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ITコストの最適化を目指す DX時代のシステム刷新・保守運用の 適正価格の見極め方 2025 / 06 / 24 NCDC株式会社

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• ビジネスはSOAで変革する。(IDGジャパン) • スマートデバイス×業務システム導入ガイド (秀和システム) プレゼンター紹介 ⚫ ITアーキテクチャのコンサルティング歴20年以上 ⚫ 20年前に現在のマイクロサービスの原型となるSOAの書籍を 日本で最初に執筆・出版 ITの広範囲な経験・実績と国立大学法人の講師も務めるビジネス の知識、起業の経験からビジネスとITを繋ぐ。ワークショップやファ シリテーションによるサービスの新規立ち上げやビジネスコンサル ティングを得意とする。 経歴 日本電信電話にてエンジニア、新規ビジネスプロデュースを経験後、HP, BEA、オラクル等の外資系IT企業にてITコンサルタント、製薬ベンチャーでの IT部門を統括。ベンチャー支援等の後 NCDCを創業。 NCDC株式会社 代表取締役CEO 早津 俊秀 和歌山大学経済学部 非常勤講師 元グロービス経営大学院 客員准教授 2

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Business 新規事業立ち上げからの伴走 業務改革やIT改革の支援 Design ユーザ視点での設計 Technology 技術による課題解決 Innovation Consultant デザイナーやエンジニアと協力して、新 規サービス立案の支援や新規性の高い システムの要件定義を行う。プロジェクト 全体のマネジメント役も担う。 UX/UI designer UIデザインはもちろん、デザイン 思考やUXデザインのフレーム ワークを用いて上流工程(サー ビス全体のUX設計)を担う。 Engineer モバイルやWeb、クラウド、IoTや AIなど、新しい領域の技術に特 化。つくるだけでなく技術コンサ ルティングができる知見を持つ 者も多数在籍。 Tech×Design×Biz 一体でお客さまを支援 ⚫ どこのベンダーも担ぐことなく中立性を維持 3

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本日のテーマの 4 システム開発や保守のコストは何が適正かわからない 見積もりを見てもブラックボックスになっていて不信感しかない システム開発費用や保守費用を検討する時の考え方・指針をご説明します!

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IT投資にまつわる一般論 ⚫ 大手企業の売上高に対するIT投資の割合は1〜3%程度 ⚫ そのうち保守などの守りの投資比率が80% ⚫ IT投資と言っても、含まれているものも様々、業種によっても全く異なる ため、このマクロな一般論ではなにも判断できない 5

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システム開発費用に関して

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テクノロジーの進化に伴い、開発費用は下げられる(1/2) ホストコンピューター クラサバ Webアプリ(MVC) SPA(MVVM)+ クラウドサービス Cobol等 C++ Delphi等 Java .Net PHP等 React node.js等 100 80 100 〜50 100 100 70〜80 ① 画面機能とロジックが完全分離しており、かつ、画面機能でできることが増え、トータルとしての開発工数が下がる ② 開発環境や開発基盤が進化して、プログラムを書くだけに工数を割くことができるようになった。 ③ 従来はゼロから開発していた非ビジネス機能(例:認証機能)をクラウドベンダーがサービスとして提供しているので 開発の必要がなくなった 当 時 の 開 発 費 用 7

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テクノロジーの進化に伴い、開発費用は下げられる(2/2) ネイティブ ネイティブ クロスプラットフォーム iOS: Objective-C Android: Java iPhone用とAndroid用にそれぞれで開発する必要があったが、クロスプラットフォーム開発フレームワークを用い ると、一つのプログラムでiPhoneとAndroidの両方を動かすことができる。費用は単純計算で半分近くになる。 iOS: Swift Android: Kotlin Flutter React Native スマートフォンアプリの場合 8

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建物のアーキテクチャの変化以上に大きな変化がある ホストコンピューター クラサバ Webアプリ(MVC) SPA(MVVM)+ クラウドサービス Cobol等 C++ Delphi等 Java .Net PHP等 React node.js等 クロスプラットフォーム Flutter React Native 従来のスクラッチ開発とは全く違う世界 土地の整備から始まり、建物を個別に建ててビジネスを していた時代のテクノロジー及びアーキテクチャ インフラはすべて用意された中でビジネスをする 時代のテクノロジー及びアーキテクチャ 9

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システム開発費用はこうして見積もられる 10 機能一覧または 画面一覧 一機能ずつ、 または一画面ずつ工数を 見積る 要件定義 工数単価をかけて 合計する 機能数×一機能あたりの工数×工数単価

