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ビルドトラップが怖くて眠れない モチヅキ「寝れん!!!」

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注意 リアルでは寝れています

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深夜1時 「人はなぜ生まれ、なぜプロダクトを作るのか」 モチヅキ「寝れん!!!」

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プロダクトってなんなんだっけ?

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この本にいい感じのこと書いてあった 「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」(O'Reilly)

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プロダクト=価値を運ぶもの プロダクト≠価値

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価値交換システムを実現する 「不確実性の高い世の中」で「価値交換」を継続的に 成立させて行くためにプロダクトを作る 課題/要望/ニーズ お客さん 我々 プロダクト・サービス 「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」(O'Reilly)より引用 アウトプット アウトカム

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安ければ何でも売れる時代→物が溢れている時代 お客さんってどんな状態? お客さん 「あれ、何が欲しいんだっけ?」 「ほしいほしい!!!」 「仕事がうまくいくためになんかいいサービスないかな~」 「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」(O'Reilly)より引用

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お客さんですら自分の欲しい物わかんないんだから 僕たちが妄想で作っ売ろうったて そりゃ価値交換もクソもなくてただの押しつけだよね

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お客さんの欲しい物知りたい! 課題もね

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じゃあどうする?

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「聞くでしょ!」

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「試すでしょ!」

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「仮説検証でしょ~~!」

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一度落ち着きましょう

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とは言うものの...

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ただ仮説検証というステップを 踏めばよいのか?

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答えは「NO」だと思う

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「そこにビルドトラップがあるから...」 それ以外もあるけど

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深夜2時 「ビルドトラップってなんだよ!!」 モチヅキ「マジで寝れん!!!」

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ビルドトラップとは?

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アウトプット主導 課題/要望/ニーズ お客さん 我々 プロダクト 「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」(O'Reilly)を参考に作成 どれだけアウトプットを 出したかに注目してしまう (リリース機能数など)

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アウトプット主導 課題/要望/ニーズ お客さん 我々 プロダクト 「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」(O'Reilly)を参考に作成 どれだけアウトプットを 出したかに注目してしまう (リリース機能数など)

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アウトカム主導 課題/要望/ニーズ お客さん 我々 「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」(O'Reilly)を参考に作成 顧客に提供した価値によって どれだけビジネス価値を 生み出せたかに着目する

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アウトカム主導 課題/要望/ニーズ お客さん 我々 「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」(O'Reilly)を参考に作成 顧客に提供した価値によって どれだけビジネス価値を 生み出せたかに着目する

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ビルドトラップとは? アウトカムではなく、アウトプットで 成功を計測しようとして、 行き詰まっている状態 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 実際に生み出された価値ではなく、 機能の開発とリリースに集中 してしまっている状態

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プロダクト開発の流れ 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 解決したい 問題を見つける 問題と ソリューション の仮説を 評価する ソリューション を作る ソリューション を評価する スケールする STEP 1 STEP 2 STEP 3 STEP 4 STEP 5 問題を設定し直す 繰り返す 繰り返す ソリューションを練り直す

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注力しがちな領域(ビルドトラップの兆候) 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 解決したい 問題を見つける 問題と ソリューション の仮説を 評価する ソリューション を作る ソリューション を評価する スケールする STEP 1 STEP 2 STEP 3 STEP 4 STEP 5 問題を設定し直す 繰り返す 繰り返す ソリューションを練り直す 注力しがちな領域

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ビルドトラップの兆候 ● 約束されたロードマップ、長すぎるバックログ ● 競合他社との機能比較 ● 必要性のわからない機能 ● 生産性やベロシティに対する課題ばかりが表出 ● ステークホルダーの干渉 ● 権限のないプロダクトチーム、意思のないプロダクトチーム ● 利用状況などのメトリクスを取っていない ● 役に立たないKPI ● 使い切らなければいけない予算 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」より引用

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開発の進め方はこの本も参考にしてます 「正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について」(ビー・エヌ・エヌ出版)

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以前のモチヅキ

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??? 「いやいや、ペインに基づいて仮説検証してるし! アウトカム主導だし! だからうちは大丈夫だし!」

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本当にそうなのだろうか...

