Link
Embed
Share
Beginning
This slide
Copy link URL
Copy link URL
Copy iframe embed code
Copy iframe embed code
Copy javascript embed code
Copy javascript embed code
Share
Tweet
Share
Tweet
Slide 1
Slide 1 text
自力で TTS(用モデル)を 作った話 東海道らぐ2025 Tokyo Spring
Slide 2
Slide 2 text
お前誰よ ▪ ・安藤と申します ▪ ・openSUSEユーザー会名古屋ドメイン ▪ ・体調の都合でしばらくお休みしてました
Slide 3
Slide 3 text
最近はAI関係でよく遊んでます ▪ ・画像生成AIで遊んだりとか ▪ ・ローカルでLLM建てたりとか ▪ ・ついに音声合成にも手を出して(今回はここの話)
Slide 4
Slide 4 text
Zonosという音声生成システム ▪ ・2月頭に登場したバリバリの新星 ▪ ・いわゆるワンショットTTS/ボイスクローナー ▪ ・同種のいろいろよりもかなり高いクローン性能
Slide 5
Slide 5 text
いいことばかりでもない ▪ ・出力がかなりガチャで良い時は良いが、ひどい時もある ▪ ・そもそも一部日本語を読ませると出力が破綻する ▪ ・ただ、それで見切ってしまうにはあまりにも惜しいクローン性能
Slide 6
Slide 6 text
よろしい、ならば ▪ ・まっとうに日本語が読める学習系TTSの素材吐かせればよくね?
Slide 7
Slide 7 text
Style-Bert-VITS2 ▪ ・最近人気の日本語TTS ▪ ・中国生まれのTTS、Bert-VITSの日本語特化fork ▪ ・元テキストの文脈から、ある程度感情分析しながら発音 ▪ ・読みのbackendにpyopenjtalkを使っており、読めない日本語があった りとかはさすがにない ▪ ・学習させるには延べ10~30分ぐらいの音声素材が必要 ▪ ・↑この素材をZonosに作らせたらええやん!
Slide 8
Slide 8 text
ITAコーパス ▪ https://github.com/mmorise/ita-corpus ▪ ・日本語に登場する音素を網羅した読み上げ用テキスト ▪ ・100個の短い文章で構成されている ▪ ・テキストそのものはCC0 ▪ ・Style-Bert-VITS2の学習元作成ではスタンダード ▪ ・Zonosにこれを読ませよう
Slide 9
Slide 9 text
ダメでした ▪ ・Zonosの日本語の音素化が不完全なため、半分ぐらいの文章で出力が 破綻する ▪ ・そもそもITAコーパスがTTS苛めといっても良いぐらい意地悪な内容 ▪ 「どーすんの、このお店。完ッ全に閑古鳥が鳴いちゃってるじゃない。」 ▪ 「ひぇーん。びぇーん。ぴぇーん。」 ▪ 「ラーテャン。」 ▪ ↑↑テスト用データとしては極めて正しい
Slide 10
Slide 10 text
なんで破綻するのか ▪ ・Zonosの音素化バックエンドはespeak-ng ▪ ・かなーり昔からある多言語対応TTS ▪ ・日本語サポートを一応しているがめっちゃ不完全 ▪ ・不完全なサポートのまま日本語辞書は3年前から未更新 ▪ ・「とても恐ろしい集団真理である...そう、誰もメンテをしていないのである」 ▪ ・対策...するか
Slide 11
Slide 11 text
いろいろ考えた、いろいろ試した ▪ ・backendをpyopenjtalkにする? →そもそもZonosがespeak-ngの不完全な音素で学習してるので pyopenjtalkが吐いた音素からうまく推論できない ▪ ・espeak-ngをメンテする? →そもそもZonosがespeak-ngの不完全な音素で学習(略) ▪ ・espeak-ngが破綻した音素を吐いたら後処理で補正する? →そもそもZonosがespeak-ngの不(略)
Slide 12
Slide 12 text
超絶雑ハック注意 ▪ ・espeak-ngはカタカナしか読めないのでZonosではSudachiを使ってカ タカナ化して渡している ▪ ・この時点でespeak-ngが破綻するカタカナパターンをフィルタする (「ティ」を「チ」に、「ヴィ」を「ビ」にetc..) ▪ ・多少滑舌が怪しくなるけどエラーで破綻するよりはましやろがい!
Slide 13
Slide 13 text
というわけでパッチ当てた ▪ https://github.com/zgock999/Zonos-Ja ▪ ・日本語対策雑パッチ適用 ▪ ・ついでにうちのQuadro RTX5000で動くようにfp16で動くモードを追加。 (デフォルトはbfloat16なのでRTX30xx以降専用)
Slide 14
Slide 14 text
さあ、データ作るべ ▪ ・openGameArtからCC0の英語ボイスを調達 ▪ ・バッチ処理でITAコーパスを一括で出すpythonコードを記述 ▪ ・数回の生成ガチャで出来の良い音声を抽出 ▪ ・Style-Bert-VITS2で学習(RTX3060で3時間程度)
Slide 15
Slide 15 text
できますた ▪ Zonoko Japansese Voice for Style-Bert-VITS2 ▪ https://huggingface.co/zgock/style-bert-vits2-zonoko-cc0 ▪ https://hub.aivis-project.com/aivm-models/7fc08a41-b64d-456d- 8b22-8e1284674775