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システム開発費用はこうして見積もられる ⚫ 要件定義の正確性は非常に重要 ⚫ 必須機能に漏れがないか? ⚫ 機能のロジックや画面の複雑性・項目数まで定義できているか? ⚫ 一方で100%正確で漏れがない要件定義は不可能 ⚫ 予算としては漏れをカバーできるように全体の10%程度は予備費をキープしておく 11 機能一覧または 画面一覧 一機能ずつ、一画面ずつ 工数を見積る 要件定義 工数単価をかけて 合計する

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システム開発費用はこうして見積もられる ⚫ 本当に必要な機能なのか?を考える ⚫ 使用者の現在の業務のやり方をそのまま100%忠実に実現できる必要はない ⚫ 一部の使用者は現在の業務より手数が増える場合は考えられる。全体として、どのくらいのプラ スの効果が出るかを見極めて、一部の使用者には理解してもらう。 ⚫ 委託先ベンダーからこのような意見はでない ⚫ 最低限の機能で使用開始して、要望・クレームが出てから追加開発するなどの進め方も 考える ⚫ 最新のテクノロジー及びアーキテクチャは追加開発もやりやすい 12 機能一覧または 画面一覧 一機能ずつ、一画面ずつ 工数を見積る 要件定義 工数単価をかけて 合計する

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システム開発費用はこうして見積もられる ⚫ 企業ごと・担当者ごとに過去の経験から見積もる ⚫ 発注先から見るとブラックボックスになっている ⚫ 妥当性を判断するのは難しいが、どのような技術を採用しようとしているかは確認必須 ⚫ できるだけ明細の見積もりをとり、他社と比較する ⚫ リスクの高そうな発注先だと思われていたら工数が上がる ⚫ 要件がコロコロ変わりそう ⚫ 意思決定しない ⚫ ITの知識がまったくない 13 機能一覧または 画面一覧 一機能ずつ、一画面ずつ 工数を見積る 要件定義 工数単価をかけて 合計する

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システム開発費用はこうして見積もられる ⚫ 平均工数単価は企業によって大きく差がある。役割や役職によって違いはあるが、 平均すると以下あたりと考えておいて大きな間違いはない。 ⚫ 最大手SIer:人月200万円程度 ⚫ 大手SIer:人月150から180万円程度 ⚫ 中堅SIer:人月120万円程度 ⚫ オフショア:人月60万円程度 14 機能一覧または 画面一覧 一機能ずつ、一画面ずつ 工数を見積る 要件定義 工数単価をかけて 合計する

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超超概算方法 15 ホストコンピューター クラサバ Webアプリ(MVC) SPA(MVVM)+ クラウドサービス Cobol等 C++ Delphi等 Java .Net PHP等 React node.js等 100 80 100 〜50 100 100 70〜80 超超概算としては一般的な業務システムであれば 一画面=1〜1.5人月くらいで考えても良い

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超超概算方法 16 機能一覧または 画面一覧 一機能ずつ、一画面ずつ 工数を見積る 要件定義 工数単価をかけて 合計する 画面数×一画面あたりの工数×工数単価 一般的な業務システム 100画面×1.5×200万円=3億円前後 最大手SIerにお願いすると

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別の選択肢の検討 17 ⚫ パッケージ製品の進化 ⚫ パッケージ製品のテクノロジー・アーキテクチャも進化。SaaSの著しい台等もあり、 選択肢が豊富になっている。 ⚫ パッケージやSaaSを選定する場合はアドオン開発はやらない。 設定でできる範囲に業務を合わせる。 ⚫ 費用はライセンス体系に合わせて試算 ホストコンピューター クラサバ Webアプリ(MVC) SPA(MVVM) パッケージ(ERP) SaaS PaaS 業務をSaaSに合わせられるなら大きなコスト削減が期待できる

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開発費用の適正価格の考え方 ⚫ 既存システムのアーキテクチャはどの時代のものかを確認する ⚫ リプレース後はできるだけ新しいアーキテクチャを採用する ⚫ 委託先はどのくらいの規模の企業にしようとしているかを決める ⚫ 要件定義をしっかりできるか? ⚫ 無駄な機能(それほど効果的ではない機能)を載せようとしていないか? 18 これらをしっかり実行できれば適正価格で良いシステムをつくることができるでしょう!

