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コミュニティマーケティング のキホンとギモン 2023年11年24日 Hideki Ojima | Parallel Marketer | Serial Community Builder 𝕏 @hide69oz http://stilldayone.hatenablog.jp/

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祝!! CMC_Meetup 広島キックオフ!!

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東京 京都 福岡 札幌 高知 ・東京:27回 ・札幌:5回 ・名古屋:5回 ・京都:4回 ・大阪:5回 ・広島:1回 ・福岡:8回 ・高知:4回 ・沖縄:1回 ・B2C:2回 ・DeepDive:3回 ・Beginners:1回 ・焚き火部:2回 ・MAX:1回 ・アカデミー:2回 大阪 Facebook Group 参加メンバー数: 3,600+ Meetup 回数: 71 CMC_Meetup Footprint (2016/11/24 – 2023/11/24) 沖縄 名古屋 ランチスペース 回数: 45 広島

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今日で 7周年!

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コミュニティマーケティングの キホンとギモン解消(FAQ) コミュニティを活用した 様々な事例共有 壁打ち的に、 更にギモン解消(Live) 懇親会で、 新たなギモン発見(Loop)

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今日も #アウトプット ファーストで!

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自己紹介:小島 英揮(Hideki Ojima) ITのB2Bマーケティングで30年以上のキャリアを持つ。PFU、アドビ等を経て、2009 ~2016年に、AWSで日本のマーケティングを統括、日本最大のクラウドユーザーコ ミュニティ:JAWS‐UGの立ち上げに携わる。2016年にコミュニティマーケティング の普及・啓蒙をするコミュニティ:CMC_Meetup を立ち上げ。2017年にStill Day One 合同会社を設立、代表社員に。以降、FinTech、データマネジメント、コラボ レーションなど国内外の複数の企業でパラレルマーケターや社外取締役として活動中。 パラレルマーケター / シリアルコミュニティビルダー Still Day One合同会社 代表社員 𝕏 : @hide69oz Blog: https://stilldayone.hatenablog.jp/ 立ち上げた主なコミュニティと イベント開催回数(累計): 著書:「コミュニティマーケティング」 / 「DevRel の3C」 2010年~ 2016年~ 2017年~ 数千回 116回 124回

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2014年(AWS時代):「コミュニティマーケティング」 というカテゴリーを日本で最初期に提唱

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0. はじめに・・・

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皆さんの業務や地域で解決したい課題や、 ご自身がやりたいことはありますか? そしてそれは、 一人でもできることですか? それとも仲間・顧客が必要ですか?

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仲間・顧客が必要な場合、 既に十分な仲間・顧客がいますか? もっと数が必要ですか?

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「もっと仲間・顧客が必要」 な人に役立つのが コミュニティ活用による CtoCマーケティング のアプローチ

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今日お伝えしたいこと コミュニティ×マーケティングは • デジタル技術で個人の発信力と受信力が急速に拡張する時代 =デジタルエンパワーメント時代にあった • 多くのビジネス、社会課題解決、キャリア形成で適用可能な • スケーラブルで • サステナブルな マーケティング手法である

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アジェンダ 1.CtoC化する顧客購買行動とコミュ二ティの役割 2.コミュニティ成長のポイント 3.コミュニティをビジネスにつなげる「掛け算」指向 4.まとめ

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アジェンダ 1.CtoC化する顧客購買行動とコミュ二ティの役割 2.コミュニティ成長のポイント 3.コミュニティをビジネスにつなげる「掛け算」指向 4.まとめ

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皆さんへの質問 最近新たに購入したものや、初めて訪ねたお店で 「(消費者)行動のキッカケ」になったことはどちらが多い? 事業者からの「広告」 知人等からの「おススメ」 vs.

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A (Attention) I (Interest) D (Desire) M (Memory) A (Action) A (Attention) I (Interest) S (Search) A (Action) S (Share) A (Action) S (Satisfaction) C (Conviction) S (Sympathize) I (identify) P (Participate) S (Share & Spread) Before DIGITAL (since 1920s) After DIGITAL (Since 2005) 共有 満足 参加 共有と拡散 共感 検索 確信 購買行動モデルの変化 確認 A (Attention) I (Interest) D (Desire) 認知 興味 関心 欲求 記憶 行動

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リサーチ結果:知人等からのおススメが最も信頼される “88%の消費者が「友だちや家族からの推奨」を最も 信頼しています。この結果は、オンラインバナーや動画広告、 モバイルやタブレット端末での広告、SMS広告、検索エンジン 広告などのランキング下位のチャネルと比較すると、 50%も高いことがわかりました。 インフルエンサーであっても、友人や家族からの推奨ほどの 高い信頼は得られず、(略) 人間的なチャネルと有料の広告との間には、明確な ギャップがあるようです。継続的な広告がブランドの存在感 を維持することは分かっていますが、友だちや家族が感じ る「個人的なブランド体験」こそが、製品の販売におけ るより強力な原動力となる” ※出典:ニールセン デジタル株式会社 プレスリリース(2021/12/15) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000077.000047896.html

