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プロフィール文書って何? 12.0.1 で登場予定の新機能を理解するために復習しましょう 中野 晴幸 Haruyuki Nakano harunakano.blogspot.com (blog) @harunakano (twitter)

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プロフィール文書の 特徴 通常の「文書」との違いとは

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特徴 • ビューに表示できない/フォルダへ追加できない • 通常の文書検索では探せない • 文書数にカウントされない • プログラムによるアクセス • 高速アクセス • 競合文書が発生しない 隠し文書 と表現されることも!?

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ビューに表示できない/フォルダへ追加できない SELECT文にプロフィール文 書用のフォームを指定しても @All でも、プロフィール文書 は表示されない ※プロフィール文書上のアイテムの サマリーフラグがFalseという訳ではない

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通常の文書検索では探せない • フォルダ/ビューに表示できない • 全文索引に含まれない ビュー検索、全文検索では文書が探せない

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文書数にカウントされない 全文書の数より プロフィール文書の数が多い

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プログラムによるアクセス • フォーム名とユニークキーを指定して文書にアクセス • 値の取得が容易 • 文書が存在しなければ自動作成される いかにも作成しそうな名称の(”CreateProfileDocument” のような)コマンド/メソッドは存在しない

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高速アクセス • アクセスした文書をクライアントのキャッシュに保持する • データベースを開いている間はキャッシュを参照 一方の更新内容が他方へ反映されにくいため、更新が頻繁に発生する情報の共有に向か ない

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競合文書が発生しない • フォームのプロパティで「競合の作成」を選択している場合 であっても、競合文書は作成されない仕様です 競合の扱いは文書の $ConflictAction アイテムの値によって管理 されますが、プロフィール文書では通常の文書と異なる値が設定さ れます。 「競合の作成」を選択していた場合でも強制的に内部で「競合を作 成しない」を選択した状態となり、「競合のマージ」を選択してい た場合も強制的に内部で「マージ/競合なし」を選択した状態とな ります。 競合が発生する状況になった場合は、更新日時が新しい方の文書が 保存されます。

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使用例 データベースの使用に必要な各種設定値を保存する

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使用例 • メールDB カレンダープロフィール カラープロフィール iNotesプロフィール アーカイブデータベースプロフィール • ディスカッションDB アーカイブデータベースプロフィール • スクリプトデバッガのブレイクポイント 「各種設定の保存」といえば notes.ini もこのような使い方ができます。 どんな違いがあるのでしょうか?

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notes.ini との比較 notes.ini • データベース間で設定情報の共有が可能 • ユーザー自身による設定の閲覧・修正・ 削除が可能 • 端末ごとの設定のため、複数のユーザー アカウントを使い分ける場合に注意が必 要 • 自分が使用する複数の端末や他のユー ザーとの間で設定の共有が困難 • 端末の入れ替えや機種変更などで設定が 消える可能性あり プロフィール文書 • 端末間/ユーザー間で設定情報の共有が 可能 • 複製されるためレプリカ間の共有が可能 • 可視性に難あり。設定をユーザー自身で 自由に閲覧・修正させるにはフォーム等 のアクセス手段の構築が必要 • 削除に難あり。多少プログラミングが必 要

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プログラミング プロフィール文書を使ってみよう

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プロフィール文書(NotesDocument)の プロパティ IsProfile True NameOfProfile プロフィール名 Key ユニークキー NotesPeek では ユニークキーを user-name と表示します

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プロフィール文書の 作成・既存文書の編集 LotusScript set notesDocument = notesDatabase.GetProfileDocument( profilename$ [, uniqueKey$] ) set NotesUIDocument = notesUIWorkspace.EditProfile( profilename$ [, uniqueKey$] ) @コマンド/@関数 @Command( [EditProfileDocument] ; profilename; uniqueKey ) ※すぐに実行される @Command( [EditProfile] ; profilename; uniqueKey ) ※すべての関数の実行された後に実行される • プロフィール名とユニークキーの組合せで1文書だけ作成可能(同じ組み合わせの文 書を複数作成できない) • CreateProfileDocument のような作成に特化したメソッドが無い • Compose @コマンドではプロフィール文書を作成できない • GetProfileDocument で取得する文書の IsNewNote プロパティは、プロフィール文 書が存在しなかった場合は True を返す

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プロフィール文書コレクションの取得 LotusScript set notesDocumentCollection = notesDatabase.GetProfileDocCollection( profilename$ ) • プロフィール名が同じプロフィール文書のコレクションを取得する

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値の取得・更新 LotusScript ※通常の NotesDocument クラスと同様の操作のため割愛 @コマンド/@関数 @GetProfileField( profilename; fieldname; uniqueKey ) @SetProfileField( profilename; fieldname; value; uniqueKey )

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次回予告 冒頭で「今回は 12.0.1 の新機能 を知るための復習」と言いました が…

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Named Document (名前付き文書)とは • 12.0.1 では Named Document(名前付き文書)と 呼ばれる新しいタイプの文書を作成および管理するため の新しいメソッドが用意されている • NoteID ではなく名前を持つ • Notesクライアントやどのビューにも表示されない • プログラムによるアクセスを想定して設計されている • これまでのプロフィール文書を機能的に置き換えるもの