Tweet
Tweet

Slide 1

Slide 1 text

関西大学総合情報学部 浅野　晃 統計学 2024年度秋学期 第5回 分布をまとめる ― 記述統計量（平均・分散など）

Slide 2

Slide 2 text

代表値🤔🤔

Slide 3

Slide 3 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 代表値とは 3 統計学が相手にするのは，「分布」しているデータ 「大般若会」で経典を翻すだけで「読む」ように， データも一目見るだけで内容がわかればいいけれど… ※大般若会（だいはんにゃえ）とは，600巻に及ぶ「大般若経」を， 僧侶が翻すことで「読む」という儀式です。 （講義ウェブサイトにあるリンク先を参照してください）

Slide 4

Slide 4 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 代表値とは 4 現実には，人間は，数字をざっと眺める だけで一瞬で理解できるほど，賢くありません •ひとつの数にまとめる •図示する（ヒストグラム） そこで

Slide 5

Slide 5 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 代表値とは 4 現実には，人間は，数字をざっと眺める だけで一瞬で理解できるほど，賢くありません •ひとつの数にまとめる •図示する（ヒストグラム） そこで

Slide 6

Slide 6 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 代表値とは 4 現実には，人間は，数字をざっと眺める だけで一瞬で理解できるほど，賢くありません •ひとつの数にまとめる ［代表値］ 数字で表されていれば，計算ができる •図示する（ヒストグラム） そこで

Slide 7

Slide 7 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 平均 5 とくに［算術平均］は代表的な代表値 算術平均 ＝ （データの総和） ÷ （数値の個数）

Slide 8

Slide 8 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 平均 5 とくに［算術平均］は代表的な代表値 算術平均 ＝ （データの総和） ÷ （数値の個数） ↑ ” ／ ”でも同じ意味 （÷よりもよく用います）

Slide 9

Slide 9 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 算術？ 6 算術平均以外にも，「幾何平均」「調和平均」というものもあります 算術平均 ＝ （データの総和）÷（数値の個数） 幾何平均 ＝ （データ全部の積）の，（数値の個数）乗根 1 1 √2 面積2 面積1 面積1 √（ルート，2乗根）が出てくるのは幾何の問題です

Slide 10

Slide 10 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 算術？ 6 算術平均以外にも，「幾何平均」「調和平均」というものもあります この講義では，以後「平均」といえば算術平均のことです。 算術平均 ＝ （データの総和）÷（数値の個数） 幾何平均 ＝ （データ全部の積）の，（数値の個数）乗根 1 1 √2 面積2 面積1 面積1 √（ルート，2乗根）が出てくるのは幾何の問題です

Slide 11

Slide 11 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 算術平均を式で書くと 7 データ x1, x2, . . . , xn ， 数値の個数（データサイズ）n のとき， 平均 ¯ x = x1 + x2 + · · · + xn n = 1 n n i=1 xi ※Σは「合計」を表す記号です。

Slide 12

Slide 12 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 算術平均を式で書くと 7 データ x1, x2, . . . , xn ， 数値の個数（データサイズ）n のとき， 平均 ¯ x = x1 + x2 + · · · + xn n = 1 n n i=1 xi ※「エックスバー」と読んでください。「バー」は平均を表すのによく用います。 ※Σは「合計」を表す記号です。

Slide 13

Slide 13 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 算術平均を式で書くと 7 データ x1, x2, . . . , xn ， 数値の個数（データサイズ）n のとき， 平均 ¯ x = x1 + x2 + · · · + xn n = 1 n n i=1 xi 和 ※「エックスバー」と読んでください。「バー」は平均を表すのによく用います。 ※Σは「合計」を表す記号です。 ※もし日本人がΣ記号を発明していたら，きっと「和」と書いていたことでしょう。

Slide 14

Slide 14 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 データサイズ？ 8 「データ」という言葉は，数値の集まりをさす （１つ１つの数値をさすのではない） データの中に含まれる数値の個数をデータの大きさ（サイズ）という ※データの数とはいいません。

Slide 15

Slide 15 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 データサイズ？ 8 「データ」という言葉は，数値の集まりをさす （１つ１つの数値をさすのではない） データの中に含まれる数値の個数をデータの大きさ（サイズ）という 家族(family)という言葉に似ている ※データの数とはいいません。

Slide 16

Slide 16 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 データサイズ？ 8 「データ」という言葉は，数値の集まりをさす （１つ１つの数値をさすのではない） データの中に含まれる数値の個数をデータの大きさ（サイズ）という 家族(family)という言葉に似ている ※データの数とはいいません。 ※人数の多い家族は「大家族」といい，「多家族」とはいいません。

Slide 17

Slide 17 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 9 度数分布とは，こんなやつでした 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%)

Slide 18

Slide 18 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 10 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%)