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深夜3時 「もしかして私達ビルドトラップにかかってる...!?」 モチヅキ「酒の力で寝たろかな」

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先程の図を見ると...

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注力しがちな領域(ビルドトラップの兆候) 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 解決したい 問題を見つける 問題と ソリューション の仮説を 評価する ソリューション を作る ソリューション を評価する スケールする STEP 1 STEP 2 STEP 3 STEP 4 STEP 5 問題を設定し直す 繰り返す 繰り返す ソリューションを練り直す 注力しがちな領域

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兆候のある部分だけ 当てはまっていなければ よい気になってしまいそうですが...

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プロダクト開発の流れ 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 解決したい 問題を見つける 問題と ソリューション の仮説を 評価する ソリューション を作る ソリューション を評価する スケールする STEP 1 STEP 2 STEP 3 STEP 4 STEP 5 ココも

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プロダクト開発の流れ 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 解決したい 問題を見つける 問題と ソリューション の仮説を 評価する ソリューション を作る ソリューション を評価する スケールする STEP 1 STEP 2 STEP 3 STEP 4 STEP 5 ココも ココも

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プロダクト開発の流れ 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 解決したい 問題を見つける 問題と ソリューション の仮説を 評価する ソリューション を作る ソリューション を評価する スケールする STEP 1 STEP 2 STEP 3 STEP 4 STEP 5 ココも ココも ココも

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プロダクト開発の流れ 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 解決したい 問題を見つける 問題と ソリューション の仮説を 評価する ソリューション を作る ソリューション を評価する スケールする STEP 1 STEP 2 STEP 3 STEP 4 STEP 5 ココも ココも ココも ココも

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プロダクト開発の流れ 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 解決したい 問題を見つける 問題と ソリューション の仮説を 評価する ソリューション を作る ソリューション を評価する スケールする STEP 1 STEP 2 STEP 3 STEP 4 STEP 5 ココも ココも ココも ココも ココも

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プロダクト開発の流れ 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 解決したい 問題を見つける 問題と ソリューション の仮説を 評価する ソリューション を作る ソリューション を評価する スケールする STEP 1 STEP 2 STEP 3 STEP 4 STEP 5 ココも ココも ココも ココも ココも 全ステップにビルドトラップは潜んでるはず

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例えば 同じ席に座ってるけど違う方向を向いているチーム プロダクトチーム チームA チームB

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例えば、検証フェーズにてチームAが... 解決したい問題 問題とソリューションの 仮説を評価する チームAの解釈で評価してOKを出してしまう もしくはロードマップの期限が迫って焦ってOKを出してしまう 項目を洗い出し

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すでにビルドトラップに ハマってる可能性が高い

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深夜4時 「どうすればいいんだ...」 モチヅキ「YouTube見たら余計寝れん」

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アウトプットとアウトカムの越境と仮説検証 「正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について」より引用 顧客と対峙するメンバー 開発者 正しいものを探す アウトカムにのみ責任を持つ 正しくつくる アウトプットにのみ責任を持つ 溝 陥りやすい状態で、様々な社内摩擦も起きやすい状態

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アウトプットとアウトカムの越境と仮説検証 「正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について」より引用 顧客と対峙するメンバー 開発者 正しいものを探す アウトカムにのみ責任を持つ 正しくつくる アウトプットにのみ責任を持つ 越 境 正しいものを正しくつくるために越境し、仮説検証を行う

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仮説検証とコンパスと地図 「正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について」より引用 仮説検証に道筋を明確に示した「地図」はない 「コンパス」を持って「現在地」を確認しながら歩くようなもの

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ビルドトラップを回避し、越境するためには =アウトカム主導の組織になるためにはメンバー全員が 正しい方向(顧客価値の最大化)に向かっていけるようにする必要がある

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具体的には?

