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Kyoto Tech Talk #5 いまAI組織が求める 企画開発エンジニアとは? 2024/06/25 Yamato.OKAMOTO

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登壇者自己紹介:岡本大和(おかもとやまと) ● 2024.04~ 株式会社サイバーエージェント AI Lab(現職) ● 2023.09~ NAVER Cloud ● 2023.04~ LINE WORKS ● 2021.07~ LINE株式会社 ● 2013.04~ オムロンソーシアルソリューションズ株式会社 ● 2007.04~ 京都大学, 工, 情報 → 大学院, 情報学研究科 ビジネス職と技術職の両利きのキャリアを歩んでいます。 技術面ではエンジニアよりもAIリサーチャー がメインキャリアです。 Xアカウント @RoadRoller_DESU

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画像の引用元 ● https://cyberagent.ai/blog/pr/notice/18986/ ● https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=28959 ● https://research.cyberagent.ai/kyoto/ サイバーエージェント京都オフィス

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今日お話しすること 企業のAI研究組織ではどんなエンジニアが いま求められているのか??

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大前提① 本日のお話では、私の所属組織についてではなく、 複数社を渡り歩いて見えた共通課題 を述べます

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大前提② 本プレゼンでは、研究所のリサーチャーはプロダクト開発とは疎結合だと仮定します。 リサーチャー:研究をする エンジニア:開発をする 商品が定まってない場合もある 商品イメージが明確 成果までの時間が読みにくい スケジュールやターゲットが明確 細く長くマネジメントする 集中的に着手する 課題解決のアプローチを創造する 実際に動くモノを創造する

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企業のAI研究組織でよく耳にする悩み 「ラボのやってることはカネにならない」と言われる 「私の研究は素晴らしいのに、なぜわかってもらえない !?」

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なぜそうなる? 研究成果の 社会実装ができていないから

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社会実装ってなに?? 研究所で誕生した技術を実環境に導入し実用的な問題解決に役立てる こと 具体的には次のステップを踏む 1. 研究開発: 新しい技術を開発 2. プロトタイピング : 実験的なモデルやシステムを作成 3. 検証: 実際の環境で技術の効果をテスト 4. 製品化: 実用的な製品やサービスとして開発 5. 導入: 市場に展開してユーザーに提供

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ここでクイズ 研究所の担当範囲 とプロダクト部門の担当範囲 はどこでしょう?? なお、技術は最終的にはプロダクト部門に移管されるものとする。 1. 研究開発: 新しい技術を開発 2. プロトタイピング : 実験的なモデルやシステムを作成 3. 検証: 実際の環境で技術の効果をテスト 4. 製品化: 実用的な製品やサービスとして開発 5. 導入: 市場に展開してユーザーに提供

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1. 研究開発: 新しい技術を開発 2. プロトタイピング : 実験的なモデルやシステムを作成 3. 検証: 実際の環境で技術の効果をテスト 4. 製品化: 実用的な製品やサービスとして開発 5. 導入: 市場に展開してユーザーに提供 研究所 プロダクト部門 こうかな〜?🧐🤔

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1. 研究開発: 新しい技術を開発 2. プロトタイピング : 実験的なモデルやシステムを作成 3. 検証: 実際の環境で技術の効果をテスト 4. 製品化: 実用的な製品やサービスとして開発 5. 導入: 市場に展開してユーザーに提供 研究所 プロダクト部門 それともこうかな〜?😁😚

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1. 研究開発: 新しい技術を開発 2. プロトタイピング: 実験的なモデルやシステムを作成 3. 検証: 実際の環境で技術の効果をテスト 4. 製品化: 実用的な製品やサービスとして開発 5. 導入: 市場に展開してユーザーに提供 研究所 プロダクト部門 残念、正解はこちら!!💀 ´・ω・`).;:…(´・ω...:.;::..(´・;::: .:. ウワァァァーーッ ※画像提供:いらすとや なぜか、だいたいこうなる、、、、

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どうしてこうなった、、、、 ● 研究所 ○ ターミナルで学習済みモデルの PATHを指定してpython実行すれば処理が走るまでは整える。 ○ しかし、それ以上に形を綺麗に仕上げたプロトタイプを作成するケースは少ない。 ○ これはサボっているのではなく、そもそも スキルセットが異なることが要因 と言える。 ● プロダクト部門 ○ 製品化に直結するタスクを主に担う。 ○ 技術的な実現可能性や、市場での受容性などの 仮説検証はスコープ外になりがち 。

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そこで、この穴を埋めるポジションが求められる 期待役割 ● 事業ニーズを踏まえて作るべきものを定義する。 ● 研究所のAI技術を実際に動く形に仕上げる。 ● プロト検証やPoC検証を通して、事業や技術の実現性を評価する。 1. 研究開発: 新しい技術を開発 2. プロトタイピング : 実験的なモデルやシステムを作成 3. 検証: 実際の環境で技術の効果をテスト 4. 製品化: 実用的な製品やサービスとして開発 5. 導入: 市場に展開してユーザーに提供 研究所 プロダクト部門 企画開発エンジニア 事業開発では "幾多のプレゼン"よりも"1分のデモ"が 正しいコミュニケーションを生む !! 超重要な役割です

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まとめ ・多くのAI研究組織が社会実装の推進に課題を抱えている ・その原因は仮説検証を担うポジションの整備不十分である ・AI理解、事業ニーズに基づく要検定義、動くモノを作る開発力が求められる ⇨ 私はこのポジションを勝手に企画開発エンジニア と名付けました Thank you~♪

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最後に 本日ご紹介したような、仮説検証を担当するポジションを募集しています。 https://hrmos.co/pages/cyberagent-group/jobs/1994715660961296386