Slide 19

Slide 19 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 10 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%)

Slide 20

Slide 20 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 10 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) ひとつの階級に入っている数値は， みな「階級値と同じ」とみなすから，

Slide 21

Slide 21 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 10 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) ひとつの階級に入っている数値は， みな「階級値と同じ」とみなすから， ひとつの階級には，「階級値」と同じ数値が， 度数（個）あるとみなされる

Slide 22

Slide 22 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 10 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) ひとつの階級に入っている数値は， みな「階級値と同じ」とみなすから， ひとつの階級には，「階級値」と同じ数値が， 度数（個）あるとみなされる よって，ひとつの階級の数値の合計は， 「階級値×度数」で表される

Slide 23

Slide 23 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 10 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) 　　=((階級値×度数)の合計)/(データサイズ) ひとつの階級に入っている数値は， みな「階級値と同じ」とみなすから， ひとつの階級には，「階級値」と同じ数値が， 度数（個）あるとみなされる よって，ひとつの階級の数値の合計は， 「階級値×度数」で表される

Slide 24

Slide 24 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 11 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) 　　= ((階級値×度数)の合計) / (データサイズ)

Slide 25

Slide 25 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 11 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) 　　= ((階級値×度数)の合計) / (データサイズ) かけ算（×）と割り算（ / ）について， カッコ”( )”の位置をかえる

Slide 26

Slide 26 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 11 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) 　　= [階級値 × (度数 / データサイズ)]の合計 　　= ((階級値×度数)の合計) / (データサイズ) かけ算（×）と割り算（ / ）について， カッコ”( )”の位置をかえる

Slide 27

Slide 27 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 12 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　　= [階級値 × (度数 / データサイズ)]の合計

Slide 28

Slide 28 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 12 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　　= [階級値 × (度数 / データサイズ)]の合計

Slide 29

Slide 29 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 12 （度数 / データサイズ）のことを 「相対度数」という 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　　= [階級値 × (度数 / データサイズ)]の合計

Slide 30

Slide 30 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 12 　　=[階級値×相対度数]の合計 （度数 / データサイズ）のことを 「相対度数」という 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%) 平均 = (データの合計) / (データサイズ) 　　= [階級値 × (度数 / データサイズ)]の合計

Slide 31

Slide 31 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 13 テキストに載っている別の例で， 計算してみましょう 階級 階級値 相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 10 ～ 19 15 0.16 20 ～ 29 25 0.08 30 ～ 39 35 0.12 40 ～ 49 45 0.10 50 ～ 59 55 0.10 60 ～ 69 65 0.12 70 ～ 79 75 0.08 80 ～ 89 85 0.18 90 ～ 100 95 0.02 合計 1.0

Slide 32

Slide 32 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 14 各階級で， [階級値×相対度数]を求めて 合計する 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 10 ～ 19 15 0.16 20 ～ 29 25 0.08 30 ～ 39 35 0.12 40 ～ 49 45 0.10 50 ～ 59 55 0.10 60 ～ 69 65 0.12 70 ～ 79 75 0.08 80 ～ 89 85 0.18 90 ～ 100 95 0.02 合計 1.0 　

Slide 33

Slide 33 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 14 各階級で， [階級値×相対度数]を求めて 合計する 5×0.04 = 0.2 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 10 ～ 19 15 0.16 20 ～ 29 25 0.08 30 ～ 39 35 0.12 40 ～ 49 45 0.10 50 ～ 59 55 0.10 60 ～ 69 65 0.12 70 ～ 79 75 0.08 80 ～ 89 85 0.18 90 ～ 100 95 0.02 合計 1.0 　

Slide 34

Slide 34 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 14 各階級で， [階級値×相対度数]を求めて 合計する 5×0.04 = 0.2 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 10 ～ 19 15 0.16 20 ～ 29 25 0.08 30 ～ 39 35 0.12 40 ～ 49 45 0.10 50 ～ 59 55 0.10 60 ～ 69 65 0.12 70 ～ 79 75 0.08 80 ～ 89 85 0.18 90 ～ 100 95 0.02 合計 1.0 　 15×0.16 = 2.4

Slide 35

Slide 35 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 14 各階級で， [階級値×相対度数]を求めて 合計する 5×0.04 = 0.2 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 10 ～ 19 15 0.16 20 ～ 29 25 0.08 30 ～ 39 35 0.12 40 ～ 49 45 0.10 50 ～ 59 55 0.10 60 ～ 69 65 0.12 70 ～ 79 75 0.08 80 ～ 89 85 0.18 90 ～ 100 95 0.02 合計 1.0 　 15×0.16 = 2.4 25×0.08 = 2.0 35×0.12 = 4.2 45×0.10 = 4.5 55×0.10 = 5.5 65×0.12 = 7.8 75×0.08 = 6.0 85×0.18 = 15.3 95×0.02 = 1.9

