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The Definitive? Guide To Locally Organizing RubyKaigi RubyKaigi ローカルオーガナイザー完全攻略ガイド Ryo Kajiwara (sylph01), 2025/05/16 (public version) 1

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だれ やせいのプログラマ。暗号と か認証認可とかできます。 RubyKaigi 2025では ローカルオーガナイザー スピーカー RubyMusicMixinのDJ をした。 2

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はじめに このスライドは公開される予定がなかったのですが一部編集の上で 公開することにしました これよりも正式な文書がRubyKaigiチームのesaに残っています 当日発表したものから若干削っている部分があります 3

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Outline mindsetの話 地元にRubyKaigiを誘致するまで (〜2年前) 内々に決まってから、会場発表 (〜1年前) 組織されてから(〜6ヶ月前) 当日付近 4

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mindsetの話 RubyKaigiは異常なイベントです 業者が主催するイベントではこんなイベントにならない そして積極的に「業者が作るようなイベント」にならないよう 気をつけている なので 「ただこなすだけ」は全く期待されていない 6

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mindsetの話 ただし社会人能力があれば大変ではないです 私が苦労したのはひとえに社会人能力の不足 過去のローカル代表の人らは非常に社会人能力が高い 業者・行政とのやり取り 関係性を作ってからはマシだが、見つけてくるところから やらないといけない 7

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mindsetの話 大変なことがあるとすると観光協会とかと平日に打ち合わせが発生する フリーランス/リモートワーカー多くてよかった 8

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mindsetの話 オーナーシップを持ってやる タスク管理よりもどっちかというとこれ 「わからない/ついていけてないので〜」でしゃべらなくなる いうたら私だって初めてでわからない そのことを表明して!! 9

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mindsetの話 オーナーシップに関連して 見解を持つ authoritativeな決定権を持ってる人は(ほぼ)いない 判断をまるごと委ねない 10

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mindsetの話 該当地方に住んでなくてもできることはある 一方で地方在住者が優先的にやらなくてはいけないことというのは 間違いなくあるので、それ以外の人はリモートでもできるタスクを 積極的に拾おう 11

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mindsetの話 「RubyKaigiの運営ってのは仕事じゃないので〜」 とはいうけれど趣味の楽団の運営だって仕事ではないが、担当 者が仕事ができるかどうかは透けて見える 他のことで忙しいのはわかるけど、そのことを表明して!! (さっきと同じ) 12

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地元にRubyKaigiを誘致するまで まずは該当地方に移住します 冗談抜きに1人も該当地方にRubyistが住んでないと多分話が始 まらない 14

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地元にRubyKaigiを誘致するまで アピールをする Rubyistにお土産を配って回る 2022(津)のときに松田さんに日本酒のパンフレットを持ってい きました 15

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地元にRubyKaigiを誘致するまで 会場のスペックの要求値 1200+の大ホール、小ホール+もう1会場 このもう1トラック分がないところが多い スポンサーブースが配置できる そんな会場の残ってる地方は実は少ない 16

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候補地に決まってから 下見対応をする 一番最初は2022年10月でした 黙ってよう でも地元の信頼できる人には話をしていた。次ページに続く 17

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候補地に決まってから コミュニティ活動を地道にしよう 協力してくれる人を探そう ヘルパーを体験しよう とはいっても実はこれでもRubyKaigiの真の「異常さ」に気づ くことはなかなか難しい 18

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会場発表 嬉しい やっと話せるようになる いろんな人が声かけてくれる、嬉しい 19

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組織される前 観光協会とか行政と話しておくとスムーズ 松山はめちゃくちゃお世話になった 年によってまちまちらしい 20

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組織される前 手伝ってくれる人を集めよう 今年の6人は歴代で見ても多い。4人程度が一般的 でも実際今年は6人いてよかった RubyKaigiのノリがわかってるとベスト だが正直それを全員に求められるかというと無理 21

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事前に集めておくといい情報 飯屋の情報 ドリンクアップ会場候補 宴会で貸し切ったときに50〜100入るとベスト 盲点なのが飲みだけで使える二次会の店 特産品 ノベルティになりそうなやつがあるとよい 22

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組織されてから ぶっちゃけ一番大変だったのがオフィシャルパーティー 要求のスペックがめちゃくちゃ高い かといって「業者には全く期待していない」 ロジ周りで次に大変なのはAfternoon Breakのお菓子、お弁当 グッズの手配とかもまあまあ大変 交通のケアも場合によって必要 23

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業者の性質について 松本のときはイベント企画会社に入ってもらって、こちらの提案す る企画に応じて会社を紹介してもらったらしい 今年は観光協会の提示する業者をそのまま使ったが、丸投げされる こと慣れており、逆に細かく注文することに慣れてないことがある 一般的に飲食の業者はアルコールで利ざやを稼いでいるので、「酒 を自前調達します」って言われたら多少難色示すのはわかる 24

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今年諦めたこと 3日目の大規模ドリンクアップ(アフターパーティー) 松山に200+の会場は限られる 松本と沖縄にあったのが奇跡的 一方でケータリングでやりたいかというと… 真珠の間をバラしてやるという手はなくはなかった 25

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私が担当したこと 下見の夜の部の店探し・確保 スタッフ宿の確保 オフィシャルパーティー: 業者と内容/価格の折衝、各種申請 ローカルタスク/企画の一次請けとdispatch 砥部焼の業者との打ち合わせ RubyMusicMixinの会場確保 0日目バスの運行まわりの調整 あとなんかあったっけ 26

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デザイナーさんがめちゃくちゃ仕事し てる 正直ローカルオーガナイザーよりも仕事してんじゃないかな… 27

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やばかったこと *snip* (オフラインでなら全然話します) 28

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CfPのレビューについて 最近はローカルメンバーがレビュワーに加わることがあります。 私のレビュー観点については許可が出たら然るべきところに書きます。 飲ませたらここまではしゃべるかも。ただし 「私の何点だった/何点つ けた?」には一切回答をしません。 29

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どのくらいのお金が動くの? *snip* (もっとも、当日も公開情報ベースの話しかしていません) 30

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最後に 31

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KaigiのDay 10+を生きるということ 地元民はRubyKaigi 2025 Day 10+以降も松山で生きることになる なので街がRubyistに対して悪い印象を持つと地元民のローカルオ ーガナイザーは肩身の狭い思いをすることになる 残念ながら日本の地方特に田舎では「プログラマは虚業」という風 潮はありますし、私もそれには理解を示します 将来の顧客になりうる人に、プログラマやRubyistが良い印象を持 たれるように、ということに、大都市のみなさんには今後の地方開 催RubyKaigiでは思いを馳せてほしい 32

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話してないこともかなりあります 酒を飲ませて聞き出そう!(場合によっては破滅寸前まで吐かない情報 もあります) 「銅鑼が鳴ったら続きは懇親会で」 33