Slide 1

Slide 1 text

AWSを活用した AIサービス開発 (フルバージョン) 2024/12/6 AWS Community Builder 中小企業診断士 松田 康宏 石川県中小企業診断士会AIシンポジウム

Slide 2

Slide 2 text

仕事 ▮ AWSを活用した辞書検索サービスDONGRIの インフラエンジニア(イースト株式会社) 士業資格 ▮ 情報処理安全確保支援士 中小企業診断士 ファイナンシャル・プランニング技能士2級(AFP) 主な活動 ▮ 石川県中小企業診断士会 AI研究会 AWS Community Builder 白山市内の中学校PTA会長 座右の銘 ▮ 一塁ベースを持って二塁に盗塁する 松田 康宏 まつだ やすひろ 2

Slide 3

Slide 3 text

経歴 比較.com株式会社 /東京都 2005 年 4 月 ~2006 年 10 月 (2006年3月 東証マザーズ上場) 株式会社エンブレム/東京都 (三谷産業株式会社子会社) 2006 年 11 月 ~2011 年 4 月 福島印刷株式会社/石川県 2011 年 5 月~2020年12月 神奈川県宮前区に引越 株式会社三省堂/東京都 2004年 4 月 (2002年10月) ~2005 年 3 月 石川県白山市(旧:松任市)に生まれる 東京都江戸川区に引越 石川県白山市にUターン 千葉県船橋市に引越 中小企業診断士 登録 FP2級取得 イースト株式会社/東京都 2021 年 1 月~現在 東京都府中市に引越 3 日工大の養成課程で過ごす 2022年4月~2023年3月

Slide 4

Slide 4 text

• どうすれば今ある業務に簡単に AIを組み込めるのか 本日持ち帰っていただきたいこと 4

Slide 5

Slide 5 text

• AIとデータの関連について • AIを活用した課題解決について • AIを活用した事例について • AIと今後仲良くなるためには 本日のお品書き 5

Slide 6

Slide 6 text

6 AIとデータの関連について

Slide 7

Slide 7 text

生成AIって何でしょうか? 出所:情報通信白書 令和6年度版 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/pdf/n1310000.pdf 7 ユーザー側の調整やスキル なしに自然な言語で指示を 出すだけで容易に活用でき る テキスト、画像、映像等の多 様な形式(マルチモーダル) のアウトプットが取得できる

Slide 8

Slide 8 text

選択したモデル に対して入力した 内容に従って、出 力を返すというシ ンプルな仕組み 現在は用途に応 じてサービスを使 い分けているの が実情 AIの仕組み 10 出所:Amazon Bedrock Overview https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/AWS-Black- Belt_2024_Amazon-Bedrock-Overview_v1.pdf

Slide 9

Slide 9 text

モデルがあらかじ め学習したデータ をもとに回答する (出所は聞けば答 えてくれる) チャット 11

Slide 10

Slide 10 text

あらかじめ登録し たストレージや Webサイトの情報 をもとに回答する (出所が付加され る) RAGチャット 12

Slide 11

Slide 11 text

汎用的なAIでは、あまり意味が ない。 業務に特化していることが求め られる。 ※答えを得るなら、その道の専 門家に聞きたいハズ 但し、RAGの部分にランニング コストがかかることが問題。 検索拡張生成 13 出所: https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM- 766/images/AWS-Black-Belt_2024_Amazon- Bedrock-Overview_v1.pdf

Slide 12

Slide 12 text

テキストモデルを 使って要点を抽 出 ↓ 画像モデルを 使って画像生成 画像生成 14

Slide 13

Slide 13 text

映像から分析を 行なって回答して くれる 映像分析 15

Slide 14

Slide 14 text

私たちが利用して いる推論モデル ができるまでには 以下のような流れ がある 推論モデルができるまで 16 出所: https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM- 766/images/20190206_AWS_BlackBelt_SageMaker_part1.pdf

Slide 15

Slide 15 text

皆さん大好きAmazonの子会社 AWSとは 17 出所: https://www.aboutamazon.jp/what-we-do/amazon-web-services Werner Vogelsを囲んで記念撮影(AWS Summit Japan 2024)

Slide 16

Slide 16 text

日々増え続ける使用可能なモデル 18 2024/8/24現在(32モデル) 2024/12/5現在 (47モデル)

Slide 17

Slide 17 text

ラスベガスでre:Invent2024が開催中 19 6つのホテルで開催されており、昨年は全世界から5万名(日本人は1,700名)が 参加する世界最大級のカンファレンスイベント

