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1 【関⻄在住】働きながら学位を⽬指す ITエンジニアのリアル: キャリア転⾝‧社会⼈博⼠‧⼦育てとの両⽴ 酒井 敏彦(tossy) / GMO PEPABO inc. 2025.07.26 きのこカンファレンス in 関西

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2 ⾃⼰紹介 minne事業部 プロダクト開発チーム Webエンジニア 2021年 中途⼊社 ハンドメイドマーケット「minne」のWebアプリ ケーションエンジニア(CRE)をしています。 ● ⼤分県出⾝。兵庫県在住/東京出社 ● 30代中頃/社会⼈博⼠/カンファレンス登壇初めて ● X(Twitter): @tshk_sakai tossy Sakai Toshihiko

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読み方 ジーエムオーペパボ 設立 2003年1月10日 証券コード 3633(東京証券取引所スタンダード市場 ) 売上高(連結) 109億2,283万円(第23期 2024年1月~2024年12月) 従業員数 402名(2024年12月末時点) もっとおもしろくできる 企業理念 ミッション 人類のアウトプットを増やす

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5 本⽇お話すること 0. これまでのキャリア 1. キャリア転⾝①:他⼤学院への進学 2. キャリア転⾝②:博⼠後期課程への進学 3. キャリア転⾝③:研究者/研究開発エンジニアへ 4. キャリア転⾝④:Webエンジニアへ 5. そして現在:働きながら学位を⽬指すWebエンジニアのリアル 6. まとめ

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本セッションでは、私⾃⾝がこれまで歩んできた様々なキャリアを通し て、キャリア転⾝した際の具体的な経験をご紹介します。 これまでの実体験からの重要ポイントは以下3点 本⽇のトークの趣旨 6 ⼀歩踏み出す事に ⼤きな価値がある 頑張ったことは 将来どこかで 役に⽴つ ⼈との繋がりは ⾮常に⼤切 6

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これまでのキャリア 7 年代 所属 居住地/勤務地 内容 学んだ技術(一部) 2011.3 学生 島根 大学卒業⭐ Perl 2013.3 福岡 大学院卒業 Python 2013.4 1社目 名古屋/東京/大阪 サーバ開発・検証・保守運用 Linux、IP電話、ネットワーク 技術 2020.10 福岡(リモート) 博士後期課程へ進学 ⭐ 自然言語処理 2021.5 現職 兵庫 研究者/研究開発エンジニア ⭐ Git、Docker、Google Cloud 2024.5 兵庫 Webエンジニア⭐ Ruby、Rails、AWS、K8s 現在は関⻄に住んでいますが、これまで⾊々な場所に住んできました。 特に、⭐でのキャリア転⾝の経験をご紹介します。

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1. キャリア転⾝①:他⼤学院への進学 8

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これまでのキャリア 9 年代 所属 居住地/勤務地 内容 学んだ技術 2011.3 学生 島根 大学卒業⭐ Perl 2013.3 福岡 大学院卒業 Python 2013.4 1社目 名古屋/東京/大阪 サーバ開発・検証・保守運用 Linux、IP電話、ネットワーク 技術 2020.10 福岡(リモート) 博士後期課程へ進学 ⭐ 自然言語処理 2021.5 現職 兵庫 研究者/研究開発エンジニア ⭐ Git、Docker、Google Cloud 2024.5 兵庫 Webエンジニア⭐ Ruby、Rails、AWS、K8s 現在は関⻄に住んでいますが、これまで⾊々な場所に住んできました。 特に、⭐でのキャリア転⾝の経験をご紹介します。 キャリア転身①:他大学院への進学

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1.キャリア転⾝①:他⼤学院への進学 10 ● ⼤学院に進学予定。当時研究室の先⽣へ進学について相談 ○ 先⽣「⼤学院で研究するなら、⼈が多い研究室が良いよ」 ○ 私「なるほど、そういう道もあるのか、やってみよう」 ● そこで、他⼤学院への進学を検討 ○ 先⽣の古巣の研究室(研究分野も同じ)へ⼊ることに 🏫 他⼤学院へ進学したきっかけと⾏動 気持ち:本当にやっていけるのかな?レベルについていける?

