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©Akatsuki Games Inc. 1
 LeSSを継続していく上で工夫していること
 株式会社アカツキゲームス スクラムマスター 吉野正義

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©Akatsuki Games Inc. 吉野 正義
 自己紹介
 ❏ サーバーエンジニア / スクラムマスター ❏ 経歴 ❏ Webエンジニア ❏ 海外開発拠点の立ち上げ エンジニアチームのマネージャー [Now] スクラムマスターを担当 ❏ 『ロジカルは大切だけど、最後は気合と根性』 2012
 2015
 2018
 2021


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©Akatsuki Games Inc. 目次
 1. 組織紹介 2. LeSSを継続していく上で工夫していること 3. まとめ

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©Akatsuki Games Inc. 組織紹介


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©Akatsuki Games Inc. 組織紹介 : LeSS体制
 スクラムチーム(60名) プロダクトオーナーチーム (ディレクター、デザイナー ) 開発チームB 開発チームA (スクラムマスター、 エンジニア、QA) 開発チームC 改善チーム (エンジニア)

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©Akatsuki Games Inc. 組織紹介 : なぜLeSSを始めたのか
 目指したこと1:自発的なチーム ❏ 個人やチームの成長に向かえる組織を作る ❏ PDCAサイクルを回し、積み重ねる状態を作る 目指したこと2:プロジェクトマネージメントの問題解決 ❏ 遅延を減らす & 遅延を早く検知する ❏ マネジメントコストを減らす 参考 : モバイルゲーム事業で大規模スクラム( LeSS)を導入するまでの1年間とその後/CEDEC2021

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©Akatsuki Games Inc. LeSSを継続していく上で工夫していること


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©Akatsuki Games Inc. LeSS内で取り組んだ4つの改善


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©Akatsuki Games Inc. 1) ブレイクアウトルームを活用したスプリントレビュー
 2) モブワークの推進
 3) スクラムマスター勉強会の開催
 4) 改善チームの立ち上げ
 LeSS内で取り組んだ4つの改善
 


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©Akatsuki Games Inc. ブレイクアウトルームを活用したスプリントレビュー
 改善その1

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©Akatsuki Games Inc. 1) ブレイクアウトルームを活用したスプリントレビュー
 実施したプラクティス ❏ zoomを利用し、オンラインでスプリントレビューを行っていた ❏ ブレイクアウトルームに分かれてデモ・実機プレイ・フィードバックをする形式で動作確認を実施 目的 ❏ 全ての成果物に対し、各メンバーが動作確認するとレビュー量が多く十分に触る時間の確保ができていな かった ❏ 機能ごとに必要なメンバーや興味あるメンバーに絞り、フィードバック内容を厚くすること・話しやすい環境を作 ることが狙い ブレイクアウトルーム1 
 ブレイクアウトルーム2 
 ブレイクアウトルーム3 
 zoomで開催し、機能ごとにブレイクアウトルームに分かれる

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©Akatsuki Games Inc. 1) ブレイクアウトルームを活用したスプリントレビュー
 結果 ❏ フィードバック量が3倍に増加 ❏ 全体でデモを見る会よりも参加者が主体的になり、動くプロダクトに対しより積極的にフィード バックするようになった ❏ フィードバックが増えたことにより、要求の変化や変更の必要性を早く察知することができるようにな り、リリース直前の変更が減少

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©Akatsuki Games Inc. モブワークの促進
 改善その2

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©Akatsuki Games Inc. 2) モブワークの促進
 実施したプラクティス ❏ モブワークを率先して行う環境を整えるために、タスクの割り振りを変更した ❏ 1タスクに複数人で担当するようになった 目的 ❏ フロー効率を意識することでプロダクトのリリースまでのリードタイム削減 ❏ 属人化の解消 A A A A A B B B B B C C C C C 月 火 水 木 金 A A A A A B B B B B C C C C C 月 火 水 木 金 A A A A A B B B B B C C C C C 月 火 水 木 金 A A A A A B B B B C C C 月 火 水 木 金 A A A A A B B B B C C C 月 火 水 木 金 A A A A A B B B B C C C 月 火 水 木 金 佐藤さん 鈴木さん 高橋さん リリース リリース リリース リソース効率 フロー効率 A A A B B B B B B

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©Akatsuki Games Inc. 2) モブワークの促進
 結果 ❏ 開発チーム全体でフロー効率が上昇し、タスク完了までのリードタイム削減 ❏ 複数名で1タスクに取り組むことにより知見の共有が行われ属人化が改善 ❏ メンバー同士のコミュニケーションが活性化

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©Akatsuki Games Inc. 勉強会の開催
 改善その3

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©Akatsuki Games Inc. 3) 勉強会の開催
 実施したプラクティス ❏ スクラムマスター主催の勉強会の開催 ❏ アジャイル、スクラム、モブワーク、心理的安全性などチームの自己管理を促進するために必 要な要素を中心に勉強会を開催 目的 ❏ チームメンバーの入れ替わりによるメンバーの知見にバラつきが発生し、認識の齟齬が発生するよ うになっていた ❏ 常に同じ方向を目指せるチームを作ることが狙い

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©Akatsuki Games Inc. 3) 勉強会の開催
 結果 ❏ メンバーの認識が統一され、チーム内のコンテキストが変化 ❏ 高いコンテキストでコミュニケーションできるようになった ❏ 行なった勉強会の発表内容は録画し、いつでも共有できる環境を整えることができた

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©Akatsuki Games Inc. 改善チームの立ち上げ
 改善その4

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©Akatsuki Games Inc. プロダクトオーナーチーム (ディレクター、デザイナー ) 開発チームB 開発チームA (スクラムマスター、 エンジニア、QA) 開発チームC 改善チーム (エンジニア) 4) 改善チームの立ち上げ
 スクラムチーム(60名)

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©Akatsuki Games Inc. 4) 改善チームの立ち上げ
 実施したプラクティス ❏ 既存のスクラムチームとは別で中長期的な技術課題に向き合うチームを立ち上げた 目的 ❏ 腰を据えてプロジェクトの中長期課題へ着手できるチーム作りが狙い ❏ 自動テストや新技術の調査など、中長期的な課題はプロダクトバックログの中で優先順位が 低くなり、進捗を作りづらい状況となっていた

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©Akatsuki Games Inc. 4) 改善チームの立ち上げ
 結果 ❏ メインストリームの開発とは別に中長期的な技術課題への取り組みが進行 ❏ 自動リグレッションテスト導入 ❏ 新エンジンの導入調査 ❏ ビルド時間削減 ❏ 事業の長期運用の実現はLeSSの継続にも繋がる

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©Akatsuki Games Inc. まとめ


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©Akatsuki Games Inc. まとめ
 私たちのチームで行なった4つの組織的な改善 1) ブレイクアウトルームを活用したスプリントレビュー 
 2) モブワークの推進 
 3) スクラムマスター勉強会の開催 
 4) 改善チームの立ち上げ 


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©Akatsuki Games Inc. まとめ
 組織全体へ目を向ける ❏ 細かな改善はLeSSにおける各スクラムチームで実施 ❏ LeSSチーム全体の課題に対しては ❏ スクラムマスター ❏ エンジニアリングマネージャー ❏ などのポジションのメンバーが連携して組織の課題抽出と解決に率先して動くことで、チーム全 体をレベルアップさせ、LeSSの継続に繋がります

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©Akatsuki Games Inc. 参考
 ❏ CEDEC2021 : モバイルゲーム事業で大規模スクラム(LeSS)を導入するまでの1年間とその後
 ❏ CEDEC2022 : 動くプロダクトを軸にしたプロジェクトマネージメント

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