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2025/6/12 #StudyCo AIエージェントのフレームワークを 見るときの個人的注目ポイント

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自己紹介 大嶋勇樹(おおしまゆうき) https://x.com/oshima_123 株式会社ジェネラティブエージェンツ取締役CTO/Co-founder 大規模言語モデルを組み込んだアプリケーションやAIエージェントの開発を実施 個人ではエンジニア向けの勉強会開催やUdemy講座の作成など 勉強会コミュニティStudyCo運営 「ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築[実践]入門」(共著) 「LangChainとLangGraphによるRAG・AIエージェント[実践]入門」(共著)

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会社名 株式会社ジェネラティブエージェンツ (英文:Generative Agents, Inc.) 所在地 東京都港区 ※ 全社員リモート勤務 役員構成 CEO 西見 公宏 COO 吉田 真吾 CTO 大嶋 勇樹 設立年月 2024年3月14日 事業内容 AIエージェント技術を軸とした生成 AIアプリケーション開発 支援、コンサルティング、教育・研修サービスの提供 AIエージェントインテグレーションサービスの提供 AIエージェントを実業務で本当に活用するためには、AIエージェントの技術特性 と問題解決領域の両面から検討を進める必要があります。当社は「LangChain」 の公式エキスパートとして、AIエージェントを開発するための確かな技術力を活 かし、生成AIアプリケーション開発支援からコンサルティング、教育・研修サービ スまでのあらゆる方面において、AIエージェントを活用した問題解決サービスを 提供します。 インテグレーションを支えるサービス群の提供 AIエージェントを効果的に運用するためには、AIエージェントを動かすためのイ ンフラが必要です。当社はマルチエージェントのオーケストレーション基盤である 「Generative Workforce(※開発中)」をはじめ、AIエージェントのためのツール群 「middleman.ai」の提供を通して、AIエージェント活用のための基盤構築をサ ポートします。 株式会社ジェネラティブエージェンツ - 会社概要 AIエージェントが「ハブ」となり 人間とAIエージェントの協働が 当たり前になる世界を実現する

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2025/6/12 #StudyCo AIエージェントのフレームワークを 見るときの個人的注目ポイント

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AIエージェントキャッチアップ 昨年9月から、毎週気になるAIエージェント・LLMアプリ関連のOSSをさわる会をしています 初見の状態でチュートリアルを動かしたり、公式ドキュメントやソースコードを読んだりしています

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今まで扱ったAIエージェントのフレームワーク ● LangChain、LangGraph ● AutoGen、Magentic-One ● CrewAI ● OpenAI Agents SDK(旧Swarm) ● Multi-Agent Orchestrator ● PydanticAI ● ControlFlow ● Agno ● Graphite ● Agent Development Kit (ADK) AIエージェントのフレームワークは次々と登場しています AIエージェントのフレームワークを見るときの個人的注目ポイントを3つ紹介します

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注目ポイント1)エージェント型かワークフロー型か AIエージェントのフレームワークは、大きくエージェント型とワークフロー型があります エージェント型 ワークフロー型 (例)LangGraph、ControlFlow、Graphite ● LLMを複数回呼び出すような ワークフローを実装する ● 実装したワークフローの通り処理が進むため、 実行時の柔軟性は低いが安定的に動作しやすい (例)AutoGen、CrewAI、OpenAI Agents SDK ● フレームワークが提供する機能を設定した エージェントを簡単に実装できる ● モデルの判断で処理が進むため、 実行時の柔軟性は高いが安定的に動作しにくい 最近は両方の実装をサポートしているフレームワークも多いです (たとえば、CrewAIはCrewAI Flowsとしてワークフロー型のような実装をサポート、LangGraphはPrebuilt Agentsとしてエージェント型のような実装をサポート) agent = Agent( name="Assistant", instructions="You are a helpful assistant.", model="gpt-4.1", tools=[web_search], ) https://blog.langchai n.dev/code-execution -with-langgraph/

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注目ポイント2)カスタマイズ性の高さ 本格的なAIエージェントの開発では、挙動を自由自在にカスタマイズできることが重要です たとえば... ● プロンプトを開発者が完全に制御できるか ● エージェント型とワークフロー型を組み合わせるような実装ができるか ● マルチエージェントの協調の仕方をカスタマイズできるか ● ワークフローで柔軟な分岐やループがサポートされているか プログラミング言語で「Hello Worldをどれだけ短く書けるか」を重視しないように、 単純なエージェントを短いコードで実装できることよりもカスタマイズ性が重要な場面は多いです

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注目ポイント3)Human-in-the-Loopのサポート AIエージェントにHuman-in-the-Loopを実装するためには、処理の進行状況(State)を管理する 必要があり、Human-in-the-Loopのサポートはフレームワークを使用するメリットの1つです 実現方式A:Stateをデータベースに保存 実現方式B:Stateをクライアントが管理 (例)HumanLayer ● 処理の進行状況をクライアントに返し、 次回そのStateを送信させる方式 (例)LangGraph ● 処理の進行状況をデータベースに保存し、 次回そのStateを読み込んで使う方式 OpenAI Agents SDK(JavaScript/TypeScript)のHuman-in-the-Loopは、両方の実現方式に対応可能です Client Agent DB State Client Agent State Human-in-the-Loopのサポートとその実現方法は、AIエージェントのフレームワークの見どころです

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まとめ AIエージェントのフレームワークを見るときの個人的注目ポイントとして、以下の3つを紹介しました ● エージェント型かワークフロー型か ● カスタマイズ性の高さ ● Human-in-the-Loopのサポート 他にも、トレース・評価・デプロイのための機能といった観点もあります 多くのフレームワークにふれてみると、AIエージェント実装時の重要な要素の発見にも繋がります

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LLMアプリケーション開発最新情報セミナー OpenAI、Anthropic、Google(Gemini)などの 主要なアップデートの解説 7月25日(金)13:30〜15:30 詳細はこちら:https://generative-agents.notion.site/llm-app-updates-seminar LangChain/LangGraphの 大きなアップデート・破壊的変更の解説 話題のプロダクト・事例の紹介 例:MCPなど ✔ ✔ ✔

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ご清聴ありがとうございました