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技術好きなエンジニアが “リーダーへの進化” によって 得たものと失ったもの @pospome

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自己紹介 ● 名前:pospome(ぽすぽめ) ● 所属:株式会社カミナシ ● 職種:VPoE ● Xのアカウント:@pospome 2

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本イベントのテーマと今日話すこと ● pospomeの歩んできたキャリアにおける役割や視点の変化について お話しようと思います。 ● キャリアパスは狙っていたものではない。 ○ ただ、パスを歩む際に考えていることはあった 3

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pospomeのキャリアパス 1. バックエンドエンジニア a. ソーシャルゲーム開発 b. ソーシャルゲームプラットフォーム開発 2. テックリード a. 認証基盤開発 3. アーキテクト/マネージャー a. 組織的な技術戦略の策定と推進 4. VPoE a. カミナシの開発組織を良い感じにする 4

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注意点 ● キャリアパスの話は生存バイアスが強いので参考程度に・・・。 5

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pospomeのキャリアパス 1. バックエンドエンジニア a. ソーシャルゲーム開発 b. ソーシャルゲームプラットフォーム開発 2. テックリード a. 認証基盤開発 3. アーキテクト/マネージャー a. 組織的な技術戦略の策定と推進 4. VPoE a. カミナシの開発組織を良い感じにする 6

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バックエンドエンジニア時代 ● Webサービスの設計・開発・運用を担当する。 ○ ハイトラフィック ○ 大規模開発(マイクロサービス) ● エンジニアとして強くなることのみを追い求めていた。 ○ プライベートの時間もプログラミングをしたり、技術書を読んだり。 ○ アプリケーションアーキテクチャを強みとすることに決めた。 ● 「自分はエンジニアとして優秀になって、ずっと開発に携わっていく」 と考えていた。 ○ 当時は “エンジニア35歳定年説” みたいなものがあり、 それに抗っていく気持ちがあった。 7

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pospomeのキャリアパス 1. バックエンドエンジニア a. ソーシャルゲーム開発 b. ソーシャルゲームプラットフォーム開発 2. テックリード a. 認証基盤開発 3. アーキテクト/マネージャー a. 組織的な技術戦略の策定と推進 4. VPoE a. カミナシの開発組織を良い感じにする 8

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テックリード時代 ● ある日テックリードに任命された。 ○ 嬉しかった。 ● 業務に小さな変化があった。 ○ ミーティングの増加(チームの窓口) ○ ドキュメント作成の増加 ○ 多少のピープルマネジメント & プロジェクトマネージメント ○ チームの意思決定における権限と責任 ■ 自分が決めることによる不安 ● 結果的に開発作業に割ける時間が減った。 ○ ゆーてエンジニアの延長線上なので、それでも楽しかった。 9

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テックリード時代の挫折 ● 今思うとこれが “技術者からリーダーへ” の転換点だった気がする。 ● 自分の上位互換のエンジニアに出会う。 ○ エンジニアの能力は数値化できず、優劣が付けづらい中で そう感じたので結構な衝撃だった。 10

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テックリード時代の生存戦略 ● 例のエンジニアと正面から勝負すると負ける。 どうすれば勝てるのだろうか? ○ 当時のpospome は“勝ち負け” を気にする程度には エンジニアとしてのプライドが高かった。 ○ 生存戦略やキャリアパスではなく、自身のプライドを守るため。 11

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テックリード時代の生存戦略 ● 技術以外のこともできるようになろう。 正面から戦うことを避けて、総合力で戦う。 ○ あくまでエンジニアとして総合力で戦う。 ● 当時のpospomeが考えた “技術以外” とは? ○ コミュニケーション ○ ドキュメンテーション ○ チームビルディング ○ 採用 12

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キャリアやポジションに対する不安 ● 薄っすらとした不安 ○ 1チームのテックリードでできることはたかが知れている。 ○ テクノロジーのコモディティ化がすごい。 ■ 下の世代がコスパよく階段を上がってくる。 13

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キャリアの転換点 ● 組織全体の技術戦略を考えて、実行するポジションに可能性を見出した。 ○ 自身の技術力を活かしながらも、コミュニケーション、ドキュメンテー ション、組織づくりのスキルを伸ばせる。 ○ 大きな組織を変えることができるエンジニア 14

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pospomeのキャリアパス 1. バックエンドエンジニア a. ソーシャルゲーム開発 b. ソーシャルゲームプラットフォーム開発 2. テックリード a. 認証基盤開発 3. アーキテクト/マネージャー a. 組織的な技術戦略の策定と推進 4. VPoE a. カミナシの開発組織を良い感じにする 15

