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石垣雅人 - DMM.com LLC 2019/09/21 「XP祭り 2019」 XP祭り2019 「組織のグロース」と 「プロダクトのグロース」 の相関関係を考え、整える

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© DMM.com 2 About me Masato Ishigaki Product Owner at DMM.com
 プラットフォーム事業本部 2015年度 新卒入社 i35-267 @i35_267 i35-267

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© DMM.com 3 テーマ / ゴール About DMM.com “組織”Growth と “プロダクト”Growth の相関と連動性

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© DMM.com 4 Agenda About DMM.com Pain Growth 相関性の連動性 組織と事業モデル 組織とアーキテクチャ 組織と予算とプロダクト規模 まとめ

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© DMM.com 5 Agenda About DMM.com Pain Growth 相関性の連動性 組織と事業モデル 組織とアーキテクチャ 組織と予算とプロダクト規模 まとめ

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© DMM.com 6 Product Build →Growth User Pain Resources Money Agile,Lean,DevOps 0→1 1→100 Organization

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© DMM.com 7 Product Build →Growth User Pain Resources Money Agile,Lean,DevOps 0→1 1→100 Organization 開発プロセス ここだけだとうまくいかない この範囲をコントロールする

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© DMM.com 8 Agenda About DMM.com Pain Growth 相関性の連動性 組織と事業モデル 組織とアーキテクチャ 組織と予算とプロダクト規模 まとめ

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© DMM.com 9 “組織” Growth Growth

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© DMM.com 10 Growth 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) タックマンモデル 組織の成長段階には 4つの段階がある 心理学者ブルース.W.タックマンが提唱 t 生産性

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© DMM.com 11 Growth 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 生産性 t

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© DMM.com 12 “プロダクト” Growth Growth

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© DMM.com 13 1→100 0→1 Growth

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© DMM.com 14 1 0 Growth Product Build

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© DMM.com 15 ... Build Feedback 10... 1 Growth PMF ※Product Market Fit

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© DMM.com 16 ... Growth 10... 1 Growth PMF ※Product Market Fit

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© DMM.com 17 ... Build Feedback イテレーション 累積 featureC featureB featureA MVP #1... Growth

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© DMM.com 18 プロダクト開発の 「不確実性」 とどう戦うか Growth

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© DMM.com 19 Growth 強い組織というのは 「不確実性」に強い組織である

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© DMM.com 20 Growth “組織”Growth > “プロダクト”Growth 強い組織が良いプロダクトを作る

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© DMM.com 21 Growth 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100

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© DMM.com 22 Growth 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 最適なGrowth ルートを探す

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© DMM.com 23 Agenda About DMM.com Pain Growth 相関性の連動性 組織と事業モデル 組織とアーキテクチャ 組織と予算とプロダクト規模 まとめ

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© DMM.com 24 相関関係の連動パターン 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 Pattern.1 : 組織Growth→プロダクトGrowthを迎える Pattern.2 : プロダクトGrowth→組織Growthを迎える Pattern.3 : 既にGrowthしているプロダクトを引き継ぐ

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© DMM.com 25 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 Pattern.1 : 組織Growth→プロダクトGrowthを迎える 「不確実性」に強いチームになると プロダクトもGrowthしやすい 理想 組織が先にGrowthすることで 不確実性に強い組織でプロダクトをグロースさせる

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© DMM.com 26 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 Pattern.2 : プロダクトGrowth→組織Growthを迎える チームが混乱している状態では プロダクトはGrowthしづらい アンパターン プロダクトが先にGrowthすると そのスピード間に組織内部が追いつかない

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© DMM.com 27 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 Pattern.2 : プロダクトGrowth→組織Growthを迎える きちんとした組織の軸が ないと崩壊するか疲弊する 機能追加や改善などひたすらに ビジネスサイド側からスピードが 求められる要件が降りてくる

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© DMM.com 28 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 Pattern.2 : プロダクトGrowth→組織Growthを迎える Resources Money Organization 事業拡大のためにお金とリソースを注ぎ込む きちんとした組織の軸が ないと崩壊するか疲弊する

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© DMM.com 29 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 Pattern.2 : プロダクトGrowth→組織Growthを迎える きちんとした組織の軸が ないと崩壊するか疲弊する 「課題」 ・開発スピードが鈍化 ・10→100へグロースしない 本当に開発リソースを追加するべきか また、そのタイミングは適切か プロダクトのフェーズと 組織のフェーズを意識する。 Resources Money Organization 事業拡大のためにお金とリソースを注ぎ込む