Slide 36

Slide 36 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 14 各階級で， [階級値×相対度数]を求めて 合計する 5×0.04 = 0.2 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 10 ～ 19 15 0.16 20 ～ 29 25 0.08 30 ～ 39 35 0.12 40 ～ 49 45 0.10 50 ～ 59 55 0.10 60 ～ 69 65 0.12 70 ～ 79 75 0.08 80 ～ 89 85 0.18 90 ～ 100 95 0.02 合計 1.0 　 15×0.16 = 2.4 25×0.08 = 2.0 35×0.12 = 4.2 45×0.10 = 4.5 55×0.10 = 5.5 65×0.12 = 7.8 75×0.08 = 6.0 85×0.18 = 15.3 95×0.02 = 1.9 合計　49.8

Slide 37

Slide 37 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から平均を求める 14 各階級で， [階級値×相対度数]を求めて 合計する 5×0.04 = 0.2 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 10 ～ 19 15 0.16 20 ～ 29 25 0.08 30 ～ 39 35 0.12 40 ～ 49 45 0.10 50 ～ 59 55 0.10 60 ～ 69 65 0.12 70 ～ 79 75 0.08 80 ～ 89 85 0.18 90 ～ 100 95 0.02 合計 1.0 　 15×0.16 = 2.4 25×0.08 = 2.0 35×0.12 = 4.2 45×0.10 = 4.5 55×0.10 = 5.5 65×0.12 = 7.8 75×0.08 = 6.0 85×0.18 = 15.3 95×0.02 = 1.9 合計　49.8 これが平均

Slide 38

Slide 38 text

分散と標準偏差🤔🤔

Slide 39

Slide 39 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「ばらつき」を数字で 16 分布は，大小ばらばらな数値からなるデータ では，どのくらいばらばらかを，数字で表そう A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 C: 3, 4, 4, 5, 5, 5, 5, 6, 6, 7 A, B, Cは，いずれも10個の数値からなるデータです。

Slide 40

Slide 40 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「ばらつき」を数字で 16 分布は，大小ばらばらな数値からなるデータ では，どのくらいばらばらかを，数字で表そう A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 C: 3, 4, 4, 5, 5, 5, 5, 6, 6, 7 平均はどれも5 A, B, Cは，いずれも10個の数値からなるデータです。

Slide 41

Slide 41 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「ばらつき」を数字で 16 分布は，大小ばらばらな数値からなるデータ では，どのくらいばらばらかを，数字で表そう A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 C: 3, 4, 4, 5, 5, 5, 5, 6, 6, 7 では，どう違う？ 平均はどれも5 A, B, Cは，いずれも10個の数値からなるデータです。

Slide 42

Slide 42 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 レンジとばらつき 17 A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 C: 3, 4, 4, 5, 5, 5, 5, 6, 6, 7 　 　

Slide 43

Slide 43 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 レンジとばらつき 17 Cは，最大と最小の差［レンジ］が違う A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 C: 3, 4, 4, 5, 5, 5, 5, 6, 6, 7 　 　

Slide 44

Slide 44 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 レンジとばらつき 17 Cは，最大と最小の差［レンジ］が違う A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 C: 3, 4, 4, 5, 5, 5, 5, 6, 6, 7 　 　 A, Bはレンジは同じだが，

Slide 45

Slide 45 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 レンジとばらつき 17 Cは，最大と最小の差［レンジ］が違う A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 C: 3, 4, 4, 5, 5, 5, 5, 6, 6, 7 　 　 A, Bはレンジは同じだが，

Slide 46

Slide 46 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 レンジとばらつき 17 Cは，最大と最小の差［レンジ］が違う A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 C: 3, 4, 4, 5, 5, 5, 5, 6, 6, 7 　 　 A, Bはレンジは同じだが，

Slide 47

Slide 47 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 レンジとばらつき 17 Cは，最大と最小の差［レンジ］が違う A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 C: 3, 4, 4, 5, 5, 5, 5, 6, 6, 7 　 　 A, Bはレンジは同じだが， Aの青線部とBの赤線部を比べると

Slide 48

Slide 48 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 レンジとばらつき 17 Cは，最大と最小の差［レンジ］が違う A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 C: 3, 4, 4, 5, 5, 5, 5, 6, 6, 7 　 　 A, Bはレンジは同じだが， Bのほうがばらついているように見える Aの青線部とBの赤線部を比べると

Slide 49

Slide 49 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10

Slide 50

Slide 50 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 51

Slide 51 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 52

Slide 52 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 0 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 53

Slide 53 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 0 0 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 54

Slide 54 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 0 0 0 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 55

Slide 55 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 0 0 0 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 56

Slide 56 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 0 0 0 -2 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 57

Slide 57 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 0 0 0 -2 +2 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 58

