Slide 1

Slide 1 text

AWS BuilderCards 日本語版開発に向けた思い JAWS-UG 千葉支部 2024/6/20 1

Slide 2

Slide 2 text

本日お話すること Takeaway 2 • AWS BuilderCardsの概要 • 日本語版開発という経験を通じた工夫 点や苦労 お話しないこと • AWS BuilderCardsの具体的な遊び方 • Summit会場でAWS BuilderCardsの 配布予定はありません! 󰢛󰢛󰢛

Slide 3

Slide 3 text

1. イントロダクション 2. AWS BuilderCards のご紹介 3. なぜ日本語版を開発したか 4. どのように開発したか 5. 体験を高めるために工夫した点 6. まとめ 3

Slide 4

Slide 4 text

イントロダクション 4

Slide 5

Slide 5 text

JAWS-UG 千葉支部の紹介 JAWS-UG 千葉支部は、千葉在住、千葉にゆかりにある方、 千葉が好きという方のための AWSユーザグループです。 JAWS-UG千葉支部では、東京にアクセスが難しい地域、運営メンバーの地元地域 (船 橋、千葉、松戸、我孫子、柏など )でAWSに興味がある方、 AWSを学びたい方が集まり 情報交換を出来る場にしたいと考えています。 楽しく、ワイワイしながら一緒に AWSを勉強している支部です。 勉強会は、千葉県内に限らず、東京都内や遠くアメリカ東海岸・フィラデルフィア、そし て、オンラインで開催しています。 5

Slide 6

Slide 6 text

JAWS-UG 千葉支部メンバー紹介 6

Slide 7

Slide 7 text

AWS Community Builder (Serverless) 都内の住宅設備メーカーに所属。また、副業でプロダ クトマネジメントの支援を実施。 IBMでインフラエンジニアとしてWeb基盤構築や運用 保守を経験。その後SESで金融機関のWeb基盤運用 担当、スタートアップでのスクラムマスター、カスタ マーサクセス担当を経て、現職の住宅設備メーカー へクラウドエンジニアとして参画。現在はデジタル(IT) 部門のプロダクトオーナー兼ガヤ芸人として、新規事 業の企画や開発に携わりつつ、社内でAWSやアジャ イル開発の楽しさを広める活動をしています。 IBMで の新人時代にお世話になった千葉で、千葉の皆様と ともにAWSの楽しさを分かち合いたい! 7 榎本 航介(Kosuke Enomoto) @coosuke

Slide 8

Slide 8 text

フォージビジョン株式会社所属 AWS Community Builders(DevTools) 2023 AWS All Certifications Engineer 2020,2021,2023 APN AWS Top Engineers コミュニティにおいては、JAWS-UG千葉支部、 JAWS-UG配信支部の二本柱で活動しています。 JAWS SONIC、JAWS PANKRATION、JAWS DAYS 2020、JAWS DAYS 2021、JAWS DAYS 2022では Amazon WorkSpaces を利用した OBS による物理 配信、StreamYardを使ったオンライン配信のオペ レーション、設計を担当していました。 好きなAWSサービスは「Amazon WorkSpaces」、で す。「感謝、謙虚、前向きに」 8 北原 雅人(Masato Kitahara) @masara0803

Slide 9

Slide 9 text

フォージビジョン株式会社所属 JAWS DAYS 2021 実行委員長、AWS Community Hero、 AWS Samurai 2020であり、AWS Ambassador/AWS Gold Jacket Club。 AWS APAC Community Award 2022受賞。 #コミュニティ界の三冠王 JAWS-UGには2018年から参加。JAWS SONIC 2020の配信 をリードした実績からJAWS DAYS 2021 実行委員長を務め る。その後、アウトプットとコミュニティ活動の 実績を評価されAWS Community Heroに認定される。 仕事ではAWS事業責任者・技術責任者をしている。 千葉みなさんとAWSを楽しく学びたいと思います! 千葉を元気に! 9 山口 正徳(Masanori YAMAGUCHI) @kinunori

Slide 10

Slide 10 text

2021 APN AWS Top Engineers AWS Community Builder(Security & Identity) 株式会社エス・エム・エス所属。フリーランスを含めて 複数社を経て、2024年5月から現職。 好きなAWSサービスは「営業」「Security Hub」 「Security Lake」です。 自称Security Hub芸人。現在は全社SREロールで活 動中。 10 山口 隆史(Takashi Yamaguchi) @yamaguchi_tk

