13 text

つまり:最初は読まれなくてあたりまえ! • 最初に「これでもか」という記事をたくさん書いた • 全然読まれなくてやっぱり凹む「これがダメならもう何を書いてもダメだろう」 • 孤独と戦いながら更新(つらかった) 0 100 200 300 400 500 2012/1/20 2012/2/20 2012/3/20 2012/4/20 2012/5/20 2012/6/20 最初3ヶ月計測なし 私のブログの 開設半年のPV

Slide 14

Slide 14 text

最初は我慢の期間 • ブログの「未来の財産」をストックする • 結果は2, 3年後に見えてくる • 全然読まれなかった記事が急に検索上位にあがってきた • 現在も「1年目」の記事はよく読まれている

Slide 15

Slide 15 text

3「良い記事」ってなに? • フロー型 • 狙った期間に大幅なPVが獲得できる • その後の行動につながる(プロモーション、購買、クリック…??) • ストック型 • 長く安定したPVが獲得できる 「目的」に合った「結果」が得られる記事

Slide 16

Slide 16 text

私の思う「良い記事」とは(ストック型の場合) • どんなときに「検索」する? → なにか疑問があって、それを解決したいとき • 検索結果のなかから、さらに探す → 自分のほしい答えが上位にあるとは限らない 「疑問」にぴったりな「答え」が書いてあるのが、 その人にとっての「良い記事」

Slide 17

Slide 17 text

ちなみに:「バズる」とどうなる? • バズる(爆発的なPVを獲得する)と… • フロー型: フォロワーが増える • ストック型: ドメインパワーが上がる(と思う) • ブランディングの近道になる • ただし、必須ではない(ストック型の場合) • バズらなくても地道に成長させることはできる • 記事の価値なので、個人の知名度はさほど問題でない

Slide 18

Slide 18 text

バズった記事 公開 記事ごとのPV/月

Slide 19

Slide 19 text

全体で見ると、こんなもん 該当記事の割合

Slide 20

Slide 20 text

バズってない記事 公開

Slide 21

Slide 21 text

全体で見るとこのくらい

Slide 22

Slide 22 text

「バズりやすい」のは? • バズりやすい話題 • 人によって判断が違うデリケートな話題 • 書いてあることに対して否定したくなるもの • 「ちょっと一言物申したい」もの • 人は「違う!」と思うことのほうが反応したくなる • 「そう思う!」ときはコメントしない傾向 • バズると読む人の母数が爆発的に増える • 心無いコメントにも遭遇しやすくなる • 経験すると「怖さ」がわかる • 記事の裏付け、言葉選びが慎重に(クオリティが上がる) メンタル 注意!

Slide 23

Slide 23 text

記事層が厚ければバズらずとも安定(ストック型の場合) バズってもそんなに 影響ないので 「そこそこ」の 記事層を 厚くするほうが 手堅い

Slide 24

Slide 24 text

4「良い記事」を書くために(私がやっていること) • 誰かの「疑問」にぴったりな「答え」が「良い記事」だって?? • 誰かの疑問なんてわかるわけないじゃん! • 自分をターゲットにしてみよう • 自分が疑問に思うことは、だいたい誰かも疑問に思っている • 自分へのアンサー記事は、きっと誰かに需要がある! • 技術系は事実を淡々と書き出すだけでもボリュームある • ふわっとした「概念」みたいなものを言語化するのも貴重 まずは、自分の「疑問」にぴったりな「答え」を目指そう

Slide 25

Slide 25 text

まずは「自分」をターゲットにして書く • 自分の疑問をどう解決したのかをネタにする • 検索して、情報が多かったら • それでも、たいてい一発では解決しない • いろんな情報を総合して自分の状況に合う形にした解決法 • 検索して、情報が少なかったら • 違う方法で調べた解決法 自分にしか書けないこと! 競合が少ない!