Slide 58 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 -2 0 0 0 -2 +2 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 59

Slide 59 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 0 0 0 -2 +2 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 60

Slide 60 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 0 0 -2 +2 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 61

Slide 61 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 0 0 0 -2 +2 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 62

Slide 62 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 0 0 0 -2 +2 0 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 63

Slide 63 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 0 0 0 -2 +2 0 +2 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 64

Slide 64 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 0 0 0 -2 +2 0 -2 +2 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 65

Slide 65 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 0 0 0 -2 +2 0 -2 +2 +3 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 66

Slide 66 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 67

Slide 67 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 68

Slide 68 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 69

Slide 69 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 70

Slide 70 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 71

Slide 71 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差 18 偏差を平均したら，AとBのばらつきの違いが表せるでしょうか？ 各数値と平均との差を［偏差］という A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4 ※AもBも平均は5ですから，各数値と5との差を書いていきます。

Slide 72

Slide 72 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 偏差の平均？ 19 だめです🙅🙅　偏差を平均したらゼロになるからです。 A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4

Slide 73

Slide 73 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 そこで，偏差を２乗する 20 偏差を２乗したら全部正の数になるから，2乗してから平均する A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4

Slide 74

Slide 74 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 そこで，偏差を２乗する 20 偏差を２乗したら全部正の数になるから，2乗してから平均する 25 4 4 0 0 0 0 4 4 25 A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4

Slide 75

Slide 75 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 そこで，偏差を２乗する 20 偏差を２乗したら全部正の数になるから，2乗してから平均する 25 4 4 0 0 0 0 4 4 25 25 16 9 4 0 0 4 9 16 25 A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4

Slide 76

Slide 76 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散 21 ［分散］＝(偏差)2の平均 この「分散」を，ばらつきの指標とする 25 4 4 0 0 0 0 4 4 25 25 16 9 4 0 0 4 9 16 25 A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4

Slide 77

Slide 77 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散 21 平均 6.6 = Aの分散 ［分散］＝(偏差)2の平均 この「分散」を，ばらつきの指標とする 25 4 4 0 0 0 0 4 4 25 25 16 9 4 0 0 4 9 16 25 A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4

Slide 78

Slide 78 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散 21 平均 6.6 = Aの分散 平均 10.8 = Ｂの分散 ［分散］＝(偏差)2の平均 この「分散」を，ばらつきの指標とする 25 4 4 0 0 0 0 4 4 25 25 16 9 4 0 0 4 9 16 25 A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4

Slide 79

Slide 79 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散 21 平均 6.6 = Aの分散 平均 10.8 = Ｂの分散 ［分散］＝(偏差)2の平均 この「分散」を，ばらつきの指標とする Ｂのほうが分散が大きい。Bのほうがよりばらついている。 25 4 4 0 0 0 0 4 4 25 25 16 9 4 0 0 4 9 16 25 A: 0, 3, 3, 5, 5, 5, 5, 7, 7, 10 B: 0, 1, 2, 3, 5, 5, 7, 8, 9, 10 0 +2 +5 -2 -5 0 +5 -5 -4 0 0 0 -2 +2 0 -3 -2 +2 +3 +4

Slide 80

Slide 80 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散と標準偏差 22 ［分散］＝(偏差)2の平均 式で書くと σ2 = 1 n (x1 − ¯ x)2 + (x2 − ¯ x)2 + · · · + (xn − ¯ x)2 = 1 n n i=1 (xi − ¯ x)2

Slide 81

Slide 81 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散と標準偏差 22 ［分散］＝(偏差)2の平均 式で書くと σ2 = 1 n (x1 − ¯ x)2 + (x2 − ¯ x)2 + · · · + (xn − ¯ x)2 = 1 n n i=1 (xi − ¯ x)2

Slide 82

Slide 82 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散と標準偏差 22 ［分散］＝(偏差)2の平均 式で書くと σ2 = 1 n (x1 − ¯ x)2 + (x2 − ¯ x)2 + · · · + (xn − ¯ x)2 = 1 n n i=1 (xi − ¯ x)2 1番の数値

Slide 83

Slide 83 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散と標準偏差 22 ［分散］＝(偏差)2の平均 式で書くと σ2 = 1 n (x1 − ¯ x)2 + (x2 − ¯ x)2 + · · · + (xn − ¯ x)2 = 1 n n i=1 (xi − ¯ x)2 1番の数値

Slide 84

Slide 84 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散と標準偏差 22 ［分散］＝(偏差)2の平均 式で書くと σ2 = 1 n (x1 − ¯ x)2 + (x2 − ¯ x)2 + · · · + (xn − ¯ x)2 = 1 n n i=1 (xi − ¯ x)2 1番の数値 データの平均