Slide 11

Slide 11 text

2021 APN AWS Top Engineers AWS Community Builders(Serverless) SORACOM MVC 2022 「基礎から学ぶ サーバーレス開発」執筆者の一人 アイレット株式会社所属。中堅Slerでアプリケーション エンジニアを経て、2016年9月から現職。 AWSは前 職時に東京リージョン来る前に北米リージョンにEC2 のインスタンス立てたのが最初。 現在は社内の業務 システム改修をしつつ、AWS Lambdaのアップデート を追っかけ、検証する日々を過ごしてます。 JAWS-UG千葉を通して、千葉の皆さんにAWSの良さ を届けたいと思っています 11 和田 健一郎(Kenichiro Wada) @Keni_W

Slide 12

Slide 12 text

JAWS-UG 千葉支部最近の活動 2023/08/30 JAWS-UG千葉支部オンライン#22 Verified Permissionsを触ってみよう 2023/10/16 JAWS-UG コンテナ支部 × JAWS-UG 千葉支部 #1 今知りたいコンテナセキュリティ 2023/11/10 JAWS-UG 東京・横浜・千葉支部合同 IVS Meetup 2024/01/29 JAWS-UG千葉支部 #35「AWS BuilderCards」体験会 2024/03/26 JAWS-UG千葉支部 #36(オフライン開催) 第2回「AWS BuilderCards」体験会 2024/06/13 JAWS-UG千葉支部#37(オンライン) 世界最速 re:Inforce re:capイベント 2024/06/20 Media-JAWS x JAWS-UG千葉支部 #1 幕張でコラボLT大会! 12

Slide 13

Slide 13 text

JAWS-UG 千葉支部最近の活動 2023/08/30 JAWS-UG千葉支部オンライン#22 Verified Permissionsを触ってみよう 2023/10/16 JAWS-UG コンテナ支部 × JAWS-UG 千葉支部 #1 今知りたいコンテナセキュリティ 2023/11/10 JAWS-UG 東京・横浜・千葉支部合同 IVS Meetup 2024/01/29 JAWS-UG千葉支部 #35「AWS BuilderCards」体験会 2024/03/26 JAWS-UG千葉支部 #36(オフライン開催 ) 第2回「AWS BuilderCards」体験会 2024/06/13 JAWS-UG千葉支部#37(オンライン) 世界最速 re:Inforce re:capイベント 2024/06/20 Media-JAWS x JAWS-UG千葉支部 #1 幕張でコラボLT大会! 13

Slide 14

Slide 14 text

AWS BuilderCards のご紹介 14

Slide 15

Slide 15 text

AWS BuilderCards は、さまざまな AWS サービスがどのように連携して適切に設計された ワークロードを構築するかを学ぶことを目的とした、楽しくて教育的なトレーディング カード デッキ構築ゲームです。 AWS BuilderCards とは 15 アイコンもあるよー

Slide 16

Slide 16 text

https://aws.amazon.com/jp/gametech/buildercards/ AWS BuilderCards とは 16

Slide 17

Slide 17 text

日本語化プロジェクトをJAWS-UGのGitHubで公開 https://github.com/jaws-ug/AWS-BuilderCards-Japanese AWS BuilderCards とは 17

Slide 18

Slide 18 text

なぜ日本語版を開発したか 18

Slide 19

Slide 19 text

・AWS の学習は座学やワークショップなど手を動かして学ぶことだけではない ・自分の理解や考えを他の人と共有し、フィードバックを得ることが重要 ・AWSはプラットフォーム提供者ではなく、自分の実現したいシステムのために  組み合わせ可能なビルディングブロックをサービスとして提供している ・用途にあったサービスの理解、ブロックの組み合わせ方など自分の理解と考えを  他者と共有し、さらなる改善に繋げていくことが大切 文字にするのは簡単だけど、「気軽に会話するきっかけがない」、 「情報交換できる知り合いがいない」など、行動に移すのは勇気が必要。 学習は考えの共有とフィードバックが重要 19

Slide 20

Slide 20 text

・AWS BuilderCardsをプレイするためにテーブルを囲めば会話のきっかけになる ・プレイ中に自分の考えなどを共有し、他のプレイヤーからフィードバックを得る  ことができる ・プレイ中にはアーキテクチャを説明する場面もあるため、自分の知らない知見に  触れることもできる ・ AWS BuilderCards でテーブルを共にしたことを繋がりに、別のJAWS-UG勉強会  などで会話するきっかけになる 「このサービスを先日触ったことがあって便利だった」、「このアーキテクチャはこういう使い 方もできるのではないか」などコミュニケーションが生まれ、 情報交換のきっかけになることを期待しています。 AWS BuilderCardsを会話のきっかけにしたい 20

