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ガイダンス・人工知能とは シリーズAI入門 © FSCjJh3NeB 2021 (※ 但し画像を除く)

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ガイダンス n 学部1年生向けの講義 n Dates and Times u XXX学期 u XXX曜 XX時限(XX:XX~XX:XX) n 講義のスタイル u オンラインでの講義 p 基本的に PowerPoint の資料を使って説明 p 60分程度の講義と,30分程度のレポート u 期末テスト 2

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Expected Outcomes:講義の達成目標 n AIの基礎的な概念の理解 u AIの研究は何を目指し,何を主要な問題にしているのか u どのような方法で問題に取り組み, これまでに何ができていて,何ができていないのか …といった事について,理解する n AI技術を用いた基礎的な情報処理の理解 u 主に機械学習について,どのような目的に対して, どのように手法が使えるのか,原理はどういうものか …といった事について,理解する 3

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Expected Outcomes:講義の達成目標 n (情報系ではない) 理工系の学部1年生を想定 u 前半は,あまり接する機会がなさそうな人社系の話題を 中心として,人工知能研究の概観を解説 u 後半は,細かい数式は興味があれば自分で追えると考え, どういうときにどういう手法が使えるか? という実用を 中心として,原理の概観を解説 n 受講生の5割くらいが,後述する G検定 に合格! くらいの感じを目指してやっていきたい 4

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Evaluation:単位の認定方法 n レポート(60点) u 与えられた課題を遂行する p レポート…と言っていますが,大部分は小テストを予定 n テスト(40点) u 基本的な内容を理解しておけば解ける問題を出題 p ノートなど持込可 5

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Textbooks:教科書・参考書 n 知能の物語 u 中島 秀之 (著) p 公立はこだて未来大学出版会 (2015/5/27) p ISBN-10: 4764955520 p ISBN-13: 978-4764955523 u 図書館に数冊存在? 基本的には講義資料のみで完結させる予定ですが, 以下を参考書として持っておくと便利です 6

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Textbooks:教科書・参考書 n ディープラーニング G検定 (ジェネラリスト) 公式テキスト u 日本ディープラーニング協会(著) p 翔泳社 (2018/10/22) p ISBN-10: 4798157554 p ISBN-13: 978-4798157559 u G検定は深層学習を中心として, AI一般の知識に関する検定です 読みやすく,わかりやすい参考書として, 以下もおすすめです 7

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Textbooks:教科書・参考書 n イラストで学ぶ 機械学習 u 杉山 将(著) p 講談社 (2013/9/18) p ISBN-10: 4061538217 p ISBN-13: 978-4061538214 u 機械学習のロジックを知るのに わかりやすくてよい本です 読みやすく,わかりやすい参考書として, 以下もおすすめです 8 この講義では数式をほとんど使わないので, 数学的に押さえておきたい場合には特に良いでしょう

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Schedule: 回数 概要 第01回 ガイダンス・人工知能とは? 第02回 人工知能研究の歴史・概観 第03回 計算機の仕組み 第04回 人間の情報処理の仕組み 第05回 第1次AIブーム:探索 第06回 第2次AIブーム:知識表現 第07回 第3次AIブーム:パタン認識 第08回 人工知能の問題,統計基礎 第09回 機械学習 第10回 ニューラルネット 第11回 深層学習1 第12回 深層学習2 第13回 自然言語処理 第14回 マルチエージェント・S5.0 第15回 期末考査(テスト)&まとめ 9 ※ 分量の都合で,多少前後することがあります。 (例:n回目の講義で予定の話題と,n+1回目 前半部を話すなど) Today

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人工知能 n いろいろなメディアでよく聞く言葉 n 「人工知能って,何なのか説明して?」 u よく考えると,意外と難しい u 人工的な知能…? p これではほとんど説明になっていない 10

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ここで急に課題です n 今の時点における,あなたなりの人工知能(AI)の 説明を200文字以上で記載してください u 10分ほど時間をおきます&講義中に投稿してください。 p 万が一200字に満たなくても,出さないよりはマシです J n 例: u 人工知能とは,XXXX を XXXX するもので,例えば, XXX や XXX があげられる。私の身の回りでは… だが,XXX という点ではまだ人間には劣る面もある。 さらに,XXX や XXX への利用では,XXX の配慮もいる。 11

