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自己組織化の真価を引き出す EM of EMsのしごと 株式会社はてな / yigarashi 2024-08-23 DevLOVE関西 1

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自己紹介 ● 五十嵐 雄 / id:yigarashi ● Xは @yigarashi_9 ● 大阪府茨木市在住 フルリモート勤務 ● 関西EMコミュニティ EM Lounge スタッフ ● 趣味は筋トレ、ジョギング、ドラム 2

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略歴 ● 2019/4 株式会社はてな 新卒入社 ○ WEBアプリケーションエンジニア ○ エンジニアリングマネージャーを目指す若者の戦略 ■ 早い段階でEMが面白そうだなと思って狙いを定める ● 2023/6 はてなブックマークチームのEMに ○ はてなEMキャリアパス 最速攻略RTA 新卒部門 ● 2024/4 コンテンツ本部 EM of EMsに 3

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今のしごと 事業責任者のパートナーとして エンジニアリングマネジメントを通じて 管掌する2事業の成長を実現する 4

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今のしごと エンジニアの活動を各事業計画にアラインする ● テクノロジーマネジメント ○ 各事業のテックリードとの伴走を通じて働きかけ ● デリバリー/チームマネジメント ○ 各事業のスクラムマスターとの伴走を通じて働きかけ ● ピープルマネジメント ○ エンジニア13名の目標管理、評価、育成 ○ メンタリングツリーの構築とEMの育成 5

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EM of EMsを名乗る気持ち ● 各事業にEMも(まだ)いない ● とはいえ各チームの機能はほぼ完結している ○ PO → プロダクトマネジメント ○ TL → テクノロジーマネジメント ○ SM → デリバリー/チームマネジメント ● 予算や事業構造、プロダクトが違う2事業に外 からアプローチする抽象度は高い 6

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7 今日のはなし

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8 チームに所属しない EM of EMsが どうやって各事業の成長を 実現していくのか

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アジェンダ ● マネジメントの基本方針 ○ 自己組織化の真価を引き出す ● 具体的なアプローチ ○ 本部全体: ビジョンで方向づける ○ チーム: 戦略のカーネルで方向づける ○ 個人: 期待の設計で方向づける 9

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10 マネジメントの 基本方針

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状況診断 ● 現実的にマイクロマネジメントは不可能 ○ 2事業のエンジニアのMTGに全て出ることがまず無理 ○ 具体的なタスクも当然脳内メモリに載り切らない ● その上で各組織が成長し重要な目標を達成す ることに責任を負う必要がある 11

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基本方針 ● 自己組織化が土台 ○ 組織が裁量を持ち自律的に目標に向かえている状態 ○ 少ない指示で大きな成果を挙げたい ● 自己組織化の真価を引き出す必要がある ○ 裁量や自律性に気を取られすぎるのがアンチパターン ○ 「目標に向かえている状態」が一番得たい成果 ● 裁量の発揮を徹底して目標に方向づけする 12

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行動 ● 裁量の発揮を徹底して目標に方向づけする ● そのために思考の枠組みを用意する ○ 極端な話「会社を倒産させよう」という発想から会社 の益になるアクションは期待できない ○ 組織のビジョン、チームの戦略、個人の期待など裁量 を発揮する時の材料を渡していく 13

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アジェンダ ● マネジメントの基本方針 ○ 自己組織化の真価を引き出す ● 具体的なアプローチ ○ 本部全体: 組織ビジョンで方向づける ○ チーム: 戦略のカーネルで方向づける ○ 個人: 期待の設計で方向づける 14

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15 具体的なアプローチ 本部全体編

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組織ビジョンで方向づける ● 本部は複数事業の集まり ○ 市場や事業フェーズ等に一定の類似性がある ● つまりストーリーを共有できる集団 ○ どんな道を歩んできて(状況分析) ○ どんな状態になりたいのか(組織ビジョン) ● これらの提示で組織の変化を方向づけたい 16

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ポイント(1) ストーリー ● 単に「こうなりたい」ではなく…… ○ これまではどうだったのか ○ 何が変化したのか ○ だからこれからどうするのか ● 腹落ちを促す典型的なテクニック ● EM側が状況分析を深めるきっかけにもなる 17

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ポイント(2) システム思考 ● 人の行動を誘導する構造に着目する ○ 今の現実は人が考え行動した結果 ○ そう考えさせる構造的な理由がある ● 構造自体を変える方針になっているか ○ そこを変えずに価値観やメンタルモデルだけ更新しよ うとしてもうまくいかない 18

