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AIエージェントのための検索 どう検索させ、何を返すか 2026/07/23 Search Engineering Tech Talk 2026 Summer LayerX Ai Workforce事業部 鷹取敏志

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事業紹介 © LayerX Inc. 2

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アジェンダ AIエージェントと人間の検索行動の違い AIエージェントのための検索手法 どう検索させるか? 何を返すか? AIエージェントのための検索はどうあるべきか? © LayerX Inc. 3

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AIエージェントと人間の検索行動の違い

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AIエージェントと人間の検索行動の違い AIエージェントと人間のクエリの違い 人間 クエリ長 中央値2語[1] 演算子 回数 速度 AIエージェント 中央値10語。人間のp99=8語を超える[1] "" は98%、サイト指定 site: は48%のタスクで 多用する。フレーズ指定 [1] ほぼ使わない 登場[1][2] 少ない 1タスクで何十回も検索する。人間比+265%[3] 人間の速度で叩 次の検索まで1分未満が89%[4] く 出典: [1][2] hornet.dev / [3] A Picture of Agentic Search / [4] Agentic Search in the Wild © LayerX Inc. 5

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AIエージェントと人間の検索行動の違い AIエージェントと人間の検索結果の読み方の違い 人間 上から順に流し 読み方 見る 無関係な結果 タダで読み飛ば せる 位置の効き方 上位ほど読まれ る AIエージェント 返された全件がそのままコンテキストに入る。読むものを選べない [5] 無害ではない。もっともらしい無関係文書が混ざると回答精度が最 大80%低下[5][6] 最初と最後はよく読み、真ん中を見落とす。いわゆる lost in the middle[5] 出典: [5] Redefining Retrieval Evaluation in the Era of LLMs / [6] Lost in the Noise © LayerX Inc. 6

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AIエージェントのための検索手法

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AIエージェントのための検索手法 AIエージェントのための検索手法 どう検索させるか?何を返せば良いか?という二つの観点について考えてみます。 問い1 どう検索させるか? search(query) / grep 等のコマンド / search(code) AIエージェント 検索システム チャンク / ⽣コーパス全体 / 境界付きワークスペース © LayerX Inc. 問い2 何を返すか? 8

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AIエージェントにどう検索させるか?

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AIエージェントにどう検索させるか? クエリを投げさせる — Function calling / MCP 検索を関数として公開し、エージェントはクエリパラメーターを渡して呼ぶ。固定パイ プラインが実行され、処理済みのtop-kがコンテキストに返る 従来の検索の契約(クエリ→パイプライン→結果セット)を、MCPという標準の口でそ のまま渡す形 © LayerX Inc. 10

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AIエージェントにどう検索させるか? コマンドで探させる — grep / ls / cat 検索をファイルシステムの語彙 ( grep / ls / cat / find )で公開し、エージ ェントがコーパスをコードベースのように 探索する 裏側が実ファイルである必要はない。 mintlifyは各コマンドをChroma DBへのク エリに変換する仮想ファイルシステムでド キュメントアシスタントを運用[7] © LayerX Inc. 出典: Mintlify "How We Built a Virtual Filesystem for Our Assistant"[7] 11

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AIエージェントにどう検索させるか? コードで組ませる — Search as Code 検索スタックを分解したプリミティブ(取 得・ランキング・フィルタ・ファンアウ ト・集約)としてSDK公開する[8] エージェントが生成したコードをサンドボ ックスで実行し、タスク固有の検索パイプ ラインをその場で組ませる 途中の検索結果はサンドボックス内で捌 き、コンテキストには絞り込んだ最終結果 だけを渡す © LayerX Inc. 出典: Perplexity "Rethinking Search as Code Generation"[8] 12

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AIエージェントにどう検索させるか? 各手法比較 クエリを投げさせる — Function calling / MCP 検索エンジンの機能をそのまま 使える ランキングも言い換えの吸収も エンジン任せ。MCPで導入も 軽い ツール定義のパラメータの範囲 しか制御できない 検索のたびにtop-kが丸ごとコ ンテキストに積まれる 出典: [7] mintlify / [10] Is Grep All You Need? © LayerX Inc. コマンドで探させる — grep / ls / cat コードで組ませる — Search as Code 追加の学習なしで使いこなせる 訓練済みの語彙。 → → と段階的に 探索し、読む量も自分で制御できる[7] 検索戦略そのものをコードで表現で きる 中間結果はサンドボックス内で捌 き、コンテキストを汚さない 関連度という概念がない 語彙の不一致がそのまま失敗になる。特徴的な 文字列を当てられないと何も取り出されない 実装の負担が最大 SDK+サンドボックスの構築・運用。 独自SDKは事前学習にない語彙で、 教育が要る ls [10] grep cat 13

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AIエージェントに何を返せば良いか?

