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© Link and Motivation Group イケてる開発組織を目指して 〜目指す姿から取り組む開発生産性〜 株式会社リンクアンドモチベーション 川津 雄介

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2 © Link and Motivation Group 株式会社リンクアンドモチベーション エンジニアリングマネージャー 川津 雄介 Yusuke Kawatsu ● 前職は某複写機メーカーでエンジニアしてた ● OSレイヤーからWeb/モバイルまで何でもやる ● 開発室全体を横断した生産性向上に注力! https://github.com/megmogmog1965 https://qiita.com/megmogmog1965 https://twitter.com/KawatsuYusuke

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3 © Link and Motivation Group リンクアンドモチベーションについて 327億円(2022年12月時点) (2022年12月時点) 11社

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4 © Link and Motivation Group リンクアンドモチベーションについて

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プロダクト紹介 働きがい あふれる社会へ

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モチベーションクラウド 診断 変革 ※ 2022年度 実績 10,060 社 312 万人

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導入企業様 ※2023年1月時点実績(https://www.motivation-cloud.com/)

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© Link and Motivation Group 8 リンクアンドモチベーションの SRE と開発組織

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9 © Link and Motivation Group 弊社開発組織の歴史 2016 2018 2019 2022 2023 モチベーションクラウド のリリース 開発組織内製化のスタート (Four Keys = Low レベル) コミュニケーションクラウド のリリース ストレッチクラウド のリリース Four Keys メトリクス High〜Elite レベルに到達 2020 SRE チームの誕生 弊社の開発組織は誕生して6年目です! デプロイ頻度: 120 回/月 リードタイム: 1日 ※モチベーションクラウド 5月実績

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10 © Link and Motivation Group 2023年に Four Keys の改善は一通り完了 Four Keys メトリクスの取り組みに関しては、昨年お話させて頂きました。

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13 © Link and Motivation Group 3つのプロダクトから成る、複数のチーム 社員 約90名 + パートナーさん

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© Link and Motivation Group 14 本日お話したいこと

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15 © Link and Motivation Group 本日お話したいこと 1 2 開発生産性とは? 開発生産性の取り組みのプロセス 3 実例「フロー状態の改善」

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© Link and Motivation Group 16 ① 開発生産性とは?

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17 © Link and Motivation Group 開発生産性? Four Keys? Four Keys メトリクス LeanとDevOpsの科学

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18 © Link and Motivation Group 最終的な生産性は 量 x 質 物量 質 (価値) × 売上UP

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19 © Link and Motivation Group ROI (投資収益率) の向上 ROI の向上 (Return on Investment) 物的生産性 の向上 付加価値生産性 の向上 Four Keys メトリクス SPACE フレームワーク アウトプット 量・速度の計測 一部、顧客価値 を計測している

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20 © Link and Motivation Group どのくらい価値 (売上) に寄与したか、測るのは難しい... 売上原価 販管費 営業利益 開発 が頑張った 利益 マーケ が頑張った 利益 営業 が頑張った 利益 売上 何%が プロダクトの価値 による利益?

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21 © Link and Motivation Group プロダクト開発 ● 開発生産性向上の取り組みで、 何%くらいの成果? ● それとも、今年リリースした 機能の成果? ● 昨年リリースした機能が、だ んだん価値発揮してきた? ● (営業・マーケの力か?) どのくらい価値 (売上) に寄与したか、測るのは難しい... 売上原価 販管費 営業利益 売上 Why.. ? 売上原価 販管費 営業利益 営業利益 昨年 今年

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何のための 開発生産性か?

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23 © Link and Motivation Group 先程の... ROI の向上 (Return on Investment) 物的生産性 の向上 付加価値生産性 の向上 Four Keys メトリクス SPACE フレームワーク アウトプット 量・速度の計測 一部、顧客価値 を計測している

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24 © Link and Motivation Group 開発者が「活躍」しやすい組織づくりのための「開発生産性」 イケてる開発組織を目指す (挑戦・集中・成長) 物的生産性 の向上 付加価値生産性 の向上 Four Keys メトリクス SPACE フレームワーク みんなが自然と 成果を出しやすい ROI の向上 (Return on Investment) イライラしない 開発に集中できる 組織の良いサイクル (採用・拡大)

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© Link and Motivation Group 26 ② 開発生産性の取り組みのプロセス

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27 © Link and Motivation Group 開発生産性の取り組みプロセス2つ Four Keys 等 メトリクス起点 目指す姿からのギ ャップ課題特定 改善活動 初期 Four Keys 等のメトリクスが安定後

