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⽣成AIインテグレーション部 筧 剛彰 企業が押さえるべきMCPの未来

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⾃⼰紹介 2 ● 2019年 AWS事業本部 ○ 内製開発 ○ テクニカルサポート ● 2023年 ⽣成AI案件担当 ○ ⽣成AIプロダクト開発(AI-Starter) ○ ⽣成AIコンサル ● 2025年 ⽣成AIインテグレーション部 ● 部署 ○ ⽣成AIインテグレーション部 ● 役割 ○ ソフトウェアエンジニア ● 名前 ○ 筧 剛彰(Takaaki Kakei) ● 勤務地 ○ ⽇⽐⾕オフィス ‧AWS Top Engineers 2021-2023 ‧AWS All Certifications Engineers 2022-2023 ‧共著「ビジネスのためのChatGPT活⽤ガイド」

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アジェンダ 3 1. あらためてMCPとは 2. なぜ今、企業がMCPを意識するべきか 3. MCPがつくる「未来の組織と働き⽅」 4. 今から企業が始めたいこと 5. まとめ

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1. あらためてMCPとは

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MCP(Model Context Protocol) 5 ● Anthropic(Claude開発元)が 2024年後半に公開したプロトコ ル ● AIとツールを「安全かつ柔軟に接 続」する共通ルール ● USB-Cのような「つなぐ仕組み」 ● 異なるモデルやツールも統⼀され た設計で連携可能に norahsakal | https://norahsakal.com/blog/mcp-vs-api-model-context-protocol-explained/

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コミュニティの広がり 6 ● ベンダーロックインがないオー プンスタンダード ● 著名な企業による採⽤ ● 公式や有志のサンプルが公開 masra | https://mastra.ai/blog/mastra-mcp

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2. なぜ今、企業がMCPを意識するべきか

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AIエージェントのための準備 8 ● AIエージェントとは、AIが⾃律 的にタスク遂⾏する概念 ● 2025年は、エージェント元年と ⾔われている ● MCPは、AIエージェントの⼟台 になる可能性がある Gartner | https://www.gartner.co.jp/ja/newsroom/press-releases/pr-20250114 -ai-agent

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現状の課題 9 AIエージェントの展開が難しい ● AIやツールを導⼊するたびに、 毎回個別実装や接続設計が必 要。構築コストが⾼い ● アプリごとに設計がバラバラ で、全社展開が難しい ● プロジェクトごとに認証‧セ キュリティ設計が必要

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MCPがどう変えるか 10 Before(従来の課題) After(MCPによる変化) AIやツールを導入するたびに、毎回 個別実装や接続設計が必要。構築 コストが高い MCP対応のサンプルやクライアント の登場により、共通の方法で接続可 能に。構築負担が軽減。 アプリごとに設計がバラバラで、全社 展開が難しい MCPサーバーでツールを共通化/ 分離でき、横展開・標準化がしやすく なる プロジェクトごとに認証・セキュリティ 設計が必要 OAuthなどの標準認証が使える構成 に。セキュリティ設計の手間も削減、 導入スピードが向上。 AIとツールを接続するルールが決まる ことで、各業務のエージェント化がし やすくなる

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3. MCPがつくる「未来の組織と働き⽅」

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AIがナビゲーターからドライバーへ 12 ● MCPは開発者を中⼼に現在流⾏ 中 ● 開発の世界では、AIにドライバー を譲る世界線が⾒え始めている ● 他の業界業種においても、⼈間と AIの役割を交代する未来がくるは ず > ペアプロでいうとClineがドライバーで、ユーザーがナビゲータになる。役割を交代する。 mizchi| https://zenn.dev/mizchi/articles/all-in-on-cline

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ユーザーエクスペリエンス(UX)の変化 13 ● 今までは⼈間がAIを使うという流 れが多かった ● MCPでAIが様々なツールと連携し ⾃律的にタスク遂⾏できるように なると、必ずしも⼈間がフロント に介在する必要はなくなる ● AIが⼈間を呼び出す仕組みの整備 も進む(Human in the Loop) Cloudflare | https://developers.cloudflare.com/agents/concepts/human-in-the-loop/

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AIオーケストレーターの重要性 14 ● AIオーケストレーターの⼈物像 ○ AIを使いこなせる ○ 業務ドメイン知識がある ○ 情熱がある ● 全てを満たす⼈材はなかなかいな い ● ⼈材育成や外部パートナーとの連 携が、さらに重要になる

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4. 今から企業が始めたいこと

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4. 今から企業が始められること 16 ● 繋げられるようにする ○ リモートMCPのPoCを開始 ● 繋ぎ先を整える ○ 社内ナレッジをデータベース化 ● 繋ぐための体制構築とルール整備 ○ 開発運⽤体制作りと安⼼安全なルール整備

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繋げられるようにする 17 ● 現在のMCPはローカルで動かす ことが多い ● インターネットでもMCPで繋げ られるようにすることで、エン ジニア以外でも広く利⽤できる ように ● 技術的にはチャレンジングな内 容なので、PoCとしてスタート Cloudflare | https://dev.classmethod.jp/articles/mcp-server-without-local-credentials-cloudflare/

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[参考] リモートMCPサーバの構築例 18 DevelopersIO | https://dev.classmethod.jp/articles/mcp-server-without-local-credentials-cloudflare/

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繋ぎ先を整える 19 ● 社内ナレッジは、あらゆる箇所 に散らばっており整理されてい ないことも少なくない ● 繋げられるようにデータを整理 しておく必要がある ● また検索エンジンも、AIエー ジェントの回答精度にも関わっ てくる

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[参考] データ整理の考え⽅と検索システムの重要性 20 DevelopersIO | https://dev.classmethod.jp/articles/mcp-server-without-local-credentials-cloudflare/ DevelopersIO | https://dev.classmethod.jp/articles/catalk-how-to-implement-search-systems-with-mcp/

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繋ぐための体制構築とルール整備 21 ● AIオーケストレーターな⼈材を 集める ● 内製化する場合は専任チームを つくることを推奨 ● 情シスを中⼼とした社内セキュ リティガイドラインやルール整 備も必須

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[参考] MCPセキュリティと社内展開の考え⽅ 22 classmethod | https://classmethod.jp/seminar/250424-mcp-webinar/

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5. まとめ

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5. まとめ 24 ● MCPはAIエージェントの⼟台になり得る ● AIがナビゲーターからドライバーへ ● AIオーケストレーターの確保 ● AIと繋ぐための準備を進める ● セキュリティガイドラインや社内ルールの整備も進める

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