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人工知能 n 実は専門家の間でも共有された定義はない u それぞれの研究者が,それぞれの思う定義で活動 n 現状の最大公約数 u 人工的に作られた知能, もしくは知能を人工的に作り出そうとする取り組み n 人工知能研究の究極の課題 知能とは何なのか? どうすればそれを作れるのか? 12

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人工知能研究のもろもろ 13

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人工知能研究が取り扱う課題 n 人間の知能とは,心とは何か? どうすれば作れるのか? u いくつかの立場があるが,ここでは単に「わかる」 だけでなく,「作る」までをセットとして扱いたい n 「わかる」と「作る」 (動作原理と設計原理) u ミカンについて「わかる」 p 果物の一種で柑橘類に分類される.特徴的な色を… p わかったからと言って,それが作れるとは限らない p わかるだけではなく,さらに踏み込んで,作りたい!という立場 14

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Science,Engineering,Arts Science Arts Engineering 科学:Science – Art ? 科学:分析的アプローチ(Analysis) 工学:構成的アプローチ(Synhtesis) 15

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人工知能研究をめぐるいくつかの立場 n 人間のように考える機械 を作るのは難しい… u でも,案外原理はシンプルだし,頑張れば作れる! u そういうモノを作ることは,まず無理 16 本資料の作成者はこちらの立場 人と同じモノではないにしても, そうした機械は作れるハズ ただし「だからパス」ではなく, 作れないが,どれだけ複雑な仕組みか, 解き明かそう・知ろう という立場