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28 © Link and Motivation Group 取り組みのプロセス2つ 目指す姿からのギ ャップ課題特定 Four Keys 等のメトリクスが安定後 Four Keys 等 メトリクス起点 改善活動 初期

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29 © Link and Motivation Group Four Keys メトリクス 出典: https://cloud.google.com/blog/products/devops-sre/dora-2022-accelerate-state-of-devops-report-now- out?hl=en 見るべきメトリクスが予め先に決まっている。 ※Findy Team+ 等を使って、どの職場でも簡単に計測できる デプロイ頻度 リードタイム MTTR 変更障害率 デプロイが原因で本番環境で障害が発生す る割合(%) 組織が本番環境での障害から回復するのに かかる平均時間 First commit から本番環境稼働までの所 要時間 本番環境へのリリースの頻度 速度 安定性

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30 © Link and Motivation Group 代表的な Four Keys メトリクス改善プロセス メトリクス計測 課題特定 改善アクション リードタイム が遅いなぁ... どうやら PR レビュー待ちが 長いらしい 見るべき指標が明確で、原因課題も特定しやすい!

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31 © Link and Motivation Group 代表的な Four Keys メトリクス改善プロセス メトリクス計測 課題特定 改善アクション リードタイム が遅いなぁ... どうやら PR レビュー待ちが 長いらしい 一方で「目的を見失って」誤った対策をしてしまう事も... レビュアー 一人にしちゃうか 障害多発 ※「PRを小さくする」が一般的に良い手 リードタイム短縮の 目的は何だっけ?

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32 © Link and Motivation Group 取り組みのプロセス2つ Four Keys 等 メトリクス起点 改善活動 初期 目指す姿からのギ ャップ課題特定 Four Keys 等のメトリクスが安定後

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33 © Link and Motivation Group 目指す姿(※あくまで一例です) 「イケてる開発組織」とは...? 成果を上げやすい環境であること (持てる能力を100%発揮できる) ジェネラリスト・スペシャリスト それぞれが等しく活躍できる 開発業務に集中できること (※中断が多い) 課題 目的

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34 © Link and Motivation Group 目指す姿からのギャップ課題 → 計測 目指す姿からの ギャップ課題特定 原因 改善アクション 仕事に集中 できないなぁ... どうやら会議での スイッチングが 問題みたいだ 結果的に「フロー状態」の問題と判明。 スイッチング問題 だけ、仕組みで 強制するか メトリクス計測 (※都度構築) 会議時間や スイッチング頻度 を計測しよう

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35 © Link and Motivation Group 実は見るべきメトリクスは無数にある イケてる開発組織を目指す (挑戦・集中・成長) 代表的な 開発生産性課題 Four Keys メトリクス SPACE フレームワーク わたしの職場 特有の課題 ※特有のメトリクス計測 SPACE や Four Keys のメトリクスは結構万能 課題に則した 測定を

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36 © Link and Motivation Group メトリクス起点 イケてる開発組織を目指す (挑戦・集中・成長) 代表的な 開発生産性課題 Four Keys メトリクス SPACE フレームワーク わたしの職場 特有の課題 ※特有のメトリクス計測

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37 © Link and Motivation Group 目指す姿(ゴール)起点 イケてる開発組織を目指す (挑戦・集中・成長) 代表的な 開発生産性課題 Four Keys メトリクス SPACE フレームワーク わたしの職場 特有の課題 ※特有のメトリクス計測

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© Link and Motivation Group 38 ③ 実例「フロー状態の改善」

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39 © Link and Motivation Group 目指す姿(ゴール)起点 イケてる開発組織を目指す (挑戦・集中・成長) 代表的な 開発生産性課題 Four Keys メトリクス SPACE フレームワーク わたしの職場 特有の課題 ※特有のメトリクス計測

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40 © Link and Motivation Group 目指す姿(※あくまで一例です) 「イケてる開発組織」とは...? 成果を上げやすい環境であること (持てる能力を100%発揮できる) ジェネラリスト・スペシャリスト それぞれが等しく活躍できる 開発業務に集中できること (※中断が多い) 課題 目的

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SPACE フレームワークの Efficiency and Flow

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SPACE フレームワークの Efficiency and Flow (結果論ですが) 実は SPACE からも課題設定できた