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保守・運用費用に関して

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テクノロジーの進化に伴い、保守運用費用は下げられる ホストコンピューター クラサバ Webアプリ(MVC) SPA(MVVM)+ クラウドサービス Cobol等 C++ Delphi等 Java .Net PHP等 React node.js等 ① クラウドの基本機能でインフラの保守運用費用は限りなくゼロに近づけられる ② クラウドの機能を活用することで無人監視、自動再起動など人を介さないタスクを実行できる 開発費用総額の20%程度が 年額保守運用費 100 50 20

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保守運用の様々なコストの何を委託しているのか? 保守運用コスト 問い合わせと切り分け 障害対応 バックアップなどの 定常運用業務 インフラ保守費用 クラウド利用料 軽微な追加開発 • 使い方などのヘルプデスク的な問 い合わせもお願いしているのか? • 業務時間外の対応もお願いしてい るのか? • 業務時間外の対応もお願いしてい るのか? • 障害だけの問い合わせに限定する • 業務時間内だけにする • 時間外は自動再起動などで 無人化する • システム組み込み、自動化する • クラウドにするか否か • 無駄なところで使われていないか 確認する ⚫ 人件費が中心になるため、何を委託しているか可視化して見直す • 人の作業がどの程度含まれてい るか? コストを下げようと思ったら 確認事項 21

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保守運用費用の適正価格の考え方 ⚫ 何をどこまでの範囲をお願いしているのか?を確認 ⚫ その中で人が作業として行っているものがあるか確認 ⚫ その中で新しい技術(クラウドベース)によって自動化や無人化できるものがないか確認 22 保守運用費用もテクノロジーの進化で大きく変化します

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関連サービスのご紹介

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既存システムの開発コストアセスメント ⚫ 既存システムのメイン画面や機能一覧などから、そのシステムを最新のテクノロ ジーやアーキテクチャでリプレイスした場合、どのくらいの開発費用がかかるか を無償でアセスメントします 24

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SaaSインテグレーションサービス ⚫ 基幹システムをSaaSの組み合わせで実現できるかを検討するコンサルティングサービス です ⚫ SaaS製品の選定を行います ⚫ プロジェクト開始後はお客様側の立場となってPMの支援等を行います ⚫ 費用は作業内容に応じて個別に見積もりします 現状業務・現状システム分析 SaaS製品選定 プロジェクトのPMO 3ヶ月程度 25

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成果報酬型クラウドコスト削減サービス ⚫ 実際に削減した月額費用を確認し、その50%(×12ヶ月分)をサービス費用としていただく 成果報酬型のサービスです。初期費用は一切かかりません。 26 計測期間 無料ヒアリング・アセスメント(アセスメントお申し込み後1〜2週間) 既存インフラ、アプリケーション、利用状況などの確認 ヒアリング内容を分析し、適用するコスト削減手法の検討 実施例)システム概要ヒアリング1時間 + コンソールを拝見した上で随時メール等での質疑応答 アセスメント (当社) コスト削減効果の計測(1ヶ月間) 再構築実施翌月のクラウド利用料でコスト削減効果を計測 作業フェーズ (当社) 改善作業の実施(約2週間) ご契約時の提案内容(コスト削減施策案)に従い、AWS環境を再構築 ご提案:アセスメント結果と、コスト削減施策のご提案 ご契約:コスト削減施策案にご同意いただいた後ご契約 ご提案・ご契約 結果報告・請求 効果計測月のクラウド利用料が確定した後、コスト削減効果をまとめてご報告 (実際の削減額を確認した後、その50%×12ヶ月分をサービス費用としていただきます)

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DXブートキャンプ ⚫ 3日間、短期集中型で演習を通じたアウトプット中心の研修プログラムです ⚫ IPA定義の「ビジネスアーキテクト」に必要なスキルを習得します ⚫ 3日間:200万円 27 DX概要・DXの基礎 • DXの定義 • DX事例 • DXのトレンド • DXの種類 • DXの戦略 Day1 DXを実現するテクノロジー • アプリケーションアーキテクチャ • データベース • クラウドコンピューティング • AI・データ分析 • 生成AI • IoT 等 DXビジネスの創造 • ビジネスモデルとは • サービス創造プロセス • 各種ビジネスフレームワーク • 収益シミュレーション • 事業計画 Day2 顧客価値の設計 • UXとUXデザイン • ペルソナ • カスタマージャーニーマップ DXプロジェクト推進 • 開発プロセスの基礎 • プロジェクト計画 • 契約のポイント Day3 総合演習 • ビジネスを創造する • ビジネスフレームワークでビジ ネスモデルを考える • 顧客価値を設計する • 収益シミュレーション • ビジネスを実現するシステム構 成を考える • システムの見積もり • プロジェクト計画 • 事業計画 まとめ • 受講生のアクションプラン作成 と発表

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