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a t a m a p l u s が 挑 む 「 学 び 方 」 の 変 革 、 い ま 取 り 組 む 課 題 と は 林 田 智 樹 2021.12.22

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自己紹介 経歴 2015年 リクルート -リクナビ UX Designer 2017年 atama plus - UX Designer - Product Owner 2 林 田 智 樹 りんだまん リクルートで2年半リクナビのUXデザイナーを担当した後 創業半年目のatama plusに1人目のUXデザイナーとして入社 @oyamadashokiti

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教育に、人に、社会に、 次の可能性を。 教育を新しくすること。それは、社会のまんなかを新しくする こと。私たちは学びのあり方を進化させます。 学習を一人ひとり最適化し、「基礎学力」を最短で身につける。 そのぶん増える時間で、「社会でいきる力」を伸ばす。 それが私たちの目指すもの。自分の人生を生きる人を増やし、 これからの社会をつくっていきます。 M i s s i o n atama plus株式会社

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 4 従来の勉強だけではない学びを提供する 基礎学力 社会で いきる力

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 基礎学力習得にかかる時間を半分に 5 atama plus株式会社 「基礎学力」の習得 「基礎学力」の習得 「社会でいきる力」の習得

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 学習塾・予備校市場規模 日本の教育市場は、米国、中国に続いて世界3位の市場規模。 学習塾市場は約1兆円。少子化により対象人口は減少しているが、市場は拡大傾向。 6 atama plus株式会社 学習塾・ 予備校市場 9,650億円 日本教育市場 27兆円 グローバル教育市場 427兆円 米国 1 位 中国 2 位 日本 3 位 グローバル教育市場 2015 2016 2017 2018 億円 年度 9,700 9,600 9,500 0 学習塾・予備校市場推移 出典: 三井物産戦略研究所「世界の教育産業の全体像」、私塾界「学習塾白書」、矢野経済研究所『教育産業白書2018』

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AI教材「atama+」を 全国の塾・予備校にSaaSモデルで提供しています。 atama+は、一人ひとりの得意、苦手、伸び、 つまずき、忘却度などの情報を収集・分析して、 一人ひとりに合った「自分専用カリキュラム」を提供します。 学習をPersonalize「atama+」

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 関係者が多く、教室という場で様々な人が相互に影響し合う中でプロダクトが活用される 8 atama plusが向き合うプロダクト開発の壁 生徒 BtoBtoCモデル 塾・予備校

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 顧客の多様化 9 atama plusが向き合うプロダクト開発の壁 2021年9月現在、2,600教室以上に拡大。

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 顧客影響の大きなプロダクト atama+は塾・予備校の最も重要な商売道具である “教材”のプロダクト • 塾・予備校の競争力を左右する 効率化ではなく事業変革 • コスト構造や業務プロセスの変化を伴う 10 atama plusが向き合うプロダクト開発の壁

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ⓒ 2021 atama plus Inc. プロダクト開発の難易度を上げる要素 11 atama plusが向き合うプロダクト開発の壁 BtoBtoCモデル 関係者が多い ユーザー同士の相互影響を 考慮 顧客の本丸 顧客への深い理解が必要 顧客も我々も知らない 「未知の課題」への挑戦 顧客の多様化 生徒層も通塾目的も様々

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ⓒ 2021 atama plus Inc. atama plusが向き合うプロダクト開発の壁 1. プロダクトの優先順位決定における壁 2. プロダクトの仕様検討における壁 3. プロダクトの効果測定における壁 12

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1 プロダクトの優先度決定における壁

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ⓒ 2021 atama plus Inc. (必要に応じて) プロダクト開発 現場のペインベースでの優先度決定の限界 14 プロダクトの優先度決定における壁 Slackのチャンネルに共有 プロダクト改善のための インサイトを得る 詳細調査・分析 生徒や講師・教室長の様子 気づき・発見・事実把握 塾の現場

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 3つのレイヤーで課題を捉える 15 プロダクトの優先度決定における壁 生徒 教室 塾・予備校

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 生徒 16 プロダクトの優先度決定における壁 ペルソナによる目線合わせ • 様々な生徒がいて、ぶれてしまうため ペルソナによる目線合わせが重要 • 顧客が多様化してもメインのペルソナは 変わっていない • ペルソナの生徒が各塾・予備校で どのような位置づけなのかを把握するこ とが重要

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 教室 17 プロダクトの優先度決定における壁 基本情報の把握 • 運営形態などの基礎情報を塾・予備校 ごとに把握 現場課題の理解 • 各セグメントのカスタマーサクセス チームと週次で課題の目線合わせ • カスタマーサクセスチームと協同での 現場観察、ヒアリングを通して課題を 理解 提供=栄光の個別ビザビ