Slide 26

Slide 26 text

勢いで書いて、いったん「寝かせる」 • とりあえず書きたいことをズバーっと列挙 • 勢いがある(ひらめいた)ときは短い時間でたくさん書ける • タイトルだけは先に決めちゃう • タイトルには「自分だったらこんな検索をする」単語を盛り込む • 下書きをたくさん持つ • 公開まで時間をかけるので、ストックがあるといい • 書きかけの記事でもタイトルがちゃんとしていれば思い出せる • ストック型ならでは(フロー型はスピード重視)

Slide 27

Slide 27 text

寝かせたあと、理解・分解・再構成 • 忘れた頭で読み直して理解できるか • なんでこんなこと書いたんだっけ? • これは何を言いたいんだっけ? • 書いた内容に再現性があるか? • 勢いで書いた支離滅裂なカタマリを分解 • 「背景 - 経緯 - 結果」へグルーピングしてリライト • 最初から構成ありきで書こうとすると余計時間がかかる(私の場合) • 組み立て直す • 状況/環境/参考にした情報はなるべく詳細に残す(絶対忘れるから) • 繰り返すことで構成力・ライティング力がつく あいまいな部分を潰せる

Slide 28

Slide 28 text

ターゲットを「自分と属性の似ている他人」に置き換える • 「主観」をできるだけ排除する • 専門用語が通じるか、必要なら解説やリンクを用意 • 自分の目線に偏りすぎていないか • 違うカテゴリの人から見て不快な表現はないか • タイトルだけで内容の予想ができるか? • 時間を置いたうえで、改めてそれが有益な情報だと自分が思えるか? • ここでお蔵入りになることも • 全く知らない赤の他人が書いたものとして、興味を持てるか? • 検索から来る人は自分のファンじゃない

Slide 29

Slide 29 text

1記事の情報は多めでも大丈夫(ストック型の場合) • 耳で聞く情報やフロー型だと、情報過多は好まれないかも • ストック型記事においては長くても良いのでは(経験談) • TOP10記事の平均文字数 5,000字 • 必要だと思われれば再来訪が期待できる • ただし、ただ長ければいいわけではない • 拾い読みができる構造 • 1記事の中でも、情報のグルーピングと適切な見出し • 補足は読み飛ばしても大丈夫と思わせる装飾に(CSSで小文字や囲みなど)

Slide 30

Slide 30 text

公開したら終わりじゃない • 過去記事もメンテナンスしないと錆びていく • 新たに情報を追記する • 現状にそぐわない情報を注記もしくは削除 • 公開日と更新日を明記 • 公開日が古くてもメンテナンスしてあればGoogle先生はちゃんと見ててくれる • どんなキーワードで検索されているかチェックする • 検索ワードと記事の内容がマッチしているか • 検索ワードを参考にタイトルや本文を後から変更することも • 検索されている答えが自分のブログになければ書く 1年目に書いた記事も 未だに定期的に リライトしています (しつこい…)

Slide 31

Slide 31 text

5いちばんの読者は「自分」! • ブログで公開した記事 = 自分の「財産」 • アウトプットの労力は必ず自分に返ってくる • 良質なポートフォリオにも • 記事が増えていくと、ブログは「自分の辞書」になる • 技術記事は確実に自分の能力向上になる • あのときどういうことしたんだっけ、の役に立つ • にばんめに、人の役に立てたらもっといい • 「いつか」くらいに思っておくとつらくない たとえば: 入園グッズの裁縫記事 ・写真付きで何を作った ・どのサイトで何を買った ・どの本の型紙で作った ・2人目のとき助かった!

Slide 32

Slide 32 text

アウトプットこそが勉強になる がんばる 動かない… 動いた! ブラッシュ アップ 重要! フィード バック もらえたり アウト プット なんとなく 動くからいいや、 では説明できない Via: http://www.iconsdb.com/ http://pictogram2.com/

Slide 33

Slide 33 text

あなたの体験やノウハウは、実はとても貴重! • あなたの体験を、あなたの言葉で書けば、それは唯一のもの • 「こんなこと」って思ってたことは、誰かの役に立つ • ライティング能力も続ければ必ず向上する • いいものなら、数年後必ずあがってくる! まずは1年、あきらめないで続けてみよう

Slide 34

Slide 34 text

ブログを続けたおかげで こんな場に立たせていただけました

Slide 35

Slide 35 text

ありがとうございました!