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アーキテクト/マネージャー時代 ● DMM.comのプラットフォーム開発本部に入社する。 ○ 120名のエンジニアが所属する組織のアーキテクト ● プラットフォーム開発本部の技術戦略に責任を持つ。 ○ PRD, Design Docの導入 ○ 共通コンテナプラットフォームの導入(プラットフォームエンジニアリ ングへの取り組み) ○ 認証認可基盤の構築 ○ SLI/SLO導入 ○ 開発生産性の向上 16

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アーキテクト/マネージャー時代 ● マイクロサービスアーキテクトグループの設立 ○ プラットフォームチーム ○ SREチーム ○ 認証チーム ○ 認可チーム ○ Developer Productivity チーム ● pospomeが考える戦略を実現するための実行部隊 ○ この組織のマネージャーになった。 17

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アーキテクト/マネージャー時代 ● DMM時代の業務 ○ テクノロジーマネージメント/プロダクトマネージメント ■ 技術基盤のDesign Doc作成 ■ 成果物レビュー ○ プロジェクトマネージメント ■ ロードマップ作成 ■ 進捗管理 ○ ピープルマネジメント ■ 育成 ■ 採用 ■ 1on1 ■ 評価 18

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得られたもの ● 抽象度の高い技術戦略への理解度は上がった。 ○ プラットフォームエンジニアリング ○ マイクロサービス ○ Design Doc ● 大きな組織を動かすために何が必要か。 ○ ドキュメンテーション & 説明会 ○ トップダウン ○ 信頼貯金 ○ 話が分かる承認者 19

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得られたもの ● 視座の高さ ○ 自分が使えるか?使いやすいか? -> みんなが使えるか? ○ 最終的に目指したい世界 ■ どういうCDを目指すのか? ■ どういう運用モデルを目指すのか? ● 需要があることを知った ○ 組織に求められる働きはこれだった。 ■ 組織を作ったり、動かしたりできる人材は強い。 ○ エンジニアとしてのpospomeは求められていない。 ■ それだけの価値を生み出せない。 20

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失ったもの ● 技術領域に閉じた活動ではあるが、楽しさは減った。 ○ 開発作業をしなくなった(やっぱり自分で作っている方が楽しい)。 ○ 一方である程度の楽しさはある。 ● 技術に対する解像度が低くなった。 ○ Goの新しい機能に詳しくない。 ○ k8sの内部の仕組みに詳しくない。 ○ 手を動かして得る知見を得られない。 21

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過大評価と不安 ● テクノロジーマネージメントを中心に色々できるようになった。 ○ 技術領域を強みにしつつも、他もできる “T型” のスキルセット。 ○ 自分って市場価値高いのでは? ● 不安に感じることもあった。 ○ DMMだからできるだけでは? ○ これって自分の実力なんだろーか? ○ 他の人も同じことできるのでは? 22

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pospomeのキャリアパス 1. バックエンドエンジニア a. ソーシャルゲーム開発 b. ソーシャルゲームプラットフォーム開発 2. テックリード a. 認証基盤開発 3. アーキテクト/マネージャー a. 組織的な技術戦略の策定と推進 4. VPoE a. カミナシの開発組織を良い感じにする 23

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カミナシVPoE時代 ● 自身の実力を確かめ、より市場価値のある人材を目指すために、 異なる環境で働くことに決めた。 ○ 異なる役割(VPoE) ○ 異なる業界(ノンデスクワーカー向けToBサービス) ○ 異なるビジネスモデル(SaaS) ○ 異なる組織規模(エンジニア30人規模) ● エンジニアとしてのプライドやこだわりは影を潜めた。 ○ 技術領域に強みがあることは変わりないけど、少し悲しい。 ● 2024/10/1に入社して悪戦苦闘中です・・・。 24

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カミナシのVPoEに求められるもの ● 組織だけでなく、技術に関する意思決定もできなければいけない。 ○ 良い組織は良い技術によってもたらされる(逆も然り)。 ● カミナシの売上を上げること。 ○ 開発組織の責任者として、どう利益を上げていくか。 ○ 視座が1つ高くなった。 ● CTOとの棲み分け ○ CTOはあくまで “技術を理解している経営者” VPoEは “開発組織の責任者” 25

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最後に ● 生存バイアスが強く、参考になるかは分からない。 ● 強いエンジニアから逃げるためのキャリアパスだった気がする。 ○ 言い換えると常に向上心や危機感を持っていた。 ● マネージャーでもVPoEでも、 技術領域に強みを持っている点はとても役に立っている。 ● エンジニアとしての最低限のプライドは持ち続けたい。 ○ 影を潜めたけど・・・。 26

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まとめ おわり 27