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ポイント(3) 使い続ける ● 毎月15分ほどの発信機会に言い続ける ○ 「事業を成長させる組織になるために 〇〇」の形 ○ 事業目標から逆算する思考、事業計画の構成要素や立 て方、Disagree & Commitの文化…… ● 一貫した施策を打つ ○ 事業計画立案にチームのエンジニアを巻き込む仕組み ○ エンジニア育成を事業責任者と一緒に考える仕組み 19

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20 具体的なアプローチ チーム編

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戦略のカーネルで方向づける ● チームが事業目標を達成する確度を上げたい ○ 状況に即したリソースの投下方法で方向づける ○ つまり戦略の提示がやりたいこと ● 戦略のカーネル ○ 「状況診断、基本方針、行動」の3つ組 ○ 基本方針を状態目標として握り行動は任せる 21

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提示した戦略の例(1) ● 状況診断 ○ 新規事業のリリース直後で不安定な開発状況 ○ 開発生産性を増員に対してスケールしたい ○ 事業ドメインの節理面や開発項目の分類などわかりや すい境界はなくコミュニケーションコストの懸念 ■ 仮に見つかったとしてもそれはすぐに変化する 22

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提示した戦略の例(1) ● 基本方針 ○ マイルストーンの計画ごと(月1程度)にゴール達成に 最適なフォーメーションもチームで議論し決定する ■ 環境が変わるなら適応するしかない ■ 自律的なフォーメーション形成はSpotifyモデルやFaST Agileにも見られるやり方で事業フェーズにもマッチ ● 行動 ○ みんななら毎回最適解出せるから頑張って〜! 23

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提示した戦略の例(2) ● 状況診断 ○ ある大規模プロジェクトの完遂が至上命題 ○ スケジュールが厳しくリードタイム短縮の必要 ○ しかし事業構造が複雑で他の仕事も抱えている ○ これまではスクラムを忠実にやっており全員が全ての 仕事を認識して実行する形だった 24

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提示した戦略の例(2) ● 基本方針 ○ 当該プロジェクトだけに集中できる人を増やすこと ■ コンテキストスイッチと認知負荷を減らす ■ フルコミットすることでモチベ向上も期待 ○ 露払いに集中してもらう人が発生することも織り込む ● 行動 ○ チーム分割でいいんじゃない?ぶっ壊せ!詳細はヨロ 25

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26 具体的なアプローチ 個人編

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期待の設計で方向づける ● 組織ビジョン、事業目標、チーム戦略に個人の 発揮をアラインし成果を最大化したい ○ 全体最適の調整こそマネージャーの仕事 ● 持続的な成長のために育成の両立が望ましい ○ 事業の状況や経験資源の量に応じてバランスはとる ● 活用と育成を統合した期待の設計で方向づける 27

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活用から導かれる期待 ● 個人の能力や特性と事業推進に必要な仕事や 組織能力のマッチングから期待が生まれる ○ ロールを埋める側面もあり体制作りも含む ● やって欲しいことの伝達を遠慮/妥協しない ○ EMが事業に必要と思ったことは自信を持って提案 ○ 背景や相手のキャパシティを真摯に対話する ○ 可能な限りwhatで握る/howでは握らない 28

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育成から導かれる期待 ● 個人の現状(等級、ロール、能力)と目指す 姿のギャップから期待が生まれる ○ 「XXグレードになるためにYYの振る舞いが欲しい」 ● キャリアラダーの専門家として支援する ○ ありようを様々な切り口で言語化 ○ チームでの発揮例を繰り返し対話していく 29

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活用と育成の統合 ● 当然両方の期待を満たすのが理想の状態 ○ ここを目指してひたすらパズルをする ■ 事業の要請から個人を引き上げる余地を考える ■ 個人の伸び代からチームの理想像が引き上がることも ■ 足りないケイパビリティは異動も検討 ● 事業責任者と共同で設計するのが重要 ○ EMの期待設計が事業の要請を満たすことを確認 ○ 育成への投資に合意を得る 30

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31 チームに所属しない EM of EMsが どうやって各事業の成長を 実現していくのか

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まとめ ● 裁量の発揮を徹底して目標に方向づける ○ 本部単位 ■ 組織ビジョンを用いて変化の方向性を提示し続ける ○ チーム単位 ■ 戦略のカーネルでリソースの投下方法を提示する ○ 個人単位 ■ 活用と育成を統合した期待で方向を示す 32