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※出典:MarkeZine 「顧客の行動が変わり、ビジネスも変わった 『THE MODEL』で語られる新しいプロセスとは」 https://markezine.jp/article/detail/30171 BtoBでは、営業が接点を持った時点で、 顧客の購買プロセスの67%が既に終了 =業界内の口コミやUGCで顧客の「想起集合」 に入ることで、事前に検索、検討される BtoBでも同様の傾向

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リーダー フォロワー リーダー(発信者)の数をフォロワー(受信者)が 超えたところで、ムーブメントの拡大がスタート Followers make a leader. フォロワーがリーダーを創る ビジネス以外の「ムーブメント」でも CtoCによる行動の連鎖がカギ

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ベンダー 顧客層 購買行動変容をもたらす情報フロー ルートでは、「CtoC」がより重要に 受信者 受信者 受信者 受信者 →発信者 受信者 →発信者 発信者 ・ ・ ・ 顧客層同士で「適切な」発信者と 受信者の関係ができた時に、行動 変容を促す力が最大化 ベンダーからの直接的 コミュニケーションの効果が 相対的に低下 < 顧客層

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ベンダー 顧客層 発信者 受信者 コミュニティ ①ベンダーから顧客層 へのダイレクトな メッセージ力が弱体化 ②ベンダーより 顧客層からの情報 フローが質・量とも に増大傾向 ③コミュニティが、発信 者と受信者を「適切」に つなげ、情報フローの質、 量ともに更に増大 ④ベンダーとコミュニティ のフィードバックループで、 顧客理解と顧客からのエン ゲージメントが増大 コミュニティが、CtoCの情報フローに 果たす役割

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コミュニティの4分類 成長する コミュニティ の領域 関心軸 所属組織 ・地域軸 クローズド オープン 町内会などの 領域 今回フォーカス する領域

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オーディエンス型(1:N型・階層型) カリスマ/スターに集まる →初速は早いが、再現性、持続性が難しい コミュニティ型(N:N型・フラット型) 考え方・関心軸に集まる →初速は緩やかだが、再現性、持続性高い 今回フォーカス する領域 オーディエンス型とコミュニティ型

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コミュニティマーケティングとは? 事業者等が、製品やサービス利用者を対象として主宰する「コミュニティ」 との双方向のコミュニケーションを通して、顧客同士の交流と情報発信を促 すことで、顧客の製品・サービスへの想起を形成、拡散し、ロイヤルティ向 上に貢献すると共に、①顧客理解、②顧客育成、③顧客獲得を、相互に連動 させ、スケーラブルかつサステナブルに実施すること。 顧客獲得 顧客育成 顧客理解 コミュニティでの顧客同士(CtoC)の交流&情報発信

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【顧客理解+育成+獲得】 ・上位15%のファンが売り上げの75%を支える →18年連続増益 ・ファンからのフィードバックから新しいオンライン イベントフォーマットを創出 【顧客理解+育成】 ・コミュ二ティを通して、商品開発スピードを向上 ・サービス解約者の5人に1人が再登録 【顧客育成】 ・受注商談金額が2.5倍 ・パイプラインが2倍 ・顧客離れ(チャーン)を25%削減 [関連記事QRコード] 企業系コミュニティでの実績

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今日お伝えしたいこと 1.CtoC化する顧客購買行動とコミュ二ティの役割 2.コミュニティ成長のポイント 3.コミュニティをビジネスにつなげる「掛け算」指向 4.まとめ

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Sell To と Sell Through での「連鎖」の違い Sell To the Community:直接「売り込む」方法では「連鎖」が起きない Sell Through the Community:コミュニティを通じて「連鎖」を起こす ベンダー コミュニティ ベンダー コミュニティ 〇 ×

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Sell Through the Community ベンダー コミュニティ 単なる認知でなく、「想起」を促す! 想起の連鎖⇒行動の連鎖が、スケール とサステナビリティをもたらす コミュニティマーケティングで目指すモデル

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= 商品、サービスのファン、かつ 「アウトプット」ができている人 = ロールモデルの「アウトプット」を 「フォロー」(追随)できる人 = 興味はあるが、インプットのみを要求 「アウトプット」も「フォロー」も しない人 リーダー フォロワー ワナビーズ 初期はここにフォーカス コミュニティ参加者の 3つのレイヤー

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= ファーストピン リーダー フォロワー ワナビーズ 10~ 20% 80~ 90% コミュニティ参加者の 3つのレイヤー

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• コンテキスト ファースト • トラストファースト • アウトプットファースト コミュニティ成長のための 3つのファースト