Slide 18

Slide 18 text

12月2日で発表になったばかりのモデル 20 Amazon Nova Micro 低コストかつ小さなレイテン シでテキストのみを処理する モデル Amazon Nova Lite 低コストかつ高速な、画像、 動画、テキストによる入力に 対応したマルチモーダルなモ デル Amazon Nova Pro 精度、スピード、コストの最適 な組み合わせで幅広いタス クに対応する高性能なマル チモーダルモデル

Slide 19

Slide 19 text

なぜクラウドなのか 21 完全従量制だから 試してダメならすぐ やめられる 大企業ではなく、 中小企業にこそ 使ってほしい

Slide 20

Slide 20 text

これから国内でも普及していく可能性のあるサービス① ジャスト・ウォークアウト ライドシェア 23

Slide 21

Slide 21 text

これから国内でも普及していく可能性のあるサービス② Split 24

Slide 22

Slide 22 text

• 作業の効率化 • 人材不足への対応 • 品質の安定化 • アイディア出し • 定型業務時間の削 減による非定型業 務の時間捻出 なぜ私たちはAIを使うのでしょうか? 27 出所: https://internet.watch.impress.co.jp/docs/topic/special/1566213.html#040_l.jpg

Slide 23

Slide 23 text

AIを活用するために欠かせないものがデータ 出所:文章生成AI利活用に関するガイドライン p.27 https://www.digitalservice.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/digitalservice/ai_guideline/ 28 冒頭紹介したタイトル決定までの やりとりをするためには、膨大な データを読み込みさせる必要があ る

Slide 24

Slide 24 text

なぜデータが大事なのでしょうか? 出所: https://www.sbbit.jp/article/cont1/28284 29 データは21世紀の石油 「世界ICTサミット2014」に登壇した 日本アイ・ビー・エム 代表取締役社 長 マーティン・イェッター氏の講演 データは人、モノ、カネに続く 第四の経営資源

Slide 25

Slide 25 text

• 顧客リスト • (日別、商品別、顧客別)売上高 • 在庫数 • 顧客満足度調査結果 • ホームページのアクセス数 • 従業員の作業日報(どの仕事にどれくらいの時間をかけているか) • 議事録 • 営業活動記録 • ノウハウ • (社員の)アイディア 皆さんの周りにある情報は何ですか? 30

Slide 26

Slide 26 text

• 既存顧客へのアプローチとして、優良顧客と休眠顧客を区別できていま すか? • 新規顧客への初回フォローできていますか? • 来店されたお客様はどのようなことに興味関心があるか知っています か? • これらのデータは他の従業員と共有可能な形になっていますか? • アプローチしようとしている見込み顧客は過去別の担当者がアプローチ 済みかわかりますか? • 社員を採用した際に業務をドキュメント(マニュアル)を使って説明できま すか? • 社内の情報は誰でもすぐに探せますか? これらの情報は活かせていますか? 31

Slide 27

Slide 27 text

32 AIを活用した課題解決について

Slide 28

Slide 28 text

生成AIがあるから使うのではなく、課題解決のための手段として活かしましょう! 生成AI導入は解題解決の手段であり目的ではありません 33 出所:SoftBank World2024(2024/10/04) https://sbw.tm.softbank.jp/lp/

Slide 29

Slide 29 text

マーケティングは利益を上げるための手段 34 MQ会計における重要なポイント 目標とする(営業)利益(G)を上げるためには、 どれだけのQを販売する必要があるか Qを販売するために必要な顧客との接点が マーケティングと言える 出所:戦略MQ会計講座 https://www.mxpro.jp/%E6%88%A6%E7%95%A5%EF%BD%8D%EF %BD%91%E4%BC%9A%E8%A8%88/

Slide 30

Slide 30 text

36 AIを活用した マーケティング事例について

Slide 31

Slide 31 text

DX認定を受けた事例 37 出所:DX Selection2024 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/investment/dx-selection/dxselection2024report.pdf 出所:デジタルガバナンス・コード 実践の手引き2.0 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/investment/dx-chushoguidebook/tebiki2-0.pdf

Slide 32

Slide 32 text

有限会社ゑびや ・業務が楽に ・定型業務の時間 をお客様にとって 快適な空間となる お店作りに ・もっと喜んでいた だける商品を開発 する時間に充てら れるように KKDからの脱出 38

