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ISMB2018読み会 GSEA-InContext: identifying novel and common patterns in expression experiments Rani K. Powers, Andrew Goodspeed, Harrison Pielke-Lombardo, Aik-Choon Tan and James C. Costello Bioinformatics, 34, 2018, i555–i564 doi: 10.1093/bioinformatics/bty271 報告者: 中央大学理工学部物理学科 田口善弘

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論文の目的: 論文の目的: GSEA(Gene Set Enrichment Analysis)は「遺伝子を『何か(例: 発現差の大きさ)の順番』で並べた場合、順番には意味があ る。ある遺伝子セットAが有意に上位に並ぶなら、そのセットに は『何か』の大きさが有意に大きい遺伝子のセットであるとい えるだろう」 というものですが、その場合「有意に上位に並ぶ」の判定をす るときの比較対象(=帰無仮説)が「完全にランダムな並び」 になっている。しかし、遺伝子はお互いに相関しているんだか ら、『何か』と全く無関係じゃない限り、遺伝子セットAはどっち にしろグループで動く(上位に来る)だろう。そうなると「遺伝 子セットAに意味があるか?」という検証にはなっても「順位 付けした『何か』と関係している」と言えなくないか? この問題は解決するには比較対象を完全にランダムな並び じゃなく、いろいろな実験での並びの集合に置き換えないとい けないのでは?

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比較対象 比較対象 ・GEOから集めた ・Afymetrix Human Genome U133 Plus 2.0 Array限定 ・small molecule test限定 ・遺伝子の順位リストを442個作成 GSEAPreranked: GSEAPreranked:入力がm個の遺伝子場合、m個の遺伝子をラ ンダムに選んで比較、入力が有意に上位のあるかを比較 GSEA-InContext GSEA-InContext: :442個の順位リストをつかい、これらのリスト で上位にあるという重み付けをしてm個の遺伝子を選んで比較、 入力が有意に上位にあるかを比較

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B(α、β):β関数 β二項分布: バイアスのあるコインがたくさん入った袋がある。そこから一枚コイ ンを一枚抜き出して、n 回投げた。表の出る回数 k が従う分布は? ただし袋の中のコインの表の出る確率 p はベータ分布に従うこと とする。 α、βの値は442個の遺伝子ランクをつかって、遺伝子ごとに決定 ある遺伝子がr位になる確率:β二項分布 ∫0 1 p(α−1)(1−p)α dp

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単純ランダムより実験に基づくほうがランクの期待値の幅(分散) は大きい →順位が高いものは高く、低いものは低くなりやすい。

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試験用遺伝子データセット MSigDB :The Hallmarks collection (50クラス) 442遺伝子順位セット(バックグランウンド) →薬剤の標的蛋白で予めグループ化 標的蛋白 臓 器

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確 か に こ う す る と 遺 伝 子 セ ッ ト の 有 意 度 は 低 下 論 文 で は こ れ を ア | テ ィ フ ァ ク ト の 減 少 と 解 釈

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GSEA-InContextだけで有意になるものもある (バックグラウンドをうまく選べば)

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なんで なんでISMB ISMB2018に採択されたの? 2018に採択されたの? 正直、何が面白いのか皆目わかりません。 コレポンはgoogle scholarの引用数が4000ある(2007年から論文 を書き始めた)。実験系の論文が多く、ファーストやコレポンは少な い。 多分、最初の論文から10年でgoogle scholarの引用数を4000くら いにするのがISMBに論文通すコツなのでは? (僕にはもう実現できないハードルですが、過去のことなので)