Slide 85

Slide 85 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散と標準偏差 22 ［分散］＝(偏差)2の平均 式で書くと σ2 = 1 n (x1 − ¯ x)2 + (x2 − ¯ x)2 + · · · + (xn − ¯ x)2 = 1 n n i=1 (xi − ¯ x)2 1番の数値 データの平均 n 個たして n で割る

Slide 86

Slide 86 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分散と標準偏差 22 ［分散］＝(偏差)2の平均 式で書くと σ2 = 1 n (x1 − ¯ x)2 + (x2 − ¯ x)2 + · · · + (xn − ¯ x)2 = 1 n n i=1 (xi − ¯ x)2 1番の数値 データの平均 n 個たして n で割る 分散の平方根（√）を［標準偏差］という 分散を求める計算の途中で数値を2乗しているので，平方根を求めてもとにもどす

Slide 87

Slide 87 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 23 データの平均=[階級値×相対度数]の合計 分散＝(偏差)2の平均 一方， 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%)

Slide 88

Slide 88 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 23 データの平均=[階級値×相対度数]の合計 分散＝(偏差)2の平均 一方， 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%)

Slide 89

Slide 89 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 23 データの平均=[階級値×相対度数]の合計 分散＝(偏差)2の平均 一方， 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%)

Slide 90

Slide 90 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 23 データの平均=[階級値×相対度数]の合計 分散＝(偏差)2の平均 一方， だから， 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%)

Slide 91

Slide 91 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 23 データの平均=[階級値×相対度数]の合計 分散＝(偏差)2の平均 一方， だから， 分散 = [(偏差)2×相対度数]の合計 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%)

Slide 92

Slide 92 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 23 データの平均=[階級値×相対度数]の合計 分散＝(偏差)2の平均 一方， だから， 分散 = [(偏差)2×相対度数]の合計 ※ここを置き換える 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%)

Slide 93

Slide 93 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 23 データの平均=[階級値×相対度数]の合計 分散 = [(階級値−データの平均)2×相対度数]の合計 分散＝(偏差)2の平均 一方， だから， 分散 = [(偏差)2×相対度数]の合計 ※ここを置き換える 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 以上 未満 階級値 度数 相対度数 15 25 20 4 0.08 (8%) 25 35 30 3 0.06 (6%) 35 45 40 3 0.06 (6%) 45 55 50 8 0.16 (16%) 55 65 60 12 0.24 (24%) 65 75 70 8 0.16 (16%) 75 85 80 9 0.18 (18%) 85 95 90 3 0.06 (6%) x x x 計 計 50 1 (100%)

Slide 94

Slide 94 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 24 テキストに載っている例で，計算してみましょう 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 　　　偏差　　　 　　 (偏差)2 　　 (偏差)2 × 相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 0.2 10 ～ 19 15 0.16 2.4 20 ～ 29 25 0.08 2.0 30 ～ 39 35 0.12 4.2 40 ～ 49 45 0.10 4.5 50 ～ 59 55 0.10 5.5 60 ～ 69 65 0.12 7.8 70 ～ 79 75 0.08 6.0 80 ～ 89 85 0.18 15.3 90 ～ 100 95 0.02 1.9 合計 1.0 49.8 （=平均 ）

Slide 95

Slide 95 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 24 テキストに載っている例で，計算してみましょう 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 　　　偏差　　　 　　 (偏差)2 　　 (偏差)2 × 相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 0.2 10 ～ 19 15 0.16 2.4 20 ～ 29 25 0.08 2.0 30 ～ 39 35 0.12 4.2 40 ～ 49 45 0.10 4.5 50 ～ 59 55 0.10 5.5 60 ～ 69 65 0.12 7.8 70 ～ 79 75 0.08 6.0 80 ～ 89 85 0.18 15.3 90 ～ 100 95 0.02 1.9 合計 1.0 49.8 （=平均 ） 5 - 49.8 = -44.8

Slide 96

Slide 96 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 24 テキストに載っている例で，計算してみましょう 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 　　　偏差　　　 　　 (偏差)2 　　 (偏差)2 × 相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 0.2 10 ～ 19 15 0.16 2.4 20 ～ 29 25 0.08 2.0 30 ～ 39 35 0.12 4.2 40 ～ 49 45 0.10 4.5 50 ～ 59 55 0.10 5.5 60 ～ 69 65 0.12 7.8 70 ～ 79 75 0.08 6.0 80 ～ 89 85 0.18 15.3 90 ～ 100 95 0.02 1.9 合計 1.0 49.8 （=平均 ） 5 - 49.8 = -44.8 (-44.8)2=2007.4