Slide 33

Slide 33 text

デジタル化の先にあるもの 39 提供サービス ・AIによる来客予測 ・情報の可視化 対象データ 天気・気温・各メニューの 売上・近隣の宿泊者予約数等 出所: https://www.dm2.co.jp/blog/28187

Slide 34

Slide 34 text

千里の道も一歩より 40

Slide 35

Slide 35 text

公式LINEにAIを組み 込む 今日やること 42 出所: https://qiita.com/fujimo-22/items/bde4d041b4cf4d43edd9

Slide 36

Slide 36 text

チャットbotを活用した事例 出所: https://www.east-education.jp/43 イースト株式会社 • 従来電話やメールでの 問い合わせが多かった が、チャットbot導入に より問合せ数が減少 • 顧客対応工数削減に つながっている

Slide 37

Slide 37 text

44 AIと今後仲良くなるためには

Slide 38

Slide 38 text

AIを活用してどのように付加価値を上げて いくことができるか? • パーソナライズ • 適切な発注点管理 • 顧客とのコミュニケーション • レコメンデーション • 業務効率化 これからの動向 45

Slide 39

Slide 39 text

会員データの属性(年 齢、性別)をもとにマー ケティングしても届けた いときに伝えたい情報 が伝わらない 購買履歴などの顧客の 動的なデータをもとに マーケティングを行う重 要性 マーケティングの未来 46 出所:株式会社プレイド 2024年9月期第3四半期決算説明資料 https://pdf.irpocket.com/C4165/Rhyn/hY75/JNg2.pdf

Slide 40

Slide 40 text

複数のデータを組み合 わせ、仮説・検証を進 めていくことでデータに よる付加価値の提供と 差別化を図ることが可 能となる AIによるデータ分析の 必然性 AIによるデータ分析を強みにつなげる 47 出所:株式会社プレイド 2024年9月期第3四半期決算説明資料 https://pdf.irpocket.com/C4165/Rhyn/hY75/JNg2.pdf

Slide 41

Slide 41 text

• AIは完璧ではない • AIの活用におけるデータセキュリティ • AIが利用できない場合の代替手段の検討(BCP) AIとの正しい付き合い方 48

Slide 42

Slide 42 text

AIの活用を行った文書作成は、ハルシネーション(幻覚)に気を付ける必要が あるほか著作権侵害が発生しやすいため、必ず裏付けをとり、引用のルール を守ることに気を付ける AIの活用を通じたリスクへの対策 49 出所:文章生成AI利活用に関するガイドライン p.13 https://www.digitalservice.metro.tokyo.lg.jp/ documents/d/digitalservice/ai_guideline/ 出所:令和6年度著作権テキストp.71 https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuke n/textbook/pdf/94112701_01.pdf

Slide 43

Slide 43 text

従業員の3分の1以上 (38%)が雇用主の許可なく AIツールと機密性の高い業 務情報を共有している AIの活用を通じた情報漏えい 50 出所:Infosecurity Magazine https://www.infosecurity-magazine.com/news/third-employees- sharing-work-info/

Slide 44

Slide 44 text

プロンプトの内容を学習に利用されてしまわないように利用規約などをよ く読んで利用するようにする AIの活用を通じた情報漏えいの対策 51 出所: https://openai.com/index/new-ways-to-manage- your-data-in-chatgpt/

Slide 45

Slide 45 text

機密性に区分を設 け、漏えいしては困 る情報は社外の人 へ話さないことと同じ く、AIに入力しない 社外の人に話しても 問題ない情報のみを 入力するルール(機 密情報を含む議事 録の要約などには 利用しないなどの ルール)作りが重要 AIの活用を通じた情報漏えいの対策 52 出所:文章生成AI利活用に関するガイドライン p.14 https://www.digitalservice.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/digitalservice/ai_guideline/

Slide 46

Slide 46 text

目先のAIの動向を追い求め続けてレッドオーシャンに突入することは決して 望ましくなく、ブルーオーシャンを念頭に置いたビジネスモデルであったり、 企業理念が大変重要になる Amazon.com 前CEOのジェフ・ベゾス 「変わらないものは何か」を自問すること 顧客が「変わらず求め続けるもの」 「選択肢はより多く、価格はより安く、 配達はより迅速で確実に」 これをもとに戦略を立てる 変わるものよりも変わらないものに目を向けましょう! 出所: https://forbesjapan.com/articles/detail/31696 53

Slide 47

Slide 47 text

54 ご清聴ありがとうございました