Slide 21

Slide 21 text

 ・英語では、カードに表記されている効果や説明などをもとに議論できる   シーンが限定的になる  ・英語では、理解できる人が説明やプレイをリードをして、英語が苦手な人は   置き去りになってしまう可能性がある より多くの方に AWS BuilderCards で遊んでもらい、コミュニケーションの きっかけにするには日本語化は必須と判断し、翻訳プロジェクトを実行。 AWS BuilderCards の日本語化は千葉支部 山口 正徳、AWS Security Hero の吉江さん にて企画し、翻訳作業を同じく山口 正徳、千葉支部の榎本さんにて対応しました。 そして、多くの方に知っていただくための活動を千葉支部メンバー や 初心者支部 尾谷さんで実施しています。 日本で遊ぶなら日本語であった方が良い 21

Slide 22

Slide 22 text

どのように開発したか 22

Slide 23

Slide 23 text

日本語版開発の体制 23 企画 翻訳〜装丁 UX改善 +α AWSさんからのご支援:沼口さん、David Haidtさん(オリジナルの作者)

Slide 24

Slide 24 text

日本語版開発の流れ 24 企画 翻訳 Review 装丁 Review

Slide 25

Slide 25 text

日本語版開発の流れ 25 企画 翻訳 Review 前のパートで話しました この辺話します 装丁 Review

Slide 26

Slide 26 text

日本語版開発の流れ 26 企画 翻訳 Review 装丁 Review

Slide 27

Slide 27 text

日本語版開発の流れ 27 企画 翻訳 Review 装丁 Review 日本語版 バージョン0.1.0くらい 日本語に機械翻訳 → レビュー → 修正を繰り返していたころ

Slide 28

Slide 28 text

日本語版開発の流れ 28 企画 翻訳 Review 装丁 Review BuilderCardsを翻訳するのではなく、日本へローカライズする。 ● 英語→日本語へ翻訳するだけなら、翻訳ツールや生成AIで十分 ● 単に翻訳するのではなく、日本へローカライズされたものを開発することで、よりゲー ムを楽しんでいただけるのではないか 、という仮説 ● この仮説のもと、大まかなローカライズの方針を以下に(自分の中で)設定 ○ ゲームのルールや流れで重要な役割を担う、ビルダーカード および Well-Architectedカードは、なるだけオリジナルに忠実に ○ スターターカードは 、オリジナルは英語のことわざだったりITあるあるだったりした ので、直訳するよりは日本のシステム運用あるあるを混ぜると、より楽しめるので はないか

Slide 29

Slide 29 text

日本語版開発の流れ 29 企画 翻訳 Review 装丁 Review https://x.com/Typhon666_death/status/1762501262615187882 より

Slide 30

Slide 30 text

日本語版開発の流れ 30 企画 翻訳 Review 装丁 Review

Slide 31

Slide 31 text

日本語版開発の流れ 31 企画 翻訳 Review 装丁 Review

Slide 32

Slide 32 text

日本語版開発の流れ 32 企画 翻訳 Review 装丁 Review

Slide 33

Slide 33 text

日本語版開発の流れ 33 企画 翻訳 Review 装丁 Review 装丁はドイツで実施。日本メンバーはドイツから共有される装丁をレビュー • 改行位置の調整 • フォントの調整 日本人としてスラスラ読める体裁になるまで、装丁とレビューを繰り返し…

Slide 34

Slide 34 text

日本語版開発の流れ 34 企画 翻訳 Review 装丁 Review

Slide 35

Slide 35 text

体験を高めるために工夫した点 35

Slide 36

Slide 36 text

- 初回は英語版で体験会を実施 - 現在では無いと困るプレイマットもまだ 生み出されてない状態 2024/01/29 JAWS-UG千葉支部 #35「AWS BuilderCards」体験会 36 https://twitter.com/masara0803/status/1751985044728742312 - 参加者がカードの英語を読むので(日本 語より)時間がかかる - 解釈の議論が発生しやすい - カードの配置や、使用後にどこに置くか (再使用する捨て札、再使用できない捨 て札)で右往左往 - アーキテクチャの解説したり等の余裕が なくゲームをこなすだけの状態

Slide 37

Slide 37 text

2024/03/02 JAWS DAYS 2024 「AWS BuilderCards 体験会」 37 改善、検討を重ねて、今年のJAWS DAYS 2024 で日本語版での体験会 がはじめて実施されました! また、その際にAWS BuilderCardsで 利用するプレイマットも 初披露させていただきました。 作成にご協力いただいた 初心者支部 尾谷さん ありがとうございます!!