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戦略を明確にし、 行き渡らせ、 理解する 問題に恋し、 ソリューションを探索し、 適切な指標を定めて活用する 1 2 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成

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①戦略を明確にし、行き渡らせ、理解する

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戦略展開 「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」(O'Reilly)より引用 ビジョン 5-10年でどうなりたいか、顧客にとっての価値、マー ケットのポジション、ビジネスがどうなっているか CEO/シニアリーダーシップ 戦略的意図 ビジョンを実現する上で、立ちはだかっているビジネ ス上の課題は何か シニアリーダーシップ/ビジネス リード プロダクトイニシアティブ プロダクトの観点で課題に取り組むには、どんな問題 を扱えばよいか プロダクトリーダーシップチーム オプション 問題を解決して目標達成する別の方法はないか プロダクト開発チーム Level Story Who

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①戦略を明確にし、行き渡らせ、理解する 「https://note.com/yoshifumi_tahira/n/n949a2f478bf6」を参考に作成 よい戦略は意思決定のフレームワークである a b c d g f e h i j 戦略 実行可能な意思決定のフレームワーク ビジョン その目的に基づいてどこに向かっていくのか ミッション 企業の存在理由(目的) 運営フレームワーク 日々の企業活動を進めていくためのもの 戦術(施策)

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①戦略を明確にし、行き渡らせ、理解する 徹底的に行き渡らせる ビジョン 5-10年でどうなりたいか、顧客にとっての価値、マー ケットのポジション、ビジネスがどうなっているか CEO/シニアリーダーシップ 戦略的意図 ビジョンを実現する上で、立ちはだかっているビジネ ス上の課題は何か シニアリーダーシップ/ビジネス リード プロダクトイニシアティブ プロダクトの観点で課題に取り組むには、どんな問題 を扱えばよいか プロダクトリーダーシップチーム オプション 問題を解決して目標達成する別の方法はないか プロダクト開発チーム Level Story Who 「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」(O'Reilly)より引用

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①戦略を明確にし、行き渡らせ、理解する 人間には、バグが大量にある 認識齟齬防止には、さまざまな手法が存在する

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②問題に恋し、ソリューションを探索し、適切な指標を定めて活用する

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プロダクトのカタ 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」を参考に作成 企業のビジョンと 戦略的意図 目指しているもの の現状 プロダクトイニシ アティブ 問題の探索 方向性の理解 現状の分析 次の目標を設定 ステップの選択 プロダクトイニシ アティブ イニシアティブ/ プロダクトの現状 オプション目標 ソリューションの 探索・最適化 1 2 3 4 戦略策定と展開 実行

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②問題に恋し、ソリューションを探索し、適切な指標を定めて活用する ソリューションの前に問題を理解する “I would spend 55 minutes defining the problem and then five minutes solving it.” 問題を定義するのに55分を費やし、それから問題を解決するの に5分を費やす Albert Einstein 写真「https://gahag.net/003300-albert-einstein/」

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②問題に恋し、ソリューションを探索し、適切な指標を定めて活用する ソリューションを探索する コンシェルジュ (顧客に代わって手作業でやってみる) オズの魔法使い (画面はあるけど、裏では人が作業してるなど) コンセプトテスト (コンセプトのデモ、ランディングページを見せるなど) 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」より引用

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②問題に恋し、ソリューションを探索し、適切な指標を定めて活用する 適切な指標を定めて活用する Acquision ユーザー獲得 Activation ユーザー活性化 Retention 継続 Referral 紹介 Revenue 収益 AARRRモデル Happiness 課題が解決された状態 Engagement 気に入ってる状態 Adoption 新たに使い始めている状態 Retention 使い続けている状態 Task success コア機能がワークしてる状態 HEARTフレームワーク 「https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556」より引用

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朝5時 「要するに...」 モチヅキ「もう起きちゃえ!」

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まとめ ● 不確実性の高い状況下で、仮説検証は重要なステップである ● アウトプット思考に陥ってる可能性もあるため、ただ仮説検証をすればいい わけではない ● チームは越境し、コンパスを持って地図のない場所を歩く必要がある(仮説 検証をする必要がある) ● PMは戦略を理解(策定)し、展開し、理解してもらいビルドトラップにはま らず仮説検証を行っていく必要がある

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引用など ● 引用 ○ 「正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について」(ビー・エヌ・エヌ出版) ○ 「プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」(O'Reilly) ○ https://www.ryuzee.com/contents/blog/14556# ○ https://note.com/yoshifumi_tahira/n/n949a2f478bf6 ● イラスト ○ https://loosedrawing.com/ ● 写真 ○ https://gahag.net/003300-albert-einstein/ ○ https://www.pakutaso.com/