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Grafana Loki の Docker Logging Driver 入門 Masahiko Utsunomiya 2020/1/16 Docker Meetup Tokyo #34

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1 #dockertokyo 掲載内容は個人の見解であり、 所属する企業や組織の立場、戦略、意見を 代表するものではありません

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2 #dockertokyo Whois ✓ 金融分野のお客様のクラウド導入支援 ✓ 興味:Observability(Prometheus, Fluentd, Loki, Jaeger, etc.) ✓ Grafana Loki コントリビュータ Helm Chart のメンテナンスなどしています polar3130 Masahiko Utsunomiya Infrastructure Engineer / Relationship Builder

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3 #dockertokyo 制作に参加した書籍がでました “Kubernetes ポケットリファレンス” ISBN : 978-4-297-10957-8 2019/11/16発売 技術評論社より 主にレビュアとして参加、 本編・コラムの一部執筆も担当させて頂きました

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4 #dockertokyo Docker のログ、どうしてますか 例えば、次のような環境で動いているシステムのログ収集を... ホストのログは Cloudwatch Logs へ Docker エンジンのログは rsyslog でファイルサーバへ application アプリケーションのログは Fluentd で Elasticsearch へ

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5 #dockertokyo Docker のログ、どうしてますか バラバラに収集すると後から特定のログを探すのは大変 ホストのログは Cloudwatch Logs へ Docker エンジンのログは rsyslog でファイルサーバへ application アプリケーションのログは Fluentd で Elasticsearch へ アプリの利用傾向から 将来のリソースを予測したい、 ログから相関とかわからない? 監査に必要だから この期間の関連するログを 全部もってきて! デバッグしたいけど、 関連するログは どこに置いてあったっけ?

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6 #dockertokyo 目的と手段のミスマッチ 改変できない、されていないと 証明できることが必要 プロセスの透明性が重視される 軽量性、高可用性が必要 できるだけ多くの生ログと、 簡便なgrepツールが求められる Logging 短期的目線 長期的目線 監査・実績管理 傾向分析・予測 複雑な二次加工が必要(傾向) 多角的な集計・フィルタリング ができるツールが求められる デバッグ 傾向分析・予測 目的に合わない手段では、ログの運用負荷が不必要に高まる場合がある

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7 #dockertokyo 手段に応じたロギングドライバの選択 Docker はロギングソリューションに応じてドライバを変更できる デフォルトは json-file, その他は Fluentd などがサポートされている 公式にないものもプラグインをインストールして利用可能 none local json-file (default) journald syslog gelf fluentd awslogs splunk etwlogs gcplogs logentries ○ docker logs ✕ docker logs (Docker CEの場合) built-in logging drivers※ $ docker plugin install logging driver plugins ※ Docker v19.03

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8 #dockertokyo ロギングドライバの設定 デフォルトのロギングドライバは daemon.json で設定 log-opts にドライバに応じたオプション設定を追記 コンテナ起動時にドライバを個別指定することも可能 参考:https://docs.docker.com/config/containers/logging/configure/ daemon.json { "log-driver": "syslog", "log-opts": { "syslog-address": "udp://1.2.3.4:1111" } } $ vim /etc/docker/daemon.json $ docker info --format '{{.LoggingDriver}}' syslog $ docker run --name hoge ... $ docker inspect hoge --format '{{.HostConfig.LogConfig.Type}}’ syslog

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9 #dockertokyo ロギングドライバの設定 デフォルトのロギングドライバは daemon.json で設定 log-opts にドライバに応じたオプション設定を追記 コンテナ起動時にドライバを個別指定することも可能 参考:https://docs.docker.com/config/containers/logging/configure/ daemon.json { "log-driver": "syslog", "log-opts": { "syslog-address": "udp://1.2.3.4:1111" } } $ vim /etc/docker/daemon.json $ docker info --format '{{.LoggingDriver}}' syslog $ docker run --name hoge --log-driver json-file ... $ docker inspect hoge --format '{{.HostConfig.LogConfig.Type}}’ json-file

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10 #dockertokyo • 圧縮された非構造化ログとメタデータのインデックスのみを扱うことで軽量に動作 • Prometheusにインスパイアされた設計: 時系列データベース、サービスディスカバリ、ラベルによる多次元データモデル • 水平スケーラビリティ、高可用性、マルチテナンシーをデフォルトで組み込み Grafana Labs が開発中のOSSロギングツール (以降、Lokiと記載) - latest: v1.2.0 (KubeCon + CloudNativeCon NA 2019 にて GA) - Github Star 8,416(1/11時点) - Go 言語で開発 - https://grafana.com/loki like Prometheus, but for logs. Grafana Loki とは

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11 #dockertokyo Grafana Loki の Docker ロギングドライバ logging driver plugins のひとつとして公開されているドライバ 下記のように docker plugin コマンドでインストール Loki サーバ または Grafana Cloud へのログ転送をサポート インストールが完了すれば daemon.json でデフォルトドライバにも指定可能 デュアルロギング方式 Docker Enterprise Edition のように、json-file 形式も併せて出力される Loki サーバとの接続に問題がある場合でもホスト上で docker logs によりログを確認できる $ docker plugin install grafana/loki-docker-driver:latest --alias loki --grant-all-permissions

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12 #dockertokyo Grafana Loki によるログ検索 Grafana Loki Logging Driver for Loki コンテキストに応じた ラベルを選択し、 grep感覚でフィルタリング ログの量や頻度に応じた メトリクスも生成できる ラベルベースで コンテナを横断した 検索が可能

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13 #dockertokyo ご案内:Grafana Loki のハンズオンやります 1/31(金) の NTT Tech Conference #4 にて開催 GCP + Kubernetes の環境でクラスタレベルロギングについて学べるワークショップです https://ntt-techconf.connpass.com/event/161866/

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14 #dockertokyo まとめ 目的に応じたロギングソリューションを選択する ログはモニタリングの中でも特にデータ量が多いテレメトリ 無作為に収集するとログ管理の運用負荷が不必要に増える ソリューションに応じて Docker のロギングドライバを使い分ける デフォルト設定は /etc/docker/daemon.json で指定 コンテナ起動時に明示すればオーバーライドも可能 Loki スタックによる Docker ロギングソリューション ラベルベースでコンテナやノードを横断的に検索でき、軽量かつ直感的 Docker Compose や Swarm など複数のコンテナを実行する環境で特に有効

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Thank you for your attention!