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AIエージェントに何を返せば良いか? チャンクを返す — 従来型のRAG 上位k件のチャンク を返す。検索エンジンがランク付けしたチャンクを返し、エージェ ントはそれを読むだけ コーパス 検索エンジン 関連度でランク付け チャンク 1位 チャンク 2位 チャンク k位 エージェント 読むだけ 上位k件だけを返す © LayerX Inc. 15

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AIエージェントに何を返せば良いか? コーパスを直接渡す — DCI (Direct Corpus Interaction) チャンクを渡す代わりに、エージェント自身が生コーパスを直接探索する[12] grep で候補箇所を絞り、 read で原文を読む。足りなければ検索語を変えて繰り返す 事前のチャンク分割や索引が要らず、何を読むかの判断がエージェント側に移る © LayerX Inc. 出典: "Beyond Semantic Similarity: Rethinking Retrieval for Agentic Search via Direct Corpus Interaction"[12] 16

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AIエージェントに何を返せば良いか? コンテキスト境界を渡す — Dr-DCI / RISE(境界付きワークスペース) 検索で絞ってから、直接触らせるという2段構え[11][13] BM25などの軽い検索で、タスクに関係する文書だけの「ワークスペース」を作る エージェントはその中だけを grep / read で探索する。コーパス全体は走査しない © LayerX Inc. 出典: "Dr-DCI: Scaling Direct Corpus Interaction via Dynamic Workspace Expansion"[13] 17

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AIエージェントに何を返せば良いか? 各手法比較 チャンクを返す — 従来型のRAG コーパスを直接渡す — DCI コンテキスト境界を渡す — Dr-DCI / RISE 絞り込みを検索エンジンに任せ られる 注入量がtop-k×チャンク長で予 測でき、コーパス規模にもスケ ール 渡されたチャンクの外が見えな い 「どこを見るか」がチャンク分 割の時点で固定 原文をそのまま検証できる 再走査・文書横断の突き合わせ・正 確な引用が効く。索引不要で常に最 新 両者の良いとこ取り 原文検証を保ったまま、コーパス100倍 でも精度80→70・生DCIの約20倍高速 スケールで物理的に破綻する 10万→40万件で精度37.5%・22%タ イムアウト[12] 境界付けの質が上限になる 一次検索で落ちた文書は永遠に見つから ない。ワークスペースの運用も増える 出典: [11] RISE / [12] DCI論文 / [13] Dr-DCI論文 © LayerX Inc. [13] 18

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AIエージェントのための検索は どうあるべきか?

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AIエージェントのための検索はどうあるべきか? どの手法を選べばよいか? 唯一の正解はなくユースケースと制約に合わせて選ぶ。この選択は現状まだ人間の仕事 カテゴリ 観点 コーパス規模はどこまで伸びるか。1タスクの検索回数は数回で済むか。リテラル探 使われ方 索が中心か、意味検索が要るか 性能・コスト要件 レイテンシ要件はどこまで許されるか。検索に割けるトークンコストはいくらか 運用体制 サンドボックス・SDK・ワークスペースといった仕組みを構築し、運用しきれるか 事業価値 検索の精度が競合との差別化要因になっているか © LayerX Inc. 20

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AIエージェントのための検索はどうあるべきか? ただし、LLMは賢くなり続ける 能力の高いモデルほど、自由度の高いインターフェースの方が性能が伸びる。 RISEの実測では、最上位モデル(gpt-5.4)で対話空間インターフェースが全構成中最高の精度82%を達成[11] つまり、制御をエージェントに渡す設計 を選択肢に入れておくと、モデルが賢くなるた びに検索の性能もそのまま上がる その先には、検索の改善そのものをLLMに任せる未来がある。改善したい指標・ツー ル・検証器を与えて、エージェントに検索の改善を探索させる「autoresearch」パター ンが登場している[14] 出典: [11] RISE / [14] Berlin Buzzwords 2026 © LayerX Inc. 21

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まとめ

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まとめ まとめ AIエージェントと人間は異なる検索を行う クエリの投げ方も、結果の読み方も違う どう検索させるか? クエリを投げさせる/コマンドで探させる/コードで 組ませる 何を返すか? チャンク/コーパス全体/コンテキスト境界 問い1 どう検索させるか? search(query) / grep 等のコマンド / search(code) AIエージェント 検索システム チャンク / ⽣コーパス全体 / 境界付きワークスペース 問い2 何を返すか? どれを選ぶかはユースケース次第。ただし、LLMは賢くなり続ける © LayerX Inc. 23

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References [1] hornet.dev. "Agentic Query Workloads Change Retrieval Cost." hornet.dev blog, 2026. [2] hornet.dev. "This Is What Agentic Retrieval Looks Like." hornet.dev blog, 2026. [3] F. Pezzuti et al. "A Picture of Agentic Search." SIGIR 2026. arXiv:2602.17518. [4] J. Ning et al. "Agentic Search in the Wild: Intents and Trajectory Dynamics from 14M+ Real Search Requests." SIGIR 2026. arXiv:2601.17617. [5] G. Trappolini et al. "Redefining Retrieval Evaluation in the Era of LLMs." 2025. arXiv:2510.21440. [6] S. Lee et al. "Lost in the Noise: How Reasoning Models Fail with Contextual Distractors." 2026. arXiv:2601.07226. [7] Mintlify. "How We Built a Virtual Filesystem for Our Assistant." Mintlify blog, 2026. [8] Perplexity. "Rethinking Search as Code Generation." Perplexity Research, 2026. [9] Anthropic. "Code Execution with MCP." Anthropic Engineering, 2025. [10] S. Sen et al. "Is Grep All You Need? How Agent Harnesses Reshape Agentic Search." 2026. arXiv:2605.15184. [11] S. Zhuang et al. "Towards Retrieving Interaction Spaces for Agentic Search." 2026. arXiv:2606.06880. [12] Z. Li et al. "Beyond Semantic Similarity: Rethinking Retrieval for Agentic Search via Direct Corpus Interaction." 2026. arXiv:2605.05242. [13] Y. Lu et al. "Dr-DCI: Scaling Direct Corpus Interaction via Dynamic Workspace Expansion." 2026. arXiv:2606.14885. [14] "Agentic Retrieval: Building Self-Optimizing Search Systems." Berlin Buzzwords, 2026. © LayerX Inc. 24