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AWS Key Management Service(KMS)を知ろう

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共通鍵によるデータの暗号化 • 共通鍵暗号は256bit AESがデファクトスタンダード • 安全な暗号とはアルゴリズムが公開されていて、脆弱性が見つかって いないこと • 厳密に言えばAESは高性能な量子コンピュータに対して脆弱だが、AESが危殆化 するレベルの量子コンピュータは世に存在していない • 代替アルゴリズムがないという「脆弱性」は指摘されている • 非公開アルゴリズムを使っている暗号化は信用してはいけない • アルゴリズムは公開されているので、安全性を担保するのは 「いかに鍵を管理するか」につきる • KMSは安全に鍵を管理するためのサービス • GCPにもCloud Key Management Serviceという同様の機能がある

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AWS KMSの概要 • 自前の暗号化はもちろん、RDS, S3, EBSなどの透過的暗号化で も使える • マニアックなオプションとして、CloudHSMで鍵の持ち込みも 可能 • 東京では$1.81/h(今のレートで月額15万円弱) • 金融系の会社で使うことがあるらしい • 鍵のローテーション(交換)も可能 • セキュリティ上の要請がある場合に使う • 暗号論的安全な乱数を生成する機能もある

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メリット • なんといっても暗号鍵の管理が楽 • 自分で暗号鍵を持つ場合 • どこに置けばいいのか • どのように管理・デプロイすればよいのか • ハードコードしてリポジトリに入れてたりしないですよね・・・ • KMSならAPI経由で生成・取得可能 • IAMで権限管理できる • CloudTrailで利用ログも記録できる

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間違えないで • KMSはデータを安全に暗号化するためのサービス • たとえば個人情報を保存したいとき • 秘密情報のデプロイに使うサービスではない • アクセストークン、DBパスワード、サーバ証明書秘密鍵など • AWS Systems ManagerのParameter Store, AWS Secrets Managerを使います • これはこれで便利なサービス • APIキーのデプロイはEC2 Roleを使う

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登場する鍵 • Master Key: 頂点となる鍵 • この鍵で直接暗号化できるが、 データ長と時間あたりの処理回 数などに制限がある • マイナンバーなど短い文字列な らこれでいける • Data Key: 長いデータの暗号 化に使う • Master Keyで暗号化して保存 • これがenvelope encryption

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アプリケーションでの鍵の管理 • Master Key暗号化はAPIに平文を送ると、暗号文が返ってくる • ローカルに鍵を置かないので、管理を考える必要はない • Envelope encryptionはAPIに平文の鍵と暗号化された鍵をリク エストする • 「平文の鍵で暗号化」して、「暗号化された鍵を保存」する • 平文の鍵は/tmpに置いたりせず、オンメモリで処理を完了させる • ではAPIリクエストするためのキーは? • 流出すると鍵が入手できてしまうので、暗号化の意味がない • EC2 Instance Roleでインスタンスに権限を付与しましょう

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データキーによる暗号化 • GenerateDataKeyでデータ キーを要求すると、平文の鍵 と暗号化された鍵が返る • 暗号化したいデータを「平文 の鍵」で暗号化し、暗号化さ れたデータとセットで「暗号 化された鍵」を保存する • 暗号化は自分で行う • 平文鍵の処理はすべてオンメモ リで行う

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データキーによる復号 • Decryptに暗号化された鍵を 送ると、平文の鍵が返る • 返ってきた鍵で暗号化された データを復号する • 復号も自分でやる • 平文の鍵はやはりオンメモリで 処理する必要がある

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Encryption context? • KMS Encrypt APIのリクエスト構造は以下の通り { "EncryptionContext": { "string" : "string" }, "GrantTokens": [ "string" ], "KeyId": "string", "Plaintext": blob } • Encryption Contextという引数を与えることができる • これは何だろう?

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認証付き暗号 • 鍵が共通なので、攻撃者が何らかの方法で暗号文を入手した場合、 暗号を解読できてしまう • ターゲットの暗号文カラムを自分の行にコピーできた場合など • 秘匿性(Confidentiality)しか満たされない • 「混乱した使節」(confused deputy) • Encryption contextつきの暗号文は、復号に同じcontextが必要 • これが「追加認証データ」(AAD; Additional Authenticated Data) • UIDなどを使うことが多い • 暗号時に認証するので「認証付き暗号」(AEAD; Authenticated Encryption with Associated Data) • 完全性(Integrity), 可用性(Availability)が満たされる • 可用性は「認可された人が」常に使えるという意味

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まとめ • データを暗号化して保存するときはKMSを利用すべき • 暗号アルゴリズムは(今のところ)256bit AESが鉄板 • その上で、鍵の管理方法だけ注意すれば良い • ユーザーデータのように一意キーが使える場合は、認証付き暗 号を積極的に利用しよう

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参考資料 • だいたいこのあたりを見ればわかります • AWS Key Management Service 開発者ガイド • https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/kms/latest/developerguide/overvie w.html • AWS Black Belt Techシリーズ AWS Key Management Service • https://www.slideshare.net/AmazonWebServicesJapan/aws-black-belt- tech-aws-key-management-service • AWS再入門 – Amazon KMS編 • https://dev.classmethod.jp/cloud/aws/cm-advent-calendar-2015-aws- relearning-key-management-service/