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© DMM.com 30 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 Pattern.2 : プロダクトGrowth→組織Growthを迎える きちんとした組織の軸が ないと崩壊するか疲弊する Resources Money Organization 事業拡大のためにお金とリソースを注ぎ込む ブルックスの法則「人月の神話」 1975年出版 "The Mythical Man-Month" 「遅れているプロジェクトへの人員追加は、 プロジェクトをさらに遅らせる」 1. 新たに投入された開発者の生産性向上までのリードタイム 2. コミュニケーションルート・コストの増大 「9人の妊婦を集めても、 1ヶ月で赤ちゃんを出産することはできない」 そういった判断をPM、POはしていないといけない。

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© DMM.com 31 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 Pattern.2 : プロダクトGrowth→組織Growthを迎える チームが混乱している状態では プロダクトはグロースしない できるだけ早く こっちにいきたい Resources Money Organization OK

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© DMM.com 32 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 Pattern.3 : 既にGrowthしているプロダクトを引き継ぐ 引き継ぎ(M&A,etc...) そのままcloseの可能性も アンチパターン プロダクトが先にGrowthすると そのスピード間に組織内部が追いつかない 0→1ではなく、Growthが求められている。

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© DMM.com 33 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 0→1 1→10 10→100 100→100 Pattern.3 : 既にGrowthしているプロダクトを引き継ぐ 引き継ぎ(M&A,etc...) アンチパターン プロダクトが先にGrowthすると そのスピード間に組織内部が追いつかない できるだけ早く こっちにいきたい スピードを急がず、組織をしっかりと 作っていったほうが良い。

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© DMM.com 34 Growth プロダクトオーナーとして “組織”Growth と “プロダクト”Growth のどっちを優先していくのか、両方取るのかを考えていく。 個人的結論 = 両方取る

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© DMM.com 35 Growth 形成期 (forming) 混乱期 (stoming) 統一期 (norming) 機能期 (performing) 生産性 最速で機能期へ t

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© DMM.com 36 Growth 実は、 “組織”Growth と “プロダクト”Growth させる方法も アプローチとしては一緒だと思っている。 相関関係を考え、整える

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© DMM.com 37 ... Build Feedback 累積 featureC featureB featureA MVP #1... Growth 失敗と成功の学習から 組織としてもプロダクトとしても 学習して機能していく。

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© DMM.com 38 ... Build Feedback 累積 featureC featureB featureA MVP #1... Growth 失敗と成功の学習から 組織としてもプロダクトとしても 学習して機能していく。 Agility

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© DMM.com 39 どうやって機能させていくか。 Agilityを上げていくか 構造の力学を意識してAgilityを高める 3つのアプローチ 組織と[ ] で構造の力学を意識する 1. 事業モデル 2. アーキテクチャ 3. 予算とプロダクト規模

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© DMM.com 40 Agenda About DMM.com Pain Growth 相関性の連動性 組織と事業モデル 組織とアーキテクチャ 組織と予算とプロダクト規模 まとめ

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© DMM.com 41 組織と[事業モデル] : 構造の力学を意識する ユーザーの行動 データ 財務・会計 業務成果 (広告費用等) ログ ログ ログ step1. 事業の構造を科学で定義する コードで定義

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© DMM.com 財務・会計 業務成果 (広告費用等) 42 データ ログ ログ ログ ユーザーの行動 step1. 事業の構造を科学で定義する コードで定義 組織と[事業モデル] : 構造の力学を意識する ユーザーの行動であれば、どれだけ要素分解しても数値化できるため、 1ユーザーの行動からPL、BS、CFにも繋がってくることが大事

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© DMM.com 43 組織と事業モデル : 構造の力学を意識する ユーザーの行動 step2. 事業を構造化し反復性をもたせる どれだけ要素分解しても 数値で定義できること

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© DMM.com 44 組織と事業モデル : 構造の力学を意識する ユーザーの行動 step2. 事業を構造化し反復性をもたせる どれだけ要素分解しても 数値で定義できること データ駆動(データ・ドリブン)ができる 指標化することでモデリング(構造化)できる。 反復可能、再現可能となり個別最適化が実現

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© DMM.com 45 組織と事業モデル : 構造の力学を意識する step3. 小さく失敗できる 1,000 / 150,000 user に対してABテスト

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© DMM.com 46 Agenda About DMM.com Pain Growth 相関性の連動性 組織と事業モデル 組織とアーキテクチャ 組織と予算とプロダクト規模 まとめ