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 塾・予備校 導入目的の把握 どのような経営課題を解くために プロダクトを導入いただいているのか を理解 18 プロダクトの優先度決定における壁

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ⓒ 2021 atama plus Inc. ロードマップとOKR 19 プロダクトの優先度決定における壁 ロードマップによる大きな流れの整理 • 向こう2年間の全社戦略を経営陣を中心として整理 • どの順場でどのペインを解いていくのか?の見通し が立てられるようになった OKRによる直近3ヶ月間のフォーカスポイントを設定 • 「導入目的、現場課題、生徒」と「向こう2年間の 会社として目指す姿」をインプットとし、それらを 総合して直近3ヶ月の取り組みを決めていく

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 戦略の開発体制への反映 20 プロダクトの優先度決定における壁 過去の開発体制 • プロダクトの担当領域 • 全チーム横断でのバックログ 現在の開発体制 • 現在はOKRと開発エリアを紐付 ける形で役割分担 柔軟に役割分担を変えつつ短期的な フォーカスは明確に OKR3 OKR1 OKR2 PO エンジニア・デザイナー・QA SM PO エンジニア・デザイナー・QA SM

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2 プロダクトの仕様検討における壁

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 現場で使われる機能を作る プロダクトの仕様変更の業務影響大 • いろいろな状況の現場がある中で活用される機能を作る難易度が高い。 • とはいえプロダクトは各顧客に個別最適化させない。 • 現場の課題にフィットする機能というだけでは不十分。いつリリースするか、どのよう に展開するかも活用状況に影響を与える 22 プロダクトの仕様検討における壁 今リリースされても 授業の流れを変えることが できない… 今まで通り 使えないと困る!

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ⓒ 2021 atama plus Inc. デュアルトラックアジャイル 23 プロダクトの仕様検討における壁 学びの質と量を最大化し、1つのプロダクトで複数の顧客課題を解決する Discover Track 仮説検証 最小コストで最大の学びを得る Release 仮説検証して 確からしいアイデア idea pain Deliver Track 開発 一定の規模で学びを得る

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ⓒ 2021 atama plus Inc. リリースプランニング 24 プロダクトの仕様検討における壁 CSチームとの密な連携 • 大きなチャレンジができるチャンスを逃さない。アジャイルに検討を進めつつ、最後に リリースするタイミングは狙いを定める • 伝え方の相談もする。顧客に展開するための資料作りのサポートも。

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ⓒ 2021 atama plus Inc. CASE:英単語機能の改善 プロダクトの仕様検討における壁 塾の授業の運用に沿った形に 学習体験を組み直した 間違えた単語は必ず次回も出題される ストイックな形式だったが、進みづらさ・運 用しづらさが課題にあがっていた 間違えた単語を復習できるなどの価値は変え ずに、塾カリキュラムに沿って進みやすく、 より柔軟な運用をできるようにした

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3 プロダクトの効果測定における壁

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 定量データだけでは理解できない 27 プロダクトの効果測定における壁 背景情報の理解なしには定量データの解釈が困難 • たくさんの登場人物がいるBtoBtoCプロダクト。プロダクトの外で起きていることがある ので、プロダクトの中のデータだけ見ていても状況が把握できない。 • Churnや学力向上などの事業上の重要指標についても影響が間接的。 なんの影響? どうして よくなった? 悪くなった?

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 定量データだけでは理解できない 28 プロダクトの効果測定における壁 定性情報と組み合わせる • 良い教室のがどのようにプロダクトを活用しているのかをヒアリング・観察し重要な 観点を特定。活用状況を踏まえてモニタリングする指標を決定。

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ⓒ 2021 atama plus Inc. 定量データだけでは理解できない 29 プロダクトの効果測定における壁 プロダクトの中の情報で取れない情報を集める • 顧客に協力をお願いし、プロダクトの中では把握できない情報を収集 • プロダクトの中のデータとプロダクトの外のデータを結びつけた分析をおこなう

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まとめ

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ⓒ 2021 atama plus Inc. まとめ 31 atama plusが向き合うプロダクト開発の壁 多面的な把握 • 生徒、教室、塾・予備校をセットで捉える • 各顧客の現場オペレーションを詳細まで 理解した上での機能検討 • 定量的な情報と定性的な情報を組み合わせ把握 一貫した方針・戦略 • 戦略による取捨選択 • ブレないプロダクトコンセプト • 定量化の努力 困難な2つのことを両立させる。 ミッション実現を第一に、 1次情報を解像度高く理解しようとするカルチャーが大事

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おわり