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1.キャリア転⾝①:他⼤学院への進学 11 ● 受け⼊れ先の先⽣への連絡、研究室訪問 ○ 研究室でゼミに参加、授業の教科書や過去問情報を聞く ● 部活やアルバイトの合間に、⼤学院⼊試の準備 ○ 英語(TOEIC)、数学、専⾨科⽬、⼝頭試問 ✏ ⼊学までに実施したこと 地⽅国⽴⼤学から他⼤学の⼤学院の修⼠過程に⼊学するまで(情報系):https://zenn.dev/tossy21/articles/85137a4338291a 入学前はレベルについていけるか等、不安だったが、やってみたら大丈夫だった = やってみて、ダメだったらその時に考えれば良い

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1.キャリア転⾝①:他⼤学院への進学 12 ● 新しい研究室で多くの知り合いができた(学⽣仲間、先⽣⽅) ● 研究会、国際会議での発表を通して、伝える⼒がついた ○ 「実験結果を出して、まとめて、発表する」 = 財産になる ● インターンシップを通して、他者と協⼒して働く経験を得た 😊 ⼊学後の良かったこと 勇気を出して、一歩踏み出し、様々な経験を得られた事が現在の財産となっている

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2. キャリア転⾝②: 博⼠後期課程への進学 13

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これまでのキャリア 14 年代 所属 居住地/勤務地 内容 学んだ技術(一部) 2011.3 学生 島根 大学卒業⭐ Perl 2013.3 福岡 大学院卒業 Python 2013.4 1社目 名古屋/東京/大阪 サーバ開発・検証・保守運用 Linux、IP電話、ネットワーク 技術 2020.10 福岡(リモート) 博士後期課程へ進学 ⭐ 自然言語処理 2021.5 現職 兵庫 研究者/研究開発エンジニア ⭐ Git、Docker、Google Cloud 2024.5 兵庫 Webエンジニア⭐ Ruby、Rails、AWS、K8s 現在は関⻄に住んでいますが、これまで⾊々な場所に住んできました。 特に、⭐でのキャリア転⾝の経験をご紹介します。 キャリア転身②:博士後期課程への進学

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2.キャリア転⾝②:博⼠後期課程への進学 15 ● 約6年程、サーバの開発‧検証やネットワーク運⽤保守に従事 ● 2020年頃:リスキリングを通じたキャリアアップが注⽬される ○ 私「そういえば、⼤学院時代は研究を頑張っていたし、博 ⼠後期課程に⾏きたい気持ちもあったなぁ」 ● タイミング良く(?)⼤学院時代の指導教員の退官式に参加 󰳕 ネットワークエンジニアから博⼠後期課程へのきっかけと⾏動 気持ち:リスキリングの観点からも自身の今後のキャリアにプラスになるかも

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2.キャリア転⾝②:博⼠後期課程への進学 16 ● 家族にも相談:「仕事をしながら挑戦するなら応援する」 ● ⼤学院時代の指導教官に博⼠後期課程へ進学したい旨、相談 ○ 先⽣「A先⽣の研究室が合ってるんじゃないかな」 ○ → A先⽣へ相談して、研究室へ⼊ることを了承頂く ● 32歳で再び挑戦できる機会を頂けた 󰞼 博⼠後期課程への進学 気持ち:家族や周りの方々に感謝。一歩踏み出すためのきっかけをもらえた

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3. キャリア転⾝③: 研究者/研究開発エンジニアへ 17

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これまでのキャリア 18 年代 所属 居住地/勤務地 内容 学んだ技術(一部) 2011.3 学生 島根 大学卒業⭐ Perl 2013.3 福岡 大学院卒業 Python 2013.4 1社目 名古屋/東京/大阪 サーバ開発・検証・保守運用 Linux、IP電話、ネットワーク 技術 2020.10 福岡(リモート) 博士後期課程へ進学 ⭐ 自然言語処理 2021.5 現職 兵庫 研究者/研究開発エンジニア ⭐ Git、Docker、Google Cloud 2024.5 兵庫 Webエンジニア⭐ Ruby、Rails、AWS、K8s 現在は関⻄に住んでいますが、これまで⾊々な場所に住んできました。 特に、⭐でのキャリア転⾝の経験をご紹介します。 キャリア転身③: 研究者/研究開発エンジニアへ

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3.キャリア転⾝③:研究者/研究開発エンジニアへ 19 ● 博⼠後期課程への進学をきっかけに研究や研究開発ができる職場を検討 ○ アウトプットが盛んな現職の存在を知る → 転職のきっかけ ● 研究者/研究開発エンジニアとして従事を開始(最初は知らない事ばかり😢) ○ Slack? Git? Commit? Pull Request? GCP? BigQuery? lint? Test? K8s? CI/CD? Elasticsearch? GraphQL? IaC? エンジニア、良いことがあると🍣 や🍖を⾷べる? わいわい? あだ名で呼ぶ? ○ エンジニアリングスキルは、ほぼ現職で学びました ✊ 現職への転職:研究者/研究開発エンジニアへ 博士後期課程へ進学していなければ、現職には繋がらなかった