Slide 38

Slide 38 text

2024/03/02 JAWS DAYS 2024 「AWS BuilderCards 体験会」 38 また、JAWS DAYS 2024 には AWS BuilderCards開発者のDavid Haidt さんも駆けつけていただきまし た。 AWSシニアエバンジェリストJeff Barさ ん、今回の日本語版作成に注力した 千葉支部 山口さん、榎本さんの4名で イベント成功の記念撮影をしました!

Slide 39

Slide 39 text

JAWS Daysからのフィードバックを元にプレ イマットが劇的に進化 2024/03/26 JAWS-UG千葉支部 #36(オフライン開催 ) 第2回「AWS BuilderCards」体験会 39 https://twitter.com/awscloud_jp/status/1763785814800994509 https://twitter.com/numaguchi/status/1772561512034619443 JAWS Daysでプレイマット登場

Slide 40

Slide 40 text

- 日本語化とプレイマットにより、ゲームを プレイする際に基本的なルールや動作 で迷うことが劇的に少なくなった 2024/03/26 JAWS-UG千葉支部 #36(オフライン開催 ) 第2回「AWS BuilderCards」体験会 40 https://twitter.com/kinunori/status/1772591836789408056 - ゲームでAWSのアーキテクチャを学び 合い、解説しあうことが可能に - このサービスとこのサービスは直接 は繋がないよね - いや、こういう設定入れたら繋がる からアリだよね

Slide 41

Slide 41 text

AWS BuilderCardsの楽しみ方(基本的情報) 41 ● ゲームの特性 ○ プレイヤー間の干渉や駆け引き要素がなくソロプレイ気味 ○ カードをオープンしてプレイするため、ボードゲーム特有のブラフ、偽装、推測といっ たテクニックも不要 ○ プレイヤーの意思決定を求められる要素は、購入フェーズでWell-Archtected Cardを購入するか、Build Cardを購入するかに集約される ● 皆がゲームを楽しむためには ○ ゲームの目的が「AWS のサービスやアーキテクチャを楽しみながら学ぶ 」なこと、 及びプレイヤー間での駆け引き要素がないので、何をしたらいいか迷っているプレ イヤーがいたら、プレイヤー同士でどんどんアドバイスしましょう ■ これとこれを組み合わせたらXXというアーキテクチャになって何ポイントになる からNNが購入できる

Slide 42

Slide 42 text

AWS BuilderCardsの楽しみ方(発展編) 42 ● ゲームの進行に慣れていない間は、適当な要素を組み合わせてビルドしがちです ● ゲームの目的が「AWS のサービスやアーキテクチャを楽しみながら学ぶ 」ことなの で、慣れてきたらビルドされたアーキテクチャが有効なものなのかのレビューをしてみ ましょう ○ 例 ■ EC2とRDSだけだと存在できないよね、VPCがいるよね ■ KinesisとXXは直接は繋がらないよね ■ このアーキテクチャだとIAMないとなんもできないよね ● 指摘されたプレイヤーは、反論してみましょう ○ 例 ■ いや、こういう設定入れたら繋がるよ ■ この前のアップデートでできるようになったよ ● どのあたりまでの解像度が必要なアーキテクチャにするかはプレイヤー同士で決めま しょう

Slide 43

Slide 43 text

まとめ 43

Slide 44

Slide 44 text

● AWS BuilderCardsについて簡単にご紹介 ● BuilderCardsの日本語版開発を決意した思いと、完成に至る、あんなことやこんなこと ● カードゲームの体験や、学習効果を高めるために、千葉支部+@で取り組んできた改 善活動 まとめ 44

Slide 45

Slide 45 text

● 【繰り返し】AWS Summit Japan会場にて配布予定はありません ● Amazonなどでの販売予定もありません ● 今後、BuilderCards体験会を企画しているJAWS-UG支部へ、配布する予定 ● BuilderCards体験会の開催予定は、JAWS-UGのX (@jawsdays) をチェック!! AWS BuilderCardsはどこで手に入るの? 45

Slide 46

Slide 46 text

参考文献 【Builders.flash】 楽しみながら学べる AWS BuilderCards の遊び方、そして日本語化に込めた思い https://aws.amazon.com/jp/builders-flash/202405/japanese-builder-cards/ 46

Slide 47

Slide 47 text

Thank you! 47