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人工知能に関するさまざまな学問分野 17 AIマップβ2.0 © 2020 人工知能学会 ࣾձج൫ جૅֶज़ ੓ࡦ ܦࡁ จԽ ੜ׆ ࢈ۀج൫ ୈ ૚ Ԡ༻ ख๏ ج൫ ୈ ૚ ୈ ૚ ֬཰ɾ౷ܭ ˞ɹղऍͷҰྫɿ֬཰ɾ౷ܭɺ࿦ཧֶɺ਺ཧՊֶʹج͖ͮؼೲਪ࿦͕ੜ·Εɺػցֶशٕज़͕ൃలɺ༧ଌͷٕज़ʹΑΓɺࣾձΠϯϑϥ "* ͕ൃల͠ɺΠϯϑϥҡ࣋΍؀ڥอશɺܦࡁ׆ಈͷൃలʹߩݙ ఩ֶ ਺ཧՊֶ σʔλαΠΤϯε ৺ཧֶ ੜ෺ֶ ೝ஌Պֶ ҩֶ ղ๤ֶ ೴Պֶ ݴޠֶ ӡಈྗֶ ιϑτ΢ΣΞ޻ֶ Ϗοάσʔλղੳ ΦϖϨʔγϣϯζϦαʔν ਺ཧܭը๏ ਺ཧ࠷దԽ ਺ཧ࿦ཧֶ େ ෼ ྨ σʔλ޻ֶ ౷ܭֶ ஌ࣝͷར༻ͱڞ༗ ιʔγϟϧίϯϐϡʔςΟϯά ΤʔδΣϯτ ػցֶश ҩྍɾόΠΦϩδʔ ࢈ۀԠ༻ ڭҭ "* ͱࣾձ ؀ڥ ܳज़ɾΤϯλςΠϯϝϯτԠ༻ ϩϘοτͱ࣮ੈք ώϡʔϚϯΠϯλϑΣʔε 8FC ΠϯςϦδΣϯε ը૾Ի੠ϝσΟΞॲཧ ϝλɾώϡʔϦεςΟΫε ݴޠϝσΟΞॲཧ ࿦ཧɾਪ࿦ ஌ࣝ޻ֶ ๏཯ "* ϓϥΠόγʔ "* ྙཧ ू߹஌ φϨοδϚωδϝϯτ ιʔγϟϧϝσΟΞ Ϋϥ΢υιʔγϯάɾώϡʔϚϯίϯϐϡςʔγϣϯ ஌తϢʔβϑΣʔε 8FC ΠϯλϥΫγϣϯ ώϡʔϚϯίϯϐϡʔλΠϯλϥΫγϣϯ ώϡʔϚϯϩϘοτΠϯλϥΫγϣϯ 73 ώϡʔϚϯΤʔδΣϯτΠϯλϥΫγϣϯ ৘ใݕࡧ ৘ใਪન ܈஌ೳ ϑΝδΟ࿦ཧ ϚςϦΞϧζɾΠϯϑΥϚςΟΫε όΠΦΠϯϑΥϚςΟΫε ҩྍɾέΞԠ༻ ࣗಈӡస ֓೦ֶश σʔλϚΠχϯά εύʔεϞσϦϯά ਂ૚ֶश ςΩετϚΠχϯά ύλʔϯೝࣝ ڧԽֶश ఢରతֶश ҟৗݕ஌ ߦಈਪఆ ҙࢥܾఆɾ߹ҙܗ੒ ػց຋༁ Ҩ఻తΞϧΰϦζϜ ಈը૾ॲཧ ൚༻ਓ޻஌ೳ ձ࿩ɾஊ࿩ɾҙਤཧղ ΦϊϚτϖ Ի੠ೝࣝ Ի੠ੜ੒ ը૾ೝࣝ Ұൠ෺ମೝࣝ ը૾ੜ੒ δΣενϟʔೝࣝ ϚϧνϞʔμϧॲཧ ϚϧνϞʔμϧΠϯλϥΫγϣϯ ײੑ޻ֶ ϚϧνΤʔδΣϯτ ΫϥελϦϯά දݱֶश ʢΤϯ΂σΟϯάʣ ΤΩεύʔτγεςϜ ϓϩμΫγϣϯγεςϜ ԋ៷ਪ࿦ ϕΠζਪఆ ৗࣝਪ࿦ ؼೲਪ࿦ ܭࢉ࿦తֶशཧ࿦ Ծઆਪ࿦ "* ධՁɾݕূ "* ৴པੑ ෼ࢄڠௐ ਎ମੑ "* ϥΠϑαΠΫϧ ஌ࣝ֫ಘɾൃݟ Φϯτϩδʔ ౷ܭతֶश ৘ใ࿦తֶशཧ࿦ ஌ࣝάϥϑ ஌ࣝϕʔε ஌ࣝදݱ γϯϘϧάϥ΢ϯσΟϯά ܭࢉࣾձՊֶ ΞϑΥʔμϯε ੍໿ॆ଍໰୊ ɾ ॆ଍Մೳੑ໰୊ ʢ$414"5ʣ ࿦ཧϓϩάϥϛϯά ߦಈม༰ ਐԽܭࢉ ඇλεΫࢦ޲ର࿩ ίϯϐϡʔλϏδϣϯ సҠֶश ൒ڭࢣ͋Γֶश ηΩϡϦςΟ "* ࣾձΠϯϑϥ "* 8FMMCFJOH$PNQVUJOH ೶ۀ "* ܦӦ "* ૑࡞ "* ৯ "* ࢓ֶֻ ର࿩ॲཧɾର࿩γεςϜ ڭҭࢧԉ "* ήʔϜ "* ೝ஌ϩϘςΟΫε ه߸૑ൃϩϘςΟΫε εΩϧαΠΤϯε แઁΞʔΩςΫνϟ ަ௨ɾ෺ྲྀ "* άϦʔϯ "* Իָ "* 20

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人工知能に関するさまざまな学問分野 18 AIマップβ2.0 © 2020 人工知能学会