Slide 97

Slide 97 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 24 テキストに載っている例で，計算してみましょう 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 　　　偏差　　　 　　 (偏差)2 　　 (偏差)2 × 相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 0.2 10 ～ 19 15 0.16 2.4 20 ～ 29 25 0.08 2.0 30 ～ 39 35 0.12 4.2 40 ～ 49 45 0.10 4.5 50 ～ 59 55 0.10 5.5 60 ～ 69 65 0.12 7.8 70 ～ 79 75 0.08 6.0 80 ～ 89 85 0.18 15.3 90 ～ 100 95 0.02 1.9 合計 1.0 49.8 （=平均 ） 5 - 49.8 = -44.8 (-44.8)2=2007.4 2007.4×0.04 =80.28

Slide 98

Slide 98 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 25 テキストに載っている例で，計算してみましょう 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 偏差 (偏差)2 (偏差)2 × 相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 5 × 0.04 5 − 49.8 (−44.8)2 2007.04 × 0.04 = 0.2 = −44.8 = 2007.04 = 80.28 10 ～ 19 15 0.16 2.4 −34.8 1211.04 193.77 20 ～ 29 25 0.08 2.0 −24.8 615.04 49.20 30 ～ 39 35 0.12 4.2 −14.8 219.04 26.28 40 ～ 49 45 0.10 4.5 −4.8 23.04 2.304 50 ～ 59 55 0.10 5.5 5.2 27.04 2.704 60 ～ 69 65 0.12 7.8 15.2 231.04 27.72 70 ～ 79 75 0.08 6.0 25.2 635.04 50.80 80 ～ 89 85 0.18 15.3 35.2 1239.04 223.03 90 ～ 100 95 0.02 1.9 45.2 2043.04 40.86 合計 1.0 49.8 696.96（=分散） （=平均 ） √ 696.96 = 26.4 （=標準偏差）

Slide 99

Slide 99 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 25 テキストに載っている例で，計算してみましょう 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 偏差 (偏差)2 (偏差)2 × 相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 5 × 0.04 5 − 49.8 (−44.8)2 2007.04 × 0.04 = 0.2 = −44.8 = 2007.04 = 80.28 10 ～ 19 15 0.16 2.4 −34.8 1211.04 193.77 20 ～ 29 25 0.08 2.0 −24.8 615.04 49.20 30 ～ 39 35 0.12 4.2 −14.8 219.04 26.28 40 ～ 49 45 0.10 4.5 −4.8 23.04 2.304 50 ～ 59 55 0.10 5.5 5.2 27.04 2.704 60 ～ 69 65 0.12 7.8 15.2 231.04 27.72 70 ～ 79 75 0.08 6.0 25.2 635.04 50.80 80 ～ 89 85 0.18 15.3 35.2 1239.04 223.03 90 ～ 100 95 0.02 1.9 45.2 2043.04 40.86 合計 1.0 49.8 696.96（=分散） （=平均 ） √ 696.96 = 26.4 （=標準偏差） 分散

Slide 100

Slide 100 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 度数分布から分散を求める 25 テキストに載っている例で，計算してみましょう 階級 階級値 相対度数 階級値×相対度数 偏差 (偏差)2 (偏差)2 × 相対度数 0 ～ 9（点） 5 0.04 5 × 0.04 5 − 49.8 (−44.8)2 2007.04 × 0.04 = 0.2 = −44.8 = 2007.04 = 80.28 10 ～ 19 15 0.16 2.4 −34.8 1211.04 193.77 20 ～ 29 25 0.08 2.0 −24.8 615.04 49.20 30 ～ 39 35 0.12 4.2 −14.8 219.04 26.28 40 ～ 49 45 0.10 4.5 −4.8 23.04 2.304 50 ～ 59 55 0.10 5.5 5.2 27.04 2.704 60 ～ 69 65 0.12 7.8 15.2 231.04 27.72 70 ～ 79 75 0.08 6.0 25.2 635.04 50.80 80 ～ 89 85 0.18 15.3 35.2 1239.04 223.03 90 ～ 100 95 0.02 1.9 45.2 2043.04 40.86 合計 1.0 49.8 696.96（=分散） （=平均 ） √ 696.96 = 26.4 （=標準偏差） 分散 分散の平方根が 標準偏差

Slide 101

Slide 101 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 ところで，どうして２乗するの？ 26 偏差の２乗ではなく，偏差の「絶対値」ではいけないの？ 絶対値の関数は，途中に折れ目があってむずかしい 2乗を表す関数のグラフ（放物線）には折り目はない 偏差の「マイナス」を「プラス」にしたいのなら， x y y = |x|

Slide 102

Slide 102 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 ところで，どうして２乗するの？ 26 偏差の２乗ではなく，偏差の「絶対値」ではいけないの？ 絶対値の関数は，途中に折れ目があってむずかしい 2乗を表す関数のグラフ（放物線）には折り目はない 偏差の「マイナス」を「プラス」にしたいのなら， x y y = |x| だから2乗を用います。

