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EnOceanマルチセンサーで実現する 物流トレーサビリティ改善 サプライチェーンを通した 温度・湿度・衝撃・開梱管理 id | @kenjirotky

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免責事項 本セッションは個人の活動として参加しており、所属する組織の見解とは一切関係 ありません。 本資料の記載内容に伴う不利益一切について、筆者はいかなる責任も負いません。

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物流の課題 物流では物流品質の確保及びトレーサビリティが求められます。 ● 定温など特別な管理が必要な荷物の品質担保 ● 輸送中に荷物が入れ替わっていないことの担保 ● 荷物が不適切に開梱されていないことの担保 ● 荷物へ過度な衝撃が加わっていないことの担保 ● 荷物が紛失しないことの担保 など・・・

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物流で扱う荷物の種類 多様な荷物の種類があり、品質及びトレーサビリティに対する要件 が異なります。 ● 生物/生鮮品 ● 試作品 ● 小物建築資材(洗面台、システムキッチン、トイレ) ● 新聞 ● 医療医薬品 ● 精密機械 ● 毒物、火薬、高圧ガス

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例えば ● 生鮮品 ○ 鮮度維持 ■ 定温管理(冷凍、冷蔵) ● 医療医薬品 ○ 鮮度維持 ■ 定温管理 ○ 盗難/紛失対策 ■ 開梱管理 ○ 衝撃保護 ■ 衝撃検知 ● 精密機器/試作品 ○ 衝撃保護 ■ 緩衝材 ■ 衝撃検知 ○ 盗難/紛失対策 ■ 位置情報管理 ■ 開梱管理 ■ 受取人の本人認証

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● 照度センサー →開梱検知、照度検知(暗室保管が必要な物品) ● 温度センサー →温度トレーサビリティ ● 湿度センサー →湿度トレーサビリティ ● 加速度センサー  →衝撃検知 ● マグネットセンサー →開梱検知 STM 550J Multisensor Moduleでできること 写真は日本通運 定温マルチBOX II (温度管理輸送容器) https://www.nittsu.co.jp/sora/option/multi-box.html より引用 Multisensor Module と 磁石を埋め込み Multisensor Module と 磁石を埋め込み

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ソリューション適合する可能性がある物品 ● 温度管理、湿度管理が必要で、衝撃に弱く、荷物到着まで開梱されたくない ● 機器の取り外し・取り付けが容易なため、定常的に輸送する荷物というより個 別対応するような荷物 ● 日本国内での陸送(常時ネットワーク接続前提のため) ● 例えば、精密機器や医療医薬品の試作品/サンプル

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Web 出荷元 物流拠点 出荷先 全体構成 EnOcean GW EnOcean GW EnOcean GW クラウド (AWS) 物流会社 管理担当者 荷主企業 担当者 傾向分析 異常通知 EnOcean Multisensor ● 荷物に同梱されたMulti sensor の温度・湿度・照度・マグネットセンサー測定値をWeb経由でUpload ● 温度異常や荷物開封など事前に取り決めた条件を満たした場合に、関係者に通知 ● 担当者は任意のタイミングで任意の分析をする 測定データ 測定データ 測定データ

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詳細構成 EnOcean GW Raspberry Pi USB400J Raspberry Pi OS (Linux) NodeJS DPride (GWサーバ) jsclient (クライアント) AWS SDK    AWS Cloud    Tokyo Region AWS S3 Lambda Amazon QuickSight Amazon SES https event API ● Multi sensor からDPrideがデータを受信後, jsclientで検知しAWS S3へjson形式でUpload ● S3へのPutイベントを契機にLambdaが起動し、指定された条件を満たした場合はSESでメール送信 ● S3に格納されたデータをAmazon QuickSightを使い、任意の形式で分析 STM 550J Multisensor Module tcp

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Amazon SESとは https://aws.amazon.com/jp/ses/ ● インフラの管理をすることなくAPI経由でアプリケーションから簡単にメールを送受信出来るサービス ● サーバレスで柔軟にスケールする

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通知メールの例 ● 開封判断は、マグネットセンサー+照度閾値で判定 ● 照度は生値を閾値で判定

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Amazon QuickSightとは サポートデータソース https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/quicksight/latest/user/supported-data-sources.html ● AWSのS3やDB、SaaSをデータソースとしたデータ分析(BI)を実現出来るサービス ● レポートをダッシュボードへ組込むことも可能 ● 堅牢なインメモリエンジン (SPICE) を使用することで応答性の高いパフォーマンスを実現

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QuickSightを使った分析例 (温度の時系列グラフ) データ項目 選択 グラフ形式 変更可 タブで グラフ切替

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QuickSightを使った分析例 (データのフィルタ) データ範囲 を指定

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● オフラインへの対応 ○ AWS Greengrass IoT の採用 ● 管理画面の作成 ○ 各種設定のための管理画面 ● 企業ネットワークを前提としたセキュリティ構成 ○ EnOcean GWからAWSへの接続 ○ AWS内のネットワーク構成、マルチテナント対応 今後やりたいこと・課題

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最後に ● コネクティドカー開発のITエンジニア視点での学びを本にまとめ ました。 「ITエンジニアのわかる!IoT・クルマ開発」 ご興味のある方はぜひ下記をご参照ください。 ● ご紹介記事(note) https://note.com/appex/n/n936c12e6b15f ● とらのあな  https://ec.toranoana.shop/tora/ec/item/040030823220/ ● BOOTH https://appex.booth.pm ● 技術書典 http://bit.ly/2Qg47J4