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4. キャリア転⾝④:Webエンジニアへ 20

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これまでのキャリア 21 年代 所属 居住地/勤務地 内容 学んだ技術(一部) 2011.3 学生 島根 大学卒業⭐ Perl 2013.3 福岡 大学院卒業 Python 2013.4 1社目 名古屋/東京/大阪 サーバ開発・検証・保守運用 Linux、IP電話、ネットワーク 技術 2020.10 福岡(リモート) 博士後期課程へ進学 ⭐ 自然言語処理 2021.5 現職 兵庫 研究者/研究開発エンジニア ⭐ Git、Docker、Google Cloud 2024.5 兵庫 Webエンジニア⭐ Ruby、Rails、AWS、K8s 現在は関⻄に住んでいますが、これまで⾊々な場所に住んできました。 特に、⭐でのキャリア転⾝の経験をご紹介します。 キャリア転身④:Webエンジニアへ

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4.キャリア転⾝④:Webエンジニアへ 22 ● 研究者/研究開発エンジニアとして⾊々な取り組みをしてきた ○ ECサイトの作品テキストデータを利⽤したカテゴリ分類1 ○ ECサイトの作品画像とテキストデータを利⽤したラベル分類2 ● 研究開発の成果をプロダクトへ導⼊するときに、Web開発を⾃分がわかってい た⽅が導⼊がスムーズ ○ ⾃分の⼿でプロダクトへリリースし、課題抽出〜導⼊〜評価まで ⼀気通貫で⾏うことができる 🌏 研究者/研究開発エンジニアからWebエンジニアへ 1. 情報処理学会の第250回⾃然⾔語処理研究会で、「ハンドメイド作品を扱うECサイトにおける⾔語モデル構築に向けた取り組み」を発表しました :https://rand.pepabo.com/article/2021/09/29/nl250 2. 2022年度情報処理学会関⻄⽀部⽀部⼤会でECサイトにおける作品の特徴ラベル分類の取り組みについて発表しました :https://rand.pepabo.com/article/2022/09/27/ipsj-kansai-2022-report/

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5. 働きながら学位を⽬指す Webエンジニアのリアル 23

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5.働きながら学位を⽬指すWebエンジニアのリアル 24 ● 現在は、Webエンジニアとして従事しながら、朝‧⼣⽅に家事等を ⾏いつつ、夜は研究を進める⽇々を送っている ● 研究は限られた時間で進めている(「気合い」で進める) ○ 少しづつでも進捗を残していくことが重要 ○ 例)Slackに頻繁に進捗を残す/⽬標を細かく設定する ○ なるべく細かくする事で、軌道修正やフィードバックをもらいやすく 󰻀 ⽇中は仕事、朝‧⼣⽅は⼦の送迎/家事、夜は研究を進める🧪

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5.働きながら学位を⽬指すWebエンジニアのリアル 25 ● ⼤学院⼊試で勉強したTOEICや学⽣時代の国際会議の経験が活きたことで、2024.12の国 際会議でスムーズな発表ができた1 ● 過去にネットワークエンジニアとして働いた経験が活きたことで、2025.4のネットワー クスペシャリストに合格2 ● 過去、研究会や国際会議へ定期的に投稿していた経験から、⼿を動かしたことをZenn3に 定期的にアウトプットすることで、2025年当初からLikes数を約3.3倍(23→77)へ 過去に頑張ったことが⽇々役に⽴っていると感じます👍 1. https://x.com/tshk_sakai/status/1868065827527999914 2. 2025年度春季ネットワークスペシャリスト試験振り返り:https://zenn.dev/tossy21/articles/33ff4d2e54fa55 3. https://zenn.dev/tossy21/ 一見役立たなそうに見えることも、将来活きる場面が来る

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6. まとめ 26

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6.まとめ 27 本セッションでは、私がキャリア転⾝した際の具体的な経験をご紹介しました! AI時代も具体的な経験のアウトプットは貴重であり、価値がある(と思います) ぜひ、あなたのこれまでのキャリア経験を聞かせてください! ⭐ 単なる情報でなく経験をアウトプットすることの価値 ⼀歩踏み出す事に ⼤きな価値がある 頑張ったことは 将来どこかで 役に⽴つ ⼈との繋がりは ⾮常に⼤切

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28 GMOペパボでの取り組み&アウトプット紹介 Pepabo Tech Portal ペパボHRブログ ペパボ研究所

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29 Thank you!