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『エンジニアのわたしが 初めて新規事業でプロダクトマネージャーも やってみて学んだ 3つのこと』 プロダクトマネージャーカンファレンス2022 の非公式な非採択セッションイベント

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自己紹介 あっきー @akkiihs 小寺 暁久 CARTA HOLDINGS (旧VOYAGE GROUP) DIGITALIO リテールDX事業 エンジニア

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個人のスタンス 「自分はプロダクトマネージャーだ」と思ってやっていない あくまで主軸はエンジニアで、 事業やプロダクトが成長すると思う方向に動いているだけ。

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フルサイクルエンジニア “「ビジネスアイディアからお客さんに届くまで」 を1つのサイクルとみて、それを すべて一人の技術者でもやれるようにしよう”

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話さないこと - お金・評価の話 - 目標・進捗管理の話 プロダクト開発にフォーカスした内容です

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話すこと 『エンジニアのわたしが  初めて新規事業でプロダクトマネージャーも  やってみて学んだ 3つのこと』 1. プロダクト開発をする上での意識: 『?』 2. 複数案件並行からの学び: 『?』 3. 複数開発体制からの学び: 『?』

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本題にはいる前に

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新規事業にジョイン 全社的にも未開拓だった「リテール領域」の新規事業に、 業界知識ゼロで1人目のエンジニアとしてジョイン 業態を絞らないからこそ、 でてくる多種多様な課題と、 求められる要件

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当時の状況 「まずは業界理解しよう!」選り好みせず、 クライアントの要望にそったプロダクト開発をしよう(個別開発) 「これは売れる!」という確信を持てず、手探り 「作って終わり」ではなく、クライアントの要望に応えつつ、 カスタマーサクセスに繋げたい でも、各案件に開発工数はかけたくない

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新規事業で事業成長の障壁となるものは何か 『プロダクト開発』 1のアイディアを実現するためには、 10, 100, それ以上の開発工数がかかる いろいろ模索して何が当たるかわからない中で、 自分がどうやって向き合っていたのかを話します。

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プロダクト開発する上で意識していること

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プロダクト開発する上で意識していること 『資産化すること』 自分たちのプロダクトで、自分たちがコントロールしていく 1. 選択と集中: あれもこれもやろうとしない 2. 小さく試す: 最初から完璧なもの作ろうとしない 3. 汎用化: 他案件への横展を意識する

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捨てる覚悟も必要だが.. - 資産として残していきたい - コードや、その過程での設計や概念としての考え方を指す - 次の検証への投資だと思うようにする - 仮説検証をまわして学習していく - 捨てやすい(disposable)なアーキテクチャにしておく - マイクロサービスやモジュール単位で切り出す - IaC インフラ管理して案件単位で切り出す

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ドメイン知識を身につける リテール領域は、身の回りに溢れている 「現地での体験をしてくること」が業界理解の第一歩 エンジニア観点だと、既存アプリを触ってみてどういう仕組みに なっているのか想像して、それもセットでチームへ共有する

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個別開発に振り回されないために 個別開発の課題 - 都度発生する開発工数(スケールしづらい) - 自社プロダクトの成長につながりにくい - 増殖するドメイン知識、高まる認知負荷 - 「A社のこの機能は○○という仕様で、  B社のこの機能は××という仕様で...」 - 「A社の仕様は△△さんに聞いて、  B社の仕様は□□さんに聞いて...」

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セミオーダー戦略 - 機能単位で共通化させ、別案件への横展を想定する - 長期的にみても、メンテナンスしやすい - デザインは、クライアントの要望にそったものを提供可能 - あくまで共通化させるのは、内部の機能単位であるため、 インタフェースは自由に提供可能 個別開発にように見えて、内部で自社プロダクトを育てる

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複数案件並行からの学び

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複数案件並行からの学び セミオーダー戦略によって、2, 3つ目の案件の工数を 確実に削減してリリースしていった。 …が、実態として、何が売れるのかわからず、 様々な機能を並行して開発を進めていた。

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A案件 B案件 C案件 抽選機能がほしい クーポン機能がほしい 来店予約機能がほしい ゼェゼェ..

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「作って終わり」ではなく、クライアントの要望に耳を傾け、 カスタマーサクセスに繋げたいのであれば、 どの業態にどの機能に注力していくのか定めることが必要 『確実に1つ1つ検証すること』

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複数開発体制からの学び

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複数開発体制からの学び 自分一人では手が回らなくなってきた 人を増やせば工数が削減できるわけではない。これは自明。 かといって、現状から何も変わらないわけにはいかない 業務委託・複数開発パートナーとともに開発を進めることに ※ 内製じゃないとダメという話ではありません。

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A案件 B案件 C案件 業務 委託 メンバー 開発 パートナー X社 開発 パートナー Y社 レビューまだです? この仕様、具体的にください。 思ってたんと違う..

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自分自身がボトルネックになっていた 自社での “よしな” なやり方を、そのままやってしまっていた 組織や文化が異なるので、スタンスや考え方が異なるのは当然。 これまでエンジニアとしてのキャリアを歩んできた分、 自分が手を動かせばものづくりができるというのが仇となる 『信頼し、責務を切り分け任せきること』

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まとめ

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『エンジニアのわたしが  初めて新規事業でプロダクトマネージャーも  やってみて学んだ 3つのこと』 1. プロダクト開発をする上での意識: 『資産化すること』 2. 複数案件並行からの学び: 『確実に1つ1つ検証すること』 3. 複数開発体制からの学び: 『信頼し、責務を切り分け任せきること』 まとめ