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43 © Link and Motivation Group ①よくある課題と対策 → コードレビュータイミングの改善 コード実装 ※レビュー待ち 時間 リリース コード実装 リリース 自分の仕事より、他人のレビューを優先しよう!という話。 組織全体でこれが出来ると、結果的に自身の「並行数」も減る! 終わってない仕事が 溜まっていく (※並行数) 常に「一つの仕事」 だけに集中できる

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44 © Link and Motivation Group ②よくある課題と対策 → フロー効率とリソース効率 PJT A デザイナ プログラマ QA PJT A PJT A PJT B PJT B PJT B ※別の仕事 ※別の仕事 PJT A デザイナ プログラマ QA PJT B ※ 待ち PJT A PJT B ※ 待ち PJT A PJT B ※ 待ち 私のグループでは、フロー効率性を高めるために、 フィーチャーチームへの統合、や個々の狭い役割の撤廃〜、などをしました。 リソース効率 フロー効率

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実際に起きていたこと

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46 © Link and Motivation Group 起きていたこと 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 ※現実より、かなり大げさに書いています スイッチング スイッチング スイッチング

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47 © Link and Motivation Group 理想 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 FREE TIME FREE TIME

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48 © Link and Motivation Group 会議は「コラボレーション」であって、悪ではない 有識者 プロジェクトA の責任者 プロジェクトB の責任者 プロジェクトC の責任者

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昔からよくある話題で、対策はされていたが...

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50 © Link and Motivation Group ノーミーティングデー (※PM) の設定 ノー ミーティング デー ノー ミーティング デー ノー ミーティング デー 月曜以外は、チームによって ばらばらだったりする

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51 © Link and Motivation Group Q期初に棚卸しもしてる いらない会議は 掃除して捨てよう

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なぜ、まだ起きているのか?

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53 © Link and Motivation Group コード改善・プロジェクト 採用プロジェクト インシデント低減策 プロジェクト 主事業プロジェクト プロジェクトの並行数が根本の原因

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54 © Link and Motivation Group 会議 会議 自分(や自チーム・グループ)で制御できない会議 ノー ミーティング デー ノー ミーティング デー ノー ミーティング デー 主 プロジェクト 朝会 会議 会議 会議 会議 会議

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55 © Link and Motivation Group 2つの根本原因と対策 プロジェクトマネジメント でリソース制御できてない 会議を飛び石で いれない

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56 © Link and Motivation Group 2つの根本原因と対策 プロジェクトマネジメント でリソース制御できてない 会議を飛び石で いれない フロー時間の強制

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57 © Link and Motivation Group Google カレンダー情報で、フロー時間を測定する ● Google Workspace 利用のケース ● 測定できるのは、あくまで会議起因のフロー中断のみ Googleカレンダー Google App Script Slack

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58 © Link and Motivation Group 計算式 𝚺 (2時間以上の空き時間) > 15 時間 1週 = 40時間 ※定時時間が フロー状態かどうか判定式: ● 1週 = 40 時間 ● No MTG Day (※PMx3日) = 15 時間

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59 © Link and Motivation Group フロー時間の総計をメトリクス監視する 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 会議 お昼休み 会議 会議 会議 会議 会議 会議 フロー状態 フロー状態 フロー状態 フロー状態 フロー状態 これの SUM が 15時間

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60 © Link and Motivation Group 実運用 最初は必ず「先導者」が必要。 HOW が先行して、目的(WHY)が伝わらない事が多いから。 メトリクス監視 先導者 グループ B グループ A グループ C

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61 © Link and Motivation Group 実運用 運用がワークする様になったら、徐々にまかせていく。 メトリクス監視 グループ B グループ A グループ C ルール プロセス グループ内で 自律的に運用

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© Link and Motivation Group 62 さいごに

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63 © Link and Motivation Group 改善初期はフレームに従うと高速 Four Keys 等 メトリクス起点 目指す姿からのギ ャップ課題特定 改善活動 初期 Four Keys 等のメトリクスが安定後

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64 © Link and Motivation Group 取り組んでいる、課題・メトリクス・目的 の関係性は常に見えるように イケてる開発組織を目指す (挑戦・集中・成長) 代表的な 開発生産性課題 Four Keys メトリクス SPACE フレームワーク わたしの職場 特有の課題 ※特有のメトリクス計測

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65 © Link and Motivation Group お知らせ ● エンジニアリングマネージャー ● プロダクトマネージャー ● テックリード ● サーバーサイドエンジニア ● フロントエンドエンジニア ● SRE ● データエンジニア ● CRM ● UXデザイナー 週1でテックブログを更新中! まずはカジュアルにお話しましょう! 積極採用中です!