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開発を担当した三年間の振り返り @Takepepe / DeNA
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吉井 健文 デザイン本部 デザインエンジニアリングG DeSC / KenCoM 開発G
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早いもので… DeNA入社して三年間経ちました。 入社当初、フレームワークは React の View 部分が書ける程度。 広告制作業界の Web屋、基本的に jQuery おじさんでした。
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KenCoM というヘルスケアサービスを担当
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KenCoM 歴もそろそろ三年 この三年間で、サービス開発にたくさんコミットしました。 新規機能追加・大規模改修などなど。 悩み・考え、長期運用で得られたメモを、 今日は共有したいと思います。
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技術選定を振り返る
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配属当初_φ(・_・ 担当事業は少しだけ Vue が入っていました。 Rails の assets pipeline で CoffeeScript をコンパイルするのを辞め、 Webpack と babel に乗り換えよう!というタイミングです。
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React or Vue?_φ(・_・ 当時は Vue 使いも少なく、React 優勢の時代。 最もエンジニアを確保できるフレームワークを選びたかった。 社内的には Vue 案件の方が多かった当時、 「React 案件を作り知見共有」という狙いもありました。
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型システムをチームで保守可能か?_φ(・_・ React を導入した数ヶ月後、型システムを入れてみては? というタイミングが訪れました。チームで保守できたうえで、 有意義なものになるのか、当初は懐疑的でした。 負債になるのでは?という疑いとの戦いです。
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型システム選択の失敗・成功_φ(・_・ React なら Flow でしょ、と踏んでいました。 既存コードに上乗せ出来る事がありがたかった。 型を早いうちに導入したこと自体は良かったです。 いまではバリバリの TypeScript 厨です。
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型システムの何が良かったか_φ(・_・ 作っているプロダクト要件が複雑で、 常にリファクタを重ねる必要があります。 型がなければ、ここまでやってこれなかったと思います。 VSCode に毎日助けられています。
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やりたい!からの技術選定は良い_φ(・_・ 型システム導入時も結局「やってみよう」から始まりました。 チームメンバーから「これをやりたい!」という意見が挙がったら、 プロダクト貢献するか吟味したうえで、 どんどん取り入れれば良いと思います。
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技術選定で言い切れること_φ(・_・ ・流行りは追っかけた方がよい ・流行りに流されない信念も必要 ・流行っているものは解決策が見つかり易い ・npm trends 判断もだいたい正しい
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設計を振り返る
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状態管理で悩んだ_φ(・_・ 状態管理をどうするか、とても悩みました。 モデルが必要だけど、Redux にはモデルがない。 それでも、Redux はエコシステムが充実していて、 設計を助けてくれることが分かっていました。 モデル:)値を持ち、値の Read スタック・Write スタックを同期処理するもの
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モデル駆動はうまくいった_φ(・_・ Redux にモデルを載せる手法を採用しました。 Mobx や Vuex の様なモデルの振る舞いが無ければ、 複雑な UI は構築できなかったと思います。
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Redux 過激派だった_φ(・_・ Redux による完全な Store 統治は過剰でした。 Stafull なコンポーネントを要所要所に起き、 UI の状態は UI で管理すべきでした。
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いろんなライブラリを試してみると、 「こことここ、同じ責務だ」という箇所が見えてきます。 ライブラリは重ねて比較しましょう。 ライブラリの共通点_φ(・_・
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重ねて比べると、設計のマジョリティが見えてきます。 他のライブラリで出来ない技がある場合、 そこに知識を載せない工夫が必要です。 設計のマジョリティ_φ(・_・
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知識を切り出していくと、ライブラリに引きずられない テストの書きやすいコードが生まれます。 そういうコードは何処でも動きます。 知識の切り出し_φ(・_・
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設計で言い切れること_φ(・_・ ・賢い UI は移植が大変 ・フレームワークに知識を載せない工夫が必要 ・設計の最適解はひとつではないが、共通項が多い ・設計を常に変更できる線引きが重要
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経年劣化対策を振り返る
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経年劣化対策で悩んだこと_φ(・_・ このフレームワークはいつ腐ってしまうのか? 将来の自分・チームメンバーが「助かった」と思える コードベースはどんな姿か?
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経年劣化対策で学んだこと_φ(・_・ 経年劣化対策は、フレームワークに対しては ほぼ無意味というのが現実でした。 よく考えることは必要だけど、 悩みすぎる必要はありませんでした。
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経年劣化対策で成功したこと_φ(・_・ Redux Store に置いていた UI向けのモデルを、 先日、React.Hooks にそのまま移植出来て大成功でした。 知識の切り出しの成功事例です。
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ライブラリには従う_φ(・_・ 知識を切り出しながら、ライブラリ作法には乗りましょう。 切り出しはライブラリ劣化の備えです。 やや面倒かもしれませんが、将来のコードの役に立ちます。
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簡単な経年劣化チェック_φ(・_・ import をせずに処理が書き切れるものは、上流工程です。 何かを import をしているファイル程、下流工程です。 下流工程ほど、寿命が短いコードです。
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純粋な言語仕様で完結する処理ほど、経年劣化に強いです。 その事業専用の、0 dependencies な ライブラリの様な姿になります。 変化に強い上流工程_φ(・_・
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その中で見えてくるのは、型定義が最上流工程ということです。 全ての処理は型定義に依存しています。 型定義は、プロジェクト知識の塊の様なものです。 型定義が変化すると、号令の様に全てのコードが動きます。 コードの最上流工程_φ(・_・
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経年劣化対策で言い切れること_φ(・_・ ・フレームワークは、いつか必ず腐る ・上流・下流の線引きが多いほど経年劣化に強くなる ・線を引きすぎるオーバーエンジニアリングはNG ・頃合いをみて線を引き直す
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三年間を振り返る
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足りなかったこと_φ(・_・ 世間的にマイクロサービス化が進んでいる背景もあり、 弊サービスもマイクロサービス推進中。 フロントエンド弁慶でまかり通っていたので、 BFF と格闘しながらバックエンド力不足を痛感中。
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良かったこと_φ(・_・ 任された課題に向き合うことができました。 課題と向き合うことで、調べ・考え、知見が深まりました。 長期運用で必要な配慮は、Web制作会社では得られないもの。 入社時の希望していたキャリア感に近付きました。
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意識的なアウトプット_φ(・_・ 解決した課題の、アウトプットを意識的に続けました。 それが人との繋がりを生み、アンテナが伸びました。 アウトプットを排出することで、アウトプットが連鎖しました。
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課題への嗅覚があがった_φ(・_・ アウトプットを続けることで、 知らないことを知ることができます。 新しい課題が見つかり、課題への嗅覚が上がります。 アウトプットを続けることは、とても重要です。
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ご静聴ありがとうございました