Slide 103

Slide 103 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」

Slide 104

Slide 104 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西

Slide 105

Slide 105 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨

Slide 106

Slide 106 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨 +50km/h（東向き）

Slide 107

Slide 107 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨 +50km/h（東向き） +1時間（後）

Slide 108

Slide 108 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨 +50km/h（東向き） +1時間（後）

Slide 109

Slide 109 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨 +50km/h（東向き） +1時間（後） +50km/h × +1時間 = +50km（東にいる）

Slide 110

Slide 110 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨 +50km/h（東向き） +1時間（後） +50km/h × +1時間 = +50km（東にいる） 東 西

Slide 111

Slide 111 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨 +50km/h（東向き） +1時間（後） +50km/h × +1時間 = +50km（東にいる） 東 西 🚅🚅💨💨

Slide 112

Slide 112 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨 +50km/h（東向き） +1時間（後） +50km/h × +1時間 = +50km（東にいる） 東 西 🚅🚅💨💨 –50km/h（西向き）

Slide 113

Slide 113 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨 +50km/h（東向き） +1時間（後） +50km/h × +1時間 = +50km（東にいる） 東 西 🚅🚅💨💨 –50km/h（西向き） –1時間（前）

Slide 114

Slide 114 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨 +50km/h（東向き） +1時間（後） +50km/h × +1時間 = +50km（東にいる） 東 西 🚅🚅💨💨 –50km/h（西向き） –1時間（前）

Slide 115

Slide 115 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 なぜマイナスかけるマイナス＝プラス？ 27 プラスとマイナスは，「向きが反対」と考えましょう。 東に1kmが「+1km」なら 🚅🚅💨💨 🚅🚅💨💨西に1kmは「–1km」 1時間後が「+1時間」なら 1時間前は「–1時間」 東 西 🚅🚅💨💨 +50km/h（東向き） +1時間（後） +50km/h × +1時間 = +50km（東にいる） 東 西 🚅🚅💨💨 –50km/h（西向き） –1時間（前） –50km/h × –1時間 = +50km（東にいた）

Slide 116

Slide 116 text

標準得点🤔🤔

Slide 117

Slide 117 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「試験で70点」は優れているのか 29 試験で70点をとった。まわりより優れているのか？ 一緒に受けた人たちの平均点が 50点なら　優れている 80点なら　劣っている

Slide 118

Slide 118 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「試験で70点」は優れているのか 30 試験で70点をとった。まわりよりとても優れているのか？ 一緒に受けた人たちの平均点が 50点なら　まあ優れている 30点なら　とても優れている …？

Slide 119

Slide 119 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「試験で70点」は優れているのか 30 試験で70点をとった。まわりよりとても優れているのか？ 一緒に受けた人たちの平均点が 50点なら　まあ優れている 30点なら　とても優れている …？

Slide 120

Slide 120 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「試験で70点」は優れているのか 30 試験で70点をとった。まわりよりとても優れているのか？ 一緒に受けた人たちの平均点が 50点なら　まあ優れている 30点なら　とても優れている …？ 分散（標準偏差）も考えないと，答えられない

Slide 121

Slide 121 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「試験で70点」は優れているのか 31 一緒に試験を受けた人たちが 平均60点で標準偏差5点なら 0 平均0 平均30点で標準偏差20点 30 70 70 60

Slide 122

Slide 122 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「試験で70点」は優れているのか 31 一緒に試験を受けた人たちが 平均60点で標準偏差5点なら 0 平均0 平均30点で標準偏差20点 30 70 70 60 ※平均は高いがばらつきが小さい

Slide 123

Slide 123 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「試験で70点」は優れているのか 31 一緒に試験を受けた人たちが 平均60点で標準偏差5点なら 0 平均0 平均30点で標準偏差20点 30 70 70 60 70点の人は，平均を 標準偏差の2倍上回っている ※平均は高いがばらつきが小さい

Slide 124

Slide 124 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「試験で70点」は優れているのか 31 一緒に試験を受けた人たちが 平均60点で標準偏差5点なら 0 平均0 平均30点で標準偏差20点 30 70 70 60 70点の人は，平均を 標準偏差の2倍上回っている ※平均は高いがばらつきが小さい ※平均は低いがばらつきが大きい

Slide 125

Slide 125 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「試験で70点」は優れているのか 31 一緒に試験を受けた人たちが 平均60点で標準偏差5点なら 0 平均0 平均30点で標準偏差20点 30 70 70 60 70点の人は，平均を 標準偏差の2倍上回っている 70点の人は，やはり平均を 標準偏差の2倍上回っている ※平均は高いがばらつきが小さい ※平均は低いがばらつきが大きい