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© DMM.com 4 7 BC研修室 VR研修室 SRE CTO室 etc... 組織とアーキテクチャ : 構造の力学を意識する アカウント 購入・決済 ログイン etc... etc... 検索 ビッグデータ基盤 データ分析基盤 動画 レンタル 通販 オンラインサロン FX DMM GAMES 電子書籍 CS機能 SoE (B to C) Systems of Engagement SoR (B to B) Systems of Record

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© DMM.com アカウント 購入・決済 動画 レンタル 通販 電子書籍 BigData Stream Stream ログイン 48 etc... 組織とアーキテクチャ : 構造の力学を意識する

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© DMM.com 49 PO SM Dev PO SM Dev PO SM Dev SRE PO SM Dev PO SM Dev Team ドメインごとに自己組織化

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© DMM.com 50 PO SM Dev SRE PO SM Dev PO SM Dev ドメインごとに自己組織化 PO SM Dev PO SM Dev Team アーキテクチャとして Microservicesを採用 アーキテクチャと組織構造の相関関係 コンウェイの法則 アーキテクチャーは、 組織構造を反映させたものになる。 組織とアーキテクチャの構造の力学を意識する

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© DMM.com 51 PO SM Dev SRE PO SM Dev PO SM Dev ドメインごとに自己組織化 PO SM Dev PO SM Dev Team 「逆コンウェイの法則」 最適なアーキテクチャーにあわせて組織デザインを設計する。 ※ただしアーキテクチャ設計と組織構造の両方を考慮する 思考の流れ コンウェイの法則 アーキテクチャーは、組織構造を反映させたものになる。 組織とアーキテクチャの構造の力学を意識する

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© DMM.com 52 PO SM Dev SRE Service B PO SM Dev PO SM Dev Service A 「意思決定」の速さ 「意思決定」のスムーズさ 「Agility」 = 施策実施権限 PO SM Dev PO SM Dev Team 構造によって発生する力学 組織とアーキテクチャの構造の力学を意識する

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© DMM.com 53 PO PO PO アンチパターン SM Front-end Engineer Back-end Engineer SM PO

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© DMM.com 54 PO PO PO アンチパターン SM Front-end Engineer Back-end Engineer SM PO ・依存関係が激しい ・リリースするのに調整が必要 ・エンジニアがプロダクトに主体性を持てない ・ビジネス部門と開発部門が分かれているとありがち 組織とアーキテクチャの構造の力学を意識する

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© DMM.com 55 PO SM Dev PO SM Dev PO SM Dev SRE Service B PO SM Dev PO SM Dev Service A Build & Feedback

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© DMM.com 56 Agenda About DMM.com Pain Growth 相関性の連動性 組織と事業モデル 組織とアーキテクチャ 組織と予算とプロダクト規模 まとめ

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© DMM.com 57 組織とプロダクト規模 : 構造の力学を意識する

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© DMM.com 58 組織とプロダクト規模 : 構造の力学を意識する

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© DMM.com 59 組織とプロダクト規模 : 構造の力学を意識する

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© DMM.com 60 Q. どんな組織構造で、どの順番で作る? 組織とプロダクト規模 : 構造の力学を意識する

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© DMM.com 61 Ex1. 職能型にわける (レイヤー別) 組織とプロダクト規模 : 構造の力学を意識する

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© DMM.com 62 Ex2. MVPにわける (機能別) 組織とプロダクト規模 : 構造の力学を意識する

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© DMM.com 63 Ex3. 全員チーム (ドメイン) 組織とプロダクト規模 : 構造の力学を意識する

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© DMM.com 64 組織とプロダクト規模の相関関係 予算リソース、構築プロダクトの規模によって組織構造とプロジェクトの進め方を考える 組織とプロダクト規模 : 構造の力学を意識する

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© DMM.com 65 Agenda About DMM.com Pain Growth 相関性の連動性 組織と事業モデル 組織とアーキテクチャ 組織と予算とプロダクト規模 まとめ

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© DMM.com 66 まとめ About DMM.com “組織”Growth と“プロダクト”Growth の相関と連動性 両方をうまく連動させるには以下の 3つの理解し考えていく必要がある。 1. 事業全体を科学的アプローチで支える 2. 組織の構造を意識してよりスケールする組織へ 3. 予算やプロダクトの規模を理解して、適切な組織体制で組織を Growthさせる

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© DMM.com 67 まとめ About DMM.com ご清聴ありがとうございました