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コミュ二ティ参加者が「発信者」になる理由 • アウトプット(発信)したほうが、より効果的にインプットが得られる • 自分の意見、考察に様々な視点でのフィードバックが得られる • 発信することで、称賛、リコグニションといった心理的報酬が得られる • そのスジ(インタレストグラフ)で、有名になる • 先行する発信者の「成功」を見て、マネしたくなる=「成功」への近道 3つのファーストがある状況であれば、参加者が 発信を行うことは、メリットにつながる

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コミュニティ成長のための 3つのベクトル X軸(自走化)/ Y軸(地方展開)/ Z軸(株分け) 自走化 地方・エリア展開 興味・関心軸での 株分け

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コミュニティの「株分け」(支部増加)で カバーエリアとリーダーが更に増加 → 自走力強化

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「自走化」の呪縛に注意!! 必要な伴走体制と 助走期間を!!

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コミュニティの成長のためには、 運営メンバーのセレクション、 新陳代謝も重要

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該当コミュニティの運営には どういう属性の人が必要か? の見極め重要 運営チームは「コミュニティ」 ではなく「チーム」志向 =任期制などで、新陳代謝 を促すのも有効 メンバーの「属性」 チームかコミュ二ティか? ©colong inc. | なつこ総研 出典:経営組織論~ソニックガーデンの場合 (2023/10版)

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コミュニティマネジメント を行う人/チームに必要なスキル

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信用力 製品愛 言語化 能 力 調整力 マーケファネル の理解 □信用力:人に信用される力 □製品愛:製品、サービスに対する 理解と愛情 □調整力:コミュニティ施策で必要な ことを会社、組織に要求できる力 □言語化:数値以外の状況をステーク ホルダーに理解してもらう力 □マーケファネルの理解:マーケ ティング施策全体を理解し、 コミュニティ施策と結び付ける力 コミュニティマーケティング推進者(チーム)に 求められるスキル

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今日お伝えしたいこと 1.CtoC化する顧客購買行動とコミュ二ティの役割 2.コミュニティ成長のポイント 3.コミュニティをビジネスにつなげる「掛け算」指向 4.まとめ

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コミュニティマーケティング 成功のカギ③:循環型ファネルの構築

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ビジネスサイド からの見え方 現場サイド での見え方 断絶!! コミュニティの現場だけが盛り上がっても・・

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実現したいモデル Sell Through the Community ベンダー コミュニティ このプロセスをもっと加速・拡大させるためには?

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コミュニティから生成されるリソースと他の施策を 「掛け算」することで循環型ファネルができる Awareness (認知) Demand Generation (自分ゴト化) Lead Qualification (案件化:MQL → SQL) Onboarding/PoC (利用開始) Cross / Up Sell ( MRR/LTV 向上) コミュニティの リソース/コンテ ンツ×施策 カスタマー サクセス オンボーディング等 見込み顧客に対し、既存顧客が 直接、またはマーケ施策で事例や ユースケースを紹介 顧客同士でベスト プラクティス共有 「ファン」の声が 他の施策と連動して ファネルの拡大、 コンバージョン に寄与 従来型の マーケティング 「ファン」が 集まっている コミュニティ

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コミュニティ×施策の例 コミュニティ ・事例紹介 ・スター顧客登壇イベント ・外部メディア/オウンド メディアい記事 →コミュニティへの送客 【マーケ部門】 ・「優良顧客」ノミネート ・コミュニティタッチの実施 →コミュニティへの送客 【CS部門】 ・ユースケース事例化 ・カスタマービジット ・メディア取材 ・オウンドメディアで掲載 ・イベントでの登壇 ・スター顧客化 →第一想起/MQL創出: 顧客獲得力の向上 【マーケ部門】 ・ベストプラクティス理解 ・「優良顧客」理解 ・コミュニティタッチでの CS能力向上 →顧客育成力の向上 【CS部門】 ・製品開発チームとの フィードバックループ ・ベータテスト →顧客理解度の向上 【製品開発部門】 【セールス部門】 ・「導入の決め手」の理解 →顧客理解度の向上

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米国のカンファレンス(CMX Summit)でも・・・ It‘s time to end community isolationism. 意訳:コミュニティだけ作って も意味ないよ!

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今日お伝えしたいこと 1.CtoC化する顧客購買行動とコミュ二ティの役割 2.コミュニティ成長のポイント 3.コミュニティをビジネスにつなげる「掛け算」指向 4.まとめ

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①コミュニティは「正しい」発信者と受信者の出会いを偶然から必然に 変える仕組み ②コミュニティが製品、サービスに対する「想起」と「行動」の連鎖 を生みだす = スケーラブル & サステナブル ④コミュニティ施策と他の施策を「掛け算」することで、循環型ファネル を構築 ④コミュニティを通じて「顧客獲得」「顧客育成」「顧客理解」が加速

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皆さんが、本当にやりたいこと・・・ × コミュニティ「を」作りたい 〇 コミュニティ「で」近道したい

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コミュニティで 近道を!