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人工知能に関するさまざまな学問分野 19 "* ౷߹ "* ྙཧ "* Ԡ༻ "* ͱࣾձ ώτɾର࿩ɾ৘ใ "* ͱਓͷؔΘΓ ਐԽɾ੒௕ ൃݟɾ୳ࡧ جૅɾཧ࿦ ໨ඪ ৴པੑ ධՁݕূ ධՁ ղऍ ஌֮ ҙਤܗ੒ ૢ࡞બ୒ ࣮ߦ ૑଄ ਪ࿦ ༧ଌ ֶश ػցֶश ೝࣝ ஌ࣝɾݴޠ ਎ମɾӡಈ ϩϘοτɾ ɹ ΤʔδΣϯτ ΤʔδΣϯτ ϩϘοτͱ࣮ੈք ೴Պֶ ೝ஌Պֶ ϝσΟΞ ώϡʔϚϯΠϯλϑΣʔε ಺෦؀ڥ ֎෦؀ڥ "* ཁૉٕज़ "* ͷࣾձ΁ͷԠ༻ "* ͷӨڹ ൚༻ "* ஌ࣝͷར༻ͱڞ༗ 8FC ΠϯςϦδΣϯε ೝ஌ΞʔΩςΫνϟ ߦಈਪఆ ϓϩμΫγϣϯγεςϜ χϡʔϥϧωοτϫʔΫ ਐԽܭࢉ Ҩ఻తΞϧΰϦζϜ σʔλϚΠχϯά ςΩετϚΠχϯά ৘ใݕࡧ ΞϑΥʔμϯε ҙຯཧղ ֓೦ֶश ఢରతֶश ஌ࣝ֫ಘɾൃݟ ৘ใ࿦తֶशཧ࿦ ౷ܭతֶश ϚςϦΞϧζɾΠϯϑΥϚςΟΫε ϚωδϝϯτԠ༻ "* ྙཧ "* આ໌Մೳੑ ιϑτ΢ΣΞ޻ֶ ΦϖϨʔγϣϯζɾϦαʔν ήʔϜཧ࿦ αΠόʔϑΟδΧϧγεςϜ ϓϥΠόγʔ ࣾձ՝୊Ԡ༻ "* ϥΠϑαΠΫϧ "* ެฏੑ "* ৴པੑ ৘ใՄࢹԽ ࣾձΠϯϑϥԠ༻ ܭࢉࣾձՊֶ ҩྍɾέΞԠ༻ ϚʔέοτσβΠϯ ܳज़ɾΤϯλςΠϯϝϯτԠ༻ 8FMMCFJOH$PNQVUJOH ϏδωεԠ༻ όΠΦΠϯϑΥϚςΟΫε ࢈ۀԠ༻ ϑΝδΟ࿦ཧ ൒ڭࢣ͋Γֶश ܭࢉ࿦తֶशཧ࿦ ఢରతֶश ཁ໿ ୳ࡧɾ࿦ཧɾਪ࿦ΞϧΰϦζϜ ϧʔϧϕʔεγεςϜ సҠֶश ਂ૚ֶश ڧԽֶश ҟৗݕ஌ ΫϥελϦϯά Ұൠ෺ମೝࣝ ը૾ೝࣝ ਎ମੑ ೝ஌ϩϘςΟΫε ஌ೳϩϘοτ ϚϧνΤʔδΣϯτ ه߸૑ൃϩϘςΟΫε ෼ࢄڠௐ ಈը૾ॲཧ ײੑ ΦϊϚτϖ ΦʔΫγϣϯ ஌ࣝڞ༗ɾ؅ཧ ೴Պֶ ೝ஌Պֶ ೝ஌ਆܦՊֶ ू߹஌ ৘ใਪન ػց຋༁ Ի੠ੜ੒ ର࿩ॲཧɾର࿩γεςϜ ඇλεΫࢦ޲ର࿩ ϚϧνϞʔμϧΠϯλϥΫγϣϯ ҙࢥܾఆɾ߹ҙܗ੒ 8FC ΠϯλϥΫγϣϯ ڭҭԠ༻ ஌తϢʔβΠϯλʔϑΣʔε ձ࿩ɾஊ࿩ɾҙਤཧղ ώϡʔϚϯΤʔδΣϯτΠϯλϥΫγϣϯ ը૾ੜ੒ ώϡʔϚϯϩϘοτΠϯλϥΫγϣϯ ώϡʔϚϯίϯϐϡʔλΠϯλϥΫγϣϯ Ի੠ೝࣝ ύλʔϯೝࣝ ϚϧνϞʔμϧॲཧ εύʔείʔσΟϯά දݱֶश ʢΤϯ΂σΟϯάʣ ίϯϐϡʔλϏδϣϯ γϯϘϧάϥ΢ϯσΟϯά δΣενϟʔೝࣝ ࡟আ ώϡʔϦεςΟΫε ஌ࣝάϥϑ ΤΩεύʔτγεςϜ ܭࢉ࿦తਆܦՊֶɾ೴Պֶ Φϯτϩδʔ ஌ࣝϕʔε ஌ࣝදݱ εέδϡʔϦϯά ϓϥϯχϯά εΩϧαΠΤϯε แઁΞʔΩςΫνϟ 8FC ΠϯςϦδΣϯε γϛϡϨʔγϣϯ σʔλαΠΤϯε άϥϑཧ࿦ ܈஌ೳ ൚༻ਓ޻஌ೳ ϕΠζਪ࿦ ࢓ֶֻ ը૾Ի੠ϝσΟΞॲཧ ݴޠϝσΟΞॲཧ ߦಈܦࡁֶ 73 ιʔγϟϧϝσΟΞ ߦಈม༰ Ϋϥ΢υιʔγϯάɾώϡʔϚϯίϯϐϡςʔγϣϯ 16 AIマップβ2.0 © 2020 人工知能学会