Slide 126

Slide 126 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 「試験で70点」は優れているのか 31 70点の「地位」， つまり受験者の中で どのくらい優れている かは，どちらも同じ 一緒に試験を受けた人たちが 平均60点で標準偏差5点なら 0 平均0 平均30点で標準偏差20点 30 70 70 60 70点の人は，平均を 標準偏差の2倍上回っている 70点の人は，やはり平均を 標準偏差の2倍上回っている ※平均は高いがばらつきが小さい ※平均は低いがばらつきが大きい

Slide 127

Slide 127 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 標準得点 32 平均を標準偏差の2倍上回っている 0 平均を標準偏差の2倍下回っているなら 70 60 これを，［標準得点］が+2点 であるという 標準得点が –2点 ※標準得点は，Zスコア，Z値ともよばれます。

Slide 128

Slide 128 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 標準得点への換算 33 標準得点 ＝ 分布中のある数値が，平均を標準偏差の何倍 　　　　　　　　 上回って／下回っているか 分布そのものを， 平均0，標準偏差1に「変換」したら？ その数値の変換後の値が，そのまま標準得点になる ある人の点数を変換して「+2」になったら， +2は標準偏差（=1）の2倍だから「標準得点2点」

Slide 129

Slide 129 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換 34 分布中の各数値から，平均を引く 平均μ 標準偏差σ 平均μ 0 X

Slide 130

Slide 130 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換 34 分布中の各数値から，平均を引く 平均μ 標準偏差σ 平均μ 0 X 各数値からμを引く

Slide 131

Slide 131 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換 34 分布中の各数値から，平均を引く 平均μ 標準偏差σ 平均μ 0 X 平均0 X – μ 各数値からμを引く

Slide 132

Slide 132 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換 34 分布中の各数値から，平均を引く 平均μ 標準偏差σ 平均0 標準偏差σ 平均μ 0 X 平均0 X – μ 各数値からμを引く

Slide 133

Slide 133 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換（続き） 35 分布中の各数値から，平均を引いて標準偏差で割る 平均0 標準偏差σ 各数値を (1/σ)倍 平均0 X – μ

Slide 134

Slide 134 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換（続き） 35 分布中の各数値から，平均を引いて標準偏差で割る 平均0 標準偏差σ 各数値を (1/σ)倍 各数値の偏差は 平均0 X – μ

Slide 135

Slide 135 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換（続き） 35 分布中の各数値から，平均を引いて標準偏差で割る 平均0 標準偏差σ 各数値を (1/σ)倍 各数値の偏差は (1/σ)倍 平均0 X – μ

Slide 136

Slide 136 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換（続き） 35 分布中の各数値から，平均を引いて標準偏差で割る 平均0 標準偏差σ 各数値を (1/σ)倍 各数値の偏差は (1/σ)倍 分散は(偏差)2の平均 平均0 X – μ

Slide 137

Slide 137 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換（続き） 35 分布中の各数値から，平均を引いて標準偏差で割る 平均0 標準偏差σ 各数値を (1/σ)倍 各数値の偏差は (1/σ)倍 分散は(偏差)2の平均 (1/σ)2倍 平均0 X – μ

Slide 138

Slide 138 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換（続き） 35 分布中の各数値から，平均を引いて標準偏差で割る 平均0 標準偏差σ 各数値を (1/σ)倍 各数値の偏差は (1/σ)倍 分散は(偏差)2の平均 (1/σ)2倍 標準偏差は分散の平方根 平均0 X – μ

Slide 139

Slide 139 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換（続き） 35 分布中の各数値から，平均を引いて標準偏差で割る 平均0 標準偏差σ 各数値を (1/σ)倍 各数値の偏差は (1/σ)倍 分散は(偏差)2の平均 (1/σ)2倍 標準偏差は分散の平方根 (1/σ)倍 平均0 X – μ

Slide 140

Slide 140 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 分布の変換（続き） 35 分布中の各数値から，平均を引いて標準偏差で割る 平均0 標準偏差σ 各数値を (1/σ)倍 各数値の偏差は (1/σ)倍 分散は(偏差)2の平均 (1/σ)2倍 標準偏差は分散の平方根 (1/σ)倍 平均0 標準偏差1 平均0 X – μ X – μ σ 0

Slide 141

Slide 141 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 式で書くと 36 分布そのものをXとすると， Z = (X – μ) / σ と変換すると，Zは平均0，標準偏差1 ※分布そのものを， 数のようにひとつの文字で表す

Slide 142

Slide 142 text

26 2024年度秋学期　統計学／　関西大学総合情報学部　浅野　晃 受験産業でいう「偏差値」 37 平均0，標準偏差1の分布Zを，さらに W = 10Z + 50 と変換すると，Wは平均50，標準偏差10 これが［偏差値］ 偏差値70 平均よりも，標準偏差の2倍上回っている 偏差値40 平均よりも，標準偏差の1倍下回っている ※わかりやすい数値で書いています。 　　「華氏温度」を思い出してください。