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動画配信技術について NAXA, Inc. All Rights Reserved

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・動画・ライブ配信の形態 ・配信プロトコルについて ・プロトコルのメディア対応について ・AWSにおけるライブ配信について ・著作権保護について 本日の内容 2

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・動画・ライブ配信の形態 ・配信プロトコルについて ・プロトコルのメディア対応について ・AWSにおけるライブ配信について ・著作権保護について 本日の内容 3

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4 近年の動画・ライブ配信プラットフォーム

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5 一般的なライブ配信の流れ 映像ソース 音声ソース エンコード エンコード H.264,MPEG-2... AAC,MP3... コンテナ MP4,AVI... Mux RTMP HLS,DASH... 視聴者 配信システム 配信ソフトウェア (OBSなど)

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6 音声コーデック MP3 ・非可逆圧縮 ・音楽ファイルで最も利用されている AAC ・非可逆圧縮 ・MP3に比べ圧縮効率が良い ・H.264とセットでよく利用されている FLAC ・可逆圧縮 ・音質が良い

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7 動画コーデック MPEG-2 ・DVDや地上デジタル放送で利用 H.264(AVC) ・現在主流のコーデック ・MPEG-2の2倍の圧縮効率 ・4Kサポート H.265(HEVC) ・H.264の2倍の圧縮効率 ・8Kサポート AV1 ・ロイヤリティーフリー ・H.265の2倍の圧縮効率 ・今後の主流になる可能性大 VP9 ・Google開発 ・YouTubeで採用

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8 コンテナ AVI ・昔から使用されている形式で有名 ・ストリーミング配信には不向き MP4 ・最近主流の形式 ・H.264で多く利用 MPEG2-PS ・DVDで採用 MPEG2-TS ・地上デジタル放送やBlu-rayで利用 ・ファイルを分割 FLV ・フラッシュビデオ ・Flash Playerで再生可能 MPEG-2システム

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・動画・ライブ配信の形態 ・配信プロトコルについて ・プロトコルのメディア対応について ・AWSにおけるライブ配信について ・著作権保護について 本日の内容 9

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10 配信プロトコル HLS(HTTP Live Streaming) ・Apple開発 ・H.264,AAC,MPEG-2 TS ・Adaptive Bitrate(ABR)対応 ・HTTPベース(CDNが使える) ・遅延がある RTMP(Real Time Messaging Protocol) ・Adobe開発 ・Flash Playerでの再生 ・TCPベース ・現在もインジェストにおいては主流 ・今後の代替としてはWebRTCやSRT DASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP) ・ISO標準規格 ・コーデック・コンテナの依存がない ・Adaptive Bitrate(ABR)対応 ・HTTPベース ・遅延がある CMAF(Common Media Application Format) ・ISO標準規格 ・AppleとMicrosoft共通規格 ・HLSやDASHに比べ低遅延 ・HTTPベース

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11 HLSやDASHについて 動画コンテンツ(SD) .ts .ts .ts .ts プレイリスト 分割 HLS : .m3u8 DASH : .mpd 1 2 3 4 動画コンテンツ(HD) .ts .ts .ts .ts プレイリスト 分割 1 2 3 マスタプレイリスト 4

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12 HLSやDASHについて マスタプレイリスト プレイリスト #EXT-X-TARGETDURATION:7 →tsファイルの最大秒数 #EXT-X-MEDIA-SEQUENCE:1 →最初のtsファイルが全体で何番目か #EXTINF:6.006 →tsファイルの秒数

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13 WebRTC(Web Real-Time Communication) ・P2Pでブラウザ間での通信が可能 ・遅延が小さい ・大規模配信には不向き(大規模配信の場合はSFUを利用) 配信側 視聴側 配信側 SFU 視聴側 WebRTC SFU (Selective Forwarding Unit ) WebRTC

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14 WebRTCによるライブ配信 WebRTC 視聴側 WebRTC サーバ HLS変換 サーバ 配信 サーバ WebRTC to HLS 配信側 HLS

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・動画・ライブ配信の形態 ・配信プロトコルについて ・プロトコルのメディア対応について ・AWSにおけるライブ配信について ・著作権保護について 本日の内容 15

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16 HLSとDASHのメディア対応 Chrome macOS Safari IE iOS Android HLS ― ◯ ― ◯ Chrome DASH ◯ ― ― ― ― HTML5のvideoタグ対応 ・ネイティブサポートはまだ少ないが,hls.jsやdash.jsでほとんどのブラウザで再生が可能 ・iOSアプリで動画配信などをする場合HLSはほぼ必須

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・動画・ライブ配信の形態 ・配信プロトコルについて ・プロトコルのメディア対応について ・AWSにおけるライブ配信について ・著作権保護について 本日の内容 17

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18 AWSの構成 ・出力はHLSとDASHに対応 ・MediaPackageでABRや広告挿入などのパッケージング ・CloudFrontでMediaPackageへのアクセスを最小限に

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・動画・ライブ配信の形態 ・配信プロトコルについて ・プロトコルのメディア対応について ・AWSにおけるライブ配信について ・著作権保護について 本日の内容 19

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20 HLSやDASHの著作権上の問題 ・URLが分かれば閲覧が可能 ・tsファイルを保存し繋ぎ合わせれば配信まるごとの保存が可能 ・署名付きURLもしくは署名付きCookieの利用(基本的にはCookie) →tsファイルにはアクセスできるので配信の保存は可能 ・HLS+AES →鍵自体は保護されないため鍵情報は取得可能 ・DRM(Digital Rights Management) →特定のデバイスのみでしか再生できない

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21 DRM(Digital Rights Management) ・HLSやDASHはキャッシュとして動画がダウンロードされるため避けられる場合もある ・ライセンスサーバから暗号化解除のキーを取得し再生 ・スクリーンショットや画面録画の制限も可能