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人工知能と認知科学 n 相互に大きく関係する学問分野 u 両方とも “人” の,特に “心” や “知能” を扱う u 心も身体も一種のマシン(機械)と捉え, そのメカニズムを解明しようとする n 認知科学 は “わかる” を目的とする u 問題の捉え方 p 心 は 記号の処理・操作系 p 記号の処理・操作とは,任意の記号を一定規則に基づき 結びつけること,すなわち計算 p 記号やその操作規則の全体は現実の意味論 20 このレベルでは心理学も同じ立場

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“わかる”・“作る”ためにどうする? n まずは,わからないと,作れない u どうすればわかるか?? u 「この,XXXX機械」を作れと言われたら…? p とりあえず,その XXXX機械 とやらを観察する p たくさんあって,分解してよければ,分解してみる • いくつかのモジュール単位で,観察・分解を繰り返す p 分解したモノを組み立てて,同じように動くかチェック p 各部品を作成して,組み立てる 21

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“わかる”にまつわる2つの立場 n 要素還元主義 u 構成物を要素にばらしていって理解する p XXX機械 を 理解するには,分解して部品を理解 p 物質を理解するには,分子,原子…と分解して理解 n ホーリズム(全体論) u “単純に”要素だけを見ていても,理解できないことも p 音楽を理解するのに,個々の音符に着目しても無意味 p 音楽を構成する「全体」に目を向ける必要 • 部品について知るだけではダメで,全体像や相互作用も大事 • 逆に,“単純に” 部品にばらすと意味が無いことも… 22

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人工知能をどう作る? n 目標:人間のように振る舞うものを作りたい u ゴールだけが決まっている状態 u どう作るかは自由なので,実現できれば何でも良い n 例えば… u 少なくとも(生物としての)人間は知能がある。 なら,人間の細胞その他を全部作れたら人工知能では? u 知能はおそらく脳にあるので,脳を作る・シミュレートできれば, それで人工知能完成では? u 何かのルールがあるはずなので,それをコンピュータなどの上で 模倣できれば,人工知能完成では? 23 生物・化学的にやってみる 脳・神経科学的にやってみる 情報工学的にやってみる これはちょっと違う (“わかる” が無い) ※ 脳科学などは例で,その分野のアプローチがすべてそうだ…と言うわけではない。

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つくる ということ n “わかる” は 要素に分解していく作業 n “つくる” は いろんな要素をくっつけていく作業 u 電球 を作ろうと思ったら… p フィラメントの電気的な特性を知る必要 p ガラスに関する材料特性や加工技術・化学反応を知る必要 p ガラス内を真空にする技術を知る必要 …などなど,複数分野の知識が必要 u この講義でも,ちょっとあちこち話が飛びますが, 博物館を歩き回っていろんな展示を見る気分で… 24

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次回以降の講義スライドを ざーっとレビューして講義全体の流れをご紹介 25

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補足 n 人工知能とは u 人工知能学会(監修) p 近代科学社 (2016/5/30) p ISBN-10: 4764904896 p ISBN-13: 978-4764904897 複数の 人工知能学会 会長経験者はじめ, 我が国の著名な研究者 各自の人工知能観が語られている 26